ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

大阪大学野村大成名誉教授「人間だけが放射線に被ばくして子どもに遺伝的影響が出ないなんてあり得ない」

2016-09-29 | 世界の放射能汚染

(管理人より)大阪大学 野村大成名誉教授について以前にもブログ記事に書きましたが、今日は短い動画&文字起こしです。

前記事 参考⇒  「注意しても、しすぎることはない」野村大成 教授 「親の被ばくの影響は、子や孫にまで受け継がれて行く」

 

 

《文字起こし》

実は、マウスによる実験では放射能による健康被害が遺伝的影響として起こり得ることが明らかにされている。

大阪大学 野村大成名誉教授 

「オスのマウスに放射線を当てるんですね。しばらくしてから正常のメスと交配するんです。生まれた子供を見てみると、線量に比例して子供のガンが増えてきました。

メスに当てて将来、正常のオスと交配すると、そのほうが頻度が高いです。子ども同士を交配して、孫にも出たんですよ。これはもう間違いないだろうと」

 

野村教授が45年にわたり、マウスで行ってきた研究、いったん親が被ばくすると2世代、3世代と高い頻度でガンになることがわかった。

大阪大学 野村大成名誉教授 

「調べた限り、全ての生物で遺伝的影響が起こってるんです。そのとき、必ずつけられるのが、「EXCEPT HUMAN」 人を除く全ての生物。

人間だけが放射線に被ばくして、子どもに遺伝的影響が出ないなんてあり得ない

 

 

人への遺伝的影響は本当にないと言い切れるのか・・去年、広島大学のチームがある研究結果を発表した。

父母のどちらか被爆した人よりも、両親ともに被爆した人の白血病の割合が高い。

 

研究チームは広島への原爆投下から10年以内に生まれた被爆2世、6万3000人あまりを追跡調査。

特に両親ともに被爆した人の発症率が、父親のみ被爆とくらべると5倍以上になったという。

今後も調査を続けていくとしている。

 

 

さらに、今日はこちらの、放射能と化学物質の複合汚染に関する記述の中から抜粋してみます。☟

野村大成(大阪大学)は、1970年代に既にこの種の多重汚染による健康障害についての重要な研究を発表した。低線量の放射線と低用量の毒性化学物質に多重汚染すると、一方だけではガンが発生しなくても、相乗効果でガンが発生しやすくなったのである。


『誕生前の死―小児ガンを追う女たちの目』(1992藤原書店) 野村大成氏(大阪大学名誉教授)の講演「生きとし生けるもの〜放射線障害を語る〜」 155pより

誕生前の死―小児ガンを追う女たちの目 (SAVE OUR PLANETシリーズ)藤原書店

 

「 被曝した親から生まれた子どもが、誕生後にさらに被曝すると、ガンの発生が遺伝と環境の複合要因で多く起こる。」

野村医師はずっと、複合汚染の危険性を言われていたわけです。

福島原発事故後、被曝回避派という人の中でも、こういった複合汚染に関してあまり言及していないのはなぜでしょうか?

「放射性物質が最も危険なので、とりあえずそれだけ避けよう」という考えだけでは済まない悲しい現実。

「命を守るために被曝回避」というなら、その他の化学物質、発ガン物質も、同時に避ける必要があるということです。

放射能汚染国の日常の暮らしの中で、できる限り避けなければいけないものが、想像できるでしょうか?

思いつくままに上げてみます。

放射能汚染食品、合成洗剤、柔軟剤、タバコ、加工食品、農薬を使った野菜、果物、魚介類 、合成シャンプー、香水、化粧、毛染め、殺虫剤、防虫剤、消臭剤、芳香剤 、ねり歯磨き

場合によってはワクチン、薬などなど・・・

諦めきれないものがそれぞれあると思いますが、出来るところから一個ずつ、減らしたいものです。  

私たちは、すでにレベル7を超える放射能汚染国の中で、今を生きているのですから・・・・・

 

野村医師の1979年(昭和54年)9月28日付の読売新聞記事。

発ガン物質 孫にも影響  阪大の動物実験で立証 妊娠前でも高まる危険 

 

 食卓の向こう側 コミック編〈1〉(西日本新聞社) より

 

 




2002年経済産業委員会の議事録②柏木孝夫「新エネ賛成反原発というパターンが多い。私は二者択一という考えはありません」

2016-09-26 | 議事録

(管理人より)前記事の続き(字数の関係で一部省略)

議員⇒知事 のパターン。新エネを国策にして推進させるために知事になっている。

小池 東京都知事・・・「エネルギー調査会の中の新エネの委員を務めていた」

北橋 北九州市長・・・震災がれきを燃やし、洋上風力140基計画 

達増 岩手県知事・・・「自然エネルギー協議会」役員  

大村 愛知県知事・・・海上の森に作られた産廃業者のメガソーラーを撤去させなかった。 


 第154回国会 経済産業委員会 第12号(平成14年4月23日(火曜日)) 

○谷畑委員長 これより参考人に対する質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大村秀章君。

○大村委員 自由民主党の大村秀章でございます。参考人の先生方には、この省エネルギー、新エネルギー関係二法案の審議に際しまして、貴重なお時間をいただいて、そしてまた貴重な御提言をいただきましたことを、改めて感謝申し上げる次第でございます。 それでは、私に与えられた時間は十分でございますので、自分の考え方を少し申し上げながら、そして参考人の先生方に御意見をお伺いできればというふうに思っている次第でございます。 今回のこの省エネ、新エネ関係の二法案、大変時宜にかなったものということで、私自身は大変評価をするものでございます。一つは、先ほど柏木先生も言われましたように、やはり民生関係の業務用オフィスビルの需要、こういったものを抑えていくということも一つ盛り込んでおりますし、また新エネルギーにつきまして、四先生方からお話をいただきましたように、これはやはり国、そして民間、そして事業者側も、すべて国民全体で取り組んでいく大きな課題だというふうに思っております。これを進めていく今回の法案、ぜひいち早く成立をさせて、そして具体的にこれを動かしていく、経験を積んでいくというふうに先ほど参考人の先生が言われましたけれども、それは大変重要なことだというふうに思う次第でございます。
 そういう中で、特にエネルギー政策の基本につきまして、改めて申し上げるまでもなく、やはり、まずは国民の皆さんに安定供給というのが必要。それから今回、もうずっと国会の審議もそうでありますし、先生方の御意見もそうでありますけれども、やはり環境問題、地球温暖化防止、それから地域環境の保全といった点から、環境問題を念頭に置いてこのエネルギー問題を考えていく、これも必要不可欠でございます。また、それとあわせて、効率性、市場原理を活用したコストの低減、これも大きな課題であります。この三つをやはりエネルギー政策の基本に、念頭に置いて進めていくということで、昨年秋、我々与党が提出させていただきましたエネルギー政策基本法案、これを早く成立させなきゃいけないなというふうに思っておるわけでありますけれども、それを進めてきた者の一人として、これもこれから進めていきたいというふうに思う次第でございます。 また、京都議定書の採択といいますか、この批准というのは大きな課題でございますが、とにかくこれに取り組んでいくためにも省エネルギーをどんどん進めていかなきゃいけないということでありまして、産業部門、それから民生部門、そして運輸部門それぞれに課題がございますが、これも国民全体で取り組んでいく必要があるというふうに思うわけでございます。
 そういう中で、今回、新エネルギーにつきまして、現行、全体の一次エネルギー供給に占める割合は、一・二%を三%に、三倍という意欲的な数字を打ち出されているわけでありますが、これはぜひ関係者の御努力で進めていただきたいと思うわけでございます。そういう中で、まず、電力業界の取り組みにつきまして、これは勝俣参考人からるる御説明がありました。特に、新エネルギー発電の余剰電力の買い取り制度、これは大変各電力会社の御努力を評価したいと思います。また、グリーン電力制度、これも、こういうことを一つ一つ積み重ねていただいたこと、引き続きこれはぜひ御努力をお願いしたいと思うわけでございます。 そういう中でありますけれども、先ほど参考人が言われました、自家発電について一点お触れになりましたが、これは産業界の中でも、コスト削減の努力の一環なんだというか、いろいろ御意見がありますので、これはこれから十二分に議論を進めていくことが必要かなというふうに思いますし、十分調整していく、まだまだなかなか一本調子ではいかないかなという感じはしますが、十分議論をしていく必要があると思いますが。 その点も申し上げておきながら、さらに、これからの新エネルギーへの取り組みの考え方、特に風力発電、これは久保田町長さんにもお聞きいたしたいと思いますが、風力発電に取り組む上において、系統強化といいますか調整電源、こういったこともやはりどうしても不可欠であります、そのバックアップという意味で。これはやはり電力業界の皆さんに御努力をしていただかなきゃいかぬと思います。その点もぜひ、是非を含めて、その基本的考え方をお伺いできればと思う次第でございます。それから、久保田町長さんにもお聞きしたいと思います。 大変な御努力で、私、新聞等でいろいろな御発言も事前に拝見をいたしまして、北海道新聞なんかでよくお取り上げになっておられますけれども。逆転の発想といいますか、非常に風が年がら年じゅう強いということ、これはただ迷惑だけじゃなくて、やはりこれを生かしていこうじゃないかということ、そういったことから、強い風、広い土地、それから炭鉱にもともと引いてあったそういう送電線を生かして風力発電にいち早く取り組んで、我が国最大のウインドファームをつくっておられるというふうにもお聞きをいたしております。この風力発電を進めていく上におきまして、もちろん出力安定のための技術開発という努力も当然必要であるわけでありますが、地域としてこれに取り組んでこられた課題といいますか、そういった点もぜひお伺いできればというふうに思います。どんどん時間がなくなってまいりますので、あわせてもう一つ、新エネルギー部会長の柏木先生にもお伺いしたいと思います。 新エネルギー促進は着実に進めていく必要がある、もうおっしゃるとおりでございますし、地球規模の環境問題に対応していくためにも、これは日本の責務だと思っておるわけでございます。 ただ、一方で現実問題を考えますと、日本のようなこれだけの経済大国で、いわゆるエネルギー供給、電力供給の三分の一は原子力が占めているという、これもやはり現実だと思うんですね。京都議定書を二〇一〇年目標に進めていくためにも、これを達成していくためにも、やはり原子力発電もこれまた私は必要不可欠だろうと思います。そういう意味で、原子力発電の着実な推進とあわせて、新エネルギーを飛躍的に推進していくということも必要不可欠じゃないかと思うわけでありまして、その点も、基本的な考え方、特に新エネルギーについて、ハイブリッド化ということもおっしゃられておりますけれども、その点を踏まえて、ぜひお考えをお伺いできれば。また、廃棄物発電も、これはいろいろ御意見、御懸念はあると思いますが、御懸念のようなことがないようなことも踏まえながらやはり進めていく必要があると私も思います。その点も踏まえて、何か私ばかりしゃべりましたけれども、一言ずつで済みませんけれども、よろしくお願いいたします。

○久保田参考人 それでは一言申し上げます。地域ぐるみ、地域としての取り組み方はどうかということなんですが、初めに申し上げましたように、これは私自身も、地域の風の状態から見て、いかに生かして使うかということを考えておりましたが、地域にも町づくりのいろいろな団体がございます。そちらの方から呼ばれて、町長は将来に何を考えているかということについて何点か申し上げたんですが、その中の一点に、私は、風力発電をぜひやりたい、そういう話をしたことがあるんです。そのときにはまだ各地でそれはやっておりませんでしたけれども、申し上げまして、そうしたら、そのグループの中で、うちのグループの中でもそういうことを、とんでもないことを言うやつがいるんだという話を聞いて、それは当時はとんでもない話で、余り現実性のないような話だったんですけれども、そういった賛成者がいるということで、これは非常に大きく私どもとしては意を強くしたんですけれども、そういったものを得て、地域全体に風力に対する抵抗が非常に少なくて、多くの方の賛成を得てこれに取り組むことができたということだけを申し上げておきます。

○勝俣参考人 先生のいろいろな御意見、大変貴重な御意見、ありがとうございました。その中で二点ほど申し上げます。一つは、送電線の系統強化のお話をいただきましたのですが、日本の場合にはこれが一番の課題かと思っております。風力というのは非常に過疎地、しかも我々のネットワークの弱いところに結構出るといったことで、この送電線強化というのは非常に課題でございまして、一つの試算によりますと、約二千億円から五千億円ぐらいかかる、こういうことになりますと、これを一般消費者の方々に負担していただくというのはやはり大きな問題であろうかと思っております。そうした点、とりあえず問題があるということだけ御指摘させていただきます。それから、もう一点お願いを申し上げますが、グリーン電力基金についての御支援大変ありがとうございます。今グリーン電力基金というのは、一般的には、私どもで言いますと、一口五百円、年間六千円、それから企業の方でいたしている分というのは、大体プレミアムをキロワット当たり三円か四円つけて風力を買っていただいているということになるんですが、これが実は損金で落ちないで寄附金扱いになっております。この辺で企業の方々も、趣旨に非常に賛同していただける方は多いんですが、なかなかうまく進まないという点のネックにもなっておりますので、ぜひこの辺、損金扱いのようにしていただけるとありがたい、こういうことでございます。 どうもありがとうございました。

柏木参考人 原子力と新エネの関係ですけれども、よく新エネ賛成反原発というパターンが多いんですよね。私は、二者択一という考えはありませんから。今の日本は、輸入している国ですから、エネルギーを。新エネのよさと原子力のベースロードとしてのよさを、両方をうまく取り合った解は真ん中にあるというふうに思っています。それから、ハイブリッド化ですけれども、もちろんハイブリッドにしてふらふらする電源とバイオマスと組み合わせて、そして安定的で系統にも優しい新エネにしていく、それによって経済の再生も図っていく、これが二つ目のことです。
 それから、ごみ発ですけれども、これは都市密着型ですから。ごみを、遠くまで行ってやってくるわけじゃない、ごみは出たところで処理するわけであって。そこで、都市密着型ですから、電気を出して熱を使う。そして地域冷暖房を入れながら、環境性に富んだ都市密着型のカスケードシステムと我々呼んでいますけれども、そういう意味では、先ほど先生がおっしゃった、非常に高効率化の一つになり得る電源だと考えています。

○大村委員 ありがとうございました。

○谷畑委員長 北橋健治君。

○北橋委員 民主党ネクストキャビネットで経済産業省を担当しております北橋健治です。きょうは、四人の参考人の皆様方に大変貴重な、有益な御意見を聞かせていただきまして、心から感謝を申し上げたいと思っております。私ども、再生可能エネルギーの発電というのは、今は、例えて言うと、揺籃期、揺りかごの中にあるかわいい大切な赤ちゃんのような存在だと思っております。この揺籃期にある再生可能エネルギー再生可能エネルギーがヨーロッパに負けないように大きくなっていってほしい、そういうことで、今回、政府がいろいろと審議を尽くされまして、内閣から法案を提出されておりますが、非常に大きな問題点が幾つかあると思っております。これには超党派の、自然エネルギー発電を推進する有志の議員の連盟がございまして、民主党もその中で私どもなりに、ドイツ型の固定価格では、それだけでは確かにコストインセンティブの問題もあるかもしれない。したがって、セカンドプライスによる入札、そういった知恵を絞って、日本型の、本当に大きく育つような議員立法をこのたび国会に提出をさせていただいております。その中で、特に閣法で問題がありますのは、廃プラの発電を認めていらっしゃるということであります。これまで私どもは、産業廃棄物、とりわけ廃プラにつきましては、環境上の問題のみならず、ほかの大切な再生可能エネルギー再生可能エネルギーの発電を駆逐していく危険性がございますので、適用を外すべきであると強く訴えてきたわけでございますが、残念ながら、今日までの政府答弁では、その修正する姿勢が見えてこないわけであります。そこで、まず久保田参考人にお伺いいたしますが、お伺いしますと、北海道に廃プラの強力な新発電事業者が上陸をするということでございますが、共存共栄できるとお考えでしょうか。

○久保田参考人 自然エネルギーの中にもいろいろあるわけですけれども、この新エネルギーの中でも、私どものやっている風力発電そのものは、それが主軸になって電気エネルギーを賄っていくというものではないのです。さまざまなエネルギーとの混合によってそれを賄っていくべきであって、それによって共存できるかどうか。ほかのものとの共存については、これはできる限りやればいいのであって、現在のCO2の削減に向けて少しでもそれを減らすということに役立てば私はいいのではないかというふうに考えておりますので、専門的なことはお答えできませんが、以上でお答えとさせていただきます。

○北橋委員 先ほどの飯田参考人のお話を承りまして、私ども大変共感するところが少なくなかったわけでございますが、仮に産廃、とりわけ非常に低コストと言われている廃プラ発電を容認して一緒に普及の対象としてスタートをした場合、飯田先生の試算ではかなりこの廃プラ発電に食われてしまう、廃棄物発電に食われてしまうという御主張をされていると聞いております。一方で、経済産業省のシミュレーションによりますと、十分これは風力も、いろいろな再生可能エネルギー再生可能エネルギーも十分やっていけるんだというシミュレーションをされていると聞いているんですけれども、飯田参考人のお立場からしますと、この経済産業省のシミュレーション、どういうところに問題があるとお考えでしょうか、また、容認できる内容でしょうか。


○飯田参考人 お答えいたします。 私の配付いたしました資料の二十一ページと二十四ページをごらんいただきたいと思います。まず、二十一ページ目ですけれども、ちょっと図がわかりにくいんですが、この一番左が昨年の秋に経産省で行われたシミュレーションで、一番下が風力発電、真ん中の黒いところが一般廃棄物、その上が産業廃棄物で、その上にバイオマスという結果になっております。真ん中は私どもが試算した結果で、一番下が風力発電、その上が一般廃棄物、半分以上、約五五%を占めておりますのが産業廃棄物。どうしてこういう結果の違いができたかといいますと、二十四ページを見ていただきますと、先ほどから名前が出ておりますが、北海道のサニックス社という企業です。
 最初に確認しておきたいんですが、この産廃発電そのものの是非を私は申し上げているのではなくて、今回の枠の中にこの特定電気事業者としての産廃事業者を入れることの是非を議論しておりますので、その点はまず誤解のないようにしていただきたいと思います。 このサニックス社は、既にこの四月にいわゆる特定規模電気事業者として経済産業省に登録してございます。ここが現在七万四千キロワットの廃プラ発電、一〇〇%廃プラスチックを使った発電所を北海道の苫小牧に建設中で、ことしの秋に運転開始というふうに聞いております。
 実際の売電は、所内電力がありますので若干落ちると思いますが、ここが年間二十三万トンの廃プラスチックを燃焼する予定です。このサニックス一社でことしじゅうに全国二十カ所、合計百万トンの廃プラスチック燃料を供給する計画を持っているというふうに聞いております。ことしだけで百万トンです。 私どもが試算しましたのは、このサニックス一社だけでも百万トンの燃料を供給する。あと一社、二社加わることによって容易に百五十万トン、二百万トン、場合によっては中国等海外から輸入してももうかるようなところが出てくるのではないかという懸念をしておりますが、少なくとも私どもが試算しましたのは、産業廃棄物としましてこれまで燃焼しておりました三百万トンが最近百五十万トンぐらいまで落ちてきておりまして、その差の百五十万トンが発電に回ったとした場合、これは十分現実的な想定かと思いますが、それでしますと、私どものような試算の結果になっています。 こういった、単独の企業ではありますが、今回の枠としては非常に影響力が大きいということで、経済産業省の試算については前提も公開されておりませんので、その点についてはまだまだ議論の余地があろうかというふうに考えております。以上です。

○北橋委員 新エネルギー部会長の柏木先生にお伺いしたいと思いますが、今、飯田参考人のお話では、試算をしてみると、経済産業省の方は風力の方も十分伸びていくんだ、こういうお話でございますが、実際はそうではないという御主張もあるわけですね。その場合、その食い違いの原因というのは、シミュレーションの大きな要因である例えば費用供給曲線のデータといいますか、それを公開されていないのではないかという指摘もあるわけでございますが、これから国民を挙げて自然エネルギー発電をふやしていくという意味におきましては、これからの市場予測にこれほど大きな食い違いがある状況というのは大変不自然でございますので、こういうのはお出しになって、積極的に重要な公共政策としてのアカウンタビリティーを高めていくという見地から、お出しになるという方向はいかがなものでしょうか。


○柏木参考人 廃棄物に関して、シミュレーションというのは条件がありますから、これは実証しない限り答えは出ませんね。ただ、私どもが言っているのは、間口を広げて、今新たに――廃棄物ですからもちろんリサイクルです。まずは減量するという原則があって、再利用して、再生して、それでもだめであれば熱利用しなさい、それで、減量化して最終処分だ、そういうルールがありますから、このルールはもう規制法で決められていますので、それを逸脱することはないだろうと。 そうすると、ある意味で、ビジネスのために、あえてリサイクルすべきものを意図的に燃やして、さらにそれでビジネスを展開するというのは、これは許されないことだと思いますよ。私のこの文書の中に書いてあるとおりで。 ただ、ごみ発一般の話からすれば、燃やしているのが、例えば普通の一般廃棄物で八四%ですか、産業廃棄物でも四十何%燃やしているわけですよ。発電しているのは、そのうちもうほんのちょっとしか発電していませんから、熱だけで散逸しているのであれば、それをちゃんと電力に変える努力をしてくださいと。新たなことを言っているわけじゃありません。ですから、そういう意味で私は、日本の国産エネルギーとしての産業廃棄物問題というのは、産廃も含めて、廃プラスチックに関しては、政令等で、やはり環境省とよく協議した上で、あるルールを決めた上で、その認定をするしないを決めていただければいいと思います。以上です。

○北橋委員 これは、あしたも政府との質疑がございますので、その議論をまた続けさせていただきますが。こういうふうに、これからの自然エネルギーの市場予測というのはかなり幅があるわけでございますが、その引き取り義務を課せられた電気事業者としても、政府の法案というのは財政金融上のサポートの一項目がないんですね。我々は、それは揺籃期にあるときには無理だ、やはり国もきちんとした財政支援をしなければ大きく育っていかないという立場なんですが、残念ながら政府の法案にはそういう項目がないわけです。仮に、廃プラというものが容認されてスタートをしてしまった場合に、勝俣参考人の先ほどの御意見では、地球環境上の問題もあって適用除外とした方がよろしいのではないかという御指摘でございますが、残念ながらそれを仮に政府が受け入れなかった場合に、果たして本当に風力だとか太陽光だとかバイオマスといった本当の再生可能エネルギー再生可能エネルギーというのはこれから育っていくんでしょうか。どのような見通しをお持ちでいらっしゃいますでしょうか。

勝俣参考人 お答えします。まだ制度設計が具体的にはっきりしていないので軽々にちょっと申し上げることは難しいんですが、一般的に言えば、廃プラ発電の方が風力、太陽光よりもコスト安で、いわば競争に勝つといった方向にあるかと考えておりますが、それですべて太陽光、風力が駆逐されるということには必ずしもならない、こんなことでございます。どうもありがとうございました。

