ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

福島第一原発敷地内のコンビニオープンを明るいニュースとして報じるメディアの欺瞞

2016-03-03 | フクイチ

福島第1原発にコンビニがオープン 作業員の労働環境に変化(福島16/03/01)



原発構内にコンビニ開店 福島第一作業員に食料品など1000品提供

 福島民友  2016/03/02 10:08

 東京電力福島第一原発構内にある大型休憩所内に1日、コンビニエンスストア「ローソン東電福島大型休憩所店」が開店した。日曜を除き午前6時から午後7時まで営業し、作業員に食料品や日用品を販売する。
 東電が作業員の労働環境改善の一環としてローソンに出店を要請していた。売り場面積は54平方メートル。おにぎりや即席麺、飲み物、タオルなど約千品目を取り扱う。店内で調理が必要な揚げ物やおでん、酒類は販売しない。
 初日は開所式が行われ、福島第一原発の小野明所長が「利便性が向上した。大切に利用していきたい」とあいさつした。買い物をした作業員の田所治さん(55)は「職場環境が整い、業務の励みになる」と話した。
 福島第一原発では現在、1日約7千人が廃炉作業に従事している。

 

福島第一原発内にコンビニ開店

3月1日 18時48分 NHK

事故からまもなく5年になる東京電力福島第一原子力発電所で、廃炉や汚染水対策に携わる作業員の労働環境を改善しようと、敷地内の休憩所にコンビニエンスストアが開店しました。
福島第一原発の敷地内に開店したのは、大手コンビニエンスストアの「ローソン」で、1日午後、行われたセレモニーでは店員の男性が「廃炉に取り組む作業員の皆さんのオアシスとなるよう頑張っていきたい」とあいさつしました。
福島第一原発では、廃炉に向けて1日当たりおよそ7000人の作業員が働いていて、労働環境の改善が課題となっています。東京電力では去年、食堂や飲み物の自動販売機などがある休憩施設を整備しましたが、軽食や日用品を買える売店はなく、作業員からも要望が挙がっていたということです。店には早速、作業員が次々と訪れ、おにぎりやカップラーメン、それにデザートなどを買い求めていました。
アイスクリームを買った作業員の男性は「デザートやサンドイッチなどが欲しいと思っていたのでありがたいです。労働環境が改善されて、普通の職場に近づいてきていると感じます」と話していました。福島第一原発の小野明所長は「作業員に便利というだけでなく気軽に立ち寄って気分転換をしてもらうことで、結果として現場での安全性が向上することを期待している」と話していました。 
 

 

 
(管理人より)
 
ローソン東電福島大型休憩所店開店が、あたかも明るいニュースのように報じられていますが、果たしてそうでしょうか?
 
労働環境自体は施設ができたので改善になったのかもしれませんが、被曝環境としては決して安全になったわけではありません。
防護服を着なくてよくなったからといって、見えない微粒子が浮遊していないわけではありません。
このコンビニは爆発した原発の目の前であり、放射性微粒子がどこにでも浮遊し存在する高濃度放射能汚染地域であることに変わりありません。
 
 
 
つまりフクイチが普通の職場になったのではなくて、このコンビニがフクイチと同じレベルの危険な職場になったということです。
コンビニの労働環境が原発並みの危険な職場になったということです。

店員の接客用語の最後に、「ご安全に」という言葉が付け加えられていました。

コンビニで働く人たちの健康が心配です。彼らに被曝症状が出た場合の補償があるとは思えません。
 
「廃炉に取り組む作業員の皆さんのオアシスとなるよう頑張っていきたい」という言葉。
動画を見ると、店内にもたくさんの若い作業員さんや店員さんがいます。私は本当に胸が詰まります。
 
こういった意図的だろうと思われる「解釈を取り違えた」誘導は、ほかにも感じたことがあります。
この時です。
 
 

東日本大震災が起こってちょうど一年経った時点で、東日本大震災で発生した瓦礫が全然片付いてないということで北九州市の、市議会議員全員が全会一致で「安全であれば受け入れるべきではないか」という決議をしました。市長は「是非検討してみよう」ということになり、安全で安心して受け入れられるものは何かということで検討を開始しました。
今日お見えの伊藤先生をはじめ、いろんな専門家の方に参加いただき、ご意見を聞き、安全に受け入れられる方法の検討を重ねてきました。1kgあたりの放射性セシウムが100ベクレルという一つの数値の基準があります。ベクレルとは放射性物質をどれぐらい含有しているかという単位ですが、この基準値は食べものと同じで安全なものです。
この基準値以下のがれきを適切に処理するということで、昨年の6月20日に、北橋市長が議会に受け入れを表明しました。その後北九州市は、市内の焼却工場で9月17日から処理を始めました。

 

実際は、100ベクレル/kgという食べ物の基準は、原発事故前の食べ物の放射能濃度から考えたら1000倍以上高いものです。

そもそも100ベクレル/kgという数字は放射性廃棄物の基準値ですから、「食べ物と同じ基準で安全なもの」ではなく、「廃棄物の基準と同じ危険な食べ物」と言わなければならないのに、意図的に真逆にして、よくわかってない市民に伝えています。

小賢しいことこの上ない。

 

このことからもわかるように

ニュースをぼーっと見てると、間違った解釈を植え付けられるということです。


福島第一原発が立地する福島県大熊町は二次被曝するほどの高い放射線量の遺体が見つかった場所。

2015-06-22 | フクイチ

福島県大熊町をご存知でしょうか?福島第一原子力発電所の1~4号機がある自治体であり、福島第一原発事故のいわば”爆心地”です。   

 地図

 

私は大熊町に行ったことがないので、大熊町に親戚がいらっしゃる福島県の方に大熊町について直接お聞きしました。 

大熊町は農業、酪農、漁業の町。自然が豊かだけど、家を継がない次男以下に就職先はなく、勉強して出て行く人が多い町。

地元の高校ではなく、下宿していわき市や郡山市の学校に通っている。だから原発が建ったと思う。人はいなくても建物は立派な町だった。

原発事故については、私の親戚も詳細を話すことはない。当時の様子も言わない。大熊町は、親戚や家族の中に、必ず一人くらいは東電または関連会社勤務がいる。
そして地元の自営業者は、東電から仕事をもらっているため、迷惑かかるということで自らは話そうとしない。

原発が建ってからは、資料館のバイト、東電作業員、関連会社に勤務する人が多い。親子で東電社員もいる。

東電社員の子どもは大熊町からいわき市の高校に進学。
原発事故後にいわき市に避難するも、3ヶ月でいわき市から県外に転校。それを聞いて腹立たしい気持ちになった。

 

原発立地自治体の特徴かと思われます。人口密集地ではない僻地ののどかな農山漁村が狙われて、原子力マネーをばらまかれ、原発が作られた最強の企業城下町。

それは原発事故後も全く変わってはいないということです。

そして、4年前の2011年3月、福島第一原発の爆発。この映像をご覧下さい。 

とてつもない量の放射性物質が、環境中に放出されました。

 

瀬尾先生の『原発事故 その時、あなたは』を見ると、福島第一原発6号機の原発事故の災害予想があります。 P34~35を引用します。

原発事故…その時、あなたは!
瀬尾 健
風媒社

 

 



シミュレーションの中で、大熊町で急性死者が1万人出る、晩発性の影響つまり、ガン死者が関東地方で発生すると書いてあります。

本州の半分が危険地域になるという予想。

それを踏まえて、この2011年3月30日のニュースを見てみます。↓

福島第1原発から5キロの地点で見つかった男性の遺体を囲む警察官。放射線量が高いため収容作業を断念した=27日、福島県大熊町

原発5キロの作業写真公開 放射線量高い遺体扱う警察官

http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011033001001226.html

2011/03/30 21:41   【共同通信】 

福島県警は、福島第1原発から約5キロの同県大熊町で27日に見つかった遺体を管理する模様を撮った写真を30日、報道陣に公開した。遺体の放射線量が高く、被ばくする危険があったため、防護服に身を包んだ警察官が収容を断念、白い遺体袋に入れて付近に安置する瞬間をとらえている。 

 警察庁によると、遺体があるとの通報を受け、県警機動隊員や検視官、放射線計測班ら15人が駆けつけ遺体を発見。持参した測量計で遺体の表面を測定したところ、除染が必要な基準を上回ったとしている。 

 遺体は地震や津波発生直後から、原発事故による放射線を浴び続けていたとみられる。

 

その翌日の報道

20キロ圏に数百~千の遺体か 「死亡後に被ばくの疑い」

http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011033101000278.html

2011/03/31 14:02   【共同通信】

福島第1原発事故で、政府が避難指示を出している原発から約20キロの圏内に、東日本大震災で亡くなった人の遺体が数百~千体あると推定されることが31日、警察当局への取材で分かった。27日には、原発から約5キロの福島県大熊町で見つかった遺体から高い放射線量を測定しており、警察関係者は「死亡後に放射性物質を浴びて被ばくした遺体ある」と指摘。警察当局は警察官が二次被ばくせずに遺体を収容する方法などの検討を始めた。当初は20キロ圏外に遺体を移して検視することも念頭に置いていたが、見直しを迫られそうだ。

 警察当局によると、高線量の放射線を浴びた遺体を収容する際、作業する部隊の隊員が二次被ばくする可能性がある。収容先となる遺体安置所などでも検視する警察官や医師、訪問する遺族らに被ばくの恐れが生じる。

 遺体は最終的に遺族か各市町村に引き渡すことになるが、火葬すると放射性物質を含んだ煙が拡散する恐れがあり、土葬の場合も土中や周辺に広がる状況が懸念される。

警察当局は現場での除染や検視も検討しているが、関係者は「時間が経過して遺体が傷んでいるケースは、洗うことでさらに損傷が激しくなり問題だ」と指摘している。

身元確認のため、遺体から爪だけを採取してDNA鑑定する方法もあるが、爪も除染する必要があり、かなりの手間と時間がかかるという。

 27日に、大熊町で見つかった遺体は、除染が必要な基準の一つである10万cpm(cpmは放射線量の単位)まで計ることができる測量計の針が、振り切れる状態だったという。このため福島県警の部隊は遺体の収容を断念している。



 

 



二次被曝するほどの高い放射線量の遺体。ニュースでは死亡後に被曝と書いてありますが、果たして本当でしょうか?

