ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

世界の放射能汚染図を見ながら、一人のブロガーとして6年間を振り返る。追記アリ

2017-04-01 | 世界の放射能汚染

2017/4/3 追記

(管理人より)微力ではありましたが、この数年間ブログにいろんな記録をしてきました。まるで何かにつき動かされるように。命と環境を守りたい、それだけでブロガーとして走り続けて何度も立ち止まり、今に至ります。

アクセスランキング 2017.03.28(火) 7633PV 4482IP   15 位  /2693140ブログ で今週はベスト100に入っています。

ブログで放射能汚染や再生可能エネルギーのからくりを暴いてきたつもりですが、「意味ない」といういやがらせもありました。でも少しは情報共有できたと考えていいでしょうか・・・

ツイッターでもこんなに拡散していただいています。ツイッターの拡散数が出なくなったので気づいていませんでした。

日本では、あいかわらず放射能汚染国レベル7という前提がなくなったかのように、汚染地域でやってはまずいことばかりがニュースになって流れています。スポーツだって、川の釣りだって、観光だって、本来成立しないはずなのに驚かされます。

そこで今日はこの画像を貼っておきます。冊子アヒンサー6号の巻末の資料です。児玉順一医師の著書からの引用。 

 

この世界の放射能汚染地図をずっと見ています。ブログの設定でこれ以上大きく鮮明にできなくてすみません。
核実験、原発がない地域は、そう簡単には移住などできないような場所です。紛争地域で治安が悪く、放射能とはまた別の危険が存在するところもあります。

旅行代理店などは、世界の「光」の部分しか見せません。本当に重要なのはこの「影」の部分。世界はこんなに核で汚染されています。

海に核のゴミを捨てるような国を私は好きになれません。ご覧ください。日本の周りの海も核のゴミだらけです。

放射性廃棄物の海洋投棄(1946~93年)

ソ連   45.1%
英国   41.24%
スイス  5.19%
米国   3.46%
ベルギー 2.49%
フランス 0.42%
オランダ 0.4%
日本   0.12%

土も海も空気ももう汚れきっているのです。世界中。もちろん「まし」なところはあります。しかし、これからその「まし」を保てるかどうかの保証はありません。

海の底の生き物まで有毒化学物質で汚染され、世界中の海岸には、大型のシャチやクジラ、イルカが集団で死んで打ち上げられています。複合汚染が疑われます。

クジラの胃の中には大量のプラスチック。それでも人間は自分の暮らしをあらためることはありません。どれだけブログで電子廃棄物やプラスチックゴミの状況を伝えても、ペットボトルもテレビもスマホもパソコンも「やめた」という人がいません。スマホをやめられないように仕向けられているからです。

電気代も再生可能エネルギーの普及のために上がります。 電気代に上乗せされた再エネ賦課金は、売電した人間を富ませるものです。
自然破壊のソーラーパネルに反対してる人や、貧しくてそんなものを家に設置できない人からも、再エネ賦課金をむしり取って、買取費用として売電業者や売電個人に回すのです。
はじめから原発を止める気はないのに嘘をついて、そんな仕組みを作ってやっているのです。

再生可能エネルギーには、いろんな発電方法があるため、「~よりまし」という単純な論法で、周辺の反対住民を再エネの各論にもっていき、CO2地球温暖化の虚構により、すべて囲い込んで潰してしまうことが可能です。離島には風力、メガソーラー、蓄電池など全部設置。里山にはバイオマス、過疎の田舎には風力もメガソーラーもどちらも設置といった異常事態となっています。

ソーラーパネルが、原発と同様に膨大な石油を消費しなければ作れないということがわからない愚かな利権者ばかり。再エネ工業製品はまさに石油の塊みたいなものなのに。

被曝を回避し、努力して生き延びることは、もちろん大事なことです。しかし「自分の被曝だけを徹底回避すればいい、ほかの知らない人のことや社会をよくするなんて考えなくていい」という主張をする人がいましたが、私はそれには全く賛同できません。恐ろしいと思いました。結局それでは被曝回避自体もエゴじゃないでしょうか。そういうエゴからくる被曝回避ではだめなんです。

そのエゴが日本をレベル7の放射能汚染の国にしてしまったんです。

私は思います。日本に住む人は覚悟を決めて、日本社会を変えなければ、世界全体に対しても、次世代に対しても無責任になってしまう。世界一放射能汚染された国に住んで、原発もやめずに電気を浪費して、なんでもオール電化、スマート化して贅沢をしまくるなんて間違いです。そんな社会を望むことを諦めなければ。そしてそんな国策をやめさせなければ。

確かに市民も馬鹿でした。8時だよ全員集合やひょうきん族やごっつええ感じやみなさんのおかげですなどのお笑い番組を、何十年も見てる間に、日本中に原発が54基もつくられてしまったのですから。チェルノブイリ原発事故やJCO事故があってもまだ気づかないのですから。もう市民は愚民化されてどうしようもないレベルになっています。

原発作業者が年一回行われる原発の定検工事や、フクイチ事故現場の作業などで、毎日、毎日、被曝しながら支えているということを忘れて、あるいは知らずに、市民はエンタメにうつつを抜かしているのですから。

こちらの本をおすすめします。

目次より

28 お笑い芸人と政治の関係
29 国民は馬鹿だから何をやってもいいという考え
77 テレビを視るほど馬鹿になる
114 バラエティのノリで恐ろしいことを隠そうとする
124 スポーツは馬鹿を作るための道具

ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへ
 
白馬社

  

原子力発電で病気の元をばら撒いて環境汚染(放射性物質+化学物質の複合汚染)

市民が病気

環境汚染の結果の「後始末」のための医療技術、薬を開発(病人がすがる)