○北橋委員 例えて言いますと、ブルーギルという魚がありますけれども、外来種で、これが日本の池、湖にたくさんいて、非常に生命力があるものですから、ワカサギだとかフナずしの材料になるようなフナとか、かなり食べ尽くされてしまったという。 それだけの強力な低コストである、しかも地球温暖化上問題があるということで、私どもはこれからも審議を通じまして廃プラを適用除外とするように強く求めていきたい、こう思っております。 時間が限られてまいりましたが、もう一点、私は、政府の法案には財政的な支援措置というものが明確にうたわれていないということでございます。
 先ほど久保田参考人も、これまで御苦労されて、北海道で風力を成功されるに当たってはいろいろな国の支援措置もあったと思いますが、これから系統の設備増強なんかを考えますと、一説には二千億円から五千億円ぐらいこれから十年間でかかるのではないか、どれだけかかるかわからない、こういう問題が出てきます。今回の政府の案というのは、これから電気事業者も、一方で規制緩和でコストダウンのすさまじいバイアスがかかっていく中で、いいものだけれども割高なものを引き取らねばいけないという、その矛盾した一つの方向性を義務づけられていくわけですね。そういう中で、財政というのは、そのすき間を埋めるために、円滑にこの制度を進めるためにはどうしても私は大切な一項目ではないかと思っているわけでございます。 柏木参考人、新エネルギー部会長としていろいろ議論されてきまして、そういった、例えばドイツの場合は固定価格で支援をするという具体的な措置がありますけれども、例えば系統対策、今も各参考人からそういった重要点が指摘されていますけれども、電気事業者と新発電者との相対だけでうまくいくんでしょうか。 やはりこれは、財政的な支援措置についても明確にうたっていかなければ、盛り込んでいかなければ、どこかですぐに、最初の小さなうちはいいですよ、これから十年後、EUを目指して大きく頑張っていくときに、もうすぐにつまずいてしまうのではないかと私は思うんですが、その辺の論点をどのようにお考えでしょうか。

○柏木参考人 一応これは三年間をめどにまたいろいろと考え直すということで、機動的な措置ですから。この法律というのは、発電コストが商用電力と同じになればこんなことをやる必要はないわけですよ、自然に入ってくるわけですから。発電コストが高いから何らかの法律をつくって入れていかなきゃいけない、その機動的な措置だと思っています。

○北橋委員 久保田参考人、今まで新エネ発電について政府の補助もあったと思いますが、これからいろいろなところでそれを本格的に拡大していくときに、設備投資に対する国からの公的な支援というものは大変重要だと思うんですけれども、実際に御苦労された経験からしてどのようにお考えでしょうか。

○久保田参考人 私のところは、実は、平成九年度に旧通産省が風力発電の推進のためにつくられた制度の第一号で補助を受けた町でございます。そのために、私どもの町としては、自治体としては二分の一の補助を受けたということと、それから、私どもの町で行った民間企業においても三分の一の補助を受けた。これがなかったら恐らくこの事業は進まなかっただろう、こう思うんですけれども、その意味においては、私どもは非常にその恩恵を受けたということは言えるんです。ですけれども、後で聞いてみますと、二分の一以内、三分の一以内ですから、幾らでも以内には入るわけですから、そういった意味において、後で手を挙げたところはそれだけの補助が満たされていないという実態がございます。そういった意味でもかなりブレーキがかかった。それからもう一つは、送電線等が、これは電力会社が今までつくったものを我々使わせてもらっているんですけれども、これからもまた、そうしたら、電力会社でそれをつくって、買ってくれと言うことはできないわけです。そういう意味において、これはどこがやったらいいのか、もしやるにしても、それに対する支援対策がなければ進まないんじゃないかということを考えておりますので、その点をお考えいただければと思います。

○北橋委員 時間が参りましたので終わります。 本日は、本当に貴重な御提言をいただきまして、ありがとうございました。 

○谷畑委員長 塩川鉄也君。

○塩川(鉄)委員 日本共産党の塩川鉄也です。きょうは、参考人の皆さんの貴重な御意見、本当にありがとうございました。新エネ法案にかかわってということで、私自身が感じているところを幾つか質問させていただきます。 まず最初に、柏木参考人にお伺いしたいと思います。 今回の法案では、対象にコスト競争力の強い廃棄物発電、特に廃プラ発電が入る、このことによって、風力発電などの自然エネルギーの促進が阻害される、こういう懸念の声が出されていますし、私自身も率直にそう思います。この新エネ部会の小委員会の報告書に対する東京電力からのパブリックコメント、ここの中でも、「既に産業廃棄物の燃焼による電力市場への参入が計画されており、もはや特段の措置を講ずるまでもなく我々電気事業者の対等な競争相手として成長しているのが実態」、このように述べておられ、きょうの中でも、勝俣参考人の方からそのようなお話がございました。こういったパブリックコメントの指摘について、この新エネ部会小委員会の中ではどういう検討がされたのか、その中身についてお伺いしたいと思います。

○柏木参考人 最終的にまだ廃プラという産業廃棄物が入るかどうかというのは政令で決められるものですから、これはもちろん、その「目的」の中に環境保全に資しという言葉が入っていますから、経済産業省だけで決められるわけじゃなくて、環境省もあるし、もちろんバイオマスであれば国交省も入ってくるし農林水産省も入ってくる。それぞれの省庁の協調のもとで、これだったら日本の、これは日本のビジョンの問題ですから、我々がどういう電源を、セキュリティーに資して、かつ環境保全に資するかというビジョンの問題で、理由とかというのはないんですよ。国に合ったものは、最も適切なものは何かというのを決める、これは政治の先生方のお考えだと思いますね。
 私は、だから、そういう意味で、今の新エネの中には廃棄物がきちっとノミネートされているんです、これは地域密着型だし、ただし、その中に産業廃棄物も入っていますと。ただ、これは政令のところで、やはりCO2の問題からしたら、生だきであればCO2の発生が石炭と同じぐらいになるかもしれません。これを環境省がオーケーするかどうか、そこら辺の協調のもとで決めていただく内容だと思います。
 ただ、問題は、なるべくプレーヤーを多くして、その利用を義務化されるお立場の方がなるべくチョイスが多いようにすることがまとめ役としての責務かなと思っております。

○塩川(鉄)委員 どういう検討があったのかということでのお話をお聞きしたかったんですけれども、その点では具体的に、勝俣参考人にもおいでいただいておりますのでお伺いします。
 このパブリックコメントでもそうですし、きょうの勝俣参考人のお話でも、産廃発電については、環境保全の側面と、同時に、価格競争力のある競争相手の側面と、この二面から対象外とすべきではないかということでのお話をいただきました。その点で、この産廃発電が対等な競争相手となり得るというのは、具体的にどの程度の価格競争力があるものなのか、風力発電よりもそういった点でのコスト競争力があるのか、その点についての率直な御感想をお聞きします。

○勝俣参考人 お答えします。具体的に何円とかそういうことではございませんけれども、先ほど飯田参考人がお話ししましたように、例えば北海道にありますサニックスの発電コストは非常に安いということでございます。今、例えば、私どもが風力発電で競争入札で買っているお値段というのは大体キロワット当たり十円から十一円程度でございますが、それよりもかなり安いという話を聞いているということで、全般的にはそういった方向かと思います。 なお、大変申しわけございません、先ほど達増先生から御質問いただきました送電線の負担なんですが、二〇一〇年度で最大で五千億というお話をして、五十銭と申しましたが、十年間の累計で五千億でございますので、十で割ってキロワット当たり大体五、六銭でございます。おわびして訂正させていただきます。

○塩川(鉄)委員 廃棄物、とりわけ産廃については対象外とすべきだ、こういう御意見というのは少なくない意見であるわけですけれども、続けて勝俣参考人にお伺いします。この政府案では、これがしっかりと中に入って外さないというのがこの間の答弁でもはっきりしているわけですけれども、何でそこまでこだわるのかというのは率直に言ってよくわからない。電気事業者としての、東電の副社長の立場でもある勝俣参考人に、率直に、何で政府案ではこれを外さないのか、いかがでしょうか。

勝俣参考人 私ども、政府の方々の御見解はちょっとよくわかりませんけれども、恐らく、新エネ法の「定義」の中に産業廃棄物が入っているので、それでということであろうかなということで、これはあくまでも推測でございます。

○塩川(鉄)委員 そういう点での問題のある廃棄物発電、特に産廃発電にかかわってですけれども、実際にこの法律が導入されて産廃発電も行われるということになった段階で、電事連または東電さんとして、こういった問題のある産廃発電、廃プラ発電について、自主的に対象エネルギーから外す、こんなことの検討やお考えというのはいかがでしょうか。

勝俣参考人 基本的にこれは個々の電力会社の問題でございますので、東京電力の場合で申し上げますと、差別をするということは余りしない方向で考えたいと思っております。特別の理由がない限り、それが政令等で対象になっておりまして、言ってみれば、それが応札してきた場合に、特別に外す理由が逆にないのであろうなということかと思います。ただ、太陽光発電につきましては、一般家庭で当面、いわゆる販売単価と同様のお値段で買っておりますので、これはそのまま継続するような格好になっていくのであろうということで考えております。

○塩川(鉄)委員 制度設計上入るとなれば、その点では区分けというのはなかなか難しいという御意見でもあるかと思います。続けて、久保田参考人にお伺いいたします。 風力発電推進全国市町村協議会の会長代行をなさっていらっしゃるということで、全国のこういった取り組みをされている自治体さんのいろいろな御苦労もお聞きになっていらっしゃると思います。私自身も、山形県の立川町にお伺いしまして、今田さんの方からもいろいろとお話を伺いました。 その際、協議会として政府に対しての要望書を出されているということで、昨年出されたものを拝見いたしました。その中に一項目起こしてあるものとして、「風力発電からの電気は、電力会社による買取を義務化すること」、こういった要望になっていますけれども、そういうふうなことを挙げられている理由というのはどういうところにあるのか、お聞きします。

○久保田参考人 買い取り義務化というのは出てはいるんですが、これは、ドイツとかデンマークとか、そういったヨーロッパの一つの方向なんですね。ドイツあたりが急速に伸びたのは、やはりその辺にあるんだと思うんです。ただ、その裏といいましょうか、それを義務づけるならば、それによって、会社ですから、それが単なる損失に結びつかないように、そういうことが考えられているのかどうかは承知しておりません。 ただ、そういった方向があるので、日本もそういう方向にすればもっともっと進むのではないかということが言われているわけです。

○塩川(鉄)委員 北海道ということでありますと、北海道電力の風力発電の買い取り上限枠の十五万キロというのがございます。平成十二年の十一月以降は新規受け入れができないというお話があったとき、関係者の方にしてみれば大変ショッキングといいますか、大きないろいろな御議論もあったかと思うんですけれども、この上限枠というのが設定されたというのは、当事者の町の町長さんとして率直にどのようにお感じになったのか、お聞きします。

○久保田参考人 お話しのように、北海道は十五万キロまで買い取りますということで枠を決めたわけです。その中で私どもは、大規模にやったのは一番先だったものですから、五万キロの契約をしたわけです。十七年間の契約をしまして、値段についても、十一円以上の額でということで決めていただきました。このことについては、非常に協力をいただいたということで感謝をしているわけなんです。ですけれども、北海道は原子力の三号機に、これは問題にはなっておりますけれども一応の許可を得たということで、その方向に今進んでいるわけなんですね。そういう中で、現在の段階では余り電力の需要量が伸びていないということがあります。これは景気の問題等もあろうかと思うんですけれども、そういう状況の中でふやしていくことは無理だという考え方があるんだと思います。そういうことで十五万キロに決めたということは、私どもは計画の中でそれは実行できたのですけれども、他に手を挙げたところがたくさんあります。北海道は、どちらかというとやはり風力発電の適地が多いというふうに考えていいと思うんですが、そういう意味においては、そういう地域の方々は非常に残念な思いをしたのではないかというふうに思っております。しかし、今の電力のあり方が、もっと国と電気事業者の間での考え方が一致していかなければ、なかなかこれをふやすということは無理なんじゃないか、これ以上ただふやせふやせと言うことは、私はちょっと無理があるのではないかなというふうに考えております。

○塩川(鉄)委員 ありがとうございます。それでは、飯田参考人にお伺いいたします。 この間の制度設計の問題につきましては、私も、固定価格買い取りの仕組みの方が実際にその新規参入を促すし、将来展望も見える、事業計画も成り立ち得るという点での積極面を持つと思っております。その点で、ドイツの実例というのがよく紹介をされるわけですが、飯田参考人が具体的にドイツの事例を実感する中で、やはり大きく推進した、そういう点での率直な事情というところをもう少し詳しくお聞かせいただきたいと思うんです。

○飯田参考人 お答えいたします。ちょうど一年前にNHKのたしかスペシャルでドイツの事情について報道されたので、それをごらんになった先生方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょうど十年前、一九九〇年に、当時はコール政権でしたけれども、超党派でまさに固定価格の買い取り制度というものを導入した。法律でこういう形で導入したのは当時世界で初めてでしたけれども、形としてはデンマークが自主的な三者協定として一九八四年から導入をしていた電気料金の八五%で買い取るという制度を、今度九〇%に切りかえてドイツが法律で導入したものです。
 それから先の状況は先ほど御報告したとおりで、爆発的な勢いで世界の三分の一の風力発電がドイツに集積するに至っている。そして、今や電力の約三%を供給するに至っておりますし、欧州委員会との約束では、二〇一〇年には、これは風力だけではございませんが、すべての再生可能エネルギー再生可能エネルギーで一〇%の電力を自然エネルギーで供給するという勢いになっております。
 別途お配りした私のペーパーに、これは電力だけの話ではございませんで、先ほど申し上げたように、それが産業も生み出し、雇用も生み出し、そして二酸化炭素を既に一千万トン減らして、二〇一〇年には三千万トン減らす勢いになっております。それで、風力発電産業の売り上げも現在既に三千億円で、二〇一〇年には一兆円を超えようかという勢いで、まさに経済と環境、そして雇用をすべて合わせて発展させるようなそういう勢いになっているという事情になっております。以上です。

○塩川(鉄)委員 引き続いて飯田参考人にお伺いしますが、今ヨーロッパ全体においてもこの制度設計の問題で、RPSの国々の中でも固定価格へと向かっているという現状があるということの指摘も伺っております。そういった流れになっている背景といいますか要因というところでお感じになっているところをお伺いしたいと思います。

○飯田参考人 お答えいたします。 私が存じ上げている範囲内で、昨年の九月に欧州委員会、欧州連合で再生可能エネルギー再生可能エネルギー電力指令という、法律に近いものが正式に発効しておりますが、これが発効するに至って長い議論が行われております。当初は、デンマークそしてイギリスが制度設計しておりましたいわゆるRPS、クオータ制と呼ばれるものに欧州としては制度として統一を図ろうという欧州委員会側の思惑はあったかに聞いております。しかし、その後、やはりドイツが爆発的な普及をしていたこと、そしてデンマークは、昨年の十一月で政権がかわりましたが、前の政権の段階では、一たん法律としてRPSを九九年に導入した後それを棚上げにする方向で、昨年の九月の議会では、これもやはり与野党ともRPSの施行は見送るという審議が行われております。
 そして、大国のもう一つ、フランスが昨年この固定価格優遇制度を導入した。スペインの状況も御報告したとおりで、スペイン、ドイツ、フランスという大陸の大国が固定価格優遇制で今後いくということで、欧州委員会としては制度の統合を図らない、むしろ自然エネルギーの市場は固定価格で形成をしていくのが実態としては主流の流れになりつつあるという認識をしております。
 以上です。

○塩川(鉄)委員 終わります。どうもありがとうございました。
○谷畑委員長 大島令子さん。

○大島(令)委員 社会民主党・市民連合の大島令子でございます。きょうは貴重な意見を聞かせていただきまして、どうもありがとうございます。では、四名の参考人の方に同じ質問をさせていただきます。
 私どもは、政府案の第二条の二項六号で、政令の定めにより廃プラスチック発電をするということがはっきりいたしましたので、野党案を出したわけでございます。野党案は先週の金曜日に出したのでお目通しかどうかわからないものですから、まず、この政府案の廃プラスチック発電を認めるということに関して第一点の質問なんですが、この法案がもし通ったときに、地球温暖化防止にどのように寄与できるのか、できないのか、御意見を簡潔にお聞かせください。

勝俣参考人 廃プラの場合でも、いわゆるいかに量を少なく、また再生利用、そしてとことんそういうことで活用した場合に、最後、どうしても燃やさないという場合にはCO2発生量はイコールになる、こういうことになろうと思います。 ただ、一般的には、廃プラ発電をすればCO2はふえる、こういうことかと思っております。

○久保田参考人 余り知識はありませんけれども、今プラスチックのごみはもう田舎においても相当量になりますし、産業廃棄物としても、農村ではこれを処理するのが今非常に大きく問題になっております。
 そういう中で、これをいかに有効に使うかということになれば、やはりそういう道もやむを得ないのではないかと思いますけれども、ただ、これはダイオキシンの一番の大きな原因だとも言われているわけですね。そういった中で、果たしてダイオキシンを避けられるような高温の発電だけでやっていけるかどうか、いろいろなそういった疑問も残っております。ただ、地域的に言えば、これらも郡部では当然そういうことはあり得ない。しかし、都市型の、言うならばそういった廃プラの発電ということは考え方があってもいいのではないか。ただ、有害なものがそのために出てくるということになれば、これは本来の目的からは、美しい地球を守るという意味からは非常に大きな離れた問題になりますから、避けるべきだというふうに思います。

飯田参考人 お答えいたします。先ほど私の説明の中でも、資料二十三ページの図でお示ししましたように、廃棄物からの二酸化炭素の排出量は、これまでの普及を促す措置がない段階において過去十年間で既に八六%ふえております。ですから、これが今回の政省令で何らかの歯どめがきいて、かつふえずにいくだろうというのは幻想にすぎない。むしろ、加速を上げて二酸化炭素の排出量をふやして、この図にあります上の方の線、いわゆる限りなく倍増に近い、そういった状況になるというふうに懸念しております。
 以上です。

柏木参考人 燃やさざるを得ないものを燃やしている現状においては、これを発電に利用しようが単なる散逸しようが、このCO2は今の現状で同じ。ただ、アディショナルにそのために燃やすということになりますと、石炭火力とほぼ同じものが出てくるということです。

○大島(令)委員 では、飯田参考人に伺います。先ほど、自然エネルギー発電を促進すると、ヨーロッパでは非常に風力産業が盛んになり、雇用の創出になるとお答えなさいましたが、もう少し具体的に発言していただけますでしょうか。

○飯田参考人 お答えいたします。先ほどはドイツの例だけでございましたけれども、デンマークにおきましても、やはり三万人等を超える風力発電の雇用、これは機器の製造、そして設置、それからメンテナンスあるいはコンサルティング等々の産業が起きておりますし、それからスウェーデンにおきましても、これはバイオマスエネルギーに関連をして、やはり数万人、二万人から三万人程度の雇用が起きている。
 それ全体を勘案しまして、欧州では二〇一〇年までに自然エネルギーの比率を六%から一二%に倍増するプログラムを進めておりますが、これを実施することによって、全体で六十万人、ちょっと正確な数字は失念しましたが、六十万人を超える新たな雇用が創出をするという研究レポートも出ております。
 以上です。

○大島(令)委員 では、飯田参考人に伺います。先般一回審議しましたけれども、日本政府は、この法案をもって二〇一〇年までに一%ということでございます。それと、エネルギーの定義もプラスチック発電が入っているわけなんですが、そうすると、日本ではどの程度の雇用が創出されると思われますか。

飯田参考人 お答えいたします。これはちょっと推測するのは非常に難しいですけれども、現在の法案のままでいきますと、この一%はほとんど廃プラの事業者ということで、数百人程度ではないかというふうに思います。以上です。

○大島(令)委員 では、久保田参考人にお伺いします。 私は、この法案が通りますと、非常に発電単価の高い太陽光ですとか風力発電の産業が廃れていくのではという懸念を持っております。そういう中で、積極的に観光ですとか町のために風力発電を立地してきた町の町長さんとして、この法案に関してどのような感想をお持ちでしょうか。

○久保田参考人 廃プラを利用した発電というのがそんなにコストを安く発電することができるのか、その点についても私はまだちょっと疑問を持っております。ですけれども、安全でクリーンという意味からいうと、危険性は廃プラの方にあるだろうというふうに考えますので、ですから、単に安いからそれを使うべきだ、そういう電気の生成を変えるという方向は私はどうかなと、もっともっと慎重にするべきではないのかというふうに考えております。

○大島(令)委員 そういたしますと、このRPS方式というのは、先ほど来参考人の御答弁を聞いておりますと、市場原理が働いてコストが非常に安くなるという御意見でございます。
 私は、日本のエネルギー政策、例えばオイルショックのときにはこうするとか、では原子力をという、非常に一貫性のないエネルギー政策をとってきていると思っているわけなんです。日本はやはり、自国で、自前でどれだけのエネルギーを本来政府として持つべきかという努力をしてこなかった。中東依存であったりとか、風力、太陽光ですとコストがかかる。民生ですとか産業とか運輸の部分でいろいろなエネルギーが要るわけなんですが、その目的に応じて、運輸の部分ではどうしてもガソリンが必要である、では何%にしようかという、そういう一貫した、運輸、民生、産業の分野ごとのエネルギー政策を持ってこないままこの法案が提案されたように私は思っているわけなんです。そこで、柏木参考人に伺いますが、先ほど、新エネルギー部会に飯田参考人も入っておみえになったということでこの法案の審議に参加したというお返事でしたけれども、それでよろしいんでしょうか。

○柏木参考人 それで結構です。

○大島(令)委員 その新エネルギー部会の下の専門部会に、RPS制度を審議する小委員会というのがございますね。そこにも、環境NGOというか、いろいろな人たちの意見ということで、この参考人の中に入っていらっしゃった方がお見えでしょうか。

柏木参考人 専門部会、小委員会の方では、実際に、例えばそういう制度に対して、真にいろいろな角度から参画している方をベースに委員に選定させていただいて、市民のNGOの方は、例えば飯田さんに代表される市民の方は部会の中に入っていただいて大局的に決めていくと。大局を決めた中で、専門家の集団をつくってそこで審議をしています。ただし、オブザーバーとしての参画を許可させていただいていまして、飯田参考人はそこに頻繁にお出になっていただいています。以上です。

○大島(令)委員 こういう席で飯田参考人にはちょっと失礼な発言かもしれませんけれども、飯田参考人は、新エネルギー部会で方針を決め、専門の小委員会にオブザーバー加盟ということで御満足だったんでしょうか。

飯田参考人 正直に答えさせていただきますと、実際、私はオブザーバーということでしたけれども、四回のうち三回出席いたしまして、発言が認められたのはわずか一回の一分間だけでございまして、しかも議事録も残っておりません。 そして、環境NGOはどういう視点で選ばれたのかという質問も最後の部会でさせていただきましたが、例えば専門家の集まりということでしたが、例えばサニックスのサの字も出ずに議論がなされて、この廃プラの問題でも余り突っ込んだ議論が専門委員会ではなされなかった。
 最後の部会のところでは、先ほど部会長がおっしゃったように、みんな均等に、大体平均三分ずつぐらいしゃべって、これで昨年の暮れの部会は終わりということでしたので、全体の審議を見て、十分に議論ができたかという視点から申し上げると、非常に私は満足しておりません。以上です。