火葬も土葬もできないレベルに放射能汚染され、警察が遺体の収容を断念するほどです。

「死亡後に放射性物質を浴びて被ばくした遺体ある」 ということは、死亡する前に被曝した遺体あるということで、急性被曝も考えられるということです。

二次被曝するほどの遺体が、全部で何体だったかは書いてありませんから、1体とも限らないということです。

 

原発爆発後の、風向き、放射能拡散を見てみます。

 

海に流れた後に、内陸にぐるりと風向きを変え、高濃度の放射性物質が、何度も大熊町に降り注いでいます。

「東日本大震災」(津波や地震)で亡くなったのではなく、急性死者だったのではないかと考えても不思議はありません。

大熊町だけ高線量の遺体が見つかって、浪江町、双葉町、西川内村、富岡町など隣接する自治体では同じような高線量の遺体は見つかっていないのでしょうか?

僅かな報道しかなくて、死者の数や死因も正確なことはわかりません。メディアも追跡しないし、この件に関して、もはやタブー化しています。

元東電社員、小野医師の「院長の独り言」というブログに、この件に関連する記事があります。大熊町の土壌汚染の数値などがわかります。


5700万Bq/m2(1500Ci/km2)の大地~大熊町 2011年07月27日  より抜粋転載

大熊町内の土壌汚染調査結果

 

小野医師のブログ記事によりますと

福島第一原発から南に5キロ地点の ⑨は5700万ベクレル/m2 = 約 1,500Ci/km2

チェルノブイリの強制避難エリア(猶予数日のみ)は、40Ci/km2= 148万Bq/m2 以上 なので⑨の地域は、チェルノブイリの強制避難エリアの約40倍もの濃度が検出されているということです。

プルトニウムもとんでもない濃度が検出されています。

 

福島原発事故後の不審な病死(80万アクセス) 2011年09月07日 

その時 何が(7)残された遺体(福島・大熊) 河北新報ニュース 2011年05月20日金曜日


◎搬送を阻む放射線/基準すらなく撤収

 東京電力福島第1原発が立地する福島県大熊町で、震災の死者とみられる男性を収容しようとした県警が遺体の放射線量が高いため搬送を断念したと、3月29日に報じた。遺体は4月1日に収容された。第1原発20キロ圏内で行方不明者の本格捜索が始まったのは、震災から約1カ月後。この間、救出の道は閉ざされ、数百もの遺体が置き去りにされていた。

 大熊町内、福島第1原発の南5~6キロにある作業所の敷地内で、成人男性の遺体が見つかったのは3月27日だった。
 「亡くなっている人がいる」。通報を受け、福島県警の機動隊員や検視官ら15人が現場に向かった。放射能を警戒し、放射線計測班も同行した。
 遺体の表面の放射線量を計測すると、水で洗い流す「除染」が必要な10万cpm(cpmは放射線量の単位)を大幅に超えていた
 第1原発1号機の爆発が起きた3月12日、原発から20キロ圏に避難指示が出たのを受け、県警は捜索や遺体の搬送を中断していた。圏内に入るのは緊急性が高い通報があった場合だけだ。
 汚染された遺体をどう扱うべきか、その基準さえなかった。
 機動隊員らは遺体を遺体袋に入れた上で、建物内に移し、撤収するしかなかった。

 男性の遺体収容を断念した後、県警は厚生労働省と対応を協議。(1)業務で放射線を扱う人の許容限度を参考に、捜索が可能かどうかを判断する(2)遺体表面の放射線量が10万cpmを超えた場合は、現場で除染してから搬送する―ことを決めた。
 5日後の4月1日、機動隊員や検視官、放射線計測班らが再び大熊町の現場に入った。外気から遮断して安置していたため、遺体の放射線量は下がり、除染の必要はなくなっていた。南相馬市に搬送。外傷はなく、病死と診断された。
 県警や警視庁が、南相馬市の南部や楢葉町など原発10~20キロ圏で、本格的な捜索を始めたのは4月7日のことだ。大熊町や浪江町請戸など10キロ圏内の捜索の開始は14日まで遅れた。
 二本松署地域課の吉津敬介警部補(35)は、4月中旬から請戸での捜索に加わった。防護服にマスク。「動きを制限され、手でがれきを一つ一つどかした。放射線の数値も気になり、神経をすり減らしながらの過酷な作業だった」と振り返る。
 原発周辺を中心に、福島県では約10万人が避難生活を強いられた。行方不明の家族を捜す間もなく、古里を離れざるを得なかった人たちは、悔しさ、もどかしさを募らせながら捜索活動の開始を待つしかなかった。

後略
(橋本俊)
2011年05月20日金曜日

 



大熊町がどれだけ危険かということを、思い出していただけたのではないかということで、今日はここまで。


追記 大熊町では白血病で沢山死んでいる


労災事故多発。人間が使い捨てられていく福島第一原発などの現場作業の過酷な労働。命を削る発電。

2015-01-21 | フクイチ

毎日新聞 2015年01月20日 20時54分(最終更新 01月20日 21時01分)

福島、新潟両県にある東京電力の原子力発電所で19、20日、転落など3件の事故が相次ぎ、作業員ら2人が死亡、1人が重傷を負った。福島県は20日、東電に、原因究明と抜本的な再発防止策を申し入れた。

19日午前9時5分ごろ、福島第1原発(大熊、双葉町)で、協力企業社員、釣(つり)幸雄さん(55)が、高さ11メートルの雨水受けタンクの底に転落、20日未明に死亡した。20日午前9時半ごろには、福島第2原発(富岡、楢葉町)の廃棄物処理施設で、協力企業社員、新妻(にいつま)勇さん(48)が鋼鉄製容器(重さ700キロ)と台座に頭を挟まれ、搬送先の病院で死亡が確認された。

 県警双葉署はともに労災事故とみて、安全管理に問題がなかったか捜査を開始。東電によると、2011年3月の東日本大震災後、第1原発で起きた死亡事故は昨年3月の土砂崩れに続き2件目、第2原発では初めて。

 同署や東電によると、釣さんは東電社員ら2人とともにタンクの水漏れ点検中、屋根に1人で上り、安全帯をつけないまま天蓋(てんがい)(重さ51キロ、横1メートル、縦80センチ)を開けた際に落下した。新妻さんは1人で鋼鉄製容器を固定するボルトを緩める作業中、容器が突然回転して頭を強打し、台座に挟まれたという。

 また、柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)では19日午後3時ごろ、2号機のタービン建屋で、機器の点検作業をしていた協力企業社員の男性(51)が、金網状の足場(幅約80センチ)から約3.5メートル下に落ち、足の骨などを折る重傷。はしごで下りるために設けられた80センチ四方の開口部から転落したという。【栗田慎一、高木昭午】

  

死亡事故で廃炉作業中止し点検へ

1月20日 21時42分 NHK

東京電力福島第一原子力発電所と第二原子力発電所で、作業員が死亡する事故が相次ぎ、第一原発では、21日廃炉作業を中止して、安全点検を実施することになりました。
背景について東京電力は、記者会見で、「作業量が多くなっていることも考えなければならない」と述べ、作業の進め方や安全対策に問題がないか検討する考えを示しました。

20日午前9時半ごろ、福島第二原発で、廃棄物を処理する建物で点検作業をしていた40代の作業員の男性が、点検用の機具に頭を挟まれ、ドクターヘリで病院に搬送されましたが、死亡しました。
福島第一原発でも、19日午前9時ごろ、雨水をためるタンクの点検をしていた50代の作業員の男性が、高さおよそ10メートルのタンクの天井から転落し、20日未明になって死亡しました。
さらに柏崎刈羽原発でも、19日、作業員が足場から3メートル余り下に転落して大けがをしました。
こうした事態を受けて東京電力は、3つの原発の所長とテレビ会議で結ぶ異例の記者会見を開き、姉川尚史原子力・立地本部長が陳謝しました。
現在、福島第一原発では、廃炉や汚染水対策などのため、去年の同じ時期のほぼ2倍に当たる1日およそ7000人の作業員が働いていますが、「作業量の急増が、事故が相次ぐ背景にあるのではないかと」問われたのに対し、姉川本部長は、「作業量が多くなっていることも考えなければならない」と述べ、作業の進め方や安全対策に問題がないか検討する考えを示しました。
福島第一原発では、21日、廃炉作業のほとんどを中止し、安全点検を実施することになり、第二原発でも安全の徹底が図られるまで、作業を中止するということです。
福島第一原発では、去年3月にも、崩れてきた土砂の下敷きになって作業員が死亡したほか、11月には、タンクの増設工事中に、鋼材が落下して3人が重軽傷を負うなど、作業事故が相次ぎ安全対策が課題になっています。