病気⇒貧困で生活できなくなって自衛隊

戦争準備をし、武器を作り儲ける(再エネ、ドローン、ロボット、ロケットに税金が回るのは戦争のため)・・・イマココ

 

原発ムラ=医療ムラ=兵器ムラのつくった巨大マッチポンプ

さらに 原発ムラ=再エネムラ=兵器ムラなので

 

CO2地球温暖化の嘘

原子力ムラが再エネを国策化する準備、根回し

福島第一原発事故の日に 再エネが国策化
再エネ特措法が閣議決定された日の午後に東日本大震災⇒福島原発事故⇒放射能汚染国レベル7の日本へ 

放射能汚染国の日本で、再エネによる日本列島の自然破壊が進む・・・イマココ

 

となっています。このからくりを分かってて、確信犯で生きる人、刹那的に生きる人、わかってなくて生きる人、これから、みんなまるごと放射能汚染渦⇒戦争に飲み込まれていきます。

病死人が増え、カルトが蔓延するでしょう。

ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへ から

最後に引用しておきます。

「世界が闇であるのなら自分が光になればいい」

その「光」のために、ちょっとした手助けになるなら、今しばらくツイッターとブログを残しておきますね。

一瞬で消すことは可能ですが・・・。

 

●ブログ読者の方へ
ブログ内検索の中に、一つ単語を入れると関連記事が出ます。二つは出ません。
ジャンル分けがうまくいってないので 検索かけたほうが早いと思います。

●ツイッター読者の方へ ツイッター検索で oldblue2012 単語 を入れると関連ツイートが出ます。

私のブログの膨大な記事の山☟ これを見たら、自分でも頑張ったと思える。

inoreader.com/feed/http%3A%2

 

ブログ読者の皆さん、ツイッターフォロワーの皆さん、ありがとうございました。

せっかくフォロワーさんも増えて、RTが多くなってきたのに、すみません。復活できるかどうか不明です。

今、体の調子も悪く、気持ちも悲しみの底にありますが、何かしら、少しすがすがしさもあります。

 

最後にアマゾンストアを貼っておきますね。おすすめ本を読んでいただけたらなと思います。

http://astore.amazon.co.jp/flyhigh2012-22

 

じゃあどうしたらいいかは、もうさんざん書いてきたので書きません。

ヒントだけ書いておきます。 

ゴミを燃やす焼却炉、工業生産に使う炉、雑多な工業製品が燃える火災、産廃火災は、すべて有毒なPM2.5を発生させる大気汚染の源です。

土や水、空気を汚染し、人間や動物を病気にし、死に至らしめる。それが工業文明です。

そこから想像すれば、どういう国、どういう文明を目指せば、本当に持続可能なのかわかると思います。

いま「持続可能」と言われているもの=再生可能エネルギーは、原子力ムラが作り出した嘘のストーリー。

私たちは、あらゆるゴミの問題を直視して、この真逆をやること☟それがヒントだと思います。

 

 

 日本を放射能汚染国家に「転落」させた張本人。

「農業国家に転落」⇒この考え方自体が完全に間違い。

 

この議事録をご覧下さい。日本の放射能汚染渦の原因を作ったのはこの人間たち。必ず原因があって結果があります。

第023回国会 科学技術振興対策特別委員会 第4号 昭和三十年十二月十三日(火曜日)

中曽根康弘「超党派性をもってこの政策を運用して、政争の圏外に置く」

被爆国でありながら「原子力の平和利用」などとよく言ったものです。
「超党派性をもって進められてる」政策は、いまの再生可能エネルギーの導入も全く同じだということです。

自民党から共産党まで再エネ賛成なのですからどうしようもない状態。

どうしてこんな世の中になってしまったのか、人が苦しまなければならなくなったのか、それを知りたかったのです。

このブログはその原因の一つ一つをつないでいく作業でした。 

 

 

 


1945年から現在までの核爆発を可視化する動画「Trinity(トリニティ)」 放射能汚染は生まれる前から 

2016-12-07 | 世界の放射能汚染

http://gigazine.net/news/20150812-trinity/    より

 

Visualization of nuclear detonations from 1945 to present. 1945年から現在まで、核爆発の可視化

Atmospheric: red    大気核実験:赤
Underground: yellow   地下核実験:黄 
Underwater: blue    水中核実験:青

By Orbital Mechanics (orbitalmechanics.io)

 

(管理人より)

核実験が世界中で行われてきたことがわかる動画をご紹介します。その名も「Trinity(トリニティ)」。1945年に人類史上初めて行われた核実験のコードネーム。

この核爆発の数!1945年から世界中で2000回以上の核実験が行われ、全てのエネルギーを合計すると、広島に落とされた原爆リトルボーイ3万5千発以上に匹敵するとのことです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E5%AE%9F%E9%A8%93  より

赤丸のサイズは核爆弾の威力を視覚的にあらわしているのですが、その赤い円の大きさにも絶望します。 もう世界中が放射能汚染されている・・・

この実験によって第五福竜丸事件が起きました☟


ヨーロッパもこの大きさ!☟  オーストラリアも核実験されています。

画面の左下に詳細が、実験の年月日、核爆弾の名称、核実験を行った国、核出力値、核爆弾が爆発した場所の座標、の順で書かれています。

これを見ると、自分が生まれる前から、とっくにこの地球はマッドサイエンティストや悪徳政治家らによって放射能汚染されていたんだとわかりますね。

私は自分が生まれた年の前後を特に注意してみてみましたが、まあ呆れました。生まれた時から被曝させられていたわけです。当時の毒物は風に乗り、地球を何周もして、人々が吸い込み被爆し、雨で落ちているでしょう。