○大島(令)委員 このRPS方式というのは、野党案と政府案と今二つが出ているわけなんですが、買い取りの仕組みを決めるところでございますね。そうしますと、自然エネルギーにやはり長く携わっていた方、それと電力事業者、実際に自然エネルギーを導入している人、そして柏木参考人のように学識経験者、そういうメンバーがバランスのとれた公平な審議ができると私は思っております。
 それで、この法案の行方はまだ定かではございませんけれども、今後、政省令ですとか導入目標をこの法案は定めております。私どもは野党案を通したいわけでございますけれども、万が一この法案が通ったときには、今後ここにいらっしゃるメンバーが入るような形で、部会長である柏木参考人に改めてお考えを聞かせていただきたいと思います。

柏木参考人 実際、専門部会というのは、例えば対象を何にするとかそういうことではなくて、市場のメカニズム、どういう制度がいいかという方向性をきちっと煮詰めていくという部会です。ですから、もちろんのことながら、部会が上にあって、その下に小委員会ですから、部会の中にこういうメンバーが入っていただくことは、私は、どうなるかわかりませんけれども、極めて好ましい状況だと思っています。
 今、飯田参考人がおっしゃったように、オブザーバーでお出になって、ただ、部会でも、均等三分でも、三十分延長してやっていますから、議事録をよくお読みいただいて、どの程度、どなたがどれだけ発言しておられるか、すべてインターネットで公開されておりますので、御参照くださればと思います。

○大島(令)委員 最後、非常に立ち入った質問をさせていただきましたけれども、やはり日本の自前でやっていけるエネルギー政策、私ども社民党は、脱原発・プルトニウム政策を掲げておりまして、そういう中で今、政府は、地球温暖化防止大綱の中に原発の推進という文言を入れております。そしてまた、この法案で、廃プラスチック発電も公然と認めて出てきているわけですから、私ども社民党としてはここで踏ん張らなければ、この日本のエネルギー政策に非常に懸念を示しているわけでございますので、ぜひ柏木部会長、今度こういう総合資源エネルギー部会の構成のときの人事の中では、ぜひ、飯田参考人ですとか、実際の環境NPOで一生懸命やっている方を推薦して、しっかりと意見を聞いていただくようにぜひ御協力をお願いして、質問を終わりにいたします。ありがとうございました。

柏木参考人 よくわかりました。ありがとうございました。

○谷畑委員長 小池百合子さん

○小池委員 保守党の小池百合子でございます。申すまでもなく我が国は少資源国であり、そして、二十一世紀の大きな世界的なテーマとして環境問題が控え、さらには、現在の大変不安定な中東情勢を考えてみましても、このところの中東への依存度というのはさらに高くなっている等々で、総合的に考えまして、この新エネというのは我が国はもっと国策として取り組んでいくべきではないか、それも総合的に取り組んでいくべきではないかと思っている一人でございます。さらに、この新エネの中に組み込まれております、定義の中にも入っております燃料電池というのは、今後の大変な国際競争の中にあって、さらに自動車と関連いたしますと、やはりCO2の問題等を考えますと、大変な産業であり、大変効果のある部分であると考えているところでございます。私、実は、もう二十年も前だと思うんですが、余り数えたくないんですけれども、政治の世界におりませんときに、このエネルギー調査会の中の新エネの委員を務めていたことがございまして、例えば、どのようにして新エネ、当時は代替エネルギーと呼んでいたんですけれども、代エネ部会というものの一員でございまして、各国の例、例えば高速道路の壁面などを使って太陽熱を十分に活用する方法であるとか、そういったことを、いろいろと案を出していたことを思い出しております。ただ、いつまでたっても新エネの「新」が取れないということで、これは今後も新エネ、いつまでも新エネで、なかなか普及しない。そのためのさまざまな技術的、経済的な問題を乗り越えていかなければならない。その一つの推進力として、今回のこの法案が大きな力となってくれることを願っているわけでございます。
 ただ、問題点はまだまだたくさんあろうかと思います。先ほど、本日の参考人の中でも、ペナルティーを設けてあるけれども、こんなの、百万だ、三十万だ、両罰規定だといっても、それぐらい払えばいいんだろうみたいな話で、余りペナルティーの意味はないというような御発言もございました。ただ、私は思うんですけれども、もちろんペナルティーの問題もそうでございますが、これは特に電力事業者にとっては大きな転換になろうかと思います。さまざまなコストもかかってくると思います。それは事業者にかかるだけでなくて、結局利用者の方にもかかってくるというようなことで、ペナルティーが十分ではないとはいえ、むちだといたしますと、あめの部分も少々あっていいんじゃないかというぐらい私は考えるわけでございまして、その方がやる気が出てくるという性善説に立っているわけでございます。そんな意味で、もっと税制の部分と絡めての話を考えるべきではないか。この部分が、税制との絡みというのが、特に税制の場合、さまざまな審議の中のスピードであるとか季節というものがいろいろございまして、そのあたりで抜け落ちているのかなというふうに考えるわけでございます。
 皆様方にお伺いをしたいんですが、こういった今回の法案の中身を本当の意味で推進していくために必要な税制は何であるとお考えなのか。そしてまた、新エネの開発は民間会社が、それもベンチャー企業が行っている場合が多いわけでございますが、ベンチャーのエンゼル税制一つとりましても、この五年間においてわずか十五件しかそれを活用されていないといったような点等もございます。そういった総合的な意味で、この新エネの促進を進めるに当たって必要な税制とは何か、それぞれ御担当の分野の中から、ぜひともこういった税制をつくってほしいという御要望を伺いたいと思っております。よろしくお願いいたします。全員でお願いいたします。

○勝俣参考人 アメリカのレーガン時代に、いわゆる加速償却とか特別償却とかを、こういった風力等々についてとったことがございますけれども、我が国でそういった仕組みがいいのかどうかというのは私もちょっとわかりませんけれども、一つの考え方としてあろうかと思います。
 それからもう一つ、先ほど申しましたのですが、今グリーン電力基金、あるいは企業に対しての、要するに風力をプレミアムつきでお買いいただくような仕組みの株式会社制度をつくっておりますけれども、今こうしたことが損金で出ない、要するに寄附金扱いになっている。これは一般家庭が年間、グリーン電力基金で一口六千円をお支払いしてもそうなんですが、こういったことに対する税制の措置なんというのは大変ありがたいことだと考えております。

○久保田参考人 先ほども申し上げたのですが、私どもの町では、百億ほどの民間投資があったわけなんですよ。ですから、それにかかわる固定資産税もかなりの額にはなるんです。ですけれども、地方交付税を受けている町は、結局、自分で税財源を持った場合にはその七五%を、地方交付税を減らすということになっているんですね。これはそういう決まりがあるわけですから、二五%でも喜ばなければならない、そういうことなんですけれども。しかし、今地方分権を進めていく、絡めて言うのはおかしいんですけれども、そういう中で、自己財源をふやすための努力というのはお互いにしなきゃだめだと思うんですね。通らない税制を設けるとか、そういうことはとんでもないんですけれども、そういった、あるものさえもそういう形でやれば意欲がわかなくなる。いわゆる生活保護者は働いたらその分だけ引くよというような、そういう感じが強いわけですよ。ですから、そういう意味においては、これはできるだけ、もう少し、半分くらいでいいんじゃないだろうかということが一つあります。
 それから先ほど申し上げた、電源三法による立地交付金の問題も、これは原子力によって受け手がないから、それに対する一つの代償として払っているんだという意味が強いんだということをちょっと聞いたことがあるんですけれども、しかし、これから今、日本だって三百万キロワットの風力をやろうとしたら、それだけの用地を探したり、それから民間、地域の協力を得るということは非常に難しい問題になります。そういう意味からいって、ぜひそういったものも考慮して立地に対する対応というものも考えてほしいなというふうに思っております。

飯田参考人 手短にお答えします。
 小池先生がかつて委員を務められてから今日までの経験のもとで、やはり電気の買い取りに関するインセンティブをつくるというのが最大の普及を促すということが欧州を中心とする経験として出ている。
 そういう意味で、もともと私どもが提案しておりましたドイツ型の固定価格優遇制は、電力会社が買い取る実際の価格は回避可能原価相当、いわゆるたき減らし相当にして、その差額を国の税制で埋めていく、これについては電源特会がございますので、十分それで充当できるのではないかというのがあります。もう一つは、いわゆる証書制度が今回消え去っているわけですけれども、今後、環境の価値を持ったものが流通をする、お金の価値を持って流通するということが、国際的にも二酸化炭素、先ほどの勝俣参考人もおっしゃられたグリーン電力の証書等もございますので、こういったところを非常に近代的に、より欧米の形に近い形での融通のあるいわゆる有価証券制度といったところも御検討いただければと思います。 以上です。

○柏木参考人 環境の保全には環境税があればオールマイティーだと思いますよ。だけれども、税制論議というのはこのぐらい利害がぶつかり合うところはないんじゃないかと思っていまして、そう簡単にはいかないだろうと思いますね。そういう意味では、なるべく社会的なコストを安くして、そして実際に使っている人から広く取っていくそういう小さいところから始めないとうまくないと思っていまして、答えを言えば、環境税があればオールマイティーだということです。

○小池委員 ありがとうございました。税制の観点、つまり補助金で個別にいろいろのインセンティブを与えるということはどこかで選択が出てくるということもございますので、ひとつそういった大きな網をかけて、網というかフレーム、パラダイムをつくった上での税制という取り組みが必要ではないかと思っております。
 先ほど社民党の大島さんがおっしゃっていましたが、原発政策は全く違います、ただしながら、もっとエネルギーについては総合的に考えていく必要があるのではないか。今回の法案の成立も踏まえまして、もっと総合的な、新エネ、環境そして世界の全体の情勢、人口問題、さまざまなそういう総合政策を今こそ打ち立てていかなければ、少資源エネルギー国でありながらその辺がおくれるともっとまずい状況になるというふうに考えていることをお伝えして、終わらせていただきます。 本日はありがとうございました。

○谷畑委員長 これにて参考人に対する質疑は終わりました。 


2002年経済産業委員会の議事録①参考人に東電・勝俣、柏木・飯田らが新エネ推進⇒原発補完。廃プラも燃やす

2016-09-26 | 議事録
(管理人より)今日は、今から14年前の2002年衆議院経済産業委員会の議事録を紹介します。こんな昔の議事録は、衆議院のHPに転がっていても誰も見る人はいないと思います。
 
議案は「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案」。
参考人に、東電の勝俣氏、原子力推進派、御用学者の柏木氏、1997年に東電から2億円貰う道筋をつけたISEP飯田氏らが登場しています。
 
いろんな国会の委員会の議事録を見ると、社会的地位のある人が参考人として呼ばれて、自分や企業や利権者にとって都合がいいように政策提言しているのが分かりますが、この日も露骨。
参考人は原子力ムラオールスターズ。
新エネルギーが原発をなくすことにはつながっていないということがよくわかります。
 
議事録が長文で読みにくいので、東電・勝俣氏の発言を茶色、柏木氏の発言は紫色、飯田氏の発言は青色にしました。重要部分に下線や黄色いマーカーを管理人が強調のため入れています。

このなかで北橋北九州市長が当時民主党の議員だった時に、産廃を燃やすことも風力発電についても既に触れていますね。
これを見ると震災がれきも洋上風力140基も、北橋市長はやめる気などさらさらないということがわかります。国策を推進するために市長になっているんですから。
 
飯田哲也氏が県知事選挙の際に、山口県、北九州市で、震災がれきの”反対”をしたのはニセモノ、茶番、市民向けのポーズだったということがこの記事録からもわかります。
 
社民党、共産党も、民進党も与党と一緒になって新エネを推進しており呆れます。社民党議員に至っては飯田氏を市民の代表のように強調する茶番ぶり。
 
いまの小池東京都知事が、当時、原発推進、新エネ推進している発言も、この議事録にはあります。
 
廃プラスチック=ごみを燃やす発電についても全ての議員が推進しているわけです。ごみを燃やすのは危険だという認識がない議員ばかり。
新エネが地球を守ると考えている議員ばかり。
 
一致しているのは、
 
○CO2地球温暖化防止
○新エネ推進
○廃プラ発電推進
 
 
これだけです。
さらに原子力ムラの柏木氏から「ビジネスのために、あえてリサイクルすべきものを意図的に燃やして、さらにそれでビジネスを展開するというのは、これは許されないことだと思いますよ」なんて発言まで出てくる始末。
逆に本音が出てしまっていますね。バレてますね。マッチポンプがわかっててやってるんです。
石油を浪費して作ったプラスチックゴミ、産廃を燃やすことを正当化する詭弁ばかり。
その危険性を指摘せず、是非を問わず、ごみ発電で儲かるかどうかだけの話ばかり。
 
つまりもう、この時点で、参考人も議員も右から左まで、みーんなグルだったということです。
 
東大や京大出身の人間が集まって嘘ばかり。 議事録を読んでもそれが分からない市民ばっかりだからこんなどうしようもない汚染だらけの国になったんです。
 
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第154回国会 経済産業委員会 第12号(平成14年4月23日(火曜日))  

第12号 平成14年4月23日(火曜日)

平成十四年四月二十三日(火曜日)  午後三時二分開議
 出席委員
   委員長 谷畑  孝君
   理事 伊藤 達也君 理事 竹本 直一君
   理事 中山 成彬君 理事 鈴木 康友君
   理事 田中 慶秋君 理事 河上 覃雄君
   理事 達増 拓也君
      伊藤信太郎君    小此木八郎君
      大村 秀章君    梶山 弘志君
      阪上 善秀君    根本  匠君
      林  義郎君    平井 卓也君
      増原 義剛君    松島 みどり君
      望月 義夫君    茂木 敏充君
      保岡 興治君    山本 明彦君
      生方 幸夫君    川端 達夫君
      北橋 健治君    中山 義活君
      松原  仁君    山田 敏雅君
      山村  健君    土田 龍司君
      大森  猛君    塩川 鉄也君
      大島 令子君    小池百合子君
      宇田川芳雄君
    …………………………………
   参考人
   (電気事業連合会企画委員会委員長)        勝俣 恒久君
   参考人
   (風力発電推進市町村全国協議会会長代行)
   (北海道苫前町長)                久保田徳満君
   参考人
   (株式会社日本総合研究所 主任研究員)
   (自然エネルギー促進法推進ネットワーク代表)
   (京都女子大学現代社会学部教員)         飯田 哲也君
   参考人
   (総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会部会長)
   (東京農工大学大学院教授)            柏木 孝夫君
   経済産業委員会専門員              中谷 俊明君
    ―――――――――――――

四月二十三日
 自然エネルギー発電促進法案(田中慶秋君外五名提出、衆法第一五号)は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第七五号)
 電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案(内閣提出第七六号)



○谷畑委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案及び電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案の両案を議題といたします。
 本日は、参考人として、電気事業連合会企画委員会委員長勝俣恒久君、風力発電推進市町村全国協議会会長代行・北海道苫前町長久保田徳満君、株式会社日本総合研究所主任研究員・自然エネルギー促進法推進ネットワーク代表・京都女子大学現代社会学部教員飯田哲也君、総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会部会長・東京農工大学大学院教授柏木孝夫君、以上四名の方々に御出席をいただいております。
 この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
 次に、議事の順序について申し上げます。
 まず、参考人各位からお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
 なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て御発言くださいますようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑することはできないことになっておりますので、御了承願います。
 それでは、まず勝俣参考人にお願いいたします。

勝俣参考人 電気事業連合会の勝俣でございます。
 本日は、電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案に対する電気事業者としての考えを述べさせていただく機会を与えていただきまして、まことにありがとうございます。
 現在、京都議定書の目標達成に向け、官民を挙げた必要な諸施策が講じられつつあることと存じます。私ども電気事業者といたしましても、かねてより、CO2をほとんど発生しない原子力発電の新規開発、安全運転、省エネルギーの推進及び自然エネルギーによる発電技術の研究開発等を通じて、積極的な対応を図ってまいっているところでございます。
 新エネルギー、とりわけ太陽光、風力については、環境面で見ればすぐれたエネルギー源と言えるものの、経済性、供給安定性等の面でまだ克服すべき課題が多いことから、火力や原子力にかわる基幹エネルギーとして位置づけることは難しく、私ども電気事業者としては、あくまで主力電源を補完するものと考えております。とはいえ、これら新エネルギーは、枯渇することのない貴重な国産エネルギーであるとともに、CO2を排出しないクリーンなエネルギーであります。
 こうした観点から、私ども電気事業者は、研究用、自家用設備として先駆的に導入してまいるとともに、平成四年度からは、太陽光及び風力発電によって発生した余剰電力について、電力からの販売料金単価と同額の料金単価によりすべて購入する措置を講じております。
 加えて、平成十二年十月、新エネルギーの一層の普及促進に向けた新たな自発的取り組みとして、消費者、企業、電力会社の共同事業としてグリーン電力制度を導入いたしました。
 このうち、一般のお客様を対象といたしましたグリーン電力基金については、現在五万口以上の加入をいただいており、参加者からの拠出金と電力会社による寄附金により、既に全国の風力、太陽光発電設備に対する助成を行っております。
 また、企業、法人向けのグリーン電力証書システムでは、新エネルギー発電の受託会社であります日本自然エネルギー株式会社を設立し、現在約三十の企業、自治体と御契約いただいているところでございます。
 このような取り組みにより、我が国は太陽光発電の設置規模が世界一となるなどの成果を上げているところであります。一部に、我が国を称して新エネ後進国とする御意見がございますが、これは、新エネルギーの定義づけの相違から来る誤解ではないかと思っております。すなわち、欧米諸国では、太陽光、風力、バイオマスに加えて地熱や水力を含めた上で再生可能エネルギー再生可能エネルギーとして取り扱っている場合が多いと伺っております。
 我が国におきましても、地熱及び水力を加えた再生可能エネルギー再生可能エネルギー普及状況で見れば、一次エネルギー供給の約五%を賄っており、欧米諸国の導入実績と比較しても何ら遜色のないレベルに達しており、これも、政府の助成策と相まって、私ども電気事業者の地道な取り組みによるものと自負するところでございます。
 さて、RPS制度の導入に当たりましては、私ども電気事業者も、総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会における議論に参加させていただき、今後の新エネルギー普及促進に向けた、我が国の実情に即した新たな制度の導入について意見を述べさせていただいてきたところでございます。
 RPS制度は、御案内のように、新エネルギーの普及促進に当たり、市場メカニズムを活用しつつ、すべての電気事業者に対して導入目標に応じた新エネルギーの利用を義務づける制度であります。
 部会及び小委員会の議論を通じまして、私どもは、この制度について、市場メカニズムを通じて新エネルギー発電事業者のコスト削減インセンティブが働くこと、電気事業者の負担が風力の偏在地域に偏ることなく、その費用負担の公平性が確保できること等から、電力による一定の固定価格での新エネルギー購入義務づけに比べより好ましい制度であると考えております。
 同時に、私ども電気事業者といたしましては、このようなRPS本来の市場メカニズムを有効に機能させつつ、最小限のコストで環境保全を実現し、公平かつ実効性ある制度を担保する観点から、さらに、以下に申し上げる措置が必要と考えております。
 まず、新エネルギーの対象電力についてでございますが、法案にもございますとおり、環境保全との本来の目的を踏まえますと、太陽光、風力、バイオマス、さらに地熱及び中小水力について対象とし、その導入を促進していくべきとの考え方に賛同します。
 一方、廃棄物、とりわけ産業廃棄物発電が対象となることにつきましては懸念を感じております。産業廃棄物を対象とすることにより、本来再利用されるべき廃棄物まで燃焼され、追加的なCO2の発生を助長することにもなり、環境保全という制度の目的に反するものになると考えられるからでございます。
 また、産業廃棄物発電は、特段の措置を講ずるまでもなく、電気事業者の対等な競争相手として位置づけることが可能と考えており、本制度により、電力市場における競争中立性が損なわれることになると危惧している次第でございます。
 次に、電気事業者に対する新エネルギーの導入義務量となる利用目標について、私どもといたしましては、現実的な設定を行い、その確実な実現を求めるものでございます。
 昨年の新エネルギー部会において設定されました、二〇一〇年度における新エネルギー導入量を原油換算で千九百十万キロリットルとするという目標は、最大限の努力を前提としたものと認識しております。
 したがいまして、政府におかれましては、制度導入当初は、二〇一〇年度の目標にとらわれ、実現見込みの乏しい数値を設定するのではなく、新エネルギー発電の過去の実績や将来の開発計画等を十分勘案した上で実現可能な設定をお願いいたしたいと思います。
 また、利用目標の抑制にあわせて、いわゆる環境価値について適切な上限を設定していただくことを求めるものでございます。
 今後、新エネルギー発電事業者と電気事業者との間でやりとりされるであろう環境価値の価格は、新エネルギーの利用目標次第ということもございますが、私ども電力会社に法的義務が設けられていることもあり、相当の売り手市場となることが予想されます。したがいまして、これに伴う環境価値の高騰を避けるためには、適切な上限価格の設定が必要になると考えております。
 さもなければ、証書購入料金が電気の小売料金を上回る、いわゆる逆ざやが生ずるおそれもあり、電気事業者への過度な費用負担を強いることが考えられることから、上限価格の設定に当たっては、新エネルギーの発電コスト及び電気の小売料金等を踏まえて、適切に設定することが必要であると考えております。
 さらに、新エネルギー発電設備の系統連系対策についてでありますが、いわばお天気任せの風力や太陽光発電では、その発電量につきまして、大幅な変動が避けられないのが実情であります。
 電気は貯蔵できないため、系統、いわゆるネットワーク全体で需要と供給を常に均衡させることが必要であり、私ども電力会社が、このような新エネルギーの出力変動に対応して供給量の均平化を図るために相当額の追加的コストを必要とする事態も発生し得るわけでございます。
 このようなことを回避する観点から、部会におきまして報告されているとおり、新エネルギーの利用目標は、三年間を目途として、風力発電の連系に伴う系統連系対策が必要とならない範囲にとどめることが必要であると考えております。
 最後に、以上の諸課題も含めまして、このRPS制度を我が国の実情に即した実効性のある制度とする観点から、本法施行後三年を経た時点において、制度全般の実績を検証し、必要に応じて見直しを行うべきと考えております。
 その際、特に、電力市場における競争中立性確保の観点から、自家発需要家を義務対象とすることも重要な論点と考えております。これら需要家の自家消費は、業界第二位の関西電力に迫る水準であり、我が国の総需要電力量の一〇%強を占めております。これを義務の対象外とすることは、電力市場における競争中立性を損なうだけでなく、自家発の大半が化石燃料を消費している実情を勘案すれば、環境負荷の高い自家発を相対的に助長することにつながり、そもそも、本法の環境保全という目的に反することにもなると考えられるからであります。
 なお、将来において、環境税や排出権取引等による包括的な環境・エネルギー政策が導入される場合には、RPS制度における費用負担が二重に課せられることのなきよう、本制度の廃止を含めた制度全般の見直しを行うべきものと考えております。
 そもそも、環境保全は、国、産業界、一般消費者全体で取り組むべき重要な問題であり、私どもといたしましても、その一翼を担うことは当然の責務と考えておりますが、加えて、国におかれましても、新エネルギー発電設備に対する補助金等を引き続き継続、さらに拡充していただくことにより、今後とも、新エネルギーの導入促進に十分な役割を果たしていただくことが不可欠と考えております。
 本日の電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案に対する私どもからの意見は以上でございますが、今後とも、私ども電気事業者といたしましては、新エネルギーについて、これまで蓄積してまいりました多様な体験、知見を最大限活用し、民間企業の立場からできる限りの普及拡大に取り組んでいく所存でございます。どうかよろしくお願いいたします。
 どうもありがとうございました。(拍手)
○谷畑委員長 どうもありがとうございました。