東電社長「安全確保までほとんどの作業再開せず」

福島第一原発と第二原発で死亡事故が相次いだことを受けて、東京電力の廣瀬直己社長は、安全が確保されるまではほとんどの作業を再開しない考えを示しました。
廣瀬社長は20日午後、経済産業省の高木副大臣を訪ね、「昨年から事故があり、いくつかの対策を取ってきたにもかかわらず、こうした事故が立て続けに起きたことは、痛恨の極みだ」と述べて陳謝しました。
これに対し高木副大臣は「これまでにも事故が起きていて、今月15日には安全大会をやりながら事故を起こしたことは誠に遺憾だ」と述べて再発防止を求めました。
会談のあと廣瀬社長は「特に福島第一原発では、大きなリスクを取り除くため進めている作業も多いが、原因の究明と対策を進めるため、あらかじめ工程ありきは許されず、作業員が安心してできるという現場の声がなければ、再開を決めることはできない」と話し、現場ごとに安全を確保し、それまでは期間を決めずに福島第一原発と第二原発のほとんどの作業を止める考えを示しました。 

 

(管理人より) 福島原発において2日間で2人の労働者が亡くなり、一人が重傷を負いました。労災事故です。

東電がこの労災事故のことをどのように発表してるのかHPにアップされた記者会見の資料から見てみます。

雨水受けタンク天板部からの元請社員の転落による死亡について

 

 

福島第二原子力発電所 1、2号機廃棄物処理建屋(管理区域)における 協力企業作業員の死亡について

 

IPBシャフト室(非管理区域)におけるけが人の発生について 平成27年1月19日 東京電力株式会社 柏崎刈羽原子力発電所

福島第一原子力発電所での作業員の負傷者発生について(続報2)

昨日(1月19日)お知らせしております、福島第一原子力発電所での作業員の負傷者発生についての続報です。

いわき市立総合磐城共立病院にて医師による治療を行っておりましたが、本日1時22分に死亡が確認されました。

亡くなられた方には心からご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆さまには心からお悔やみ申し上げます。

以 上

 



これは氷山の一角で実際はもっとあるのかもしれません。

死亡事故が起きたら、死んだ労働者が不注意だったせいにされてしまうことが多い。死人に口なし。

危険な作業自体の本質的な問題を議論することもなく、個人の過失の問題にすり替えられてしまう最低な国、日本。

東海村JCO臨界事故の大内さんだけではない。

様々な健康被害が発生する公共工事での事故の労災隠しは当たり前のように行われている。

作業現場で有毒物質を吸い込み、晩発性の病気で亡くなる人も労災なのに、結局、人間が使い捨てられていく。

財閥を頂点とする原子力帝国の末端で、現場の労働者の命が削られていく。

その命を失った労働者が、

自分の息子ならどうする?

自分の夫ならどうする?

自分の父親ならどうする?

自分の兄弟ならどうする?

そうでなければ関係ないのか?

誰かに毒を浴びさせて、危険な作業を誰かにさせて、それでも原発体制を維持したいのか?


社長、あなたが現場で作業してみてください。

 

労災を隠すことは行われている↓ 

 

東海村・加速器事故施設 作業員が転落、労災公表せず

 二〇一三年に放射性物質漏れ事故があった茨城県東海村の加速器実験施設「J-PARC」で昨年十二月、作業員が重傷を負う労災事故があったが、公表されていないことが分かった。施設側は被ばく事故でないためとしているが、〇七年にあった同じような事故は公表されている。

 施設を管理運営するJ-PARCセンターによると、事故は昨年十二月二十四日夜、機械棟でケーブルの取り付け作業をしていた男性作業員(40)が足場から約三・五メートル下に転落、右足を骨折した。一一九番で駆け付けた救急隊が男性を水戸市の病院に運んだ。

 センターは事故を国や県、村に報告したが、公表していない。公表しない理由を「作業員が被ばくしたり、放射性物質による汚染や外部環境への漏えいもなかったから」と説明。しかし、センターを設置する高エネルギー加速器研究機構は〇七年、J-PARCの作業現場で起きた重傷の転落事故をホームページに掲載し、公表している。

 この施設では一三年五月、金に陽子ビームを当てて素粒子を発生させる実験中、放射性物質漏れ事故が発生。研究者ら三十四人が被ばくし、施設外に放射性物質を放出した。いずれも人体に影響を与えるレベルではないという。実験の再開に向け、安全管理体制の見直しなどを進めている。 

 


福島2号機 使用済燃料プールの冷却再開後も温度は上昇中。ふくいちプラントパラメータモニタを見る。

2014-12-06 | フクイチ

2号機プール、冷却一時停止=福島第1、原因調査―東電

時事通信 11月27日(木)18時24分配信

東京電力は27日、福島第1原発2号機の使用済み燃料プールの冷却が停止したと発表した。冷却は約5時間後に再開され、温度上昇は0.6度だった。
東電によると、27日午後4時45分ごろ、2号機使用済み燃料プールの冷却に使われるポンプが自動停止した。
通常、冷却に関わる弁を開いた状態にすることでポンプが動く仕組みとなっている。弁を開いたままにするには空気を供給し続ける必要があるのに、その供給機器の操作スイッチが停止状態になっていた。東電が原因を調べている。
停止時のプール水温は16.7度で、制限値である65度まで達するには約2週間かかる計算だった。プールには使用済み燃料が587体、未使用燃料が28体保管されている。放射線量の値などに大きな変動は確認されていない。 

 

福島第一原子力発電所における2号機使用済燃料プール代替冷却系の停止について 

平成26年11月27日 東京電力株式会社 

本日(11月27日)午後4時43分頃、2号機使用済燃料プール代替冷却系の一次系ポンプ(B系)が自動停止し、当該プール冷却が停止しました。 

現在、原因・現場状況等の調査を行っております。 

冷却停止時の当該プール水温度は16.7℃であり、冷却停止時の温度上昇率は0.146℃/hであることから、運転上の制限値(65℃)に到達するまでには、約13.8日と評価しております。 

また、プラントデータ(原子炉への注水流量等)の異常、モニタリングポスト指示値の有意な変動は確認されておりません。以 上 

 

平成26年11月27日 東京電力株式会社

福島第一原子力発電所における2号機使用済燃料プール代替冷却系の停止に関する続報です。

 現場を確認したところ、以下のことがわかりました。
 ・使用済燃料プール代替冷却系一次系ポンプ(B)に漏えい等の異常は確認されませんでした。
 ・使用済燃料プール代替冷却系の空気作動弁に、作動用空気を供給している空気圧縮機が停止していました。(空気圧縮機は2台設置されており、通常は1台運転、1台は待機状態)
 ・警報は「系統入口流量低」が発生しましたが、他に異常を示す警報は発生していません。

 使用済燃料プール代替冷却系が自動停止した経緯については、何らかの要因により運転中の空気圧縮機が停止したため、空気作動弁が閉動作し、使用済燃料プール代替冷却系一次系ポンプ(B)が自動停止したものと推定しております。

 今後、以下の対応を行います。
 ・空気圧縮機の健全性を確認した上で、待機状態にあった空気圧縮機を起動し、空気作動弁の開閉試験を行います。
 ・その後、自動停止した使用済燃料プール代替冷却系一次系ポンプ(B)を起動させます。

 なお、使用済燃料プール代替冷却系一次系ポンプ(B)の起動に要する時間は、2時間程度と見ております。また、空気圧縮機が停止した原因について、今後調査してまいります。以 上

 

福島第一原子力発電所における2号機使用済燃料プール代替冷却系の停止について(続報2)

平成26年11月28日 東京電力株式会社

福島第一原子力発電所における2号機使用済燃料プール代替冷却系の停止に関する続報です。

待機状態であった空気圧縮機(B)の健全性を確認後、空気圧縮機を起動し、空気作動弁の開閉試験を行い問題がないことを確認しました。
  ・空気圧縮機(B)  午後8時40分起動
  ・空気作動弁開閉試験 午後9時5分~午後9時6分

その後、午後9時26分に使用済燃料プール代替冷却系一次系ポンプ(B)を起動し、使用済燃料プールの冷却を再開しました。

午後11時現在、使用済燃料プール水温度は17.3℃であり、停止時の16.7℃からの上昇は、運転上の制限値(65℃)に対して余裕があり、使用済燃料プール水温度の管理上問題ありませんでした。

なお、続報にてお知らせした自動停止した経緯については、調査したところ、使用済燃料プール代替冷却系一次系システムの出入口弁(空気作動弁)に空気を供給している空気圧縮機の操作スイッチが「停止」になっていたことにより、空気貯槽の圧力が低下し、その後、空気作動弁への供給圧力が低下して出口弁が閉動作したことにより、一次系ポンプが停止したことが分かりました。空気圧縮機の操作スイッチが「停止」になっていた原因については、今後調査してまいります。