海も汚し放題。南半球でも汚していますから、福島第一原発を避けてヨーロッパに逃げようが南半球に逃げようが同じことかもしれません。

もちろん原発が爆発した現在進行形の場所よりはましかもしれませんが、もう汚れてない場所がないぐらいにやらかしていますね。

この核実験の動画を見ていたら、正直言って、私は子どもを産まなかったかもしれません。

だからといって、これに追加していいということにはなりませんから、そこは指摘しておきます。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E5%AE%9F%E9%A8%93   より

核実験により多量の放射性物質が、放射性降下物(所謂「死の灰」・「黒い雨」)として、広範囲に拡散をする事で大気汚染・土壌汚染・海洋汚染・生物汚染を引き起こす。このため短期・長期の様々な影響がある。

 

そして、挙句の果てに溜まりにたまった核のゴミを地下に埋めようとしています。 

米国 プルトニウム6トン廃棄、17年から 世界初

毎日新聞2016年12月6日 20時22分(最終更新 12月6日 20時22分)

エネルギー省のモニズ長官が発表
 【ワシントン会川晴之】米エネルギー省のモニズ長官は5日、核兵器約1000発分に当たるプルトニウム6トンの最終処分に向けた作業を、2017年から始めると発表した。また核兵器への転用を防ぐ監視と検証を国際原子力機関(IAEA)に要請した。世界で初めてプルトニウムの廃棄が始まる。

 ウィーンで開かれたIAEAの閣僚級会議で表明した。モニズ氏や米エネルギー省によると、作業はプルトニウムを保管している米南部サウスカロライナ州サバンナリバーの核施設で実施される。核兵器に転用されないよう混ぜ物をして希釈し、特製容器に詰め込む。将来は地下の最終処分場に保管する計画だ。

 米国は、ロシアとの核軍縮合意に伴い解体した核兵器から取り出した34トンなど計40トンを余剰プルトニウムと認定している。混合酸化物(MOX)に加工し原子力発電所の核燃料として使う予定だったが、建設費高騰で今年3月に断念していた。

 一方、ロシアは核兵器から取り出したプルトニウムを高速炉の核燃料に使用している。日本も約48トンのプルトニウムを保有するが、原発での利用計画は順調に進んでいない。 

 

サバンナリバー(サウスキャロライナ州)
 環境修復プログラムを実施した結果、2001年現在、515カ所の廃棄物サイトの存在が確認されており、その内277カ所が閉鎖済みか、修復中である。汚染面積500エーカーの内、340エーカーの浄化が完了済みか実施中である。また地下汚染している11エーカーの内、8エーカーで汚染した水の処理が進められている。
 現在の問題点として次の4項目をあげることが出来る。
(1) 浸透池(砂や砂礫などを利用し、ろ過して排出する方式):原子炉および化学分離プラントで使用していた浸透池は、油、各種の放射性各種(特にトリチウム)を含んでいる。
(2) 地下水の溶剤汚染:北西端の管理エリアおよび材料製造エリア(Mエリア)と実験エリアが特にひどく、この地域には油、ガソリン、グリース、スラッジもある。また、沈殿池へ廃棄された酸、アルカリ、金属を含む脱脂溶剤が問題となっている。
(3) ゴミ埋設場、瓦礫ピット、化学薬品、金属、殺虫剤の処分ピットが問題となっている。
(4) 低レベル放射性廃棄物埋設場が問題となっている。今までは、トラックによる泥運び出しによる処理から化学プラントによる処理へと移行してきたが、今後は自然の浄化プロセスによる受動的な処理に移行している。

 

 

こんな恐ろしいサバンナリバーの地下の最終処分場に保管なんてダメに決まっています。すべての材料に寿命があるのです。

地下に埋められたタンクもいずれ壊れて中身の廃液がダダ漏れになってしまうということ。究極の無責任。

こんなふうになるということ ☟ 

‘Construction flaws’ in six Hanford nuclear waste tanks, 13 more may be compromised – report
Published time: 1 Mar, 2014 23:46

ハンフォード核廃棄物タンク6基の‘製造上の欠陥、更に13基も破損の可能性

概要

ワシントン州ハンフォード核廃棄物施設にある、放射性廃棄物二重壁保管タンク28基のうち、少なくとも6基に“重大な製造上の欠陥”が発見されたが、これは更なる漏れを引き起こす可能性があると、APが入手した文書にある。

 文書によると、2012年28基の巨大地下二重壁タンクの一基が漏れていることが発見された後に、アメリカ・エネルギー省のためハンフォードの契約業者一社が行った調査で、少なくとも6基の他のタンクに同じ欠陥があることが判明した。更に13基のタンクも破損する可能性があることを検査官が発見した。

漏れているタンクと同様の製造上の欠陥がある6基の二重壁タンクには約1900万リットルの放射性廃棄物が保管されている。

ハンフォードは、オレゴン州境に近い、ワシントン州のコロンビア川沿いにあり、アメリカの核兵器計画用プルトニウム製造で生じた、20億リットルの高レベル放射性廃棄物を保管している。この施設は、第二次世界大戦中に、原子爆弾を製造する為のマンハッタン計画の一環として建設された。現場には約177基の地下保管タンクがあり、その多くは第二次世界大戦時に遡る。これは一枚壁で、多くは既に漏れている。28基の二重壁タンクは、1960年代から1980年代の間に、代替品として建設された。

こうしたタンクには工学的設計寿命があり、その寿命に近づいているのです。新しいタンクを用意していないという省の計画がお粗末なのです”“こうした代物が流出してしまった後で環境を浄化する経費は途方もない額です”

 

 