 

 次に、飯田参考人にお願いいたします。


○飯田参考人 本日は、本委員会で意見陳述の機会を与えていただき、どうもありがとうございました。
 お手元の資料、横長の資料に沿いまして、電気事業者による新エネルギーの利用特別措置法に関して、どういった制度設計をすべきかという点に絞って意見を述べさせていただきたいというふうに思います。
 三年来、私も環境NGOとして、新エネルギー部会あるいは国会議員の先生方ともこれまで、いかにして自然エネルギーを普及させるべきかという議論をしてまいったわけですけれども、申し上げるまでもなく、自然エネルギーは今日非常に重要なテーマでございまして、地球温暖化防止においても最も重要な政策措置の一つであると。そして、一昨年開かれたG8でも自然エネルギーは非常に大きなテーマとしても取り上げられておりますし、来るヨハネスブルク・サミットでも、この自然エネルギー、いわゆる再生可能エネルギー再生可能エネルギーあるいはリニューアブル、これは非常に大きなテーマとなっておるわけです。そして、長期的にはいわゆる持続可能な発展、社会を目指すためには、これをどういう形で成長させていくか、これは非常に重要なテーマかというふうに思っております。
 本日の資料、一枚めくっていただきますと、最大のテーマであります、今回、RPSと呼ばれております固定枠制度に対して、ドイツ等が導入しております固定優遇価格、このどちらを導入すべきかという点を最初に述べたいと思います。
 その上で、昨年の十二月に開かれた新エネルギー部会では、小委員会の報告を受けて、大枠としてはRPSの方向でということで取りまとめが行われたわけですが、それにも相当な異論があったわけですけれども。しかし、現在のこの新エネ特措法特措法は、その新エネルギー部会で取りまとめた方向と若干違うのではないか、その点について、問題点も含めて報告したいというふうに思います。
 三ページ目ですけれども、まず風力発電の状況ですが、その前に、いわゆる再生可能エネルギー再生可能エネルギーあるいは自然エネルギーと今日言った場合に、先ほど勝俣参考人の方から、日本は決して負けていないという話がございましたが、今、日本政府、経済産業省のホームページも、英文を見ますと、ニュー・アンド・リニューアブルというふうに呼んでおります。いわゆる新エネルギーといわゆる再生可能エネルギー再生可能エネルギーをひっかけてニュー・アンド・リニューアブルと言っておりますが、これは、確かに海外でも現在ニュー・アンド・リニューアブルという考え方は、言葉としては一致しております。
 しかし、今経済産業省が呼んでいるところのニュー・アンド・リニューアブルの中身と国際的なコモンセンス、常識としてのニュー・アンド・リニューアブルというのはかなり違っておりまして、基本的には、環境に優しい再生可能エネルギー再生可能エネルギーがニュー・アンド・リニューアブルと。日本の場合は、新エネルギーをそのまま直訳する形で、そこに再生可能エネルギー再生可能エネルギーを含んでいるということでニュー・アンド・リニューアブルと呼んでおりまして、いまだに、統計上あるいは定義上見ていくと、国際比較の上でいろいろな混乱が起きるということは避け得ない。それはちょっと余談ですけれども。
 では、その中身は何かというと、筆頭は風力発電です。風力発電は、制度のつくり込みによって極めて低コストに普及し得る。これは、風力発電が普及しているかどうかが、各国の制度が適切に整備されているかどうかのまず見きわめである。それから二番目に、バイオマスエネルギー。これは、地球温暖化の防止においても、あるいは森林の保全、地域の発展、いろいろな形で非常に重要なエネルギーとして量的にも期待をされている。三つ目は、今後の大きな可能性として、太陽電池、太陽光発電。さらに地熱、そして環境に優しい水力発電、いわゆる流れ込み式の水力発電等々がいわゆるニュー・アンド・リニューアブルという枠に入ってくるというふうに御理解していただければいいのではないかと思います。
 その意味で、風力発電を見ますと、三ページの図にありますとおり、急速な伸びをしております。昨年の暮れで、もうおおよそ二千五百万キロワットに届こうかと。
 それを四ページ目で見ていただきますと、各国別に見ていただきますと、やはりドイツが九〇年に入って急速に伸びておりまして、これが世界の三分の一を占めております。これがいわゆる固定価格優遇制度による効果でございます。その下にあります図が、ちょっとわかりにくくてあれですが米国で、一つその下がスペインです。スペインは余り目立ちませんが、一九九四年に固定価格優遇制度を導入して、ドイツに次ぐ著しい伸びを示してデンマークを抜いております。その下がデンマークで、さらに大きくおくれて日本という状況になっております。
 五ページ目を見ていただきますと、昨年の暮れの時点で各国どういう量かと。
 アメリカとインドは若干状況が違いますのでこれを外しまして、黒くハッチングをしましたのが固定価格優遇制度、いわゆる一定の価格で有利に買い取る制度で市場形成をした国。世界の風力発電設置量の三分の二がヨーロッパにありまして、そのうちの九割以上はこの固定価格優遇制度で普及したものでございます。この歴史的事実を無視するべきではありませんし、そして、ドイツだけではなくて、それに引き続いてスペインもこのように爆発的に普及した、この事実を無視するべきではありません。
 そして六ページ目、これは一昨年の統計になりますが、世界の風力発電機の市場のトップテン、下からメーカー別に並んでおります。DKというのはデンマーク。その上の、実は二番目に大きい風力発電機メーカー、これは先生方御存じかどうかあれですが、スペインのメーカーです、ガメサという。そして三番目、GE、エネルコン、これはドイツのメーカーです。以下ずっとデンマークとドイツとスペインのメーカーが占めておりまして、上から三つ目にスズロン、これはインドのメーカーです。そして、ドイツのデウインドということです。
 国別に並べますと、実は、インドは、前のページで見ていただきますと、百五十万キロワットの風力発電が普及しておりまして、自前の非常に大きな風力発電市場を持ったところに自前の産業が育つという見事な相関を見ることができるかと思います。とりわけ、このスペインの伸長は見るべきものがあるかというふうに思います。日本の誇るべき三菱重工はこのその他の中に埋もれておるという状況になっております。
 七ページ目でございます。
 どういう制度を普及すべきかということで、これは若干ちょっとややこしい表ですのでごく簡単に御説明しますと、RPSは市場メカニズム的だから望ましいんだ、そういう見方が一説にございますけれども、いずれにしても、何らかの形で政治的に決めなければならない。
 例えば、RPSは枠、つまり、今回の場合は、法案には書かれてございませんが、説明資料にありますように約一%、二〇一〇年という数字を、これは政治的に決めようとしているわけです。ところが、固定価格、これは逆に価格を政治的に決めて、しかし普及量は、今見てきましたように全く自由に販売してよいという、量で見ればこれは自由市場だ。どちらを見るかによって自由市場の側面は変わるということで、価格だけを見てRPSの方が市場メカニズム的だという誤解をするべきではないというふうに思っております。
 八ページ目は、これはもう既に申し上げたことですので省略します。歴史的に固定価格優遇制がいかに産業形成に役立ったかと。
 そしてその理由は、九ページ目、これも、事業リスクを考えれば明らかでございまして、いわゆる金融機関が果たしてその産業に投資をするかどうか、これは、いかに確固とした制度をつくるかどうかにかかわっております。その観点から見て、固定価格優遇制は非常に事業リスクを軽減して普及に役立つ。
 それから十ページ目に参ります。
 コスト削減インセンティブはどうか。これもちょっと図が、字がぼけておりますが、デンマークにおける発電コストの低下です。デンマークの風力発電、既に四円程度に下がっておりまして、これも場所によるんですけれども、もうほぼ石炭火力と同等な競争力を有するところまで来ております。
 そして、このとき忘れてはならないのは、世界の、例えばRPSの方がコスト削減インセンティブがある、あるいはないという議論の前に、ドイツとデンマークとスペインという固定価格市場でつくった風力発電機をどこの国も使っているということです。それが大前提にあるということです。
 十一ページ目に参ります。
 電力市場自由化との整合性。これにつきましては、新エネルギー部会でも、制度設計によってどちらの制度も対応し得ると。とりわけドイツの制度、ちょっと私、最初に申し忘れましたが、きょうの午前中、野党四党の方で、まさにそのドイツ型の固定価格買い取り制に基づく制度について記者会見されておられますけれども、これも、きちんと追加でかかる費用配分、これを平準化するメカニズム、これはドイツが導入しておりますが、この制度を盛り込めば電力市場の自由化等については全く問題はないというふうに考えられます。
 そして、十二ページ目、十三ページ目。
 これは、新エネルギー部会の小委員会、昨年の十二月に取りまとめられたもので、部会評価では、総体としてRPSの方が望ましいのではないかという意見でまとまったわけですけれども、これもちょっと時間がございませんので省略しますが、後ほどちょっと申し上げたいのですが、RPSと政府の新エネ特措法特措法との違いによって、このときに確認されたRPSの利点が既に失われているのではないかという点を私としては申し上げたいというふうに思っております。
 十四ページ目に参ります。
 新エネルギー部会の小委員会では、実際にいわゆるシミュレーションも行いまして、証書取引もしくは電子クレジット取引というふうに書いてございましたが、いわゆる証書取引の概念がございましたけれども、それが消え去っております。これは二つのものが消え去ったというふうに理解していただきたいと思います。
 一つは、まさに証書取引の市場が消え去っております。もう一つは、回避可能原価、いわゆる電気そのものは系統を有する当該地域の一般電気事業者が買い取って、その上に乗っかった証書の部分だけは自由に売買できる、この仕組みが消え去っております。後ほどちょっと図で簡単に御説明いたします。
 十五ページ目は、これも新エネルギー部会で、最後の回でさまざまな懸念が提示されておりまして、こういった懸念も含めて、概念としてはおおむね了解せざるを得ないということで取りまとめられたわけですけれども、その概念の部分が揺らいでいるということです。
 十六ページ目に参ります。
 もともとこのRPSで想定されていました仕組みというものは、この十六ページの図であるような仕組みです。つまり、RPSというのは本来二つの要素から成っております。一つはパーセンテージ、枠の義務づけです。これは、今回も一%という枠を持っております。さらに、それを証書取引によって過不足分を充当する、この部分が肩がわりという仕組みに変わってございます。
 本来のRPSでデザインするとすれば、例えば北海道に風車を建てた場合には、北海道電力は電気の価値そのものを買い取って、証書は全国どこの電気事業者にも売れる、いわゆる売り手の自由がなければなりませんが、今回の仕組みは、十七ページに書きましたけれども、その売り手の自由がございません。さらに、買い手の自由もこれはないのではないか。いわゆる一般電気事業者で自前に新エネルギーを持たないところは、要は、直接新エネルギー事業者から買い取ることができず、ほかの電気事業者から買うしかない、いわゆる肩がわりをするしかない、そういう仕組みになっています。
 さらに、この図でもう一つ説明したいのは、先週の十九日の審議も読ませていただくと、いわゆる廃プラ発電と他の新エネ発電とのコスト、いわゆるコスト競争力の問題が出ておりますが、その中で、サニックスという廃プラ事業者があります。これは廃プラ発電事業者ではありませんで、ここの一番下に来る特定規模電気事業者、いわゆるPPSと呼ばれるものです。
 つまりこれは、風力発電事業者とサニックスは、コストだけの競争ではなく、この特定規模電気事業者は、肩がわりしようとしまいと自由に売る権利を持つ。しかし、風力発電事業者は、その立地している北海道ないしは東北電力といったところからだけしか売る交渉ができない。これでは圧倒的に構造的に不利です。
 逆に、このサニックスは、電力市場自由化の中で、例えば東京電力さんと競合しなければならないわけですが、今回のこの法案によって、いわゆる新エネの一%だけがわずか義務量ですから、九九%、いわばプラスアルファの利益を得ることによって電力市場自由化のいわゆる公平な競争もゆがめている可能性があります。
 このあたりの問題点というのをもう少し議論していただいて改善しなければ、なかなか制度としては難しいのではないかというふうに考えております。
 時間がございませんのであとは若干飛ばしまして、十九ページ目の図を見ていただきますと、日本の風力発電はようやく離陸はしておりますけれども、これから先、北海道、東北の風力発電が、ほぼ市場がゼロが見込まれているという懸念もございますので、そこから先の普及が滞るのではないかという、これは私の予測でございます。
 廃プラ発電の話についてはもう先生方も随分議論されておられますので、もう時間もございませんので省略いたしますが、二十三ページ目だけ見ていただきますと、二酸化炭素、長官の答弁でも、燃えているものから発電をするのでふえることはないということでございますが、二酸化炭素は既に千三百万トンから二千四百万トンまで過去十年間で八六%ふえております。この趨勢で、少なくとも今回のRPSの枠内で発電対象となっている枠は、二千五百万トン相当の二酸化炭素で、合計、このままこれが単純上乗せすると、日本の総排出量の約四%になります。このRPS該当分が、すべて従来から燃やしたもので、化石燃料を回避することができれば二酸化炭素はふえませんが、それでもふえないのが精いっぱいです。この間にどこかに解がある、このまま行くと。ということで、地球温暖化防止に関してももう少し配慮をいただければというふうに思っております。
 最後でございますけれども、別の資料も添付しておりますが、今回の一%が日本全体で課せられることによって、自然エネルギーによる地域づくりに取り組んでいる各首長さん、知事等々多数いらっしゃいますが、そういった方々が、今回の法案、余り御存じないままに一気に可決されようとされておりまして、それに対する懸念として、例えば地域だけで独自に自然エネルギーを普及できるような枠ができないものかといった提言も今回配付させていただいております。
 その他ペーパーも配付しておりますので、また後ほどの質問でいろいろ回答させていただければと思います。
 どうもありがとうございました。(拍手)


○谷畑委員長 どうもありがとうございました。
 次に、柏木参考人にお願いいたします。


○柏木参考人 今、総合資源エネルギー調査会の新エネの部会長を拝命している柏木でございます。よろしくお願いします。
 私、きょう用意した三枚物、四つのブレットから成っておりますが、それに沿ってお話しします。私、大学の教師なものですから、エネルギー政策とはどうあるべきかというところから簡単に御説明をしたいと思います。
 ちょうど私、IPCCという気候変動に関する政府間パネル、この執筆代表をやっておりまして、国内のエネルギー政策の考え方と国際的に見たエネルギー政策の考え方は大分違っている。もちろん私たちは、国内においてはエネルギーセキュリティー、安定供給が第一でありまして、ただ、世界に出ますと、人類皆共通のもとで公平性を保ちつつ持続可能な社会を構築するためにはどうしたらいいのかという考え方。そうしますと、万国共通なのは、これは省エネですよね。その次に大事なのは、やはり地域に密着したエネルギーをどうやって使っていくか。我々は、原子力もありますし、新エネもある。特に、この高コスト構造の新エネルギーをどうやって市場メカニズムの中に組み込んでいくかというのが今の世界の趨勢だと思っています。
 そういう観点から日本の政策を考えたときに、我々、四つのブレットで、総合資源エネルギー調査会の中では考えた。一つが、最終的には、一番万国共通の省エネをやれ、その次に、国に密着した新エネをどんどん入れろ、あとは、燃料転換をやったり、あるいは原子力をきちっとやれ、この四つの考え方があると思いますね。
 特に、この中の新エネに関しては、日本で今まで新エネルギーのカテゴリーというのは石油代替であって、余り石油に頼り過ぎたらこれはセキュリティー上うまくない、よって、なるべく国内で石油に代替できて、かつ、経済ベースがまだ商用段階に至っていないものをあえて新エネルギーと定義したわけですよ。これは国が定義したわけですから。
 国によってエネルギーのビジョンというのは違ってしかるべきで、万国共通なものは、例えば再生可能なエネルギーであればこれは万国共通かもしれませんけれども、我が国には、ごみというエネルギーだってあるんだし、あるいはソーラーだってあるんだし、風があるところは風力もあるんだと。よって、日本の中で、風だとか太陽だとか、新エネルギー法の中にいろいろ書いてありますけれども、バイオマスをやったり、今度新しく雪氷なんかも入れました。その中にごみ発電も入っているわけです。こういうものを今度の法律でどうやって進めていくかというのが一つの骨子になるんだろうと思っています。
 私はたまたま省エネ部会の委員でもありますので、簡単に最初の万国共通の省エネ政策、これは御存じだと思いますけれども、日本のエネルギー消費というのは、大体産業界は頑張ってやってきましたけれども、民生用の中、民生というのは家庭用と業務用に分かれていますが、業務用のエネルギー消費がかなり伸びているのですね。
 具体的にデータを申し上げますと、二〇〇〇年度で一九九〇年比、業務用で二八・四%伸びています。ですから、そういう意味では、この分野に対していかに省エネ政策を打っていくかというのが今度の、もう一つきょう出ております省エネ法の改正の一つの骨子になっていまして、産業と同じように民生部門も強力な省エネ政策を打つ。
 これは規制法ですから、規制ですから、規制するだけでは業務用の方も困っちゃうわけで、ある意味ではビジネスチャンスが生まれるようにITを、バブルが崩壊してITはだめだなんと言う方もいらっしゃいますけれども、私はそうは思っていなくて、ITは、インフラが引けたんだから、これからはITのインフラをエネルギーの分野に使ってくださいとですから最適制御の関係、制御系をきちっとコントロールするためのITのインフラとして活用すれば、今まで投資したものが十二分に生きてくるわけで、それを省エネの分野でやってくださいと。
 ですから、業務用のビルの中にビルディング・エネルギー・マネジメント・システムを入れる、IT活用のエネルギー・マネジメント・システムを入れる、こういうことをできるような形で今度の省エネ法の改正も行われています。ですから非常に高く評価をしたいというふうに思っています。
 もう一つ、ESCOというのがありまして、日本は、やはり金融と都市と経済、経済の再生というのはキーワードですから、ある意味では金融がうまく、エネルギー分野に新たな金融資本を導入していただくような政策を打っていただくと、また一挙に金融とのいい関係が生まれるというふうに思っています。これがESCOと言われているものであります。細かいことは省略しますが。
 そういう意味で、省エネ法は一つ終わった、終わるだろう、この審議を経て終わると非常に都合がいいなと私は思っています。
 それで、新エネですけれども、今大分いろいろと新エネに対するコメントをいただきましたが、省エネ部会は一年間でございましたが、新エネ部会は二年間やっていますから。何をやったかというと、まず、現状の政策が維持されたとするならば、我が国でいう新エネルギーのどのぐらいの量が入りますかということを計算したのですよ。これはけんけんごうごうとした議論をしました。その結果、約九百万キロリットル弱、八百七十八万キロリットルというふうな計算をしたわけです。
 どうも諸外国と比べて、国際的に見て、新エネルギー、環境性のある新エネルギーをどのぐらい入れたら先進国としてのエネルギービジョンにふさわしいかということを考えました。この政策維持ケースでいいんだったら何も政策を打つことはないわけで、いろいろと考えたあげく、やはり三%ぐらいは入れるべきだろうと。水力とか地熱は新エネに入っていませんから、もう経済力ありとしているわけですよ。それを合わせれば、三%プラス四%で七%ぐらいになれば、世界的に見ても遜色ない程度だろうということになりました。
 そうすると、現状レベルの新エネルギーを三%まで引き上げるということは、倍に持ってこなきゃいけないのです。そうすると、何らかの政策を打たなきゃいかぬということになります。
 では、政策論議になってくると、じゃ、どういう政策を打ったらいいか。世の中は間違いなく、今の超党派の新エネルギー議員連盟が出されているような議員連盟の法案。それから、今飯田さんがおっしゃったような買い取り義務の法案。それから、その中に市場のメカニズムを入れて、なるべく社会的に追加する――高コストのものを市場に入れていくわけですから、これを全部税金で賄うわけにはいきませんよね。そういう意味では、高コストのものを入れるわけですから、何らかそこで市場メカニズムをどうにか入れて少しでも国民の負担を少なくしたいと、それがRPSと言われているものですよ。この三つに対して随分積極的にディスカッションしました。
 それで最終的に残ったのが、固定価格の買い取り義務化を課すのと、今のRPS法案ということになりました。
 具体的には、ドイツが今まだ買い取り義務化をやっています。もちろんのことながら、初期需要がぱっと膨らみますからコストが低減する。ただし、買い取り義務の価格を高く設定すれば電力会社が困りますね、民間企業ですから。高く買わざるを得ないわけですから。
 そうすると、事業者はいいわけですが、余り安く設定したらどうなるかというと、今度は事業者が意欲がなくなりますね。ですから、電力会社としては安く買い取れるわけですけれども、事業者が、それじゃ余りもうけが出ないからといってやめるようになります。
 ですから、いかに買い取り価格をうまく設定するかということになるわけですが、この価格というのは、一たん決めると、市場メカニズムは働きませんから、やはり買い取り義務ですから、余り下がりづらいのですね。そういう意味で、そこら辺の量的な、どれだけの量が入るかということは、買い取り価格の値によって成り行きなわけですよ。
 私たちは長期エネルギー需給見通しを策定していまして、今までは目標量で決めていましたけれども、これからはそうはいかぬと。今の地球規模の環境問題があって、今度はエミッショントレーディングをやるかという話になってきたときに、やはり環境性に富んだエネルギービジョンを我が国が主できちっとしておかないと、これはうまくありませんね。
 そういう意味では、今度の長期エネルギー需給見通しというのは、我々が新エネルギーの量として確定した量をどうにか死守して入れたいというのが一つの骨子であります。その中で、市場メカニズムを入れてなるべく国民的なコストを安くするというのがRPSと言われているもので、メリットは今まで何人かの方が言っておられたとおりですが、我々としては、量が確定できるというところに非常にこれからの日本のエネルギーの需給の構造を明確にできるということが一つ挙げられると思います。
 ですから、量を決めた中で、一般電気事業者あるいは電力を小売りしている事業者に対して利用の義務化を課すわけですね。利用義務ですから何らかの、義務化というのは大変なことで、法律で課されるということは、勝俣参考人がおっしゃったわけですが、やはりかなり強烈なことになります。
 そうすると、私どもはこれだけ新エネルギーを利用しましたよという証明書が必要になりますね。ですから、ある意味では発電証明書みたいなものを持っていないと証明になりませんから、それがある意味では証書と同じような役目をしてくるだろうというふうに我々は考えていまして、法律ではそういうふうなことが機能できるように、政令あるいは省令等々できめ細かな対応をしながら、なるべく、国民が負担すべき高コストのものを、アディショナルのコストを安くする方向で競争をしていただくというのがこの骨子であります。
 もちろん、そうなりますと、発電証明書を課す対象とするエネルギー源は何にするのかという話になります。私どもは、できれば、新エネルギー部会ですから、日本の中で決めてきた新エネルギーも入っているカテゴリーのものを積極的に推進したいと思うわけです。
 その中に廃棄物発電が入っている。廃棄物発電に関しては、本当に、例えば廃プラスチックが比較的経済ベースに合う発電になって、それでまた発電証明書があって、ビジネスができるのかという話がありますけれども、でき得れば、これは市場メカニズムですから、それは廃棄物発電だってそう簡単にできるわけじゃありませんね、環境アセスもあれば。風力だって、これは風況のいいところを見つけなければそう簡単にできない。ある意味ではみんな同じように何らかのハンディを背負っています。それが新エネですから。
 ですから、ハンディキャップをもしつけるのであれば、助成金とか何かを少しずつ入れていくという可能性はありますけれども、できれば、オリンピックみたいに用意ドンでやってほしいという考え方で、それで自分がまだ少し高いなと思えばそれはコスト削減努力をしていただいて、勝てるようにトレーニングをしていただくというふうな制度がこの制度でございます。
 そうなりますと、利用義務を課された小売事業者の皆さんにとって、なるべくチョイスが広がるような形の方がいいだろう。ですから、電源の多様化の方がコストインセンティブも働いてくるだろうということで、なるべく広く間口を広げるという考え方をとってきました。
 これに関しては、新エネルギー部会の中でもちろん反対もあります。反対される方は最後まで反対しますから。ただ、多数決はとっていませんが、一応私どもは数として押さえていまして、八〇%以上の方はこのRPSに対してゴーサインのサインを出していただいたという経緯がありまして、対象エネルギーに関してもなるべく広くした方がいいだろうという考え方の方がマジョリティーを占めているというふうに私は理解をしております。
 それで、これからの要望ですけれども、こういう制度というのは、固定価格で買い取りをやって、いろいろと余りコストが下がらなかったとかということを踏まえて、インセンティブをつけた、市場メカニズムが入ったこの制度に移行しつつある国がかなりあるわけでありまして、その代表、もう既に移行している国が、米国のテキサス州、米国は州によって違いますから。それから英国、オーストラリアという国です。大体みんなルールづくりがうまくて、環境という名のもとで、エネルギーの政策に対してルールをつくって、先取りをして、世界戦略をしようという国ですよ。
 だから、そういう意味で、もしこの法案が、先生方の御審議を経て、御審議の過程でいろいろと考察していただいて、いち早く取り入れられるものであれば、私どもとしては、なるべく世界に先駆けて、世界と同じような形でスピーディーに、遅くなくてスピーディーにやっていただくことが大事である。それで、早くそのノウハウを得て、経験を積んで、そして、エネルギー政策に関しては、アジア圏あるいは世界に対して、我が国のエネルギー政策ここにありということをきちっとやはりやっていただくようなことを私は願いたいと思います。
 そういう意味で、まだ経験が少ないということがありますから、完璧な制度とは全く言えないかもしれません。そういう意味で、なるべく弾力的に、フレキシビリティーがあり、かつ機動的に、対象のエネルギーだとかあるいはクオータの設定のところだとかいうことをうまく対応できるような形にしていただくと非常に効果の上がる制度じゃないかと思います。
 それで、あと、国の役割として、私どもは、例えばこの法律が通ったら、この一本で新エネ政策は終わりなんだということではなくて、必ずこういうのは合わせわざですから、高コストのものを市場に入れてくれと言ったって普通は入らないわけですからね。循環型社会なんて言ったって、市場経済が優先されればそんな高コストの循環型が入るわけがないわけですから。そういう意味では、なるべく合わせわざでうまく持っていっていただきたい。
 ですから、広く民から集めた税金を薄く助成金として技術開発に入れるとかということもあわせてやっていただくし、もちろんのことながら、電力会社が主導でやってこられたグリーン料金制度、これは篤志家の浄財ですから、こういうものも集めていただいて、制度と、ボランタリーと、それからもう一つ助成金と、この三つの合わせわざで、世界に先駆けて非常に効果のある新エネ政策を打っていただくと非常にうれしいと思います。
 ありがとうございました。(拍手)