また、モニタリングポスト指示値の有意な変動は確認されておりません。以 上

 


(管理人より)

11/27福島第一原発2号機の使用済み燃料プールの冷却が停止したトラブルで 「冷却一時停止⇒再開⇒ほっとした」 という流れになってますが、

本当にそうなのだろうかという疑問が残ります。続報も2つ出ましたがそれ以降は出ていません。

このトラブル情報も、時事通信の情報が出た直後に確認しましたが、なんと地元のメディアである福島民友にも福島民報にもHP上のアップがありませんでした。

https://twitter.com/oldblue2012/status/537937749605482496

テレビニュースで流れたかどうかはわかりませんが、何度も確認できるHP等で記事にしていないということに驚きを感じました。

ふくいちプラントパラメータモニタ を見てみました。

今でも上がり続けています。

http://fukuichi.mods.jp/?p=34&fname=p02.csv&cnt=30&update=%E6%9B%B4%E6%96%B0


横軸の日数を増やしてみます。

http://fukuichi.mods.jp/?p=34&fname=p02.csv&cnt=&update=%E6%9B%B4%E6%96%B0


2012年まで振り返ればもっと温度が高い時期もあって、温度の上がり下がりも激しいです。

東電が知らせてないだけで、こういった温度の上下は常に起こっていて、ずっと綱渡り状態は続いているのだということだとわかります。

こういうグラフが新聞に掲載されてないことは何を意味してるのでしょうか?

 

http://fukuichi.mods.jp/?p=34&fname=p02.csv&cnt=5000&update=%E6%9B%B4%E6%96%B0


まだ収束してない福島第一原発において、今後なにか大トラブルが発生しても、地元住民にも日本中の人にも知らされないのではないかとすら思えてきます。

ああ、こんな底なし沼の破局なんて誰が想像したでしょう。

 

報道を読み解き、データを判断できる力がない市民は、こんな破局的な状況下でも

まだ、「新聞⇒人工芝運動の市民の伝言ゲーム⇒選挙」  という流れで体力を消耗させられていると私は思います。

底なし沼の中で、情報を収集し判断力をつけ、東大話法にも負けず、行動し続けることは大変なことですがやるしかありません。


原発事故後フクイチに近い河口で迷子アザラシの発見を相変わらず「明るいニュース」として報じているNHK

2014-10-16 | フクイチ

新地町の川にアザラシ出現

NHK 福島県のニュース 10月16日 20時00分

新地町を流れる川の河口付近で、愛きょうたっぷりの、かわいらしいアザラシが見つかり、愛くるしい姿を一目見ようと、見物客たちが集まっています。
アザラシは、新地町を流れる、地蔵川の河口付近で、近所の人が見つけました。
水の中から顔を出してあたりの様子をうかかがったり、川辺でくつろいだり、ここ数日、のんびりと過ごしています。
いわき市のアクアマリンふくしまの担当者によりますと、今回見つかったアザラシは、ふだんオホーツク海やベーリング海など、北の海に生息している「アゴヒゲアザラシ」の子どもで、川に入り込んだのは、遡上するエサのサケを追ってきたことや台風の影響により一時避難したことなどが考えられるということです。
まだ、名前はつけられていませんが、地元の人たちは、復興に向かう町を盛り上げてくれる明るい話題になればと、期待を寄せています。
近所に住む60代の男性は、「初めて見ますが、目がくるりとしていてとてもかわいいです。新地町の『しんちゃん』として、町を盛り上げてくれれば」と話していました。 

 


(管理人より)

迷子のあざらしが各地の河川に出没して人気者になるというニュースは今までもあちこちでありました。原発事故前までは、ほのぼのしたニュースだったけれど、原発事故後フクイチに近い河口であざらしが見つかったことを相変わらず「明るいニュース」として報じているNHKに恐ろしくなります。

放射能汚染水は相変わらずダダ漏れなのに。

新地町の地蔵川の平成23年5月の放射能汚染のデータがありました。地蔵川はフクイチから北へ約50km地点の川。

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/gijyutu/018/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2011/07/06/1308160_12_1.pdf

新地町地蔵川 河川の水質 検出限界値10Bq/Lで不検出


地蔵川 浜畑橋 河川の底質 セシウム合算4300Bq/kg(乾泥)

さらに、2011年にこのようなニュースも流れていました。

http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=17776&hou_id=13947

 ホウ素 は基準値 1mg/L以下ですが、 2.6mg/L 

 

よくわかりませんが、アザラシの背中に何かあります。病気でなければ良いのですが・・・心配です。

フクイチから漏れ続ける放射性物質で海は汚染されています。少しでも汚染の少ない海へ早くアザラシを連れて行って欲しいと願います。

喜んでアザラシに名前をつけている住民の方を見ると、何重にも悲しくなります。

 

アラスカでは病気のアザラシの報告があります。


http://www.washingtonsblog.com/2014/01/fukushima-radiation-may-making-alaska-seals-sick.html  より

 


【愕然】5号機配管はサビサビ!いつ大穴が空いてぶち壊れてもおかしくない!こんな配管いつまでもつの?

2014-07-19 | フクイチ

 

福島第一原発5号機の配管で水漏れ

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20140719-00000035-nnn-soci

日本テレビ系(NNN) 7月19日(土)17時10分配信

 福島第一原発5号機で、使用済み燃料プールにつながる配管から水漏れが見つかった。5号機では、今月の初めにも別の配管で水漏れが見つかっていた。

 水漏れが見つかったのは、5号機の使用済み燃料プールの水を海水で冷やした後で、プールに戻す配管。19日午前1時半頃、2か所の弁の周辺で、計100リットルの水たまりが見つかった。東京電力が原因の特定を進めているが、プールの温度などに影響は見られないという。

 5号機では、今月6日にも、別の配管で水漏れが見つかり、一時、プールの冷却を止めるトラブルがあったばかり。


(管理人より)

5,6号機がかわりばんこに冷やされて綱渡り状態だということは前の記事で書きました。↓

フクイチ5,6号機が綱渡り状態。冷却停止なら爆発やメルトダウンもありうるのに追加の報道がない恐怖。

5号機の配管がまた水漏れです。写真がアップされたのを見て愕然としました。これに大穴が空いて壊れて冷却できなくなったら・・・・メルトダウン。

これについて「サビサビだ!」というのは、もはや「王様は裸だ!」というのと同じノリですね。

こんな錆だらけの配管が永遠にもつと思うんでしょうか?もはや恐怖しかありません。

http://photo.tepco.co.jp/date/2014/201407-j/140719-01j.html

福島第一原子力発電所5号機原子炉建屋5階オペレーティングフロアにおける水溜りの発見について(続報)

http://www.tepco.co.jp/cc/press/2014/1239306_5851.html 

平成26年7月19日
東京電力株式会社

 本日(7月19日)お知らせした、5号機原子炉建屋5階オペレーティングフロアにおける水溜りの発見についての続報です。

 当該弁2箇所(A系およびB系)の水溜りについて、放射能分析結果は以下の通りです。

 (A系:水溜り深さ約9cm)
 ・コバルト-60  2.1×10^0  Bq/cm3
 ・マンガン-54   7.3×10^-2 Bq/cm3
 (B系:水溜まり深さ約18cm)
 ・コバルト-60    3.4×10^0 Bq/cm3
 ・マンガン-54    7.3×10^-2 Bq/cm3

 このコバルト-60の放射能濃度レベルは、使用済燃料プールにおける濃度と同程度となっております。

 また、当該弁からの漏えいの有無を確認するため、弁ボックス内の水の汲み上げを完了し、現在、状況を確認中です。

 なお、5号機については、既にお知らせしているとおり、残留熱除去系による原子炉停止時冷却運転(炉心冷却)と非常時熱負荷運転(使用済燃料プール冷却)を交互に実施しており、現在は、炉心冷却を行っております。

 本日(7月19日)午前5時現在の使用済燃料プールの温度は25.2℃で、65℃(運転上の制限)に達するには、8日程度(0.192℃/h)余裕があります。

 今後、非常時熱負荷運転による使用済燃料プールの冷却再開を7月20日までに予定しております。以 上


ふくいちプラントパラメータモニタの綱渡りは続く!

http://fukuichi.mods.jp/?p=3%2C4%2C9&fname=p56_1.csv&cnt=120&update=%E6%9B%B4%E6%96%B0

 


がれき撤去で放射能飛散コメ汚染の報道についての考察(2)放射性粉塵4兆ベクレル撤去作業の画像なし?