《参考》 原子炉はプルトニウム生産工場。米核施設、ハンフォード・ロッキーフラッツ・サバンナリバーは核ゴミだらけ 

《参考》 ハンフォードのベイリーさん「自分は科学者じゃなくてただの農民だけど大丈夫じゃないことくらいは分かる」



揚げ足取りみたいな嫌がらせコメントを送りつけてくるソーラー業者の人間がいますが、この核の利権の企業がソーラーパネルを作っていることを直視して欲しいと思います。

放射能汚染だけでも悲惨なのにソーラーパネルで自然まで破壊するなんて訳がわかりません。

バカバカしいのでコメント欄を閉めます。

その業者も、この放射能汚染時代をともに生きている人間も、被曝の大なり小なりの影響で死ぬのです。

私には残り時間がありませんので、そんな嫌がらせに構っていられません。


大阪大学野村大成名誉教授「人間だけが放射線に被ばくして子どもに遺伝的影響が出ないなんてあり得ない」

2016-09-29 | 世界の放射能汚染

(管理人より)大阪大学 野村大成名誉教授について以前にもブログ記事に書きましたが、今日は短い動画&文字起こしです。

前記事 参考⇒  「注意しても、しすぎることはない」野村大成 教授 「親の被ばくの影響は、子や孫にまで受け継がれて行く」

 

 

《文字起こし》

実は、マウスによる実験では放射能による健康被害が遺伝的影響として起こり得ることが明らかにされている。

大阪大学 野村大成名誉教授 

「オスのマウスに放射線を当てるんですね。しばらくしてから正常のメスと交配するんです。生まれた子供を見てみると、線量に比例して子供のガンが増えてきました。

メスに当てて将来、正常のオスと交配すると、そのほうが頻度が高いです。子ども同士を交配して、孫にも出たんですよ。これはもう間違いないだろうと」

 

野村教授が45年にわたり、マウスで行ってきた研究、いったん親が被ばくすると2世代、3世代と高い頻度でガンになることがわかった。

大阪大学 野村大成名誉教授 

「調べた限り、全ての生物で遺伝的影響が起こってるんです。そのとき、必ずつけられるのが、「EXCEPT HUMAN」 人を除く全ての生物。

人間だけが放射線に被ばくして、子どもに遺伝的影響が出ないなんてあり得ない

 

 

人への遺伝的影響は本当にないと言い切れるのか・・去年、広島大学のチームがある研究結果を発表した。

父母のどちらか被爆した人よりも、両親ともに被爆した人の白血病の割合が高い。

 

研究チームは広島への原爆投下から10年以内に生まれた被爆2世、6万3000人あまりを追跡調査。

特に両親ともに被爆した人の発症率が、父親のみ被爆とくらべると5倍以上になったという。

今後も調査を続けていくとしている。

 

 

さらに、今日はこちらの、放射能と化学物質の複合汚染に関する記述の中から抜粋してみます。☟

野村大成(大阪大学)は、1970年代に既にこの種の多重汚染による健康障害についての重要な研究を発表した。低線量の放射線と低用量の毒性化学物質に多重汚染すると、一方だけではガンが発生しなくても、相乗効果でガンが発生しやすくなったのである。


『誕生前の死―小児ガンを追う女たちの目』(1992藤原書店) 野村大成氏(大阪大学名誉教授)の講演「生きとし生けるもの〜放射線障害を語る〜」 155pより

誕生前の死―小児ガンを追う女たちの目 (SAVE OUR PLANETシリーズ)藤原書店

 

「 被曝した親から生まれた子どもが、誕生後にさらに被曝すると、ガンの発生が遺伝と環境の複合要因で多く起こる。」

野村医師はずっと、複合汚染の危険性を言われていたわけです。

福島原発事故後、被曝回避派という人の中でも、こういった複合汚染に関してあまり言及していないのはなぜでしょうか?

「放射性物質が最も危険なので、とりあえずそれだけ避けよう」という考えだけでは済まない悲しい現実。

「命を守るために被曝回避」というなら、その他の化学物質、発ガン物質も、同時に避ける必要があるということです。

放射能汚染国の日常の暮らしの中で、できる限り避けなければいけないものが、想像できるでしょうか?

思いつくままに上げてみます。

放射能汚染食品、合成洗剤、柔軟剤、タバコ、加工食品、農薬を使った野菜、果物、魚介類 、合成シャンプー、香水、化粧、毛染め、殺虫剤、防虫剤、消臭剤、芳香剤 、ねり歯磨き

場合によってはワクチン、薬などなど・・・

諦めきれないものがそれぞれあると思いますが、出来るところから一個ずつ、減らしたいものです。  

私たちは、すでにレベル7を超える放射能汚染国の中で、今を生きているのですから・・・・・

 

野村医師の1979年(昭和54年)9月28日付の読売新聞記事。

発ガン物質 孫にも影響  阪大の動物実験で立証 妊娠前でも高まる危険 

 

 食卓の向こう側 コミック編〈1〉(西日本新聞社) より

 

 




原子炉はプルトニウム生産工場。米核施設、ハンフォード・ロッキーフラッツ・サバンナリバーは核ゴミだらけ

2016-05-09 | 世界の放射能汚染

動画文字起こし

 

 

広島と長崎に原爆が落とされて来年で50年。その原爆を作った工場は今どうなっているのでしょう。

アメリカ最大の核センター、ハンフォード。長崎の原爆はここで作られました。

 

 

撮影・報告:広河隆一「冷戦が終わり、今は汚染物質を洗浄する工場として使われていました。こんな戦前の遺物のようなところで核爆弾を作り続けていたのかと唖然としました。

 

ここはつい最近まで撮影はおろか、民間人は近づくだけでも逮捕された機密の場所です。 

冷戦の集結とともに9基あったプルトニウム生産用原子炉は閉鎖されました。

プルトニウムの生産は終わっても50年にわたって核兵器を生産し続ける過程で生み出された膨大な核のゴミが、現在の大問題となりました。

コントロール盤のほとんどが青い札を貼られていました。既に運転を停止したという意味です。

 