○谷畑委員長 どうもありがとうございました。 以上で参考人の意見の開陳は終わりました。


紛争鉱物・公害・廃棄物についての映画のご紹介  

2016-09-23 | おすすめの映画

(管理人より) 今日はおすすめ映画を3本まとめてご紹介します。それぞれ予告編を動画で貼っておきました。

紛争鉱物・公害・廃棄物についてのこれらの映画を見ておくと、管理人が、このブログで言いたいことが伝わりやすくなるのではないかと思います。

読書をしたくない人、ブログを読みたくない人にとって、この3本はわかりやすいのかもしれません。 

ブラッド・ダイヤモンド


南アフリカ、シエラレオネ共和国を舞台に、紛争ダイヤモンドの実態や、紛争地帯の少年兵の問題、難民の問題などもリアルに描かれた作品。

紛争ダイアモンドの映画ですが、紛争鉱物(レアメタル、レアアース)も同じことです。アフリカでは武装勢力の武器調達のための資金源になっています。

映画冒頭、武装した反政府軍によって村が襲われ、村人たちが虐殺されるショッキングなシーンもありますが、紛争地域では現実に行われていることです。

私たち日本人は、婚約の際に給料の3ヶ月分のダイアモンドをもらうことが当たり前のように刷り込まれてきました。

某メダリストの結婚記者会見でも3カラット?のダイアモンドの指輪が光っていました。こうしてテレビで刷り込んで需要を作り出していきます。

宝石(金、ダイヤモンド)など贅沢品、ハイテク工業製品(スマホ、ソーラーパネル)、ファーストファッションなどの分野で子どもが奴隷として働かされるのです。

つまり、私たちがダイヤモンドやスマホやソーラーパネルなどのハイテク工業製品を求めれば求めるほど、こういった紛争地帯の子どもたちが鉱山で奴隷労働させられ、殺されていく仕組みになっている・・・

経済大国日本、先進工業国日本では、このことについてほぼ無視されています。

ソーラーパネルに使われるスズは紛争鉱物という事実。太陽光パネルは命の犠牲の上に成り立つ工業製品。

ディカプリオが、CO2地球温暖化詐欺の広告塔になってることには、この際、目をつぶっておきましょう (ಠ_ಠ)

 

ブラッド・ダイヤモンド [DVD]

 


 

エリン・ブロコビッチ

「史上最高の和解金350億円を勝ち取った女性のサクセスストーリー」というアホなレビューばかりネット上に転がっていてうんざりしますが、この映画はそういうことじゃありません。

普通の女性(シングルマザー)が、環境汚染による公害を明らかにし、訴訟で加害企業を追い込んでいくという実話をもとにしています。

公害原因物質は六価クロム。最近も大阪堺市の公園や、豊洲市場で六価クロムが検出されていましたね。いつ日本で起きてもおかしくない話です。

工業生産に伴う廃物やゴミ焼却灰などのゴミは日本でもずっと埋め立て処理されていますから、~跡地の汚染公害問題といった形でこれからも起こり続けると思われます。

2025年に大阪で万博を招致するそうですけど会場は廃棄物埋立地。今、メガソーラーが設置されているようですが・・・ 

エリン・ブロコビッチ (字幕版)



TRASHED ーゴミ地球の代償ー (字幕版)

引用青文字

レバノンの海岸線、そこにそびえ立つのは家庭ゴミや有害産業廃棄物、注射針などの医療器具、そして動物の死骸が折り重なって出来たゴミの山だ。それらは美しい海へと垂れ流され、汚染を広げている。数十年の無計画なゴミの放置による結果はあまりにも醜く深刻だ。アカデミー賞受賞俳優ジェレミー・アイアンズは、世界中に自ら足を運びその過酷な汚染の現場を本作に収めている。昔と違って現代ゴミは複雑になっている。例えば海の中に広がる汚染物質のダイオキシンやプラスティックの粒子。プランクトンにも見えるそれらを魚たちが餌にしていることは言うまでもない。ゴミの環境汚染問題は他の誰でもない人類の責任だが、その代償を払うのは地球上に住む全ての生物なのだ。地球の終焉を再現したかのようなゴミの山と汚染の映像に戦慄が走る。2012年カンヌ映画祭特別上映作品


世界で一番ゴミ焼却炉の多い国が日本です。生活ゴミは燃やしてPM2.5にして煙突からばらまいてしまうため、一見、日本にはこの映画のようなゴミの場所がないような錯覚を覚えますが、実際は海岸などプラスチックゴミだらけ。海に流れて劣化してマイクロプラスチックになって、生物の命を脅かしています。

日本も禁止にしなければ!海洋生物の口に入るマイクロプラスチックビーズは化粧品や歯磨き粉から。合成繊維はフリースから

そして土に還らない、還せない家電ゴミ、電子廃棄物などは港の溜め場に山積みして、金属スクラップ火災を日本中で引き起こしています。今日も大阪で7時間も燃えました。

金属くず置き場付近で火災、7時間燃える USJ近く

産廃リサイクル工場の火災。屋根に設置されたソーラーパネルが燃えても伝えないメディアの愚

工業製品の大量生産、大量消費、大量廃棄という流れが、日本の、世界の原発システムを根底から支えていることに気付いて欲しいと思います。

再エネも、電子廃棄物が出ることは同じですから、プラスチックゴミや核のごみと同じく、全く持続可能ではありません。

核のゴミが最悪なのは当たり前ですが、相対的に他の毒のゴミを「よりまし」にして許してしまうのは大間違いです。

何世代にもわたって悪影響を及ぼし続ける点では、同じことです。

 

TRASHED ―ゴミ地球の代償―(字幕版)
 
 


この3本を見れば、何が不要なのか自分の頭で考えることができるようになるのでは・・・と思います。






台風10号でぐちゃぐちゃになった北海道帯広市のメガソーラーはCIS太陽電池だった。インジウム・セレンは毒性物質

2016-09-20 | 太陽光発電と台風


(管理人より) 9/1の記事【台風10号】北海道帯広市のメガソーラーが堤防波堤により水没。川の合流地点につくるとこうなる

↑のリンクは国土交通省の写真は水没したメガソーラーの写真しかありませんでしたが、水が引いたあとの、周辺の被害がわかる写真が以下のサイトにありました。

2箇所決壊していたようですね。

台風10号で帯広のメガソーラーが被災、十勝の相次ぐ河川の氾濫で  泥水や流木などが流れ込み、パネルや架台が折れ曲がる  日経BPクリーンテック研究所 2016/09/08  より

 

 

 

 

2箇所も決壊してたのですから、当然、水没だけじゃなかったですね。巨大な流木でフェンスもなぎ倒されています。写真を見ていてパネルが2種類あると気づきました。あれ?これ真っ黒パネルということはソーラーフロンティアでは?と思って記事を読むとこう書いてありました。

「稼働した当初、出力約1.2MWの1つの発電所だったが、その後、新たに開発した出力数百kWの別の発電所が隣接している。当初の約1.2MWは中国インリー・グリーンエナジー製、その後に開発した発電所は、ソーラーフロンティア製の太陽光パネルを採用している」

あとから、ソーラーパネルを追加してたんですね。

ソーラーフロンティアの太陽電池モジュールはCIS太陽電池です。毒性物質のインジウム、セレンを使用しています。

http://www.solar-frontier.com/jpn/residential/products/modules/index.html  より


http://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2011fy/E001388.pdf   より 259p 

 ソーラーフロンティアのモジュールにはカドミウムは含まれていませんが、インジウム、セレンも毒性物質です。

インジウム (厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001iz7t-att/2r9852000001izs5.pdf )

こういったモジュールがゴミになったっとき、「リサイクル用屑の粉砕作業においてばく露リスクが高い」と書いてありました。

壊れて雨水をかぶっている太陽電池モジュールから毒物が溶出する可能性があるのではないでしょうか?

 

 

 

 

私は食糧生産基地である北海道に、土を汚染するリスクのあるこのような発電設備を設置すること自体、間違っていると思います。

国も自治体も原子力ムラと一緒になってやっているのです。

これをご覧下さい。同じ資料の中に書いてあります。

こんなソーラーを推進してるのは、原子力推進派の柏木孝夫氏↓ 

産総研、三菱、三井、住友、京セラ

産官学でやられてるんです。財閥企業と国・自治体、そして御用学者と産総研。

「電気の地産地消」なんか関係ありません。 

 

 


台湾におけるソーラーパネルの台風の影響を見る。追尾式の太陽光発電がこんなに壊れてる!

2016-09-20 | 太陽光発電と台風

(管理人より)今日は台湾の太陽光発電の台風被害を見ていきますね。

まず、直近の台風16号↓

http://udn.com/news/story/10372/1964221 聯合新聞網 2016-09-16 03:06 聯合報 記者林良齊/屏東報導

 

日本でも増えている追尾タイプがやられてますね。あんな首が細いうちわみたいなのは素人が考えても危険ってわかりますけどね。

日本で私が見た例で言うと、この追尾式がアパートのすぐ横に建てられていて、その真下で子どもが遊んでいました。無知とは恐ろしいものです。

 

「太陽能光電設施」不敵強風 損失上百萬-民視新聞

 

 

 

この台湾のニュースも動画で見ると、どうやら後半「追尾式はダメでその他のフロート式、高架式は大丈夫」みたいに誘導しているようですね。それでも報道するだけましかもしれませんが。 

日本ではフロート式の水上ソーラーもひっくり返ってました↓

国内最大級の水上メガソーラー、台風でパネル152枚が損傷  を見ると

「フロート式架台メーカーの設計基準より、水位が1m以上高くなって上下動が激しくなり、その状態で横風を受けたため、船が転覆するのと同じような状態になったと想定している」

とあります。 最大瞬間風速20m/秒で反転しています。つまり、架台ごと裏返しになった、ひっくり返った、ということです。

素人が考えても湖や池というのは障害物がないため風が強いということはわかるのに・・・欲に目がくらんでソーラーパネルを置くと↓

 埼玉県川島町の川島太陽と自然のめぐみソーラーパークが8月22日の台風9号によるものと思われる強風と高波で損傷

 

続いて昨年の台湾の台風被害。 2015年8月9日です。アヒルを飼っている鶏舎の屋根にソーラーパネルを並べていたようですが倒壊しています。パネル4500枚が被害。

 

太陽能板種電才啟用 蘇迪勒刮走3千萬  より

 「アヒル農場の屋上ソーラーパネルは残酷に破壊されました」とあります。本当に残酷です。アヒルも100羽死んだようです。

池の周りに落ちてソーラーパネルが水没しているので、感電してしまうのではないかと思います。

電線も切れて、アルミフレームもぐちゃぐちゃ。モジュールもぐちゃぐちゃ。金属が溶出してるのではないでしょうか・・・心配です。


ソーラーパネルの方式や、据え方の問題にすり替えて終わりという報道は欺瞞でしかありません。

こんなものは、どこの国でも設置しないことが最大の防災であるということを、最後に叫んで終わります。


ソーラーパネルは設置しないことが最大の防災


竹について知る②竹林が長年にわたって放置されると、その群落の生態系が安定して保持されるようになる

2016-09-17 | バイオマス問題

 (管理人より) NHKが竹害を強調する番組作りをしていたようです。 ネット上にも、個人で除草剤を竹に注入する人のブログ記事などがありました。

「竹林が荒れてる」と強調し、これでもかと竹を悪者にするNHKの見識のなさに驚きます。いま水害などで土砂崩れを起こしているのはメガソーラー建設などの造成地。

NHKにかかれば、こうして市民の声を集めたような誘導番組は作れるのだなとあらためて思いました。

NHKが「クローズアップ現代」で焦点を当て、「難問解決 ご近所の底力」で煽るというやり方・・・こうして市民は騙されるわけです。


 

 渡邊政俊氏(1953~1993年 竹の生態、竹林栽培を研究(農学博士))のHPより抜粋転載 

NHKにモノ申す! 2004年6月24日放映 難問解決 ご近所の底力 “竹”に反論

◎赤い文字で書かれた文言は、 放映された文言をほぼ忠実に掲載あるいは要約したつもりです。


【その1】

オープニングのプロローグで;「・・・・ 竹取の翁が“かぐや姫”と名付けたとさ!」とのナレーションでした。

しかし、“竹取物語”の原文では、翁が“みむろとのいんべのあきた”に頼んだところ、 なよ竹の“かぐや姫”と名付けられたと書いてあります。 ですから、かぐや姫と名付けたのは竹取の翁ではありません。 NHKは原文に目を通したのでしょうかね?

「日本人に親しまれてきた竹。その竹が今、私達に襲いかかろうとしています。」

“襲いかかろうとしている”という表現は、“竹は恐るべき性質を有する危険極まりない植物である” と強調したかったのでしょうが、これは、竹をそのような姿にしてしまったのは人間であって、 竹はまったくそんな怪物でもなければ、私達に襲いかかろうとする植物ではありません。 このことについては、くわしく後述します。

「一日に1メートルも伸びる脅威の生命力。」

“タケノコが一日に1.2メートル伸びた”という記録(上田弘一郎:1963)は、 タケノコの全伸長期間での最大値であって、それは成竹した時の高さの半分ぐらいに伸びた時期です。 しかし、画面では地面から出たばかりのタケノコが一挙にドカッと1メートルも伸びるかのように動画で表現されていました。 普通、地面に出たばかりのタケノコは数センチしか伸びません。 どうしてこんな非科学的な表現をしたのでしょうか。まったく理解に苦しみます。

「畑や雑木林を次々と浸食。大雨が降れば土砂崩れを起こす可能性がある」

“・・・次々と侵食”については、後で詳しく論議しますが、“大雨が降れば土砂崩れを起こす可能性がある”は、 後で話題になる高知県春野町の例から出たのでしょう。 しかし、これには色々な条件が関係します。ですから、ここで一概に“すべての竹林が土砂崩れを起こす”かのごとくに放映されれば、 古くから農家の裏山に竹を植え、生活の一部として竹林と共存している人々に大変な不安を与えることになります。

“もしかして、おらが裏山の竹林が土砂崩れを起こして、おらが家をつぶすのではないか”と恐れおののく農家が少なくないと思います。 そもそも、農家の裏山に竹林が存在する風景は、日本の典型的な農村風景になっているほどです。 そのような状況の中で、“竹林が土砂崩れを起こすものと決めつけるような報道”をする必要があるなら、その科学的な根拠を明確に示さないと、 いたずらに不安をあおるだけです。

【その2】


お困りご近所みなさんは、神奈川県南足柄市南部地区のみなさんでした。

その中で、“安藤さんは、三日ほどして畑に来たら、10本もタケノコが出ていて大変。”、 また“深瀬さんは、地下茎が侵入してきて、4月からの3ヶ月間はまったく作物を作っても育たない”と。 そのお困りぶりは大変説得力があり、お気持ちは十分に理解できます。

堀尾アナ 「では、なぜ竹の被害が拡がっているのでしょうか?」

説明
「かつてこの地域はものさし(竹の定規)の材料となる竹(多分モウソウチク)の産地でした。 (画面はモウソウチクのタケノコ栽培林であって、モウソウチクの放置林ではなかった)  ところが、竹製品が売れなくなるにつれ、竹の伐採ができなくなった。 (画面はマダケの放任林)そして、放置された竹林はまわりの畑や雑木林などを浸食しながら、 あっという間に拡大。この20年でおよそ2倍に拡がった。」

この“放置された竹林はまわりの畑や雑木林などを侵食しながら、あっという間に拡大”という説明の“侵食”とは、 “次第に犯して行って、食い込むこと”(岩波国語辞典)ですから、竹が一方的に畑や雑木林を食いつぶして行ったということになります。

すると、20年間も畑や雑木林に誰も注意しなかったことを証明していることになります。 本当に畑や雑木林が大切であるなら、竹が侵食してきたなら、直ちにバッサリ切るはずです。 では、なぜ侵食させたのでしょうか。このことがまったく話題にならなかったのは、 どうしてでしょうか。

続いて、大賀さん宅の画面で、タケノコ(マダケ)と地下茎が紹介され、 “家の床を突き抜ける不安があります”というコメントでした。 確かに、地下茎の成長力は強く、またタケノコが床を持ち上げたという例がありますので、 注意するに超したことはありません。

しかし、大賀さん宅の裏山はスギかヒノキの造林地で、しかも相当厳しく間伐されていて、 立木密度は大変低い感じでした。そして、その斜面のかなり上方に竹林らしきものが見えるだけで、 少なくとも、大賀さん宅のまわりにはマダケ林はまったく確認できませんでした。

すると、大賀さん宅に伸びてきた地下茎は一体どこから伸びてきたのでしょうか。 まさか、遠く離れた斜面上部から突然大賀さん宅まで降りてきたというのでしょうか。 そんなことは生理的にまったく説明できません。 なぜ、地下茎とともに竹林の映像がなかったのでしょうか。

【その3】 

竹林の所有者のみなさんのお話

竹林が荒れた原因は人出がないこと、高齢化していること、頼みはボランティアと。

そして、堀尾アナは追い打ちを掛けるように「竹が異常繁殖している」と。

スタジオ内では、加藤さんがマダケのタケノコを手にされ、“毎年60本から100本のタケノコが出てきます”、 また井上さんは、“ミカン畑が20年の間に竹に占領され、それに不法投棄に悩まされている”と。これは、とても困ったことです。

ここで、アドバイザーとして住民の力で里山を守る実践をしておられる東京農業大学宮林茂幸教授が紹介されました。

堀尾アナ 「竹林の拡大がストップしない理由は?」と。

宮林先生、“竹は日本の植物の中で一番成長力がいいこと、タケノコの節々にそれぞれ生長点があるので、ものすごく伸びる”と説明されました。

続いて、「拡大を防ぐにはどうしたらいいか?」という問いに、

“竹の性質をよく理解して管理すること。人間との共存関係が里山を守る手段であって、竹もその中に入っている。” という説明をされました。

ここで、大変失礼な反論になりますが、先生の“竹の性質をよく理解して管理すると拡大しない”というような意味のご説明にはまったく同意できません。 実は、竹の性質を十分理解し、竹林を理想的に管理したとしても、隣接地との間に何の遮蔽物も存在しないなら、 地下茎はごく自然に隣接する土地へ拡がっていきます。 これは、竹に意志が働き、好んで隣接地へ拡がるのではありません。 単に、地下茎の進行方向がその隣接地に向かったというだけのことであって、竹の持つ生態的特徴ともいえるものです。

ですから、竹林が管理されていても、また放置されていても、地下茎は竹林の内に伸びるし、新しい土地へも拡がるものです。 しかし、そこで重要になるのは、先生の仰る“人間との共存関係が里山を守る手段”です。 つまり、竹林が拡大している最大の原因は、人間が里山(畑、雑木林も含め)を放置したからであって、 人間との共存関係が崩壊したからです。もちろん、竹には一切責任がありません。 ですから、この点では先生のご説明に大賛成です。

そして、番組では、難問解決のキーワードとして;

①「越すに越されぬ10センチ」
②「竹とタケノコは使いよう」
③「竹立てかけてくれた人」
が示されました。

【その4】 

キーワード①「越すに越されぬ10センチ」

大阪府「食とみどりの総合技術センター」主任研究員 伊藤孝美さんのお話

「地下茎は1年に5メートル、枝分かれして拡がる。 これが竹林が異常に拡大する原因です。」

確かに、地下茎の伸長量の測定結果では年5メートルという発表があり、その通りです。 ですから、これが新しい土地へ伸び出すと、いかにも異常に拡大したように見えるのです。

「では、どうすれば地下茎を止められるか?」

その一例として、深さ50センチほどの水路(U字溝)が地下茎の伸長を防いでいた例が示され、 “地下茎は深さ30センチを成長するので、それ以上の深さでは進めない”という説明をされました。 また、高さ60センチの波トタンを土中に埋めることも提案されました。

実際には、溝を掘ったり、波トタンを埋める方法はかなり以前からあり、それなりに効果的な方法として評価されてきました。 しかし地下茎は、時には深さ80センチにも潜ることがありますので、万全ではありませんし、 また溝を常に見張り、地下茎が綱渡りしていないか注意する必要があります。

もう一つ、「タケノコを蹴っ飛ばしても、また生えてくる。じっと我慢して、6月になり、 一人前の竹になってから切ること。すると、地下茎の栄養を使い切っているのでもう生えてきません。と説明されました。

この説明は生理的に正解です。しかし、問題は、一旦一人前の竹にしてしまえば、伐採するのが大変な作業になり、 また伐採のタイミングを見逃すと、その新竹がどんどん同化作用をして養分を作り出し、地下茎へ送り続けることになり、 返って大変な結果を招くことになります。

そんなことから、私は若干手間ではあるけれども、「タケノコの蹴っ飛ばし法」を提唱してきました。 この方がタイミングとか労力的により可能だからです。

スタジオ内に竹林が再現され、「波トタンをどこに埋めればいいか?」の場面へ。

会場の深瀬さんは、1メートルほど離れたところを提案しました。 すると、Take2(漫才師?)が実際に掘り出した地下茎を持ち出し、5メートル先に埋めないとダメだと言いました。

しかし、私はどれも正解とはいえません。その正解は、“竹林と接する場所であれば、どこでもいい”になります。
普通、タケノコは2年前以上に伸長した地下茎から発生するので、竹林の外でタケノコを見付けた時点での地下茎は、すでにその先、 5メートルあるいは10メートル以上も伸長しているかも知れないのです。

ですから、波トタンを埋めるのであれば、竹林との境目に埋め込み、その後、竹林の外に出てくるタケノコを蹴っ飛ばせば、それで終わりです。 伊藤さんの説明のように、タケノコは地下茎に蓄えられた養分で成長しますので、葉を持たないタケノコは光合成ができません。 つまり、切断された地下茎の養分を使い切ってしまえば、地下茎もそれ以上伸長できないことになり、 やがて枯死します。

しかし、会場から「広い面積なので、トタンを埋めるなんてことは出来ない」とか、 「コンクリートを持ち上げるほどの力だから、そんなもの埋めても何にもならない」という意見が出ました。 考え方によっては、その通りかも知れません。

地下茎の拡大を止めるもう一つの方法として、千葉県白井市 NPO白井環境塾の例が紹介されました。 それは、3,4本の竹が突然、完全に枯れてしまった。その原因を調べたところ、地中の温度が70度を超えていて、地下茎が熱ですっかり弱っていた。 これは、4ヶ月前、竹を砕いたチップを1メートルほど積み上げた結果発酵したものでした。 そこで、河合泰さんは、人為的にこの状態を作れば地下茎が死ぬのではないかと提案されました。 そのような条件を人為的に作ることは簡単ではありませんが、とても参考になる提案だと思います。

【その5】

キーワード②「竹とタケノコは使いよう」

楽しみながら竹を制す! 遊びに来た人たちがついでに竹を切る!

