ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

汚染状況重点調査地域の福島県古殿町のスギの木が、県内外に売り込まれるという事実

2016-05-06 | CLT バイオマス 木

 

古殿産スギ ブランド化へ 年度内に名称、ロゴ決定

福島民友 2016年05月04日 12時05分

古殿町は本年度、町木「スギ」のブランド化に乗り出す。町にあふれる森林資源を有効活用することで、町の活性化や新たな財源の確保を目指す。

 同町は、町の総面積1万6347ヘクタールのうち森林面積が1万3470ヘクタールと82%を占める。うちスギを主体とした人工林面積は5512ヘクタール。町は、2014(平成26)年の特徴調査で町産スギの強度が高いことが分かったため、ブランド化し、県内外に売り込むことを決めた。

 町は、本年度の一般会計当初予算にロゴ制作費を計上。本年度中にブランド化した際のスギの名称を決め、ロゴを制作する。
 3月末には木材の乾燥機を購入。今後、使用するための環境を整備し、町内の製材所が町産スギを加工する際に利用できるようにする。製材所が積極的に町産スギを使うことで、取引のある工務店などに町産スギの魅力を広める。そのほか、いわき市産のスギを「磐城杉」としてブランド化した、高級割り箸製造・販売業の磐城高箸(いわき市)と協力し、同町産のスギを使ったPRグッズを作製する方針だ。
 また、適切に管理され持続可能な森林に与えられる「森林認証制度」の取得を目指す。 町の担当職員は「ブランド化の後が課題。住宅メーカーや建設業者に古殿のスギの魅力をPRし、販路が確保できれば」と話した。

  

(管理人より) 福島第一原発事故による膨大な放射性降下物があった地域の木材を「県内外に売り込む」というニュースです。

古殿町は汚染状況重点調査地域ですから、放射性降下物の「多⇒少」という移動を行政が予算をつけてやるということです。放射性物質の集中管理とは真逆の放射能拡散事業。

基準値以下であっても放射能の移動に変わりはありません。住宅資材として全国に流通させられるでしょう。

しかもPRグッズを作るんですね・・・・「割り箸」という口に入るものかもしれない・・・・こういうものにも予算がつく仕掛けがあるのです。

「風評の払拭」に予算が付いているというのは、熊本被災地に送られた福島市の水に関するブログ記事のところで述べました。↓

熊本地震の被災地に福島市が水道水「ふくしまの水」約1万本を送ったという事実

もう言葉もありません。

命と環境を守るという視点は日本の行政にはないということ・・・

以下を見れば分かります↓ 

 

福島県全域から汚染木材を集めて加工するCLT工場を、あの大熊町に建設。木の中心部分の汚染は2000bq/kg!

樹木における放射性セシウム汚染の現状を見ると、CLTやバイオマスは無理だとわかるのになぜ国策化?

汚染状況重点調査地域でCLTの実証事業。福島産の木材が岡山県の工場でCLTに加工される!

 

【問い合わせ】南相馬市の原町火力発電所でも福島県内の木質バイオマスを年間6万トン燃やす事実

食品産業廃棄物を肥料化する会社から萩市の豪雨被災地にバーク使用の肥料500トンの寄付。樹皮の産地は?

2012年に群馬県の放射能汚染ほだ木を1万6000本、おがくず業者が買い取る。おがくずの行方は?

献血に訪れた人に宮城県産の杉の木で作った折り紙をプレゼント。1枚25円赤十字に寄付金って・・・


食品産業廃棄物を肥料化する会社から萩市の豪雨被災地にバーク使用の肥料500トンの寄付。樹皮の産地は?