 

放射性廃棄物は低レベルのものと高レベルのものに分かれます。低レベルのものはドラム缶に詰められ、地下に埋められます。

 

米政府はハンフォードを核兵器工場から廃棄物処理場へと変身させようとしています。しかし汚染を取り除くには30年の歳月と1億9000万ドルもの経費が必要といいます。

(上空からの映像)ドラム缶が見えます。巨大な溝に埋められようとしています。ドラム缶が腐食して汚染物質が流れ出ないか心配です。

 

大きな筒が見えてきました。アメリカで廃棄されたすべての原子力潜水艦の原子炉部分がここに捨てられます。

 

原潜墓場の近くで防護服に身を包んだ作業員を見つけました。見ているとコンクリートに穴を一つ開けただけでした。点検作業のようです。その間たった5分。核廃棄物処理場では、たったそれだけの作業がおおごとなのです。

核の工場群の対岸では白血病やガンにかかる人が数多くいると聞きました。

 

 

 

この道の両側の家のほとんどからガンの患者が出ました。その人々がここから移っていってどうなったのか今ではわかりません。

1946年、当局は川の水や牧畜が危険だという報告をまとめましたが住民には伏せられていました。

ナレーション:コロラド州ロッキーフラッツ。ロッキー山脈の麓に見えるのがプルトニウム生産工場です。

手前には多くの住宅が並んでいますが、プルトニウム貯蔵量は世界最大と言われています。

工場からは大量のプルトニウムが漏れ続けたため、住民の反対運動が起こりプルトニウムの生産は5年前にストップされました。

 

広河隆一「もちろん核汚染は一度起きてしまえば 工場をストップしたからといってすぐに消えてなくなるものではありません。街のあちこちには放射能測定装置が設置されています。

住宅開発に反対した軍の幹部は不動産業者らの圧力で更迭され、今一帯は新興住宅地となっています。」

 

ナレーション「ゴルフのマスターズトーナメントで有名なオーガスタのすぐそばにもアメリカの核兵器開発の中心となったサバンナリバーがあります。

 

ここには5基のプルトニウム生産用原子炉と二つの再処理工場が作られました。 

広河隆一 「ここにつけてます。認識票と・・もらえる許可と自分の放射線を検知するものと、これは中性子を検知する機械です。これだけつけてここの中に入ります。

 

サバンナリバーはこれまでの核爆弾製造過程で生み出した3500万ガロンの高レベル廃棄物を処理しなければなりません。

ガラス固化と呼ばれる方法がとられます。高レベルの廃棄物をガラスの粉末と混ぜ、このステンレス製のキャニスターに注入し固めるというものです。

しかし、新しい技術のため何年持つのかは誰にもわかりません。このガラス固化の工場はサバンナリバーの目玉です。しかし政府予算は削減され、リストラが進み従業員が4000人も減ってしまいました。

工場内はすべてリモートコントロールで動かします。ガラス固化されたものはネバダ州の山に埋められる予定ですが、付近の住民の反対に遭っています。

水爆に使われるトリチウムの半減期は12年。つまり12年経てば、水爆はその機能を失うためトリチウムを入れ替えなければなりません。 

この作業をするのは生身の人間。身を守るのは滑稽なビニールの防護服だけです。」

 

ナレーション:科学市民委員会によるとサバンナリバーから放出された放射性ヨウ素は、スリーマイル島事故の150倍にもなります

特にトリチウムの放出は河口のサバンナ市に深刻な打撃を与えました。

釣り禁止   侵入者は起訴されます。米国エネルギー省の指令 サバンナリバー区域↓

より破壊力のある原爆を、水爆を数多く製造することに全力を挙げてきたアメリカの核産業。人類が払わされるツケは余りにも大きいのです。


 

 (管理人より)

おそらく1994年に製作されたテレビ番組の一部を動画にアップされているのだと思いますが、短いので文字起こしをしてみました。

アメリカの3つの核施設を広河隆一さんがレポートしています。 

原爆を製造するためにプルトニウムが原子炉で生産されていることがわかります。

つまり原子炉はプルトニウム生産工場なのです。

当ブログでは、ずっと原発はエネルギー問題ではなくて環境汚染、公害問題だと言い続けているわけですが、再生可能エネルギーに変えようという誤誘導に世の中は押し流されていっています。

原子力発電所というと、電気を作るのが目的みたいに聞こえます。たしかに表向きは原子炉で電気を作っていることになっていますが、実際はプルトニウムを生産している場所だということ。

原発=核の平和利用なんて大嘘。

原発の電気はおまけみたいなもので、ベース電源だのなんだの言ってますが、危険で何が起こるかわからないプルトニウム製造工場、というのが原発の正体。

電気は足りてますし、実際に電気を作ってるのは既存火力と水力ですから。

例えるなら、原発の電気は”ゴミ焼却場の熱を使った温水プール”みたいなものです。さらに、水や土の環境汚染と、始末に負えない危険な核の廃棄物つき。

 

核産業=原子力産業=兵器産業

 

アメリカだけでなくて日本も同じ。原潜墓場なんて狂気ですね。

核産業を再エネで”応援する”なんてことがいかに馬鹿げたことかよくわかります。 

原発反対と言いながら、核産業に儲けさせるという論理は戦争に繋がり、自分で自分の首を絞める行為でしかありません。

わざわざ核や再エネの人体実験に協力するようなものです。

 

 

関連記事 こちらもぜひご覧ください

ハンフォードのベイリーさん「自分は科学者じゃなくてただの農民だけど大丈夫じゃないことくらいは分かる」

 