  横浜市 日本の竹ファンクラブ 代表 平石真司さんのお話

「10年前、竹林をみた時、見通しが利かず危険な状態だった。 我々が手を入れて明るい公園にしたい。 そこで、ご近所に呼びかけて竹林の手入れを開始した。 最初は20人ほどだったが、集まるのはタケノコの時期だけ。 それではいけないと、竹を切るのが楽しみになればと考えた。 竹を使った遊びや伝統の料理などをいろいろ調べたところ、いろんな情報が集まり、 「楽しみながら竹を切る」を実践することにした。 今ではお年寄りから小学生まで400人が参加している。」

このようなお話で、ボランティアによる取り組みがとても効果的であることを発表されました。

スタジオで実際に楽しみ方、遊び方、食べ方の例として;

 穂先タケノコ を賞味 (約2mほどに伸長中のモウソウチクの先端部を生で食べる)

堀尾アナ 「楽しみながら竹を切る程度で竹林の拡大を防ぐことが出来るのか?」

説明 「竹林はある程度の密度を保てば拡大しない。その目安は番傘をさせる間隔。」

そして、ゲストの松居さん(タレント・歌手?)がスタジオに再現した竹林の中を番傘をさして歩くシーンへ。

堀尾アナ 「では、なぜ竹林を間引くと拡大が防げるのでしょうか?」

説明 「竹が密集すると中に陽が当たらなくなり、環境の良いところを求めて外に拡大します。 竹林を間引き、陽が射すようにすれば、タケノコは竹林の中で育つため、地下茎も拡大しません。」

しかし、この拡大防止法はまったく竹の生理・生態的特徴を無視した考え方によるものです。 まず、竹林の適切な密度管理は竹林の生産力を最高に導くための栽培法の一つであり、一般にいう適当な密度は、 経験的に“傘をさして歩ける程度”といわれています。 しかし、これも竹の種類や栽培の目的によって適正な密度は変わります。 そして、竹林の密度が高まると、陽当たりが悪くなり、そのために竹が外へ広がるという根拠はどこにあるのでしょうか。 この説明は、私にはまったく理解できません。

この説明だと、“竹という植物は意志を働かせることができ、陽当たりが悪くなったところはイヤなので、 新しい陽当たりの良い場所へ逃げ出すのだ”という話になります。

いうまでもなく、“植物は、動物と違い、意志など働かせることはできません。常に環境に適応して生活するだけ”です。 プロローグで宮林先生のご説明に反論したように、“竹林の拡大と竹林の管理法とはまったく無関係”ですから、そのような説明には納得できません。

それでは、竹林が放置されるとどうなるのか。これについては、今から40年以上も前に世界でドクター・バンブーと評価された上田弘一郎博士と 世界の生態学者沼田真博士の共同研究で、「原生竹林の更新とその生態学的研究」(京大演習林報告33、1961)があります。 この研究で、竹林が長年放置されると毎年生まれる竹の量と死んでいく竹の量が一定になり、一種の極相に近い状態に移行することが証明されました。 すなわち、竹林が放置されると、立竹密度が一定になり、生態系が安定した状態に移行していくことが示唆されているのです。

すなわち、竹林が長年にわたって放置されると、その群落の生態系が安定して保持されるようになるのであって、生活環境が変わったので、 生活条件の良い場所へと拡がるのではありません。このことを明確にしておきたいのです。

この番組の構成を思うと、多分、“傘をさして歩ける程度の密度”に目が行き、それを無理に拡大防止に関連付けようとしたためこのような説明になったのだろうと思われます。 この問題の結論として、“竹林の適切な管理法”と“竹林の拡大”とはまったく無関係であることをきちんと説明した上で、番組が構成されるべきであったと思います。

なお、スタジオで、平石さんが穂先タケノコの元の部分には水、「竹水」が溜まり、これを飲むと美人になれるという「一つの楽しみ方」を紹介され、 大いに盛り上がりました。 そして、宮林先生は「ボランティアは基本的には楽しさが一番で、さらに竹林の中に工房や東屋などを造り、 竹と共存できることを目指すとさらに楽しい」とコメントされましたが、まさにその通りと思います。

【その6】

キーワード③「竹立てかけてくれた人」

普通、竹林を整備するといっても人様の竹林に入り、勝手に整備することはできない。

では、「所有者の許可をどうして取るか?」

ここで、高知県春野町では、「春野町里山利用林」として、どんどん整備されているのが紹介されました。

春野町産業建設課の森下智弘さんの説明によると、次のようです。

春野町でこの制度がはじまったきっかけは6年前(平成10年)、高知県を襲った集中豪雨でした。 この時、斜面にある竹林で土砂崩れが相次ぎました。竹は浅く根を張るため、雨で緩んだ地盤を支え切れなかったのです。 防災の点からも、これ以上竹林を増やせないと動き出した町役場に壁が立ちはだかりました。

(一つの竹林を示す図面に斜線で示され)この面積でざっと見渡しても30人ほどの所有者があり、 その人達の許可を得るのは人的にも、予算的にも大変なことでした。

そこで、いろいろ調べていたところ、林野庁の補助事業に「里山利用林」(現「みどり世紀の森」)という制度があるのを見付け、 林野庁に尋ねたところ、竹林も立派な里山だからこの制度が適用できるという返事を得ました。 この制度は、里山を市民に開放するために作られた。自治体が地主の許可を得て、里山利用林に指定すると、 その後は一々許可を得なくても伐採などの整備が進められる。 そこで、町内35ヘクタールの竹林を里山利用林に指定することにしました。

この場合、竹林の利用者が個人や企業でなく、住民グループやNPOなら適用されるとのこと。 このようにして、高知県春野町では着々と竹林整備に取り組まれているそうです。これは、大変素晴らしいことです。

スタジオに竹繊維のタオルや竹のフローリングなどの新製品が持ち込まれ、竹は有効な資源であり、 大いに活用されるべきであるとの話が展開しました。
このように竹を資源として活用することを知った「お困りご近所」の皆さんは、最後に

「竹林を宝の山にし隊!」

で番組は終わりました。

まさにその通りであり、お困りご近所の皆さんのご奮闘を期待します。

 

私の結論として、この番組が「難問解決」を目指した構成としては、これで良かったのだろうと思うものの、 核心部分が非科学的な説明に終始した点に猛省を促したいと思います。

かつて、平成13年5月21日、NHK「クローズアップ現代」で竹林の拡大問題を取り上げられた折もいくつかの問題があり、 そのことを各方面に訴えてきたのですが、またしても今回、このように批判しなければならないことをとても残念に思います。

 

 

 

 


竹について知る① 「竹林が放置され、荒れ放題だから竹林が拡大する」は「もっともらしいウソ」

2016-09-16 | バイオマス問題

 (管理人より)

本日は、竹についての専門家の論考を抜粋転載させていただきます。最近、竹林に対して「竹害」という言葉まで使われているのは常々おかしいと思っていたので、こちらの論考を読んで謎が解けました。

わかりやすいので、ぜひブログ読者のみなさんも以下を読んでみてください。  

 

渡邊政俊氏(1953~1993年 竹の生態、竹林栽培を研究(農学博士))のHPより 

竹林の拡大、それは竹が悪いのではありません!

2001年5月21日、NHK「クローズアップ現代」で竹林の拡大問題を放映しました。それを視聴した私は、怒り心頭に発しました。その内容は、完全に「竹を悪者扱い」にしたものだったからです。

また、古くは1998年9月4日、朝日新聞夕刊でも「風流 とんでもない」「竹林異常増殖」の大見出しで、やっぱり竹を悪者扱いにした報道をしました。

最近、地方新聞の京都新聞では「竹だけしく侵入」「生態系への影響懸念」と題して、とんでもない騒ぎ方をしました。

竹林の拡大は、残念ですが事実です。しかし、その原因の捉え方に問題があります。ここに、トピックスとして取り上げ、反論します。

 


竹林が荒れている理由 

今、日本の各地に荒れ放題の竹林がどんどん増えています。とても悲しい限りです。
そのほとんどは、もともと生活力が強いモウソウチクの竹林で、正確なデータはありませんが、 日本のモウソウチク林の大半を占めるのではないかと思います。

竹林が荒れて来た理由として;

 ☆建築様式が変化し、土壁が減り、竹材の需要が減少したこと。
 ☆人々の生活様式が欧風化し、竹製品の利用が減少したこと。
 ☆プラスチック製品など、竹製品の代替品が出現したこと。
 ☆たけのこや竹製品が安価で大量に輸入されること。
 ☆竹生産者の高齢化が進み、後継者不足になったこと。
 ☆このため、竹生産者が栽培意欲を失ったこと。

などが挙げられます。

昭和50年代までの日本には、立派に栽培管理された素晴らしい竹林が存在していたのに、 今ではそのような竹林は本当に稀になりました。

見事に栽培管理されているモウソウチク林(左)とマダケ林(右)

 

竹林の放任と竹林の拡大との関係は? 


報道機関では、「竹林が放置され、荒れ放題だから、竹林が暴れて里山や造林地へ侵出するんだ!」というが、それホント?

結論からいえば、「それは、もっともらしいウソ」と主張しなければなりません。
では、その理由を述べましょう。

今から40年前、世界的な植物生態学者の沼田 眞博士と世界的に Dr. Bamboo といわれた上田弘一郎博士は、 京都市洛西で長年放置されてきたマダケとハチクの混生竹林で7年間にわたって研究された論文が京都大学から発表されました。
当時、私はほんの若輩者でしたが、その研究にお手伝いをさせていただいた経験があり、 その研究の結論には深い関心を持っています。では、その結果をご紹介しましょう。 


研究された竹林の林相

調査では「100㎡」の調査区が3個設定され、それぞれの調査区で竹林がどのように推移するかを7年間にわたり、竹だけでなく、 他の植物、動物、気象条件など、総合的な生態的変化が調査されました。

その中から「毎年発生する新竹」と「毎年発生する枯死竹」について、エキスだけ紹介します。

7年間の平均でみると;
     毎年発生した新竹の平均本数  14.4本
     毎年死んでいった枯竹本数   16.9本
     すなわち両者の比率      117.4%

でした。つまり、枯死発生率は若干高いものの、総じて、この竹林では「生まれる竹と死んでいく竹はほぼ同じで、生態的に安定した状態で推移している」ことが確認されたことになります。 

この調査はかなり急傾斜地で、地形的に特徴があることから、この状態を地形的極相と述べておられます。
極相とは、「植物群落の遷移の最終段階では群落と環境との間に一種の動的平衡状態が成立し、群落は安定して構造や組成が変化しないようになる」状態を言います。

したがって、調査された放任竹林では、一種の動的平衡状態が見られることから、「地形的極相」と名付けられたものです。
すなわち、NHK「クローズアップ現代」で、「竹林が長年にわたって放置されると、竹林内が栄養不足状態になり、地下茎が外へ広がる」と説明した人がありましたが、それは違います。
竹林は竹林内でちゃんと安定した栄養関係が成立しますし、第一、植物にはそうこうしようという意志は働きません。 植物は環境に適応してのみ生活できるのですから、竹が人間のように、おいしいものを目掛けて突進するかのような話は成り立ちません。

もう一度、竹林の放置と竹林の拡大は無関係です。 

 

では、なぜ竹林が拡大している? 


報道では、たけのこ栽培がダメになったため、竹林が放置されたとか、 竹材が売れなくなったのでとか、その原因を「竹」に結び付けるものばかりです。 確かに竹林の多くは荒れ放題ですから、結果としてそのような話になるのは分かります。

しかし、前ページでも書きましたように、竹林の放置と拡大は生態的に無関係ですから、 そのような原因を挙げるのは間違いです。

では、本当の原因は何なのか? 結論は簡単です・・・「竹が入ってきたら困る側の責任」なんです。

現在、「竹が入って来て、ひどい目にあっている」山は、「里山」や「造林地」です。
しかし、かつての里山は人々の生活に欠かせない「焚き物」を供給する大切な山(薪炭林)でした。
ですから、里山の持ち主と焚き物を頂く人との間には立派な「契約関係」が成立していて、 焚き物を頂く人は必死で里山を守ってきました。
邪魔になる「竹」など里山に侵入して来たなら、直ちに切り取っていたことでしょう。

ところが、現在はどうでしょうか。今頃、焚き物を燃やして煮炊きしたり、お風呂を沸かしている人はそれこそ稀でしょう。
つまり、里山と人々の生活との関係は完全に崩壊しているのです。ですから、誰もその気になって里山を守ろうとしていないのではないでしょうか。
だから、竹が侵入すると容易に拡大してしまうのです。

一方、造林地はどうでしょうか。
現在の造林地も、有名な林業地ならともかく、一般には下刈り、間伐、枝打ちなど、 本来林業としてやらなければならないことがなされていないものばかりです。
もちろん、竹が入っていっても、誰もそれを切ろうとはしません。したがって、里山や造林地への竹林の拡大は「竹に何の責任もない」のです。

もう一度、竹林の拡大は、入られては困る側の責任です。 

 

竹林の拡大防止策 


竹林の拡大を止めるのは大変! と言われていますが・・・ そんなことはありません! 簡単とは申しませんが、要領の問題です。
ここに、その例を模式図で示しましょう。

左の図は、地下茎が竹林から造林地へ伸び、すでに造林地内に新竹(赤○)が発生した例です。 地下茎は1年に5mも伸び、しかも2年生以上の地下茎からでないと新竹を生みませんから、 その先端は造林地に10m以上も伸びていると考えるべきです。
さらに、地下茎は毎年1本だけ出るのではなく、2本以上出ることがありますので、 その延長は大変な長さになります。

右の図は、左の図にある造林地に入った新竹(赤○)を切り取った場合を示します。
つまり、造林地内に出た新竹を切り取ると、地下茎の伸張は止まってしまいます。 それは、同化作用で養分を作り出す母竹(黄色○)からの距離が遠くなるため、 地下茎を伸ばす力が減退するからです。

要するに、造林地や入っては困るところに発生した竹を切り取ることで拡大が防げることになります。
その場合、重要なことは、タケノコの時に切り取ることです。タケノコが発生する期間はほんの2ヶ月以内です。 この間だけ見回り、タケノコを見付け次第、足で蹴っぱなすか、カマでちょんと切るだけで事が済みます。 私はこれを「タケノコの蹴っ飛ばし法」と称しています。 

このような処置を毎年繰り返すと、そのうちにタケノコが発生しなくなります。 その良い例を庭園などで見ることができます。

左の写真は京都嵯峨・大覚寺のマダケ林で、林内には幅5mほどの立派な遊歩道がありますが、 その遊歩道には竹は生えていません。もちろん、竹林と遊歩道の間には何にも埋めてありません。
それは、もし遊歩道にタケノコが出てきたら、足でけっ飛ばしているからです。たったそれだけのことで 遊歩道には竹が出ないのです。
ちょっとした注意だけで、竹の拡大が防げる訳です。

ところで、皆さん、料亭などに植えてあるモウソウチクがはびこって、 ついに料亭が竹薮に埋もれ、営業できなくなったという話は聞いたことがないでしょう。
それは、タケノコが期待しない所に生えて来たなら、直ちにけっ飛ばしているからです。

要するに、期待しない所に出たタケノコを取るだけで、拡大が防げるのです。  

 

 


ロシアのノリリスク・ニッケル ナデジダ冶金工場からの漏出事故で川が真っ赤に!金属精錬=公害

2016-09-14 | 金属製錬

 

ロシアの当局は、シベリアのDaldykan川の水がなぜ突然赤く変わってしまったのか解明しようとしています。

Crimson Tide: Residents stunned as Russian river turns red 
By Madison Park and Radina Gigova, CNN
Updated 1014 GMT (1814 HKT) September 8, 2016

クリムゾンタイド:ロシアの川が赤くなり、住民が驚く

(CNN)ノリリスクの北極の町のそばに位置するロシアの川は、火曜日に明るい赤色に変わりました。それはまるで川と言うよりも巨大な血管のように見えました。

驚いた住民は、Daldykan川で写した奇妙な状況の写真をオンラインで共有しました。
当局は、なぜ川の色が変わってしまったのか解明しようとしており、起こりうる環境影響を評価しています。

水は近くのナデジダ冶金工場から排出された「未確認の化学物質」のために赤くなっている可能性があると、ロシアの天然資源環境省は、水曜日に声明で述べています。
パイプラインが壊れた場合は、汚染物質が川に漏洩している可能性がある、と同省は付け加えました。

工場は世界最大のニッケル製造者であるノリリスク・ニッケルが所有しています。
同社は、これまでに汚染は工場からの排出によって引き起こされたという主張を否定しています。
ノリリスク・ニッケルは、検査が行われている間、そのエリアの環境状況を監視し、工場での生産を減らし続けると述べた、とロシアの国営通信社RIA Novostiが報じました。

Daldykan川が赤くなったのは初めてではないが、それ以上の詳細は提供されなかったと、住民は地元新聞Krasnewsに語りました。

「川は公共上水道に接続されておらず、事象は住民の健康に差し迫った脅威をもたらすものではない」とノリリスク市の行政は国営通信社のスプートニクに述べました。

シベリアの最北端の都市として、ノリリスクは華氏マイナスの45度を下回る寒冷で、資源豊富な地域です。
その地域は、ニッケル、銅、パラジウムの世界最大の鉱床の近くです。結果的に鉱業を引きつけています。
ノリリスクは、その激しい公害で知られています。ロシアの中で最悪であると考えられています。 

翻訳はブログ管理人です。  

ロシアの川変色、金属大手ノリリスクが漏出認める

2016年09月13日 05:42 発信地:モスクワ/ロシア

【9月13日 AFP】ロシア極北ノリリスク(Norilsk)周辺を流れる川が血のような赤色に染まった問題で、非鉄金属大手ノリリスク・ニッケル(Norilsk Nickel)は12日、川変色の原因が自社工場からの流出物だったことを認めた。

 同国の天然資源環境省は先週、同市付近を流れるダルディカン(Daldykan)川の水が真っ赤に染まっている写真が出回ったことを受けて調査を開始。地元の活動家らは、近接するナデジダ(Nadezhda)冶金(やきん)工場が変色の原因だと主張していた。

ニッケルとパラジウム生産の世界最大手であるノリリスク・ニッケルは当初、漏出事故の発生を否定していたが、12日の声明で、今月5日に降った大雨で同工場の「ろ過池」の水があふれ、川に流れ出ていたことを認めた。

 同社は声明で、「水の一時的な変色はあったものの、人体や川の動物に危険を及ぼすものではない」と主張している。

 これに対し環境活動家らは、公式調査がまだ終わっていない現段階で、環境への影響を判断するのは時期尚早だと訴えている。(c)AFP

 

 (管理人より) 翻訳は管理人です。読みにくかったら元サイトへどうぞ。

シベリアの川が真っ赤になっています。ノリリスク・ニッケルが所有するナデジダ冶金工場から排水が川に流出しているのです。

冶金(やきん)というのは、鉱石から金属を精製する技術のこと。金属製錬はこのように環境を汚染していくのです。

鉱石を高温で熱したり、アルカリや酸で溶かしたりして金属を取り出す際に、膨大な廃物=ごみが出るのです。

ノリリスクの場所をグーグルで見て絶望しました。 地図を見ただけでひどい汚染だとわかるレベル・・・ここ  このデータがいつのものかわかりませんが、赤い池もあります。

Wikipediaを見ると

「ノリリスクのコンビナートは、世界のパラジウムの35%、白金の25%、ニッケルの20%、ロジウムの20%、コバルトの10%を生産している」

「2001年10月より閉鎖都市に指定され、外国人観光客の訪問が規制されており、ロシア人訪問者も訪問許可が必要となっている」とあります。

汚染されているせいかどうかわかりませんが、恐ろしいですね。

 

製錬 Wikipedia

乾式製錬

炉を用いて鉱石を融解し、目的の金属を得る方法。
鉱石を熱して、鉱石から金属を液状にして取り出す溶融製錬、ガス状になった金属を冷却して液化・昇華させる蒸留製錬などがある。
銅・鉛・亜鉛・水銀など