2014-07-16 | フクイチ

 

50キロ先、住宅地にも粉じん 福島第一原発がれき撤去

http://digital.asahi.com/articles/ASG7H5SVWG7HUUPI00C.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG7H5SVWG7HUUPI00C    2014年7月16日07時33分

東京電力が昨年8月に福島第一原発で実施したがれき撤去作業で放射性の粉じんが20キロ以上離れた避難区域外の水田に飛散した可能性が指摘されている問題で、この時の放射性の粉じんがさらに50キロ付近まで飛んでいた可能性が高いことが京大研究グループの調査で分かった。今後も実施していくがれき撤去作業による汚染が広範囲に及ぶ恐れを示すものだ。 

調査したのは、京大大学院医学研究科の小泉昭夫教授(環境衛生)ら5人。住民の被曝(ひばく)量を予測するために2012年9月以降、福島県内の住宅地の3地点に空気捕集装置を置いて大気中の粉じんを集め、1週間ごとに放射性セシウム濃度を測定してきた。 

 このうち原発から北西48キロの相馬市で集めた昨年8月15~22日分から、他の時期の6倍を超す1立方メートルあたり1・28ミリベクレルの放射能を検出。北北西27キロの南相馬市では20~30倍だった。西南西22キロの川内村では変化がほぼなかった。 

 小泉教授らは①原発の北西や北北西で放射能濃度が上がり、西南西で変化がほぼないことは当時の風速や風向きによる放射性物質の拡散予測に一致する②大気中から集めた粉じんの粒子は比較的大きく、第一原発のような放射性物質が密集する所に長くあるうちに大きくなったと推測される――などから第一原発でこの時期に行ったがれき撤去で飛散してきたとみている。 

 さらに南相馬市の地点では昨年5、6月にも1度ずつ粉じんのセシウム濃度が急上昇した期間があり、この間にも撤去作業で飛んだ可能性があると分析。小泉教授らは今年3月、「第一原発のがれきが汚染源とも考えられる」とする報告書を環境省に提出していた。 

 東電は昨年8月19日に第一原発3号機で大規模ながれき撤去を実施。20キロ以上離れた南相馬市の水田で収穫されたコメから基準超のセシウムが検出され、農林水産省から飛散防止を要請されていたことが14日の朝日新聞報道で発覚した。東電は記者会見で撤去作業との関係は不明としつつ、「ご迷惑をかけた」と謝罪。当時の放出量はふだんの1万倍以上にのぼり、4時間で最大4兆ベクレル(試算)だったと発表した。 

 東電は今月下旬に1号機を覆うカバーを解体し、大規模ながれき撤去に入る方針だ。飛散防止剤を多くまくとしているが効果は不透明で、詳細な作業日程や放射線量の公表を求める声が出ている。(青木美希)

(管理人より)

住宅地までプルームが流れ、放射性浮遊塵が飛散していましたね。2012年9月から京大がエアサンプラーで大気浮遊塵を引いて測定してたんですね。できるだけリアルタイムに近い形で早く国民にデータを公開するべきだと思います。 

「2013年5、6月にも1度ずつ粉じんのセシウム濃度が急上昇」と上記事にありましたし、結局4兆ベクレルもの追加汚染をした3号機のがれき撤去が、私たちを汚染水漏れ報道で目くらまししながらどう進められていったのか、報道されていたのかを、東電の報道発表資料を時系列で2012年5月から振り返ってみることにしました。リンクの山になるかもしれませんがどうかお許しを。


2013年の東京電力の「報道関係各位一斉メール」  

2013年5月 5/4 3号機原子炉建屋上部ガレキ撤去工事における高線量ガレキの発見   約540mSv/hの高線量率ガレキ

           5/18 3号機原子炉建屋上部において、ガレキ撤去作業に使用していた無人重機の制御に使用している油が漏えい

2013年6月  6/29 生コン車の汚染 それ以外はほぼ汚染水漏れのこと 

2013年7月  7/10 7/11 3号機原子炉建屋上部において、ガレキ撤去作業に使用していた無人重機の油圧カッターから作動油が漏えい

                 7/18 3号機原子炉建屋5階中央部近傍(機器貯蔵プール側)で湯気らしきものの確認  

      

                  ※湯気問題で公表された画像ですが、この7月の段階で3号機の屋上にあった、グニャグニャの大きめの鉄骨はすでになくなっていることが分かります。

             ※補足で湯気問題の動画を2本あげときます。東電の尾野氏も言ってますが、7月にはかなりがれきは撤去されているようです。

          出たばかりの湯気にも放射性物質は含まれていますから、それらががれき類にも付着した可能性もあります。高濃度汚染の湯気とその周辺のダスト。

         「3号機の屋上のがれきの線量というのはもともと非常に高いということが分かっておりまして、がれきなどがだいぶのけられてきて

          ここの線量というのを初めて測ったものですから、比較できるものが存在してない」https://www.youtube.com/watch?v=1AOyRDBLBfY

     

2013年8月 8/23   免震重要棟前に設置されている連続ダストモニタの高高警報 

             <3号機原子炉建屋上部〔原子炉上西南西側(下方向)〕>

              ・8月22日午前11時35分から午後0時5分(採取時刻)

                セシウム134:1.2×10-3[Bq/cm3

                セシウム137:2.6×10-3[Bq/cm3

      8/20   免震重要棟前に設置されている連続ダストモニタの高高警報

              <1、2号機開閉所東側>

               ・午前11時30分から午前11時50分(採取時刻)

               セシウム134:4.6×10-6[Bq/cm3] 

               セシウム137:8.6×10-6[Bq/cm3

             <モニタリングポスト-2>

             ・午前11時58分から午後0時28分(採取時刻)

               セシウム134:3.1×10-7[Bq/cm3] 

               セシウム137:4.2×10-7[Bq/cm3

      8/19   免震重要棟前に設置されている連続ダストモニタの高高警報

                        <1,2号機開閉所東側>

                       ・午後0時48分から午後1時08分:

              セシウム134:3.2×10^-5[Bq/cm3]
              セシウム137:7.2×10^-5[Bq/cm3]

                       ・午後1時50分から午後2時10分:

              セシウム134:8.0×10^-6[Bq/cm3]
              セシウム137:2.1×10^-5[Bq/cm3]

             モニタリングポスト-2

             ・午後7時55分から午後8時25分

             セシウム134:3.1×10^-7[Bq/cm3]
             セシウム137:4.5×10^-7[Bq/cm3]

      8/12 免震重要棟前に設置してある連続ダストモニタで、放射能濃度が高いことを示す警報が発生  身体汚染が確認された10名は、頭部・顔面が最大19Bq/cm2で汚染

参考  南相馬の玄米に放射性物質が直接付着:その2「3号機の汚染ダスト」  おしどりマコさんのレポート

2012年9月 9/13 9/15 9/16 9/18  3号機原子炉建屋5階中央部近傍(機器貯蔵プール側)より、湯気

2013年10月11日にガレキ撤去作業を完了

 


報道関係各位一斉メール には、先日からの報道を裏付けるものが残っていますね。

そもそも3号機のがれきははじめはこうでした。大中小のぐにゃぐにゃの鉄骨、コンクリートのがらなど、どう考えても動かせば埃がしそうです。強烈に線量の高い場所。

 

がれきの撤去を画像で見るために、さらに 福島第一原子力発電所 3号機の現状 より画像 を時系列に抜粋してみていくことにします。

2013年2月からがれき撤去作業を行ってますね。

参考 http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130206_03-j.pdf

参考 http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130422_10-j.pdf

 

 


参考 http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130527_03-j.pdf

 


大量の放射性浮遊塵を飛散させた7、8、9月のがれき撤去作業の画像が何故かありません!!

連続ダストモニタの警報が鳴りまくっていた8月がないのはおかしい。記録してないはずないですから公表してないということでしょう。

ぐにゃぐにゃの鉄骨やコンクリートがらを撤去している時の粉塵の出具合などが確認できません。この段階で浮遊塵が飛散すれば風に乗って飛んで行き、田んぼの稲穂に付着するでしょう。

次の更新が10月のがれき撤去完了時点。もう稲刈りです。

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_131016_06-j.pdf

 

 


東電は除染すると書いています。(赤囲い)機械を使った除染作業でも埃は舞うと思われます。

2012年2月ぐらいから継続的に粉塵は漂っていたと思いますが、8月の撤去作業が一番埃が多く出たのではないかと思われます。

ビル解体現場でもがたくさん出ますので、3号機で出ないはずがありません。



参考  これは福島第一原発ではありませんが↓ がれきを撤去するときはこんなに埃が出たのではないかと思いましたので参考イメージとしてアップしておきます。

私はこれを見て、今後放射性物質を含んだコンクリートを使ったビルやマンションが解体されるときはまた放射性物質が飛散するんだな~とぞっとしました。



がれき撤去で放射能20キロ飛散、コメ汚染の報道についての考察(1) 農水産大臣は原子力規制庁の言いなり

2014-07-16 | フクイチ

7/14付朝日新聞が、フクイチ3号機がれき撤去で放射能再拡散しコメが汚染というニュースを連発で流しました。そのあと、農水大臣の会見報道がありましたが、この問題はまず昨年のできごとでもあり、情報精査力や科学の知識がない市民は何重にも戸惑い、錯誤に誘導するニュースだと思いましたので、自分なりに調べてみます。

がれき撤去で飛散、コメ汚染 福島第一の20キロ先

http://www.asahi.com/articles/ASG7F4JF9G7FUUPI005.html  青木美希 2014年7月14日07時22分 朝日新聞デジタル

 