2016-03-28 | CLT バイオマス 木

被災農地に肥料寄付で感謝状

NHK山口 3月18日 18時51分

平成25年の記録的な豪雨で被災した萩市東部の農地の復興に向けて堆肥およそ500トンを寄付した広島市の肥料会社に18日、萩市から感謝状が贈られました。
平成25年7月に山口県北部を襲った記録的な豪雨で萩市東部では、河川の氾濫などにより田んぼや畑に土砂が流れ込む被害を受けました。
その後、広島市の肥料を製造する会社からおよそ500トンの有機肥料が寄付され、農地の復興に貢献したとして18日、萩市役所で野村興兒市長から島谷経夫社長に感謝状が贈られました。
野村市長は、「水害を受けた当時は農業を辞めようという人がたくさんいたと思うが、肥料の寄付のおかげで多くの農家が助けられました。ありがとうございます」と感謝の言葉を述べました。
これに対して、島谷社長は「来年度も堆肥の寄付を申し出ており、今後も引き続き農家の支援を行いたい」と応えていました。
寄付された肥料は、被災した田万川、須佐、むつみ地区のあわせて16.54ヘクタールの農地に整備が終わった去年3月から10月にかけて投入されたということです。
島谷社長は、「水害を見て農家がだめになるのではと思い支援を申し出ました。復興も進んでいるということでこれから農家の方にもっと発展していってほしい」と話していました。

 

(管理人より)

このNHK山口のこのニュースを見逃していましたが、ブログ読者の方から教えていただきました。キャッシュの画像をソースとして貼っておきます。

記事の中に「広島市の肥料を製造する会社」とありますが、企業名は書いてありません。

「島谷経夫社長」で検索したら

久米産業株式会社 広島市中区幟町10番5号 代表取締役 島谷 経夫 (082)221-6087  と出てきました。

久米産業株式会社・久米肥料株式会社という形でHPにあります。

久米産業株式会社は、食品産業廃棄物の収集・運搬及び中間処理業。久米肥料株式会社は、有機質肥料の製造・販売業。

代表取締役は同じです。つまり食品産業廃棄物を肥料にする会社なのです。

HPに 「樹皮や籾殻などの処理にお困りの方 有機質肥料再生の副資材として活用します」 と書いてあります。(下画像 赤囲み)

そのバナーをクリックすると 以下のページになります。




以下は私が2014年に書いた過去記事です☟

琵琶湖汚染木材チップ問題テレビ報道と放射能汚染地域の樹皮(バーク)について 

汚染バークは日本中に!ペレット乾燥の燃料、バーク堆肥、石炭火力の混焼?農地改良材?

【再エネ公害】汚染木質チップ撒き散らしてどこが再生可能?国策「バイオマス」自然エネルギーを検証する

 

この中に 「関東森林管理局」の資料というのがあり、それを見ると、最も放射能汚染の激しい福島県のバークが流通していることがわかります。

平成25年度国有林材の安定供給システム販売(第1回)公募結果

福島だけでなく東北の汚染木があらゆる形態で加工製品化されもう止めようがないほど流通しているんですね。滋賀県琵琶湖に放置された汚染木屑の問題も、結局、最後はうやむやにされました。


2012年に群馬県の放射能汚染ほだ木を1万6000本、おがくず業者が買い取る。おがくずの行方は?

汚染木くず問題(3)汚染木くずが持ち込まれた前橋市でも木質バイオマス発電事業が次々展開

汚染木くず問題(2)汚染木くずの中間処理問題で前橋市長に公開質問とヒヤリング~市民オンブズマン群馬

汚染木くず問題(1)滋賀~栃木・山梨・鹿児島・茨城・千葉に運搬していた事実。NHKはなぜか千葉を報じず


そういったことから考えて、この広島の企業が作った肥料が、どこの県の樹皮を使ったものか、その樹皮が放射能汚染されているかいないかは、実際のところわかりません。

放射能検査してみなければ不明です。

「寄付された肥料は、被災した田万川、須佐、むつみ地区のあわせて16.54ヘクタールの農地に整備が終わった去年3月から10月にかけて投入された」

と記事にありますので、寄付された肥料はもう、畑に混ぜ込まれているでしょうね。

こうやって作っています☟

http://www.eco-kume.co.jp/index.html 

 

 

 

 

 

ひと袋20kgで330円。500トン=500000kg 

500トンですから 25000袋で825万円・・・原価はもっと安いはずですけど・・・・ 

寄付をするということはただということです。 

このようなことが、山口県で実際に行われているということを、ブログ記事に記録しておきます。

 

 

 

 


2012年に群馬県の放射能汚染ほだ木を1万6000本、おがくず業者が買い取る。おがくずの行方は?