ハンフォードのベイリーさん「自分は科学者じゃなくてただの農民だけど大丈夫じゃないことくらいは分かる」

2016-02-25 | 世界の放射能汚染

農民が語る 汚染された米国の「真実」

核と人類取材センター・田井中雅人 2016年1月13日17時38分 

 米国の原爆開発「マンハッタン計画」の核開発拠点となったハンフォード。その周辺住民らの健康被害をメディアで告発して訴訟を起こし、米国内に「ヒバク博物館」を造るためのNPOをトリシャ・プリティキンさん(「核の神話:8」で紹介)らとともに立ち上げたハンフォードの「語り部」農民トム・ベイリーさん(68)に、ハンフォードと福島の共通点などについて聞いた。

■「語り部」農民、トム・ベイリーさん

 福島第一原発事故後の2011年夏、原水爆禁止世界大会に招かれて長崎に行ったんだ。集会で日本人科学者が「福島の放射能は大丈夫。心配ない」と発言したから、俺は思った。「ばかじゃないか。原子炉が三つも爆発したんだぞ。自分は科学者じゃなくてただの農民だけど、大丈夫じゃないことくらいは分かる」と。

 福島住民の放射線被曝(ひばく)の「許容線量」を上げておいて、日本政府は「心配ない」って言っているんだろう。ここハンフォードでも同じさ。40年にわたって「許容線量」を上げ続け、がんで施設周辺の住民が次々と死んでいるのに、科学者は「これは安全なレベルの放射能です」ってね。

 確かに、ハンフォード周辺はワイン産地として売り出しているし、ジャガイモは日本のファストフード店用にも輸出しているよ。畑の緑の景色はきれいだから、放射能の危険性が見えなくなる。畑で働いているのは放射能について何も知らないメキシコ系移民たちが多い。危険性がわかっている科学者たちは自分の子どもや孫たちをここに住まわせたりしない。リタイアした裕福な老人たちには気候が良くて、いい所だがね。

 「マンハッタン計画」が始まった1940年代、ハンフォード核施設では放射性廃棄物を敷地の土中に直接埋めていた。それが施設沿いを流れるコロンビア川に漏れて汚染した水を当時の住民は飲んでいた。さらに49年の「グリーン・ラン実験」で前代未聞の大量の放射性物質が意図的に大気中にぶちまけられた。ハンフォードは地球上で最も放射能に汚染された場所になったにもかかわらず、政府や企業はそのことをずっと隠し続けてきた。

 施設の風下にあたるうちの近所一帯は「死の1マイル」だ。家族や友人らが、がんや白血病で次々と死んでいく。俺が4歳くらいのころ、金属製の箱を持った男たちがうちの庭に勝手に入って、シャベルで土をとっていた。ガイガーカウンター(放射線測定器)で放射線を測っていたんだろう。暑い日なのに、SFの宇宙服のようなものを着ていたのは、防護服だったのだろう。俺は子どものころから病気がちで、他の子どもたちとともに甲状腺や全身、血液の検査を定期的に受けさせられた。好奇心を抑えきれない科学者たちが、人間を家畜のように扱って、放射線の人体への影響を定点観測していたんだろう。日本に行ってショックだったのは、原爆障害調査委員会(ABCC)の医師らが広島・長崎の被爆者たちの検査をしながら治療をしていなかったと知らされたことだ。俺たちと同じじゃないか、と。

 俺自身も皮膚がんを患い、無精子症と診断された。それでも子どもがほしかったから、国内外から7人の養子をもうけた。しかし、その遺伝していない養子たちにも放射能の影響がでている。俺の友達はほとんど亡くなり、きょうだいもがんを患っている。近所の女性たちは流産したり、奇形児を産んだり、世代を越えて被曝(ひばく)の影響が続いているんだ。

 80年代後半にメディアで告発したり訴訟を起こしたりしてからは、「余計なことを言うな。地価が下がる」と嫌われ、銀行はカネを貸してくれなくなった。原子力産業の連中はずる賢い。俺たちの健康被害はたばこやアルコールや食生活が原因だと言って裁判を引き延ばし、放射能との因果関係は決して認めない。提訴から四半世紀が過ぎて、原告はあと50人ほどしか生き残っていない。裁判所も企業も原告全員が死ぬのを待っているとしか思えないね。

 政府は風下住民には1銭もくれないし、裁判で正義がもたらされることもない。残された最後の手段が真実を語ること。それが「ヒバク博物館」構想だ。仲間と立ち上げたNPOの名称は「コア:CORE(Consequences of Radiation Exposure)」。「放射線被曝がもたらすもの」という意味だ。

 世界のヒバクシャの真実を伝えるため、コアの国際広報を担うロバート・ジェイコブズ広島市立大准教授を窓口に広島・長崎の被爆者とも連携し、米国が日本人の子どもや女性たちに何をしたのかを米国人に知らせたい。そして、「マンハッタン計画」の核開発拠点周辺の米国人住民の健康被害、もちろんハンフォード風下の「死の1マイル」も紹介する。日本に落とされた原爆は2発だが、米国では100発以上が核実験で爆発した。放射性降下物が中西部全体に広がって、米国人ヒバクシャがたくさん生まれたことを後世に伝える。米国が水爆実験をした太平洋のマーシャル諸島ビキニ環礁のヒバクシャたちとの連携も視野に入れ、世界のヒバクを語る場所にしたい。

 さらに「ヒバク博物館」では、放射能の影響についての最新の研究も紹介したい。日本政府は「福島の放射能は大丈夫」と言って、東京五輪を2020年に開こうとしていると聞く。おめでたいことだが、福島の住民はどうなるのか。放射能はにおいも味もないから、被曝していても自覚症状はない。当面は大丈夫だとしても、10年後、20年後はどうだろうか。がんは、ゆっくりとやってくる。