東京電力福島第一原発で昨夏に実施した大規模ながれき撤去作業で放射性物質が飛散して、20キロ以上離れた福島県南相馬市の水田を汚染した可能性を農林水産省が指摘し、東電に防止策を要請していたことが分かった。福島県は「他の要因は考えられず、がれき撤去の可能性が限りなく高い」としている。東電は要請を受けて撤去作業を凍結してきたが、広範囲に飛散した可能性を公表しないまま近く再開しようとしている。

 原発から20キロ以上離れた南相馬市の避難区域外の水田14カ所と、20キロ圏の避難区域内の5カ所で昨秋に収穫されたコメから基準値(1キロあたり100ベクレル)超のセシウムが検出された。農水省が調べたところ、放射性物質は8月中旬に出始めた穂などに局所的に付着。事故当時に飛散した放射性物質を土壌から吸い上げたのなら均一的に検出されるため、穂が収穫された9月末までの間に新たに飛んできたものと分析した。

 この間の8月19日、東電が第一原発3号機の大型がれきをクレーン車で撤去する際、がれきの下敷きになっていた放射性の粉じんが飛散し、別の場所にいた作業員2人が被曝(ひばく)して頭部から最大1平方センチあたり13ベクレルが検出された。この時、風下の北北西方面の5カ所の測定点(原発から2・8~8・3キロ)でも空間線量が上昇し、福島県はがれき撤去による飛散が原因と推定していた。

 農水省は①コメからセシウムが検出された南相馬市はさらに風下にあたり、8月19日のSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)の計算では3時間で達する②基準超が複数検出されたのは同市だけ③前年度は同地域のコメから基準超は検出されていない――などの理由から、8月19日のがれき撤去で飛散した可能性があると判断。今年3月に東電に再発防止を要請した。東電は「どこまで飛散したか把握していないが、防止対策に取り組みながら近く作業を再開する」としている。

 東電は3号機のがれき撤去を終えたが、高線量のがれきが残る1号機は手つかずで、建屋を覆ったカバーを近く解体する方針だ。「最も早く作業が進む方法だが、放出量は増える」とし、飛散防止剤の散布を増やして対応するという。それでも天候や風向き次第でどこまで飛散するかは不透明だ。村山武彦東工大教授(リスク管理論)は「飛散の可能性を情報提供するのが大前提だ」と指摘する。(青木美希)

 

 

 

さらに朝日新聞

がれき撤去で20キロ飛散の恐れ、説明せず 国や東電

http://digital.asahi.com/articles/ASG7F51M7G7FUUPI009.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG7F51M7G7FUUPI009

青木美希 2014年7月14日09時30分

福島第一原発事故から2年以上たった昨年8月のがれき撤去作業で、住民が暮らす20キロ以上離れた地域まで放射性物質が飛散した可能性を知りながら、国や東京電力は公表してこなかった。今後も新たに飛散する恐れがあるのに、東電は詳細な作業日程の公開など十分な対策をとらないまま作業を進める構えだ。 

福島県南相馬市で昨秋に収穫されたコメから基準超のセシウムが検出されたことを受け、農林水産省は今年2月、地元の農業関係者の会合で「現時点で原因は不明」と説明していた。3月に東電に対してがれき撤去で飛散した可能性を指摘し、防止策を要請した後も地元には説明していない。 

 農水省穀物課は当初からがれき撤去で飛散した可能性があるとみて、1月に原子力規制庁に相談3月に気象庁気象研究所に問い合わせ「20キロ程度は飛散し得る」と回答を得ていた。がれき撤去による飛散の可能性を地元に説明していない理由について、同省の担当者は「原因がはっきりした後で説明するつもりだった」と取材に語った。 

 国は南相馬市の作付け制限を今春に緩めてほぼ全域でできるようにしたが、地元には「基準超のセシウムが検出された原因が不明のままなのに時期尚早」との疑問もあり、作付け農家は昨年の約160戸から半減。ある農家は「自分で原因を調べてきたが分からなかった。3年前の事故ではなく、がれきの撤去で新たに飛んできた可能性があるとは信じがたい。情報がほしい」と取材に語った。市農政課は「農水省ががれき処理が原因とみて東電に要請したこと自体、知らなかった」としている。 

■東電、抜本対策なく再開方針 

 東電は抜本対策をとらないまま撤去を再開する方針だ。近く予定するのが1号機建屋カバーの解体。1号機は放射性物質の飛散を抑えるため2011年10月にカバーで覆った。がれきを撤去するにはカバーの解体が必要で、その際、3号機よりも多くの放射性物質が飛散する恐れがある。 

 東電は昨年8月19日の3号機のがれき撤去で放射性物質が飛散したことを受け、より危険性の高い1号機での作業を半年以上凍結して飛散防止策を練ってきた。カバーごとコンテナで覆って撤去作業をする抜本対策も検討したが、見送った。工期の遅れやコスト増を避けたとみられる。飛散防止剤をより多くまくなど応急対策をまとめたが、効果は不透明だ。 

 国は今年4月に田村市で20キロ圏内の避難区域を解除し、次に川内村で解除を目指す。今年から帰還困難区域以外での作付けを認めたため、避難区域内の水田に通い始めた農家もある。 

 第一原発で働く40代作業員は「避難区域解除で住民が戻り始めたので、東電は飛散問題を起こさないようにピリピリしている」と明かす。さらに「作業日程や線量の変化を細かく公表すべきだ。コンテナを設置してカバーごと覆えば安全だが、数百億円かかる。国が費用を出し、第三者が安全対策を管理することも必要だ」と指摘する。(青木美希) 

毎日新聞 

<福島第1>放出量は最大4兆ベクレル がれき撤去で東電http://mainichi.jp/select/news/20140715k0000m040129000c.html

7月14日(月)22時38分配信 毎日新聞

東京電力福島第1原発で昨年8月のがれき撤去時に放射性物質が飛散し、20キロ以上離れた福島県南相馬市の水田を汚染した可能性がある問題で、東電は14日、同原発からの放射性セシウムの総放出量を最大4兆ベクレルと試算していたことを明らかにした。しかし「かなり大づかみな計算」として公表せず、市にも伝えていなかった。

東電によると、敷地内や同県双葉、浪江町のモニタリングポストで実測した空間放射線量の上昇度合い、気象データを基に放出量を試算。がれき撤去で放出されたのは1時間当たり1000億~1兆ベクレルで、放出時間は計4時間と推定した。4兆ベクレルは、事故後の福島第1原発から1日に放出される放射性セシウムの1万倍以上に上る。

 南相馬市には、セシウムが最大で1平方センチ当たり0・04ベクレルが沈着したと見積もった。東電は「極めて微量な放射性物質が南相馬まで到達した可能性は否定できない」と説明しつつも、同市のコメから基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超えるセシウムが検出されたこととの因果関係については「事故直後の放射性物質によるものかもしれず、断定できない」としている。

 東電は農水省の要請で、この試算を実施。4月に農水省に結果を伝え、6月には県にも情報提供したという。【岡田英】

フジテレビニュース

放射性物質検出米問題 林農水相、対応に問題なかったとの認識

7月15日(火)12時29分配信

 http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00272592.html

福島・南相馬市で収穫された米から、基準値を超える放射性物質が検出され、東京電力が福島第1原発で行った、がれき撤去作業が原因となった可能性があることについて、農林水産省が地元に説明していなかった問題で、林農水相は、対応に問題はなかったとする認識を示した。
林農林水産相は「原子力規制庁からは、がれき撤去による飛散との関係を含めて、現段階では原因は不明という回答が、農林水産省の事務方に対してあった」と述べ、外部からの付着で汚染した可能性はあったものの、原因は不明だったとしたうえで、農水省の対応に問題はなかったとする認識を示した。
今後の対応については、福島県と原子力規制庁と連携して原因究明を進め、要請があれば、地元への説明を行いたいとしている。 

最終更新:7月15日(火)12時29分  

Fuji News Network

 


(管理人より)

一連の報道の流れから、フクイチのがれきを動かす作業で膨大な量の放射性物質が飛散し、二次汚染、追加被爆につながるということを、どうにかうやむやにしたい国と東電の対応が見て取れます。これは今後、フクイチ周辺のがれき撤去、全国でがれきなどの放射性廃棄物を処理する際、認めると都合が悪い内容だからではないでしょうか。

放射性粉塵が飛散して土や水や作物を汚染しているということはどうしても隠したいということでしょう。

さらにコメの汚染は、「食べて応援」の最大の邪魔になるため、原子力規制庁が圧力をかけて農水大臣に原因不明・対応問題なしと言わせ、フジテレビがそこを強調して報道。「原因不明」なのに「対応に問題なし」とは意味不明。無責任過ぎます。呆れます。

環境的不正義とはまさにこのこと。

 まず、がれき撤去のあった日2013/8/19についてですが空間線量が上がったことを福島県放射線監視室が確認し報告しています。福島県のHPに報告資料があります。

福島第一原子力発電所周辺のモニタリングポストにおける空間線量率の一時的な上昇について

平成25年8月19日に県が設置しているモニタリングポスト(双葉町郡山局、福島第一原発から北北西へ約2.8km)において、空間線量率の一時的な上昇が確認されたことに関連し、県が実施した追加的なモニタリングの結果、原因は大気中の放射性セシウム濃度が上昇したためと考えられ、その放出源は、当時の気象条件等から、風上に位置する福島第一原子力発電所と推定しました。