2016-03-03 | CLT バイオマス 木

手作業でシイタケ菌を植えたが、無駄となったほだ木=渋川市で

シイタケ原木など300万本使えず 放射性物質が基準超え

東京新聞 2016年3月1日

 東京電力福島第一原発事故に伴う放射性物質の影響により、二〇一四年度に県内の二十五市町村で計約三百万本、約二万トンのシイタケ原木と植菌した「ほだ木」が使えず、その後も処分が進んでいない実態が分かった。農家が高齢化し、原木などの処分作業や東電への賠償請求手続きに手間が掛かる事情が背景にあるとみられる。原発事故から約五年。特産品で流通する生シイタケの安全性は確認されているが、爪痕の修復は長引いている。 (菅原洋)

 シイタケは長さ約九十センチのコナラやクヌギなどの原木に菌を植えて栽培する。原発事故後、原木とほだ木には一キロ当たり五〇ベクレル、シイタケには同一〇〇ベクレルと放射性セシウム濃度の安全基準が厳格化された。

 県が環境省の依頼で基準を超えて使えない原木とほだ木を調査した結果、放射性物質が飛来した県内の産出が多く、計約三百万本に上った。

 原木などはサイズが大きいため、事業系の一般廃棄物としての焼却が難しく、処分は専門の業者に委託する。ただ、費用に県の補助金はなく、東電に賠償請求する場合が多いとみられる。

 原発事故前には、廃棄するほだ木は暖房の燃料用などに再利用してきたが、安全基準を超えた場合は慎重な取り扱いが必要となる。

 県きのこ普及室は「三百万本のうち現在どの程度処分できたかは分からない。処分するべき物であり、農家の声を聞いて進めたい」と説明している。

 渋川市北橘町の森田椎茸(しいたけ)園では、二〇一三年に使えなくなったほだ木約八千本がいまだ保管され、農地の有効活用を妨げている。

 同園は事故の起きた一一年に約一万三千本のほだ木が使えず、処分した費用を東電に賠償請求。全額の支払いで合意したが、手続きに時間がかかり、いまだに補償金は手にできていない。

 一二年も約一万六千本のほだ木が使えなかったが、おがくず業者が安値だが買い取ってくれた。一三年の分も依頼するつもりだ。

 ただ、園の経営者で元県きのこ振興協議会長の森田富雄さん(64)は「農家が高齢となり、使えないほだ木が山の中にあると、搬出が難しい上、東電への賠償請求手続きの手間も避ける場合がある」とみている。

 同園は県きのこ品評会で何度も最高賞を受賞し、直売もしている。しかし、事故前は年間約十三トンあった原木シイタケは事故後に同五トン以下に減り、昨年は同十トン以下にとどまる。

 森田さんは「東電から生産の減少に対する補償も出ているが、いつまで続くのか」と不安を口にする。

 県によると、県内の生の原木シイタケは事故のあった一一年までは年間千トン以上の生産量があり、一二年まで全国首位も続けたが、一四年は五百二十九トンと減らし五位に落ちた。生の原木シイタケ栽培の従事者も一一年の三百四十四人から一四年は二百五十五人に減った。

 県内では、生の原木シイタケは放射性物質による出荷自粛要請はなく、安全性が確認されている。 

 (管理人より)

放射能汚染地域のしいたけの原木=ほだ木の危険性については、何度もブログで書いてきました。特に、原発事故後のしいたけ原木の調達ルートに関して書いたこのブログ記事は、長文にも関わらず相当拡散しました。 