湿式製錬

アルカリや酸を用いて、鉱石に含まれる目的の金属を溶解し、その溶液から金属を取り出す方法。
金・銀・白金など

この他、還元製錬、溶融塩電解などの方法がある。

 

TIMEがノリリスクを世界で最も汚染された場所のひとつに上げています。↓ 翻訳はブログ管理人です。

ナデジダニッケル製錬所のポンプは、ノリリスク近くの工業用水の池の上で煙を吐き出します。

世界で最も汚染された場所 ノリリスク 

Norilsk, Russia  Sergey Ponomarev / AP 

潜在的に影響を受ける人々の数:134000

汚染物質の種類:大気汚染 - 微粒子、二酸化硫黄、重金属、フェノール

汚染源:主にニッケルと金属鉱業および処理 

ノリリスクはシベリアの奴隷労働キャンプとして1935年に設立されました。以来その場所のほとんどの生命は劣化していきました。

世界最大の重金属製錬複合体の本拠地では、400万トンを超えるカドミウム、銅、鉛、ニッケル、ヒ素、セレン、亜鉛が、毎年大気中に放出されています。

大気サンプルは銅とニッケルの最大許容量を超え、呼吸器疾患による死亡率は全体としてロシアよりもはるかに高いのです。

「ニッケル製錬所の30マイル(48km)以内では、生きている木が一本もない」とフラー氏は述べています。「それはまさに不毛の地である」 

 

世界で7番目に汚染された都市、ロシア・ノリリスク  より抜粋転載

 

ロシアの首都モスクワから3千キロ、北極圏から北に640キロ、中央シベリア高原の北西部に位置するノリリスクは世界で7番目に大気汚染のひどい都市だ。


人口は約17万人、ニッケル生産の世界最大手であるノリリスク・ニッケルが操業する世界有数のニッケル鉱山があるほか、銅やコバルトなど種々の金属を産出する鉱山都市である。

年間のニッケルの産出量は30万トンにのぼり、ロシア国内のニッケル産出量の96%、世界の17%を占める。狭い地域での過度の鉱山操業は、深刻な大気汚染をもたらしている。年間約200万トンものガスが排出され、現在も市民たちの健康に被害を及ぼしている。 

ノリリスク市民の平均寿命は60歳とロシア他の地域に比べ約10年程低く、多くの人ががんや呼吸器疾患、うつ病を患っている。がんになるリスクは、他の国に比べて2倍にもなる。

ノリリスクには癒しとなる緑の空間がほとんどない。バスで30キロ移動し、そこからかなり歩かなければ、自然の残っている所までいけない。

  

 

 

 製錬に使った有害な溶解液でしょうか?排水が吹き出しています。

 

 

 スラグをこんなふうに捨ててるんでしょうか・・・。驚きました。恐怖ですね。

 

 

金属を製錬すれば必ず、有害な廃物が出るということを、学校教育で教えないというのは異常なことだと思います。

学校の社会科の資料集にこんな写真はありません。都合の悪いことは教えないのが工業国日本です。日本にも製錬所はたくさんあります。

 

日本の製錬所  

水銀の蒸留製錬法を応用して乾電池蛍光灯、水銀系試薬などから水銀地金を回収している日本唯一の拠点。 
  • アルミニウム製錬所
    • 2014年の、日本軽金属蒲原工場の製錬事業終了以降、日本国内でアルミニウム製錬を行っている製錬所はない。


 

三菱マテリアル・住友金属鉱山・三井金属鉱業といった企業ですね。つまり原子力ムラということです。

鉄とニッケルの合金のフェロニッケルを作る際にできるゴミ=フェロニッケルスラグも、このブログでは取り上げました。

 

「グリーン・サンド」の主成分であるシリカと酸化マグネシウムの毒性などについて調べる。

日向精錬所がヒ素やフッ素を垂れ流していたことが2000年に発覚、2008年の報道から。「循環型社会」の公害。

金属製錬所のごみ=鉱滓がどれだけ環境を汚染し、今も昔も人々を苦しめているかという公害の現実を知る。


 

「金属は必要なのだから、妥協しろ」という意見には、私は賛同しません。

このような金属製錬がある限り、自然破壊、水も空気も土も汚染され、人間も早死させられてしまうからです。

 

私のツイッターで ニッケルと検索をかけたもの こちら

ニッケルを扱う工場で労働災害が起こっています。

フィリピンのパラワン島、ミンダナオ島のニッケル鉱山・精錬工場でも環境汚染が問題になっています。

命と環境を守る方向とは完全に真逆のこと・・・・

 


当ブログのコメント欄への嫌がらせを分析すると、再エネ推進派=原発推進派だと分かる例

2016-09-14 | いやがらせ

(管理人より) ここ最近、体調が悪いにも関わらず、コメント欄を開けてブログ記事も書いているわけですが、今朝は、また同じ人間からコメントが来ていました。

面倒なのでコメント欄を閉鎖してもいいのですが、ざっと分析しておきます。

ハンドルネームは「武尊」。脱原発系のいろんな有名ブロガーのブログコメント欄に書き込んでいる人間です。 ⇒ 武尊43 さんの投稿一覧  

昨年、鬼怒川の氾濫でメガソーラーが水没した時に、有名ブログのコメント欄で、当ブログのことを中傷していました。

 

1308.鬼怒川の氾濫は、無理な「太陽光発電」が原因ではないか。 のコメント欄より 武尊のコメントのみ抜粋↓

私のブログ記事をつまみ食いのように読んでは、何度も何度も、しつこく嫌がらせコメントを入れてくる人間性。

こういうのはSNSの一番悪いところですね。

再エネ利権の企業で働く市民、あるいは企業OBといったところではないかと思います。

企業側の考えを市民に押し付ける「御用市民」は、リアルにもネットにもゴロゴロしています。

経産省が国策再エネに膨大な税金を流しているということは、ブログ読者の方はお分かりと思いますが、まだ必死で「原発VS再エネ」の嘘をつく利権市民はどうしようもありません。

海洋発電が石油資源とその他の鉱物資源のとんでもない浪費になるということがわからないのですから。恥ずかしいことです。

 

私がパソコンを使うのは、私たちを取り巻く環境汚染、公害などの様々な問題を提起し啓発するためです。

原発をなくすためには、それを支えている問題をまずは認識し、変えていかなければいけないからです。

代替エネルギーを求めることが愚かだということがわからない人は、もう私のブログを見に来なくて結構です。いつも読んでくださる方には伝わっていますので。

こういうのが脱原発の皮をかぶった原発推進派なのです。

武尊のコメントを見ると原発推進派の論理とまったく同じということがよくわかります。

原始時代、江戸時代の話が出てくるくだりは、そのものですね。わかりやすいですね。

こういうご都合な人間ばかりだから、日本中、再エネで自然破壊され、電子廃棄物だらけになって、原発も再稼働されてしまうのです。

武尊のようなネット工作員、御用市民のような人間も、ガチガチの原発推進派も、この放射能汚染の渦にまるごと飲み込まれていくのです。

私が体力の限界を超えてブログを書いているのは、良心あるまともな人に事実を伝えて、どうしたらいいのか、人間として自分の頭で考えて行動してもらうためです。

この世界が少しでも滅んでいくのを遅らせる、少しでも回復できるところは回復させるということをしなければならないからです。

もうどうせ滅ぶんだから、この際、世界中、日本中、汚していい、壊していいということにはならないのです。


 

再エネ推進派=原発推進派だとわかります↓ 

 

 「武尊」のコメント 

2016-09-13 16:11:02

小出氏じゃないが、フクシマ以前とは違う国に成ってしまったんですから、そこは覚悟しないとダメなんでしょうね。それでも動かす気満々。新潟なんかその筆頭に成ろうとしている県。泉田氏潰ししてるんだからサァ。野党連合までもが、訳分からん対応してる。知事って3か月以上ソコに住んでないと成れないんあじゃないのかなァ、、?知事は良いのかな?議員はダメだよね。

 ところで以前書いた、再エネが核発電の補完なら、その代替えは何にしたらいいのか書いて貰えたんでしょうか?毎回読ませて頂いている訳ではないので、宜しければ何所かに纏めないで書いてみて頂けませんか?そうじゃないと今後のエネルギー問題解決に向かいませんよね?まさかミヤネ屋じゃああるまいし、江戸時代に戻るわけにもいきませんから(笑)

 

 

2016-09-13 16:40:03

あのう、貴殿がお使いのパソコンや電気はどうなさってるんでしょうか?古くなって使えなくなったパソコン何所かに廃棄されてますよね?それは中国やアフリカに行ってないのでしょうか?今貴方がパチパチ遣ってる電気はどうやってお作りになってるのかお書き下さいませんか?まさかご自分で自電車でも漕いでお作りなんでしょうか?(笑)

世の中全てが綺麗事では済まないし、誰かに負担を掛けているのが現状ですよね?

だって人間は誰かだけでなく地球という存在自体に差別を付けて生きてきてるんですから。それ全て否定してしまうと生きられませんよね?

問題はそれをどれだけ返して差し上げれるかじゃないかなァ、と思うんですがねェ、、。再分配するしか補完も出来ないし、貢献もできない。何所かの企業が儲けるだけのがいけないのは、重々分かってます。でも資本力ないと物事動きません。前に進みません。中国だって国という資本力で動いています。日米欧は個別の資本で動いてきました。これを止めるとどうなるか?原始時代に戻ります。少なくとも縄文時代。

貴殿はそうなりたいですか?そうなるべきだとお考えですか?なったらパソコン在りませんね(笑)

まァ、それでも良いのかな?猿の惑星ね(笑)

何所かで妥協しないとそうなりますよ。 

 

 


きのこの季節の前に、まいたけについて考える。菌床のオガ粉は、いったいどこから調達しているのか?

2016-09-13 | 放射能汚染

(管理人より) グリーンコープの最新の共生の時代(2016年9月366号)を見ていたら

雪国まいたけという会社のまいたけから セシウム137 3.04ベクレル/kgの残留放射能が検出されていました。

まいたけは林野庁のHPによると 

「まいたけは、菌床による栽培法が確立されてから、大手企業の参入もあり生産量は伸び、平成26年の生産量は、49,541トンで、対前年比9%増となりました。主な生産地は、新潟県、静岡県、福岡県等で、特に新潟県は全国シェアの約60%を占めています。」

とあります。雪国まいたけは新潟県。

 

セシウム134が検出されていませんし、福島原発事故由来ではない可能性もありますが、とりあえず気になることを調べてみようと思います。

まいたけはオガ粉で作った菌床で栽培されます。 オガ粉は木屑です。木が汚染されていたらオガ粉も汚染されています。一般にオガ粉に糠やコーンコブ、フスマなどを混ぜたものが菌床です。

菌床の材料のどれかが汚染されていれば、その菌床でできたきのこは、放射性物質を吸い上げて汚染されてしまうでしょう。

 

雪国まいたけの放射能に関するQ&A  を見てみます。

サンプリング検査ですから全部を調べているわけではありません。 検査結果の数値などもHPにはまったく掲載されていません。

出荷基準値の高さにあらためて驚きました。オガ粉がどこの木から作ったオガ粉なのかも、HPには記載されていないためわかりません。

電話番号も書いてあるので電話で聞こうかと思いましたが、なんと一番下に「録音する」と書いてありました。

私はそのような企業の姿勢に納得いかないため、今回は問い合わせはしません。 

そこで、どこの木のオガ粉なのかというのを、政府統計の資料から調べてみようと思います。

総務省 特用林産物生産統計調査のページより 最新の2014年を見ていきます。

ここの34に 菌床製造用おが粉の調達ルート という項目があります。その中から菌床製造用おが粉の自県内外調達内訳 を見ます。 

雪国まいたけは新潟県(南魚沼市)です。 まいたけができるまで

新潟県の自県内調達率は 16% 他県からの調達率 84% 

他県等からの調達内訳 を見ると、 1位 群馬県 12%   

「その他」の比率が75%! 比率が最も高い、この新潟県の「その他」という調達元が一体どこなのかわかりません。輸入でしょうか?不明です。 

 

追記  原発事故後の2012年の資料です。 この当時、まいたけなどノーマークで食べてた人は福島県のオガ粉でできたまいたけなどの菌床きのこを食べてた可能性がありますね。

 追記 原発事故のあった2011年 の資料です。富山県は福島県から調達していますね。新潟県も・・・・

追記 2013年になってようやく オガ粉を福島県から調達している県がなくなります。↓ 

 

これらの表を見ると、原発事故後も菌床のオガ粉に東北の木が使われていることがわかります。 2013年、2014年は福島県のオガ粉を調達している県はありません。

西日本は、西日本内の木で調達されているようですが、北関東は群馬や埼玉から調達することが多いようです。

長野県の菌床用オガ粉に群馬県産が一部使われていることにも驚きました。北海道は7割もわざわざ長野県から調達しているんですね。

他県のオガ粉を混ぜているのか、そのまま動いていくのかもわからないのです。

オガ粉を使った菌床が、すべてまいたけというわけではありません。新潟県では、まいたけ以外のきのこも生産されていますし、雪国まいたけという企業自体に、どの程度、群馬県などのオガ粉が入ってるかは、この資料からはわかりません。

あくまでも、オガ粉がどこからどこに動いたかを知る資料です。

この資料は、きのこについて買うかどうかについて考える、大きな判断材料になると思われますので、ブログ記事にしました。

 

秋になると、「きのこの季節」などと言って、鍋物やきのこご飯など、テレビがきのこの消費を煽ってきますので、調べることは重要だと思います。

菌床栽培は、基本季節は関係ないのですが、鍋物の季節にはスーパーのきのこ売り場にも増えてきます。

放射能汚染地図をあげておきます。 きのこ全般について楽観的になっている人は、どこの木が放射能汚染されているのかを俯瞰して見たほうがいいと思われます。

干し椎茸の問題もブログ記事にしましたが、これは随分拡散しました。↓ 

もうこの国はどうしようもない。干しシイタケを20億円かけて給食で子供に食べさせる狂気の国、日本。



 

原発事故前の、まいたけの放射能濃度を知りたかったのですが、まいたけは、食品と放射能というサイトにデータがありませんでした。

仕方なく、同じく菌床で作られる、えのきとしめじで調べてみました。

えのき 平均 0.12 しめじ 平均 0.2 ベクレル/kg です。   

しめじをまいたけに当てはめてみると、原発事故前に0.2ベクレル/kgだったとして、今は 3.04ベクレル/kgなので、単純に15.2倍! ということになります。

 



 菌の問題もありますが、今日はここまで! 

 


「それは毒の空気なのです」太陽光パネルの元になるポリシリコンメーカーによる公害。2008年中国

2016-09-12 | 太陽光発電と公害

今日は 2008年3月9日付のワシントンポストの記事を紹介します。中国の太陽光パネル関連企業が引き起こしていた公害について伝えています。

8年前に太陽光パネルの元になるポリシリコン製造が環境を汚染するということはわかっていたわけですね。↓ (翻訳・強調は管理人)


Solar Energy Firms Leave Waste Behind in China

By Ariana Eunjung Cha Washington Post Foreign Service  Sunday, March 9, 2008

太陽光発電の会社は中国の背後に廃物を残す 

それは毒の空気なのです。時折、外で座っていられないくらい悪くなります。扉と窓を全部締めなければならないのです。」と、

1才の息子の健康について心配するQiao Shi Peng (28歳)は、村の埋立地の前で示しながら言いました。

(Zhang Quanfeng -Zhang Quanfengによる写真)

 

中国GAOLONGに住むLi Gengxuanさんは、近くの工場からダンプカーが彼の村へ入っていくのをはじめて見たとき、何が起こったのか信じることができませんでした。トウモロコシ畑と小学校の運動場の間に停車し、作業員がバケツで泡立った白い液体を地面に投棄しました。そして振り向くと何も言わず、すぐに居住地のゲートを通って戻って行きました。

この儀式は9ヶ月間ほぼ毎日続いた、とLiさんと他の村人たちは述べています。

産業が猛烈なペースで成長している中国では、このような環境汚染の話は珍しくありません。
しかしここ黄河近くの河南省の中央平野にある、洛陽Zhongguiハイテクノロジー(株)は、一つの理由で際立っています。
この会社は、世界中で販売されている太陽光パネル用のポリシリコンを製造する自然エネルギーの企業なのです。しかしポリシリコン生産の副産物 - 四塩化ケイ素は環境に危険をもたらす毒性の高い物質です。

四塩化ケイ素を投棄あるいは埋め立てする土地は不毛となります。草も木もそこでは育ちません・・・それはダイナマイトのようなものです・・・有毒であり汚染していきます。人間は決してそれに触れることはできません。」と、河北工業大学材料科学科のRen Bingyan教授は言いました。

Liさんの村の状況というのは、化石燃料の供給量が減少していく中で、世界が大急ぎで行っている環境取引を示しています。

森林はパーム油のようなバイオ燃料を育てるためにクリアされるけれども、このような森の大規模な帯状の消滅は、気候変動に寄与していると科学者は主張しています。水力発電ダムは、石炭火力発電所と置き換えるために建設されていますが、生態系全体を水中に沈めています。

同様に中国では、太陽光発電市場に参入するための攻勢は予想外の結果となっています。

石油や石炭価格の高騰に伴い、世界中の政策担当者は、水を熱するため、さらに電気を発生させるために、大規模な太陽光発電所に注視しています。

しかし過去4年間、世界はポリシリコン、つまり太陽光捕捉ウェハーの主要な構成部分、の不足に悩まされてきました。それが太陽光発電技術の価格を押し上げ、その採用に対する障壁となっているのです。

ポリシリコンの価格は、過去5年間で1kgあたり20ドルから300ドルまで急上昇しており、中国企業はその隙間を埋めたがっているのです。

中国では、ポリシリコンプラントは新しいドットコム企業です。

ベンチャー・キャピタルおよびクリーンなエネルギーの代案を捜す努力をアピールする中央政府からの惜しみない助成金と低利貸付によって、20以上の中国企業がポリシリコン製造工場を開始しています。

これらの新工場を合わせた容量は、80,000~100,000トンと推定されます ― 今日全世界で生産されている40,000トンの倍以上です。

しかしながら中国企業の廃棄物を扱う手法というものが完成されていませんでした。
環境汚染の恐れがあるため、先進国のポリシリコン企業は、化合物を製造工程に戻しリサイクルします。
しかし、リサイクルのため1800度以上に物質を熱する膨大なエネルギー消費が必要となることは言うまでもありません。高い投資コストと時間は中国の多くの工場に、同じことをすることを思いとどまらせました。
洛陽のZhongguiのように、中国のその他の太陽電池工場は汚染物質が環境に出るのを防ぐ技術を導入しなかったか、それらのシステムをオンラインで完全に持って来るわけではなかったと、業界筋は言っています。

「リサイクル技術はもちろん考えられていますが、現在それはまだ完成していません。」と、Shi Junさん(中国科学院の元光電池テクノロジー研究者)は言いました。

「Shiさん、ポリシリコンの深刻な不足があるので、今のところ政府はこの問題を見過ごすつもりなのです」とプロエンターテック(上海で最初のポリシリコン調査会社)の最高責任者は言いました。
「もしこれが米国で起こったとしたら、あなたはおそらく逮捕されるでしょう。」と彼は言いました。

独立した全国認定試験所は、ワシントン・ポストの依頼により、洛陽Zhonggui工場の近くのゴミ捨て場から汚染のサンプルを分析しました。試験結果は塩素と塩酸の高濃度を示し、四塩化ケイ素の分解から生じた可能性があり、自然の土壌中には存在しません。

作物はこの上で成長することはできません、そして人々が近くに生活することは適当ではありません」と、Li Xiaoping氏(環境科学上海アカデミーの副所長)は語りました。

Wang Hailong氏(洛陽Zhongguiの取締役会の秘書)は、同社が住宅地の中に大量の廃棄物を投棄すると考えるのは「不可能である」と述べました。

「村民の一部は、真実を言いませんでした」と、彼は言いました。

しかしながら、Wang氏は、同社がすべての環境規制を遵守し「最小量の廃物」を排出しているのだと述べました。「我々は、特定の方法で特定の場所に廃物を排出しています。廃物は排出される前に、厳しい処理手順を通過しています。」

Yi Xusheng氏(河南省環境保護庁の監視長官)は、「工場が操業する前に審査を通過したが製造工程の一部に汚染物質が存在しており、検査官がそれに気づいていなかった可能性がある」と述べました。
Yi氏は機関が調査することになると言いました。

2005年に、新しい太陽光発電の会社が近くに工場を建設すると聞いたとき、Liの村(Shiniu)の住民は祝いました。

シルクロードの東端近くに、約2、300の貧しい農村が中国の最近のブームから取り残されていました。
国内では、平均賃金が1か月200ドルに上っている地域もありますが、多くの村の住民は1年にちょうど200ドルです。彼らには、新しい隣人が地域経済を始動させて地域を産業のハブに変えていくのを手伝うという高い望みがありました。

ドイツのシーメンス社によって50年かけて開発されたポリシリコン精製技術を進歩させるため、洛陽Zhonggui工場が国の研究機関の努力で生まれました。知的財産権の問題について懸念し、シーメンス社は、その技術を中国に売ることを先送りにしました。それで中国人は彼ら自身のものをつくろうとしました。

昨年、洛陽Zhonggui工場は、300トン未満のポリシリコンを生産していると推定されましたが、今年はそれを10倍に増大させること--中国最大の稼働プラントにする--を目指しています。
サンテックパワーホールディングス(創設者Shi Zhengrongが最近中国で最も裕福な人々のリストのトップになった太陽光パネルの会社)への重要なサプライヤーであります。

地球の最も豊富な物質--砂--から作られるポリシリコンは、製造に慎重を要します。
それには膨大な量のエネルギーを必要とします。そして生産上の小さいミスでさえ、不純物を持ち込んでバッチ全体を台無しにしてしまいます。
その他の主な課題は、廃棄物についての扱いです。
ポリシリコンを1トン生成するごとに、その過程で最低4トンの四塩化ケイ素廃液が発生します。

空気中の湿気に接触すると、四塩化ケイ素は酸と有毒な塩化水素ガスに変わります。
人々が吸い込むとめまい、胸部が収縮します。

「一般的に、企業がポリシリコン工場を立ち上げてきちんと稼働させるのに2年かかります。多くの中国の企業はその半分の以下時間でそれをやろうとしているのです」と、カリフォルニアに拠点を置くコンサルティング会社Sage Conceptsの社長リチャード・ワインガーナーは言いました。

その結果、河北工業大学のRen教授は、いくつかの中国の工場は危険な物質を後でそれを処分する方法を見つけ出すことができると期待して備蓄していますと言いました。:
「これらの工場が2年前、四塩化ケイ素をドラム缶に保存し始めたということを、私は知っています」

Pro-EnerTechのShiは、ほかの企業--洛陽Zhongguiを含む--はどこにでも不法投棄していると言います。

「理論的には、企業は有毒な要素を取り除くため、集めて処理またはリサイクルしなければなりません。現在Zhongguiは技術を持っていません。今、彼らはそれをダイレクトに大気中に放出しています」と最近工場を訪問したShiが言いました。

Shiは、中国企業が汚染回復を導入しないことで数百万ドルを節約していると推定しています。

彼は、もし環境保護テクノロジーが使われるならば1トンを生産するコストは約84,500ドルである、と言いました。しかし、中国企業は1トン21,000~56,000ドルで作っています。

GaolongのZhongguiの新しい工場団地にあるキラリと光る白い建物と対照的に、それを囲んでいる村の状況は暗いのです。

約9ヶ月前、工場からおよそ50ヤードに至るLiさんの村の住民は、作物が白い粉のゴミの中でしおれていることに気がつきました。

 

左側にグリーンエネルギーの会社が近くの村に産業廃棄物を投棄した後、中国の河南省のトウモロコシ畑は死にました。

液体廃棄物は蒸発し、白い粉を残しました。

投棄された場所の土の検査では、天然には存在しない高濃度の塩素及び塩酸を示しました。 

(Zhang Quanfeng - Zhang Quanfengによる写真)

 

時には、かすんだ雲が、ゴミ捨て場の近く高さ3フィートまでありました;そこで収穫している一人の人が気絶したと、何人かの村人が言いました。蛇口の水を沸かすために使われるやかんの中に小さな石が蓄積しはじめました。

村人によると、工場の煙突は、毎晩、目をひりひりさせて呼吸困難にする刺激のある気体をヒューっと放出していました。

「それは毒の空気なのです。時折、外に座ることができないほど悪くなります。扉と窓を全部締めなければならないのです。」
と、1才の息子の健康について心配する28歳のトラック・ドライバー、Qiao Shi Pengさんは言いました。

汚染の最も明らかな証拠は、1日あたり最高10回、液体廃棄物を以前草原だったところに投棄していることですと、村人たちは言いました。最終的にはエリア全体が雪のように白くなりました。

 

 

 村で息子と孫娘と一緒に住んでいる53歳のLiさんは「最悪の事態は、彼らが廃棄物を投棄するために独自の囲いのある居住区の門の外に出ていくということです」と言いました。

「私達は、8月の収穫まで、作物が枯れ始めるまで、それがどれほど有害かを知らなかった」と彼は言いました。

今年の初め、村人の1人が汚染土壌の一部をビニール袋に入れて地域の環境局に行きました。それらは戻ってきませんでした。

農家と小さい起業家である45歳のZhang Zhenguoは、その理由について理論を持っていると言いました。

「政府が工場を支えているので、検査しなかったのだ」


 

「中国の太陽光パネルメーカーだからこうなんだ」などという見方は、間違っていると思います。

利潤を追求すれば、どの国も同じです。日本だって例外ではありません。

ポリシリコンを作れば、始末に負えない廃物が出て、環境が汚染されるという事実は変わりません。工業生産の宿命です。

上の記事のポリシリコンメーカーは Luoyang Zhonggui High-tech Co., Ltd. 