第2報より 抜粋転載

 

 

がれき撤去に伴う放射性物質を含む塵は確かにプルームとなって飛散し流れていったことを示しています。「原因不明」ではありません。

周辺に住む人たちは大気浮遊じん=放射性微粒子を吸わされたということは言うまでもありません。

追加被曝させられてるのです。恐ろしい話です。

にもかかわらずフジテレビは「対応に問題無し」だけを強調テロップで流しており市民を錯誤に誘導してますので悪質です。実際の農水大臣の記者会見をみてみます。

がれき撤去によるコメ汚染問題に関しての記者とのやり取りの文字起こし抜粋↓

 平成26年7月15日(火曜日)9時00分~9時15分 於:本省会見室 http://www.maff.go.jp/j/press-conf/min/140715.html

記者:福島第一原発一号機の建屋カバーが、近く、撤去される予定になっているんですけれども、当然、あの、周辺の農作物に対する、その影響が懸念されることになるかと思うんですが、農水省としての今後の対応策などあれば。

大臣

はい。この、農林水産省としてですね、今後、行われる(東京電力福島第一原子力発電所の)一号機のがれき処理に伴う飛散防止対策ということで、この、具体的にどういう対策を行えば、飛散防止が徹底できるかと、このことについては、残念ながら、農水省に専門的な知見がないためにですね、今年の3月以降、東京電力、それから、原子力規制庁に対してですね、農産物に影響が生じないように、一号機のがれき処理に伴う飛散防止対策、これの徹底方を、依頼をしてきております。これに対してですね、東京電力からは、建屋カバーの撤去、それから、がれき処理作業、こういうものに伴う飛散リスクをですね、低下させるために、飛散防止剤の散布ですとか、それから、散水、水をまくということですね、それから、防風シート、ダストの吸引、こういったですね、対策の追加・充実を図ることによってやっていきたいということについて、農林水産省の方に説明があったと、こういうふうに聞いておりますので、しっかりと対応をしていきたいと思っております。

記者:今の質問に、ちょっと絡むんですが、あの、昨年、南相馬で、セシウムが基準を超える稲が出たことについて、農水省として3月に東電に要請なさっている、今、おっしゃったとおりだと思うんですけれども、この要請行為についてですね、まず、あの、大臣として、どういうお気持ちだったか、どう受け止めていらっしゃるかということを、初めにお伺いしたいんですけれども。

大臣

はい。この福島県の南相馬市の一部地域でですね、生産をされました(平成)25年産米で、昨年の10月に基準値超過が検出されております。で、農林水産省で調査をしたところですね、土壌からの吸収だけでなくて、放射性セシウムが稲に直接付着をした可能性が明らかになっております。昨年の8月に、福島第一原発(「東京電力福島第一原子力発電所」)における、がれき撤去作業に伴って放射性物質が飛散した事象もあったわけでございますので、農林水産省からですね、専門的知見を有する原子力規制庁に相談をいたしましたところ、原子力規制庁からは、がれき撤去による飛散との関係を含めて、現段階では原因は不明という回答が農林水産省の事務方に対してあったということで聞いております。こうしたことで、農林水産省ではですね、本年2月に、地元の南相馬市にですね、超過要因の調査結果を説明する中でですね、直接付着での汚染の可能性を示す一方で、その要因は不明でありですね、原子力規制庁や福島県と協力して、モニタリングの強化、それから、原因究明を進めると、こういう説明をしてまいりました。それから、今後のことについては、先ほどお答えをしたとおりでございますので、福島県、それから、(原子力)規制庁と連携してですね、引き続き、要因調査、モニタリングの強化を進めていきたいと考えております。

記者:地元からは、あの、なるべく早くですね、その可能性があるんであれば、あの、8月に飛んできたということを知らせてほしかったという声があがっております。あの、朝刊にも書かせていただきましたが、市長もですね、報道より早く、まあ、つまり、いち早くですね、そういう可能性を、農水省さんが考えているんであれば、知りたかったという声があがっています。こちらについて、どう受け止めていらっしゃるかということと、大臣自身、これについて、把握なさったのは何月ぐらいなのかということをお伺いしたいんですけれども。

大臣

はい。あの、コメの直接汚染の要因ですが、我々の知見というか、こういう専門的な技術は持っておりませんので、先ほど申し上げましたように、その専門的な知見を有する原子力規制庁に相談をいたしましたが、その段階で原因が不明ということで、先ほど申し上げましたようにですね、原因の解明に向けて、協力して調査やモニタリングを行うと、こういうことになったところであります。その後、農林水産省からもですね、大学等の専門家にも相談をしたところでありますが、周辺環境からの飛散などですね、様々な飛散の可能性が指摘をされておりまして、がれき処理に伴う飛散は可能性の一つであると、こういうふうに報告を受けております。したがって、そういうですね、説明を、当時の段階でですね、この、まだ、原因が特定されておりませんので、この外部から付着したと、したがって、その生育途中で入ったものでないという説明を、当時、行っていると、そういう報告はその当時に受けております。

記者:当時というのは、何月になりますでしょうか。

大臣

平成26年、今年のですね、1月、これに、汚染の原因について、原子力規制庁に相談をしております。2月にですね、「現段階としては不明」という回答ございますので、その回答を受けてですね、南相馬市にそういう説明をしているということです。

記者:すいません。大臣自身、お聞きになったのは何月なんでしょうか。

大臣

その後、あまり時間をおかずに、その時点で説明を受けているということです。

記者:3月とか、そんな感じですかね。あの、原発に行ったのは3月の3日なんです。現地に。

大臣

2月の初めには報告を受けております。

記者:最後なんですけど、あの、市長さんの方でですね、可能性があって、東電に要請した時点でですね、少なくとも知っていたかったという部分をお持ちなんですね、可能性の一つとしても、その可能性を元に農水省さんとしてアクション起こしてる時点で教えてほしかったということをおっしゃられているんですけれども、こちらについて、伝えるべきだったか、それとも、まあ、現状でよかったかという部分について、どう受け止めていらっしゃるか教えていただけないでしょうか。

大臣

はい。繰り返しにもなりますが、原子力規制庁の方に、この相談をしておりますが、がれき処理作業による飛散を含めてですね、コメの汚染との関係が不明と、こういう回答であります。したがってですね、先ほど申し上げたとおり、その事実関係としてですね、この稲、放射性物質の直接付着、したがって、外から付着してるという汚染が生じた可能性ということは、報告をしております。その要因を特定するに至っていないということで、今後、調査を行うという説明をしたということであります。一方で、その可能性があるということですので、東電(「東京電力」)に対してはですね、いずれにしても飛散防止については、しっかり、対応してもらいたいと、こういう説明をしておりますので、そういう対応をしたということでございます。

記者:東電から、去年8月に来たという可能性があって要請行為を行ったということ自体を伝えなかったことについて、不適切だと思うか、それとも、あの、よかったと、それでよかったと思うか、大臣はどちらなんでしょうか。

大臣

はい。あの、そのことについては問題なかったと思っております。

記者:それは、理由としては、あの、はっきりしていなかったから。

大臣

それは、規制庁と相談した上で、専門的な知見を持つですね、規制庁から、原因が特定できないと、こういう回答であったということです。

記者:さっきのセシウムの関係で、あの、まあ、結果的に、その南相馬市長から、まあ、あの、不信、まあ、農水省に対する不信の声があがってるんですけれども、改めて、まあ、農水省から、あの、その南相馬市の市長に対して、まあ、これから説明をするとか、そういう予定みたいなものってありますでしょうか。

大臣

あの、南相馬市はもちろんですが、地元の皆様とはですね、信頼関係をキープするというのは、大変、大事だと思っておりますので、必要があれば、いろんなレベルでのですね、説明は、引き続き、やっていきたいと思っております。

記者:今の段階では、具体的に、その、「いつ、こういう説明をする」と決まっているわけではないと。予定。

大臣

特に、はい。今の段階で、具体的に何か決まっているわけではありません。

記者:あの、必要があればというのは、じゃあ、いつ、いつの段階で必要があればということになるんでしょうか。あの、市長の方で、あの、御相談をしたいという形で、こちらにも連絡が入っていると思うんですけど。

大臣

もし、そういう御要請があれば、真摯(しんし)に対応したいと思います。

記者:18日にも説明してほしいっていう話になっています。そうしたら、18日に説明するということですかね。

大臣

あの、そういうふうに、もし、御要請があったとしたらですね、したいと思っております。

記者:今まで必要ないと思っていたけど、現地からやってほしいという声があったのでやるという理解でよろしいですか。

大臣

必要がないと思っていたこととは申し上げておりませんが。

記者

今、先ほど、問題なかったと思うとおっしゃってたと思うんですけど。

大臣

説明は、先ほど申し上げたように、報告をしておりまして、そのときに、外部付着の可能性もあるということであります。そのときのやり取りの中で、可能性について、どういうことがあるかと、当時の時点でですね、その飛散があったと、がれきの撤去においてですね、ということは、公知の事実でありましたので、別に、そのがれきの撤去によって飛散があったということ自体についてですね、知識がなかったということではなかったわけでありますので、その可能性についてはですね、この、特定できないということで、その時点の説明は、そういうことであったし、先方からも、そういう御質問もなかったと、こういうことでありますので、その時点で、どうこうということではなくて、今後、先方からですね、そういう御要請というのがあるのであれば、真摯に対応するということであります。