見てない方は先に目を通していただくとわかりやすいです。

もうこの国はどうしようもない。干しシイタケを20億円かけて給食で子供に食べさせる狂気の国、日本。

東北の森林県から出荷されたしいたけ原木は、2011年、2012年に西日本にも流通しているということが、国の資料に書いてあるわけです。

  

今年は2016年なのに一番新しい資料がなぜか2013年までですね。前のブログ記事には書いてなかったので見ておきましょう。

2013年の原木調達ルートはこちら☟

 

2013年の原木の動きとして、東日本⇒西日本 となっている例をあげてみると、福島⇒富山、岩手⇒京都、岩手⇒兵庫、岩手⇒奈良、岩手⇒滋賀 というのがあります。

やはり、東日本から西日本へ、2013年でもほだ木が流れています。

これは東京新聞の記事の太字下線部分にあるような、ほだ木の汚染に対する認識の異常さのあらわれだと思います。

放射能汚染がまだらであること、きのこは放射性物質を吸い上げること、セシウム以外核種は調べてないことを無視した認識でしかありません。

しかも、「一二年も約一万六千本のほだ木が使えなかったが、おがくず業者が安値だが買い取ってくれた。一三年の分も依頼するつもりだ。」とあるように

なんと大量の群馬県の汚染ほだ木をおがくず業者に売り渡しています。

このおかくずはどこに行ってしまうのでしょうか。

汚染ほだ木を加工したものが結局流通することになっています。おがくずは糠などを混ぜてうすめて結局菌床にされているのではないだろうかという懸念・・・加工すればわからなくなってしまいます。 

オガ粉、オガ炭、オガライト、木質粒状燃料、肥料にも混ぜ込まれるかもしれません。もう手のうちようがありません・・・・おがくずになればすべてを追跡することなど不可能。

絶望的ですが、とりあえず「菌床製造用おが粉の調達ルートを2011~2013年まで調べてみます。

菌床は、しいたけ以外のきのこにも使いますから注意が必要です。

群馬県を赤、福島県を黄色で囲んでみます。

2011年  福島⇒富山、福島⇒新潟 というオガ粉の移動。 新潟には有名なきのこメーカーがありますね。 もう食べてしまったあとですけど。

2012年  


2013年 


 最後に、コナラの放射能を可視化しておきます

再論:コナラ樹皮の放射能汚染について―放射能はコケに凝集! 福島県飯舘村のコナラ

 

私も小さい頃家でしいたけの菌をコナラの木に打ち込みしいたけを栽培したことがあるので、いかにほだ木が汚染されたことが無念か、生産者の方の気持ちはわかります。

残念でなりませんが、この汚染は現実で、人間が汚染されたきのこを食べると病気になる、このこともまた現実なのです。それはチェルノブイリが証明しています。

 


献血に訪れた人に宮城県産の杉の木で作った折り紙をプレゼント。1枚25円赤十字に寄付金って・・・

2016-02-24 | CLT バイオマス 木

  

被災地復興支援 献血で折り紙プレゼント

2月17日 14時28分  NHK

東日本大震災の発生から来月で5年になるのを前に、「して、被災地の復興支援につなげようという運動が全国一斉に行われています。
この運動は、日本赤十字社などがおととしから続けています。17日は全国で、献血を受け付ける施設を訪れた人たちに、宮城県のくりこま高原産の杉の間伐材で作った折り紙が1枚ずつプレゼントされました。折り紙がプレゼントされると、この運動に協力している企業から1枚当たり25円が日本赤十字社に寄付される仕組みで、寄付金は被災地の復興支援などに活用されるということです。
JR大阪駅に近いビルの一室にある献血の施設では、杉の木の香りを楽しんだり、普通の紙より固めの手触りを確かめたりしながら、その場で早速、鶴を折る人の姿も見られました。
献血をした大阪・箕面市の30代の女性は、「木の香りがしてすてきな折り紙です。少しでも復興の支援になればと思い献血しました」と話していました。また、大阪市の50代の男性は、「温かみのある折り紙だと思いました。間接的ですけど被災地のために役に立てたらうれしいです」と話していました。
 