 「核」をめぐる言葉づかいにも注意が必要だ。「nuclear」という英語は素晴らしい科学的成果というニュアンスがあるから、俺は代わりに「atomic」を使う。将来の人類までをも害するというニュアンスだ。秘密裏に核開発を計画・決定し、影響については「心配ない」と隠蔽(いんぺい)し続ける。「マンハッタン計画」国立歴史公園に、風下住民はお呼びでない。「atomic age(核時代)」の歴史を隠すプロパガンダだからだ。俺は忘れない。真実を語り続ける。

     ◇

 たいなか・まさと 福山支局、ヘラルド朝日編集部、横浜・横須賀支局、外報部、中東アフリカ総局(カイロ)、国際報道部デスク、米ハーバード大客員研究員(フルブライト・ジャーナリスト)などを経て、核と人類取材センター記者として世界の核軍縮の動向を追う。



(管理人より)

被曝をさせられ、大切にしていた土を汚された福島の農家の方の叫びをブログ記事にしました☟が、今日はハンフォードの農家の方の貴重な証言です。

福島県のコメが外食産業や病院に流れていく。汚染された土の上で毎日朝から晩まで働く福島の農家の人たち

 

トムベイリーさんも少しですが出てくる動画☟

米国の核施設 ハンフォード他

 

有名な被曝を強制する側の人の話や、被曝を諦めさせる側の人の話を聞くのではなく、肩書きのない被曝させられた側の市民の叫びを聞くことが重要だと私は思います。

被曝防護に見せかけたり、原発に反対している風に見せかけて、「相手に伝わる、伝わらない」というもっともらしい屁理屈でもって 、被曝を強制する側に擦り寄る論調がはびこっています。

そういう論調は、被曝を強制された側の心を踏みにじっていると私は感じます。結果的か意図的かはわかりませんが。

 

 

私たち市民が思ってるよりはるかに、世界は放射能汚染されています。

 

【世界の核実験地図】

 

 


 

 


特命報道記者X 2011ベラルーシ国家ぐるみの情報統制~バンダジェフスキー博士取材【文字おこし】

2013-07-06 | 世界の放射能汚染

 

 

『特命報道記者X 2011』
12月18日(日)午後4時~5時25分放送
http://www.fujitv.co.jp/tokumeiX/


◆ウクライナ・ベラルーシ/チェルノブイリ「食と健康」
 原発への道すがら、「赤い森」と呼ばれる高レベル汚染地域に立ち寄ると、事故から25年経ても空間線量で100μSを超えている。
原発内には、未だ3500人が働き、使用済み燃料の管理などに勤しんでいる。
 ベラルーシの汚染地域の畜産農家は、未だに汚染された牛乳の対応に追われていた。また、この一家の大好物である乾燥キノコも、取材班が検査場に持ち込むと、基準を9倍上回る汚染が判明。 こうした汚染による内部被曝の影響を調べるため、ベラルーシ政府が
手配する病院に向かうが、全員が徹底して「今はもう健康に影響しない」と答える。そこで監視の目を盗んで市内の病院を取材すると、健康被害に関して隠されてきた実態を知ることに・・・。国家ぐるみの、原子力にまつわる情報統制を目の当たりにする。
 ウクライナでは、汚染地出身の孤児が受ける、困難な心臓の手術に密着する。

ここでも見れます↓

http://www.dailymotion.com/video/xn31k4_%E5%8E%9F%E7%99%BA%E4%BA%8B%E6%95%85-25%E5%B9%B4%E7%9B%AE%E3%81%AE%E7%8F%BE%E5%AE%9F-2011-12-18_news#.UdaoD_lA1ic


【上段動画12:30から  文字おこし】

ナレーター:病院を取材したいと言うと、ベラルーシ政府はある病院を手配してくれた。その名も「全国放射線医学人間環境科学実用センター」とものものしい。迎えてくれた医師は、不思議な言葉を口にした。

医師:「この全国放射線医学人間環境科学実用センターは、2002年に新しく建てられました。みな、大統領のおかげです。」

ナレーター:汚染地に住むという患者に話を聞いた。

患者:「私は事故直後の1986年に現場の近くで働いていました。住民が避難した場所で水や植物にどれだけ放射性物質が入っているかチェックしていたんです。」

取材班:具体的にはどこが辛い状況ですか?

患者:「虚血性の心臓疾患と血圧も高く、そして非常に足が痛いんです。」

しかし、医師は

医師:「それらの病気は放射線とは関係ありません。事故の後、彼らにかかった大きなストレスが原因でしょう。」

ナレーター:意外なことに案内してくれる患者のどの症状も放射線とは関係ないという。別の医師に聞いても、

取材班:「ここは放射線病院って看板にも書いてありましたけど、今、放射線とは関係のない病気の人たちばかりなんですね」

医師:「はい、放射線に直接関係はありません。普通の病院と一緒です。」

ナレーター:それは、もはやこの国に、放射線による健康被害はないということなのか。私たちはベラルーシで放射線が体に与える影響について論文(チェルノブイリの子供の食物摂取におけるセシウム137と心臓血管疾患の関係性)を書いている女性医師に聞いてみることにした。

ウクライナ人のコーディネーターに電話をしてもらうと、

女性医師(電話):「事故の後、心臓障害は2倍から2.5倍に増えました。考えられる原因は結局食べ物に含まれるセシウム137のせいなんです。月曜日は午後の勤務なので午前中ならあなたに会えます。ぜひあなたに会って本当のことをお話したい。」

ナレーター:病院で聞いた話とは正反対だった。この女性医師と会い、詳しい話を聞く必要がある。しかし、この時私たちは大きなミスを犯していた。先ほどの電話を、ベラルーシ政府の職員である彼(アンドレイ氏)に聞かれていたのだ。翌朝、再び女性医師に連絡を取ると、