太陽エネルギー大手Suntech Powerの供給元です。

日本の太陽光発電所にも、ここの太陽光パネルが使われてるわけですから、「日本とは関係ない」とは言えません。

ポリシリコンだけでなく、金属を製錬するということは、環境を汚染する行為なのだということを知る必要があります。

 毒物や公害に「よりまし」はありません。 公害の被害者の身になって考えれば、そんなことはわかるはずです。

にも関わらず、「放射能よりまし」という市民が、太陽光発電推進界隈にはいるのです。

日本でも国策を守るために、御用市民がたくさん雇われています。 

放射性物質による内部被曝も、低周波音、電磁波、化学物質もみな被害者が出ています。

ひとにぎりの科学者によって開発されたろくでもない技術によって、人体実験されているのです。

科学技術を適用する尺度が間違っている。

科学技術を適用する尺度を間違って、やり過ぎになってしまうのなら、科学技術自体も問い直す必要があると私は思います。

工業生産により環境汚染を広げることになっているからです。

 


産廃リサイクル工場の火災。屋根に設置されたソーラーパネルが燃えても伝えないメディアの愚

2016-09-11 | 産廃火災

宮城・蔵王のリサイクル工場で火災 付近に大量の煙

2016年7月30日01時24分  朝日新聞

 29日午後10時55分ごろ、宮城県蔵王町小村崎、廃棄物処理会社ジェーエーシーの「蔵王資源リサイクル工場」が燃えていると、119番通報があった。30日午前1時過ぎ現在も延焼中。建物からは炎が上がり、付近には大量の煙が立ちこめている。

 仙南地域広域行政事務組合消防本部によると、消防車17台が消火活動にあたっている。けが人や行方不明者はいないという。同社のホームページによると、工場では廃プラスチックなどから再生プラスチックの原料をつくっている。 

 

工場火災12時間後鎮火 宮城・蔵王

河北新報 2016/7/30

29日午後11時10分ごろ、宮城県蔵王町小村崎、建設解体業「ジェーエーシー」(本社・石巻市)の資源リサイクル工場から火が出ていると119番があった。
白石署によると、木材チップや廃プラスチックが焼け、約12時間後の30日午前11時半ごろに鎮火した。
出火当時勤務していた従業員6人や敷地内の寮に住む人は避難し、けが人はいなかった。仙南広域消防本部は消防車など17台を派遣した。

 

(管理人より)少し前の7月末の記事です。宮城県の産廃リサイクル工場で火事があったことに気づきませんでした。相当大規模な火災だったようですがメディアがほとんど報じていません。ネットで検索しても出てきません。

燃えているのを実況しているツイートなどのまとめがありましたのでそちらをご覧下さい。相当な煙と炎です。爆発もしているようです。

【火災現地画像】宮城県刈田郡蔵王町小村崎 産業廃棄物の処理工場で大きな火事

 

火災を起こしたのは「ジェーエーシー」。場所はこちら⇒グーグル衛星画像 この工場は東北自動車道沿いにありますから、車から火災を目撃した人も多いのではないでしょうか?

工場の屋根には、膨大な数のソーラーパネルが設置されています。屋根がしだったようです。 

 

会社のHPで 発電状況を確認できるようになっていましたが、今は発電ゼロになっています。工場の屋根に設置されていたソーラーパネルもおそらく焼失したと考えられます。

会社のトップページに、今回の火災についてのお詫び文章がありますが、燃えたものやソーラーパネルについては言及していません。

この会社は、震災がれきを受け入れ、除染事業も行う産廃企業です。

工場にあった廃プラスチックや木屑なども大量の煙を出し燃えたと思われます。

そもそも、産廃工場の火災は消火しにくいというのに、屋根のソーラーパネルが燃えていますから、さらに消火作業が難しかったのではないでしょうか。

消防車17台、消火までに12時間もかかっています。その間、有毒な煙が周囲に垂れ流されたことでしょう。

工場の中に放射性物質を含む廃棄物があったかどうかわかりませんが、もしそれがあったら、さらに煙は危険なものとなるでしょう。

ただでさえ、産廃置き場は火災が起きる可能性が高い場所です。産廃工場の火災が急激に全国で増えていることは、ずっとブログで指摘してきましたので読者の方はご存知と思います。

産廃リサイクル工場の屋根に太陽光パネルを設置してはいけないのではないでしょうか。

産廃企業は、企業イメージを上げるためにソーラーパネルを設置して自然エネルギーに取り組んでいることをアピールしたいのでしょうが、現実的にはこういった火災が起きるので迷惑にしかなっていません。

こういったグリーンウオッシュは本当に迷惑でしかありません。

火災で焼失する太陽光パネルは煙で大気を汚染するという点から、もはや公害原因だと認識しています。管理人は、太陽光発電自体、設置すべきではないと考えています。

参考 太陽光パネルは安全だと思ってる方へ見て欲しい情報(1)太陽光パネルの火事・火災について

参考 太陽光パネルが増えると消防士が感電・有毒ガス等の危険に晒される。東京消防庁はリスクを過小評価

今回の火災の原因はわかりませんが、場合によっては、それ自体が火災の原因にもなりうるからです。

参考 【驚愕】事故情報データバンクシステムには、太陽光発電システムの火災事故等の情報が220件も?!

今回のように、工場の屋根に設置されたソーラーパネルが火災で燃えた場合、メディアはそれを記事に書かないということもはっきりしました。

新聞が報じなくても、グーグルで調べればわかるんです。

ツイッターでは流しましたが、実は8月にも静岡のリサイクル工場で火災が起きていました。 

このときも、太陽光パネルが燃えたことを報道しませんでした。 

リサイクル工場2千平方メートル焼く 磐田、住民一時避難

静岡新聞 2016/8/15 06:58

14日午前2時5分ごろ、磐田市福田のプラスチックのリサイクル工場から出火し、鉄骨造りの工場兼倉庫など3棟計約2千平方メートルを焼いた。約6時間後に鎮火した。けが人はいなかった。
 市消防本部などによると、敷地内に置かれたプラスチックの廃材や隣接する事業所の建物3棟の外壁なども焼いた。磐田署と市消防本部が出火原因を調べている。同署などによると、工場では13日夕まで従業員が勤務していたという。
 現場は太田川河口の右岸で磐田市役所福田支所から南に約1キロ。市消防本部などが、3世帯計11人に近くの公民館への避難を呼び掛けるなど、現場は一時騒然となった。近くに住む男性(63)は「外に出たら、屋根より高い火柱とものすごい黒煙が上がっていた」と話した。

 倉庫の柱が曲がるほどの火の勢い、温度です。そして黒煙。

火災があったのは 永豊産業。プラスチック廃材とソーラーパネルが燃えて有毒な煙。 

https://twitter.com/oldblue2012/status/764854081923842048

 

 




放射能汚染地域のソーラーパネルに放射性物質が吸着し、設備寿命後に放射性廃棄物になってしまうのでは?

2016-09-11 | 放射能汚染

 

 

チェルノブイリを世界最大の太陽光発電所に ウクライナが計画
2016年09月08日 AFPBB News

【9月8日 AFP】史上最悪の原発事故を起こしたチェルノブイリ(Chernobyl)原発の敷地に、世界最大級の太陽光発電所をつくる──。ウクライナのオスタプ・セメラク(Ostap Semerak)環境相が描くこの壮大な構想は、すでに欧州復興開発銀行(EBRD)をはじめとする名だたる投資家からも賛同を集めている。

 旧ソ連時代の1986年4月に現ウクライナ北部のチェルノブイリ原発で起きた大惨事は、多くの人を死の淵に追いやったうえ、放射性物質に汚染された無人地帯を生み出した。今では周辺に暮らすのは、自宅から離れたがらない高齢者数百人だけだ。

 原発から30キロ圏内の立ち入り禁止区域、いわゆる「ゾーン」は多くが森林におおわれており、高濃度の汚染のために地元産の食べ物は人体に危険とされている。

 しかしウクライナ当局は、一帯にある6000ヘクタールの開けた土地に太陽光パネルを敷き詰めれば、事故を起こした4号炉が稼働していた当時の発電量に匹敵する電力を生産できるとみている。

 EBRDはこれまでに、第1段階の実現に必要な10億ドル(約1000億円)をウクライナが調達できれば事業を支援する意向を示している。

(管理人より) 原発事故があったチェルノブイリに太陽光発電所ができるというニュースです。ああ、ついにウクライナまで・・・

日本も福島県で同じように原発事故が起きたわけですが、原発事故を利用して、あっという間に福島はメガソーラーなど再生可能エネルギーだらけになりました。

福島では除染廃棄物のフレコンバッグの横にメガソーラーなんていう景色は珍しくありません。

放射能汚染がひどい放射線管理区域にもメガソーラーは作られているのです。

「放射能汚染地域にソーラーパネルを設置すれば、その上に放射性物質が付着し設備寿命後は放射性廃棄物になってしまう」と、私はずっと言い続けているわけですが、反原発の人からも無視されてきました。

放射性物質を含むゴミを焼却炉で燃やす危険性がわかっているはずの、がれき反対派、反被曝派の人たちに、焼却炉から漏れ出てた放射性物質が太陽光パネルに付着することを指摘しても無視されてきました。

しかし、今日はツイッターで有名な元プラントエンジニアのcmk2wlさんと、元東電社員で放射線管理業務をされていた桑原豊さんから、この件に関する回答を頂きましたので、ブログに掲載します。

 

私の質問↓

今も降下物がある福島県等の地域に太陽光パネルや風車を設置した場合、設備寿命20年後に放射性廃棄物に。 設備は産廃として埋めてもリサイクルで燃やしても環境中に放射能が再拡散してしまいます。どうでしょうか?

 

https://twitter.com/namiekuwabara/status/774589823222820865   より

 

https://twitter.com/cmk2wl/status/774591887244009473    より

 

 

 

 

放射線管理区域のソーラーパネルは放射性廃棄物。

パネル表面に電子の動きで放射性物質を集めて吸着させてしまう。そしてガラスを腐食させてしまう

太陽光パネルの信頼性試験の中に、「放射線管理区域で20年置いておく」というのはなかったでしょうから、今がある意味、実験となっています。

 

福島第一原発からの放射性降下物は今日も降り注いでいます。静岡や新潟も降っています。

 

太陽光パネルは、20~30年の間に放射性廃棄物となります。雨が降った程度で表面に吸着した放射性物質が簡単に流れ落ちたりしないことは、屋根などの除染が困難なことからも明白です。

これから最もやっかいな放射性の産業廃棄物になることは間違いありません。「放射性電子廃棄物」です。

震災がれきの焼却に反対と主張した人たちが、この件について何も言わないことに絶望を感じています。再生可能エネルギーについて希望を持ちたいことのあらわれでしょう。

偽物の希望にすがりつきたい心理。

放射性物質が吸着したソーラーパネルは、秋田と北九州でリサイクルされることは、このブログでも伝えてきました。

【驚愕】30年後、日本はソーラーパネルと巨大風車のゴミ屋敷!再エネ廃棄物問題【設備には寿命】

秋田県産業労働部資源エネルギー産業課エコタウン班副主幹 松島桂英氏

太陽光発電システム、太陽電池とも言われますが、大きく分けて、シリコン系と化合物系に分類されます。このうち、結晶シリコン型のものは、国内市場の8割近くのシェアを占めると言われています。

化合物系は、無機化合物の元素を含んだ名前で呼ばれています。

  • InGaAs太陽電池:インジウム-ガリウム-砒素
  • GaAs系太陽電池:ガリウム-砒素
  • CIS系(カルコパイライト系)太陽電池:銅-インジウム-セレン
  • CdTe系太陽電池:カドミウム-テルル

太陽光発電システムには、銀も回路として使われていますが、非常に薄く塗布されているため含有量はごく少量です。以前はシリコンが高価でしたので、そのシリコンをリサイクルしようと検討したのですが、シリコンと一口に言っても様々な種類や技術的課題があり、有価でのリサイクルは難しいという結論に達しました。

太陽光発電システムの重量の約8割を占めているのは、ガラスです。今は、ガラスのリサイクルに向けての検討を進めています。ガラスを砂の代替品に使うリサイクルは出来るのですが、カスケードリサイクルですし、できれば、ガラスとしてリサイクルしたいと考えています。

まず、封止材(EVA)の除去方法です。
太陽光発電システムは屋外に設置されますので、風雨にさらされても大丈夫なように、とても丈夫に出来ています。
ただ、解体する際にはこれが大変で、封止材という樹脂を除去するのに苦労しています。
焼けば樹脂は飛ばせますが、ガラスとしてのリサイクルが出来るように、違うやり方がないのかを検討しているところです。 

 

放射性廃棄物になったガラスをリサイクルしていいのでしょうか?もう何でもありの国ですね。

砕いてカレットにして高温で溶かすことをすれば、放射性物質を燃やすのと同じことではないでしょうか? そうすれば放射性物質は再度拡散してしまいます。
 

放射能実験施設を使って研究に従事されていた美澄博雅さんからも回答を頂きました。


 

エンジニアや研究者の方も、放射能汚染地域のソーラーパネルの危険性について指摘しています。 

私はソーラーパネルがこうなってしまうことを防ぐためにも、日本で再生可能エネルギー自体をやめるべきだと思います。

チェルノブイリに太陽光発電所を作っても、そのソーラーパネルは放射性廃棄物になってしまうということです。

どの国も本当に愚かなことです。


赤土がむき出しのメガソーラー造成現場から泥が道路に堆積、泥水が川に流出!田んぼに流れ込む!

2016-09-08 | メガソーラー自然破壊


高知市の太陽光造成地から泥水が流出し県が業者に是正命令

2016.09.07 08:10 高知新聞

高知市土佐山地域の太陽光発電施設の造成現場から雨で泥水が流出して鏡川支流に流れ込んだとして、鏡川漁協(高橋徹組合長)は6日、開発の届け出を受けた高知県や高知市から経緯を聞く会合を開いた。被害は8月下旬や9月3日前後に発生し周辺の市道に泥が堆積するなど住民生活にも影響が出たといい、高知県の担当者は「施工に問題がある。是正するよう命令する」と述べた。

 現場は土佐山都網(つあみ)の山中で、「土佐山太陽エネルギー」(高知市・小森高敏社長)が2017年1月からの売電開始を目指して約2ヘクタールの斜面を造成している。高知市中心部からも、山頂付近で赤土が露出した様子が見えていた。

 高知市鏡川町の鏡川漁協事務所で開かれた会合で、現場近くに住む伊東博文さん(60)は、8月下旬の夜間に雨が降り、斜面の赤土が流出したと報告。濁水をいったんためる池の整備や斜面下部の土留め対策が不十分なまま工事が進んだと指摘し、「道路に10センチほど泥がたまり車が通れなかった。台風の季節が続くのでとにかく早く対策を」と訴えた。

 漁協幹部は、泥水が鏡川支流の網川川に流れ込み、組合員やアユ釣りの愛好家から苦情が相次いでいるとして、「9月中旬からのアユの産卵に影響すれば大損害だ」「斜面をブルーシートで覆うなどの対応も必要では」と指摘した。

 この造成について、高知県は事業者から高知県立自然公園条例に基づく届け出を3月に受理し、「雨水排水等に万全の措置を講ずること」などと命じていた。高知市も市土地保全条例に基づく届け出を受けた際、住民生活や環境に悪影響を出さないことを条件としていた。

 会合で高知県環境共生課の三好一樹課長補佐は、命令内容が守られていなかったことを認め、「7日にも事業者に連絡し、是正を求める」と強調。高知市都市計画課の担当者は「今日の話を踏まえ、対応策を検討する」と述べた。

 発電事業者の小森社長は取材に対し、「工事は専門業者に任せているが、県や市の指導を受けしっかりと対応する」としている。

  

高知市土佐山で太陽光発電が準備着々 造成風景はまるで“穴”

2016.08.17 08:15  高知新聞

お山のてっぺん、何しゆう―? 高知市中心部から北側に見える土佐山地域の斜面に、2カ月ほど前から赤い土がむき出しになった一角が出現している。山頂に開いた“穴”のようで目を引く現地を訪れると、民間企業が太陽光発電事業の準備を進めていた。

 現場は高知市土佐山都網(つあみ)。電気工事を手掛ける「日興電設」(高知市薊野中町)が太陽光パネル設置に向け、斜面を造成している。

 発電事業主は日興電設の小森高敏社長(71)が出資する株式会社「土佐山太陽エネルギー」で、2017年1月に施設が完成し、四国電力に売電を始める計画だ。日興電設所有の約2ヘクタールに太陽光パネル4800枚を設置。出力規模は1296キロワットで、年間発電量は一般家庭約420世帯分に相当する見込み。

小森社長は高知市針木と高岡郡四万十町の計3カ所でも750~1500キロワットの事業を展開しているほか、高岡郡佐川町では高知県や佐川町と共同で発電施設を運営。事業拡大の理由を「仮に伊方原発で大きな事故が起きれば四国は全滅だ。核のごみの問題もある。自然エネルギーへの転換が必要だ」と説明している。

 母体の日興電設が施設の整備や補修を担うことで雇用維持にもつなげているという。

 高知市土佐山の現場周辺は日当たりが良く、幡多郡黒潮町で高知県などと共同で太陽光発電を手掛ける福留開発(高知市南宝永町)なども既に発電施設を設置している。資源エネルギー庁によると、主に企業などが売電を目的に高知市で導入した太陽光発電設備(10キロワット以上)は、2016年4月末までに956件。2014年4月の365件から約2・6倍に増加している。

  

(管理人より)

メガソーラー建設のために山のてっぺんを穴を開けたように造成して雨が降って泥水が流れた、というわかりやすい高知県の事案。自然破壊すればこうなるという見本のようなものです。

現場をグーグルで見てみましょう。

場所:グーグル衛星画像  ストリートビューもない山の中です。木を伐採して斜面を造成してますね↓

 

報道を読むと、相変わらず、施工の問題にすり替えたり、業者の言い分まで載せていますがで、全国的にこういったメガソーラーが自然を大きく傷つける形で作られています。

山の中が狙われています。日本の地形の特徴は急峻な山と、そこから流れるたくさんの川。それが豊かな海を育んできたわけです。

それなのにその大事な山を傷つけている愚かさ・・・

「遊んでる土地」「遊んでる山」といった言い回しは、私は大嫌いです。こういう詭弁でもって地権者が騙されて、金に釣られてメガソーラーが作られ、自然が破壊されているのです。

メガソーラーを作ってしまったあとに、行政がいくら業者に是正を求めたところで、もう二度と元の自然には戻りません。行政の指導なんて、そんなの茶番です。

事業拡大の理由を「仮に伊方原発で大きな事故が起きれば四国は全滅だ。核のごみの問題もある。自然エネルギーへの転換が必要だ」などと業者は訴えているようですが、

自然エネルギーを増やせば原子力推進企業の利益になるだけで、自然エネルギーが増えて原発がなくなるという法的な根拠はどこにもなく、実際は自然エネルギーが原発を温存させているということは、このブログではさんざん伝えてきたので、過去記事をご覧下さい。

こんなひどい状況は高知県だけではありません。 

こういった事案は、国策にとって不都合だからでしょう、新聞やニュースになかなか出てこなくなっていますのでツイッターで見つけます。

 

埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬の美しい寺坂棚田の向かいにも太陽光発電施設が作られ、そこから流れ出した土砂、泥水が田んぼの方に入り込んでいます。

場所:グーグル衛星画像  データ上、造成、建設以前の画像を見ることができます。

https://twitter.com/tnkyuji0604/status/770571318764765184  より

 

 そして、北海道でもメガソーラー建設現場から土砂が流れて通行止めになっています。日高門別の道道351号線のようです。

場所:グーグル衛星画像  おそらくこのあたり。 データ上、造成、建設以前の画像を見ることができます。

https://twitter.com/Akky_Star/status/769469919943544833 より

 

 メガソーラーを作るときは、面の広がりで大地を裸にしていきます。もしそこが雑木林であったとしたら、根こそぎ木を切った後、表面の腐葉土、数十センチを剥ぎ取り、やせ土を出した上でパネル設置となります。腐葉土は販売に回すそうです。 

こんなことをしたら、いつ、どこで土砂災害が起こっても仕方ない!


土砂災害危険箇所を見てください↓ 人間ってなんて愚かなのでしょうか。 メガソーラーを作らなくても、このように、危険な箇所はたくさんあるというのに・・・もうため息しかありません。

わざわざ、災害を招き寄せるような、発電所を作る国策の愚かさ。

災害リスクを追加してくる自然エネルギーの利用は、根本から間違っています。エネルギーミックスという言葉に騙されて、こんな国策にホイホイ乗っかる人は、災害が起きたら責任とってくださいね。

急傾斜地崩壊危険箇所等 

出典:国土交通省「都道府県別土砂災害危険箇所」

  



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