報道官

はい。他によろしいでしょうか。ないようでしたら、これで会見を終わります。

大臣

はい。ありがとうございます。以上

 

 

農水省がオートラジオグラフィーを使って調べ、がれき撤去によるチリの拡散が原因と推定したにも関わらず、原子力規制庁の一言で大臣が一気に「原因不明」宣言。原子力規制庁の言いなりです。

この大臣は国民の命の方を見てなくて原子力規制庁のほうを向いてるということです。こんな人間を国会議員に選んだということです。

それをマスコミが拡散。「原因がわからなかったから地元に知らせなかった。対応は問題なし」ということになっています。これからもこういうことが続くでしょうね。

二次被曝に関わる重要な情報が公開されず、気づいたときは、放射性微粒子を吸わされていたという状態です。

原発事故後も何も変わっていない日本です。このままだとまたフクイチから大量の放射性物質が漏洩していても隠蔽されるでしょうね。1号機のがれき撤去も思いやられます。

 

この一連の報道を見て、時系列に整理しました。間違ってたらすみません。

 

2013/8/19 3号機がれきを撤去  モニタリングポスト(双葉町郡山局、福島第一原発から北北西へ約2.8km)において、空間線量率の一時的な上昇が確認された 

2013/8/27 福島県ががれき撤去が原因の放射性物質の粉塵の飛散を推定

2013/10  福島県南相馬市で収穫されたコメから基準超のセシウムが検出される 

2014/1 農水省が大学などの専門家に相談

2014/1 農水省が原子力規制庁に相談

2014/2 原子力規制庁が「原因不明」と回答 2月初めに農水省の事務方に報告、大臣も確認

2014/2 農水省は地元の農業関係者の会合で「現時点で原因は不明」と説明

2014/3 農水省は気象庁に問い合わせ、「20キロ程度は飛散し得る」と回答を得る

2014/3 農水省は東電に対してがれき撤去で飛散した可能性を指摘し、防止策を要請。地元に説明せず

2014/4 東電が農水省に福島第一原発からの放射性セシウムの総放出量は最大4兆ベクレル、南相馬市にセシウムが最大で1平方センチ当たり0・04ベクレルが沈着したことを伝えた

2014/6 東電が福島県に福島第一原発からの放射性セシウムの総放出量は最大4兆ベクレル南相馬市に、セシウムが最大で1平方センチ当たり0・04ベクレルが沈着したことを伝えた

2014/7 国と東電ががれき撤去で20km飛散の恐れを地元に説明しなかったことが一斉に報道される 

2014/7 農水大臣記者会見「原因不明・対応に問題なし」


地元の人が4兆ベクレルの追加被曝、追加汚染された事実をはっきりと知らされたのは10ヶ月後だったということです。




フクイチ5,6号機が綱渡り状態。冷却停止なら爆発やメルトダウンもありうるのに追加の報道がない恐怖。

2014-07-12 | フクイチ

福島第1原発5号機の燃料プール冷却停止 県が緊急立ち入り調査(2014/7/7)

福島第1原発5号機の使用済み燃料プールで、冷却水を冷やすための海水が、配管から漏­れ出しているのが見つかった。冷却が停止した状態は、今も続いている。
配管の弁で見つかった、直径3mmほどの穴
プールの冷却水を冷やすための海水が、この配管から漏れ出したことから、5号機の燃料­プールの冷却を停止させた。
東京電力は、会見で「使用済み燃料プールの冷却と、原子炉冷却を交互に運転することに­よって、双方の温度上昇を抑える」と述べた。
燃料プールの水温は、1時間あたり0.2度ほど上昇が見込まれていて、東京電力では今­後、別の系統の配管を使い、温度の上昇を抑えることにしている。
一方、この問題を受け、福島県は7日、緊急の立ち入り調査を行い、対応を協議した。
福島県の担当者は「県民の不安を招くことのないよう、対応状況について、復旧の見通し­を含め、わかりやすく丁寧に情報を提供すること」と述べた。
福島県は、「原子炉と使用済み燃料プールの安定冷却は、県民の最大の関心事」として、­今後も監視を強化することにしている。


6号機プール冷却一時停止 第一原発、配管で水漏れ

http://www.minpo.jp/news/detail/2014071216831 ( 2014/07/12 09:49福島民報  )

東京電力は11日、福島第一原発6号機の使用済み核燃料プールを冷却する配管から0.5リットルの水漏れが見つかったと発表した。プールは作業のため同日午前から冷却を止め、夕方に再開する予定だったが、一時冷却できなくなった。

 東電によると、同日午後3時半ごろ、原子炉建屋6階で、配管の弁の下に水がたまっているのを社員が発見した。 冷却停止中のプールは同日午後4時現在の水温は25.5度あった。プールに接続する配管2本のうち、水漏れが見つかった側の弁を閉じ、午後7時13分に冷却を再開。午後8時現在、水温は25.1度まで下がった。

 東電は12日から3日間程度、冷却を停止し、漏えいの原因を確認する。 福島第一原発では6日にも、5号機でプール冷却の設備から水漏れが見つかり、冷却を一時停止したトラブルがあった。 

■県が緊急要望

 福島第一原発での相次ぐトラブルを受けて県は11日、東電に漏えいの原因調査や5、6号機での点検強化を要望した。 緊急の申し入れは県庁で行われた。玉根吉正県生活環境部次長が高原一嘉東電福島復興本社福島広報部長に早急な対策を求めた。 

■第二原発1号機 燃料取り出し完了

 東京電力は11日、福島第二原発1号機で使用済み核燃料764体の取り出しを終えたと発表した。 東電は福島第二原発の長期にわたる安全性の向上や管理態勢を整えるため、平成24年10月から各号機で原子炉から使用済み核燃料プールへの燃料移送を続けている。 1号機は6月2日から燃料の移動を始めた。1日35本程度を移し、7月10日に全ての取り出しを終えた。東電は残る3号機を含め、全号機で26年度中に燃料の取り出しを終える予定。


東京電力  報道関係各位一斉メール 

2014/7/7  福島第一原子力発電所 5号機補機冷却海水系停止に伴う使用済燃料プールの冷却停止について(続報3) より

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2014/images/handouts_140707_01-j.pdf

硬化剤で仮補修されています。



2014/7/11 福島第一原子力発電所における6号機燃料プール冷却浄化系の弁から水漏れについて(続報)  より

本日(7月11日)にお知らせした、6号機燃料プール冷却浄化系の弁から水漏れについての続報です。 6号機燃料プール冷却浄化系については、弁の漏えい状況を確認するため、午後7時13分に起動しました。 その後の状況確認において、当該弁の漏えい範囲が拡大していないことから、漏えいは継続していないものと判断しました。

また、午後7時40分に燃料プール冷却浄化系の運転状態に異常がないことを確認したため、燃料プール冷却浄化系による燃料プール水の冷却を継続いたします。 なお、当該弁は全閉状態で燃料プール冷却浄化系の運転を再開しましたが、燃料プール冷却浄化系の燃料プールに戻るラインが確保されているため、燃料プール水の冷却に問題はありません。

 


(管理人より) 原発事故後3年たって、フクイチは今も綱渡り状態です。いたるところがサビサビで穴が開くということです。

もともと、安全神話洗脳されている原発推進派の市民だけでなく、今回の5、6号機のトラブルについて脱原発市民ですらあまり騒いでいないことに驚きます。ツイッター上にはガザの画像が溢れていますが、日本がまた原発爆発するかもしれないことに気づいていないのか、諦めたのか、もう理解不能です。

「ま、大丈夫でしょう」という感覚は安全性バイアスとしか言いようがありません。

 

 ふくいちプラントパラメータモニター http://fukuichi.mods.jp/?p=&fname=p56_1.csv&cnt=120&update=%E6%9B%B4%E6%96%B0

このサイトの左上側の囲みは5.6号機に設定し、左下側の囲みの中に、5号機原子炉水温度、5号機使用済燃料プール温度、6号機使用済燃料プール温度にチェックを入れて、温度を確認します。


 

5号機の温度は上昇しています。

42~3℃まで上昇したら下げるようにプールと交互に冷却をしています。もうハラハラします。ジェットコースターに乗ってる感じ。

今までも、フクイチに関しては嘘の情報を国と東電は流してきたので、こんな報道発表も、もしかすると嘘なのかもしれませんが、現時点で市民が確認できることはこの程度です。NHKなどのテレビニュースも信用できません。

4/12早朝の地震も恐ろしかったわけですが、もしフクイチでまた爆発が起きた場合に、放射能漏れ、プルームが流れてくることが怖いわけです。ここに、いざという時チェックするところを書いておきますので、ご参考に。


ふくいちプラントパラメータモニタ

1号機  2号機  3号機  5・6号機 

環境防災Nネット 

nGy/h ⇔ μSv/h の換算

全国放射線量グラフ 

SPEEDI(風向きがわかります)   

スイスによる日本の放射能拡散予測

http://www.meteocentrale.ch/ja/weather/weather-extra/weather-in-japan.html