女性医師(電話):「取材は受けられません。」

ナレーター:この国で何が起きているのか。

コーディネーター(電話):「会えないんですか?」

女性医師(電話):「理解できないかもしれないけど、あなたは取材して帰るだけ、私はここで生活しなければ・・・。その代わりウクライナにいる私の夫バンダジェフスキーに聞いてください。夫なら真実を話せます。」

ナレーター:私は無理だが、夫なら会えると告げ、電話は切れた。何かがおかしい。私たちは監視役の運転手をホテルに残したまま、ゴメリ市内の産科病院に飛び込んだ。すると、

セルゲイ医師:「病院を案内します。ここには赤ちゃんの集中治療用の保育器が9個あるんです。」

ナレーター:このセルゲイという医師が案内してくれるという。9つの保育器は全身を管につながれた赤ちゃんでいっぱいだった。

セルゲイ医師:「ここには州全体から先天性障害のある新生児が送られてきます。つまり、このような重病の赤ちゃんが一番多いんです。この子は重大な先天性肺炎と肺出血があります。この子は溶血病があります。」

ナレーター:電話の女性医師は心臓障害が増えていると言っていたが・・

セルゲイ医師:「いますよ、あちらです。」

ナレーター:別室に案内された。

セルゲイ医師:「この子は心房中隔欠損です。今すぐ手術の必要はありませんが心臓の音が異常です。」

ナレーター:先天的に右心房と左心房の間の壁がない重い心臓の病。取材班のコーディネーターが、心臓の音を聞いた。

セルゲイ医師:「心臓がシキシキと打っているのが聞こえるでしょう?そういう欠陥なんです。」

取材班:「どうだった?」

コーディネーター:「変な音がしました。ドキドキと打ってますが、はっきりしていない感じ」

ナレーター:それでも懸命に鼓動を打ち続ける小さな命。

取材班:「多いんですか?こういう人は?」

セルゲイ医師:この病院だけで1年に5人から10人。うち2~3人が手術を受けます。」

女性医師(上司)「そんなの、世界平均と変わらないでしょう!」

ナレーター:突然口をはさんだのは、セルゲイ医師の上司と思しき女性。

女性医師(上司)「最近は新しい機械が導入され妊婦の検査も詳しく行われるようになったので、事故前より多くの病気が見つかるだけで、別に放射線は関係ないんですよ。」

ナレーター:放射線は関係ない。そう繰り返す女性医師の言葉に、たまりかねたようにセルゲイ医師は、

セルゲイ医師:「この病院には州全体の危険な患者たちが集中するとはいえ、正常な赤ちゃんは全体の2%しか生まれません。」

ナレーター:正常な赤ちゃんが2%しか生まれない。危険な母子が集まる病院だとしても日本では考えられない数字だ。つまりそれが放射線の影響ということなのか。

セルゲイ医師:「私の主観では、放射線はもちろん子どもたちに大きな影響を与えています。放射線を浴びれば免疫は弱くなるんだ。

ナレーター:それが、この国で数え切れない赤ちゃんを取り上げてきた医師の実感なのか。

セルゲイ医師:私たちは女性の子宮内に蓄積したセシウムの量を測ったことがあります。日本の信州大学との協力でした。もちろん通常よりも多いセシウムが発見されており、これから胎児への影響を詳しく調べます。」

ナレーター:セルゲイ医師が言うプロジェクトに医師として参加した長野県松本市の菅谷市長。取材した映像を見てもらうと、

菅谷市長:「あ、彼ね。よく、この先生言ってくれたなあ・・・」

ナレーター:菅谷氏がセルゲイ医師を心配するにはわけがある。

菅谷市長:「ベラルーシで原発を作るんですね。ルカシェンコ大統領は原発を作るのであれば、できるだけ原発の悪口を言わないようにと箝口令を敷いて・・」

ナレーター:確かに独裁者と言われるルカシェンコ大統領は原発の建設を急いでいた。セルゲイ医師は、そんな中、危険をおして語ってくれたのか。

取材班:「何で皆、ベラルーシで障害があることを隠そうとしている?」

セルゲイ医師:「それがこの国のシステムだからさ。僕には聞かないで欲しい。」

ナレーター:帰り際、一人の(同病院の)女性医師がこんな言葉をかけてくれた。

(同病院の)女性医師:「バンダジェフスキー氏を訪ねて下さい。彼なら真実を話してくれます。」

ナレーター:バンダジェフスキー。その名前には聞き覚えがある。突然電話で取材拒否を告げた女性医師が「彼なら話せる」といった夫の名だ。急遽私たちはウクライナ、キエフにもどった。この街に目指す人物がいる。

(イヴァンキヴ病院)

ユーリー・バンダジェフスキー博士。かつてゴメリ医科大学の学長をつとめた程の人物だが、

バンダジェフスキー博士:「今の私は国外追放の身です。」

ナレーター:彼は1999年汚職容疑で逮捕された。政治的、意図的な冤罪だとして海外の人権団体が猛烈に抗議、5年の服役の後、海外で研究活動を続けている。

その逮捕の直前に発表されたのが、汚染地で亡くなった人の臓器を取り出し、セシウムの量を調べた、世界でも唯一のこのデータだ。

黒は大人、灰色は子ども。様々な臓器に溜まったセシウムの量の中で、注目は1番の心臓。特に子供から600bqを超える高濃度のセシウムが検出されている。

さらにこのグラフは

臓器にセシウムの量が多ければおおいほど、心電図が正常な子が少なくなるのを示している。

臓器が74Bqから100Bq汚染されると、心電図が正常な子どもは1割程度しかいない。

バンダジェフスキー博士:「驚かせたくはないのですが、すでに日本の子どもの心臓から、20~30Bq見つかっています。これからも、まだまだ増えるでしょう。」

 

 【下段動画 11:46まで】