 
 
(管理人より)
 
また大義名分がいっぱいくっついた運動が行われているようですね。よく見なければいけません。
経木のように木を薄くスライスした「折り紙」を献血をした人にプレゼントするというもの。 この折り紙は「宮城県のくりこま高原産の杉の間伐材」で作られています。
 
放射性降下物があった東日本の木が放射能汚染されたことは残念ですが事実です。東北の森林県が汚染されたことは私も無念でなりませんが、この汚染の事実がなかったかのようなこのニュースにも驚いています。 
宮城県のくりこま高原産の木に関しては以前のブログでも書きました。☟
 

原発が爆発した翌月末、田中優氏は東北の放射能汚染された森林で子どもと樹皮をむく活動。なんと今年も!

 

くりこま高原は、宮城県栗原市です。栗原市は汚染状況重点調査地域に指定された場所です。

栗原市をはさんで南北に大崎市と岩手県の一関市、といった位置関係になっており、そこを放射性プルームが通過し、膨大な放射性物質を落としたことはその後の調べでもわかっています。

市民による岩手全県土壌放射能汚染調査結果  より引用青文字 

岩手県南地方の放射能汚染は予想よりも遥かに酷いものであり、一関市、平泉町、奥州市、金ヶ崎町の 2 市 2 町全 164 調査地点中 52 地点が 1000Bq/kg(65000Bq/ m2)を超えている

つまり隣接の栗原市の森林には福島第一原発事故の際の大爆発で放射性物質が大量に降り注ぎ、今も残存しているということです。

くりこま高原の杉の木が全く放射能汚染されていないとは考えられません。

 

Modelling the global atmospheric transport and deposition of radionuclides from the Fukushima Dai-ichi nuclear accident  より

EU研究機関 Atmospheric Chemistry and Physics が発表した放射能汚染地図。 IAEA基準40kBq-m2以上は移住相当の汚染地域

 
 さらに、原発事故から5年が経過し木の内側まで、放射能汚染が進んでいることも、調査結果が出ています。

福島県全域から汚染木材を集めて加工するCLT工場を、あの大熊町に建設。木の中心部分の汚染は2000bq/kg!

 

それなのに、こういった運動が行われているのはなぜでしょうか。この運動に協力している企業とはどこでしょうか?

調べてみるとここでした。去年からやってるんですね。

 

日清医療食品と日本赤十字社がコラボして「献血で東北支援を!」キャンペーン第三弾を9月11日(金)47都道府県の献血会場で実施  より引用青文字

配布数15,000個。配布終了次第キャンペーンも終了

応援の仕組み

株式会社イトーキ → 日清医療食品株式会社 → 日本赤十字社へ寄付。
宮城県産の間伐材であるスギを使用することで宮城県内の環境保全活動に役立ちます。
(使用するスギはくりこま高原の間伐材になります)


イトーキは、原子力企業とも取引してますね・・ 

日清医療食品 はワタキューセイモア(主要株主伊藤忠商事25.0%)の子会社。 病院給食の会社。Wikipedia を見ると311以前にも 事故米など汚染食品問題を起こしていますね。

日本赤十字  組織概要  役員一覧には 原子力企業の名前

 

日清食品のHPに、以下のような、今回の「折り紙」に関するインタビュー記事がありました。青文字引用


献血に行こう|日本赤十字社 インタビュー

Q.日本赤十字社から見た「献血で東北支援を!」についてご意見があれば教えてください。

第4弾「献血で東北支援を!」キャンペーン商品「折り樹」
献血に東北支援という社会貢献を絡めてご協力いただく日清医療食品様の献血活動は、画期的な取り組みであり、たいへん感謝しております。

また、キャンペーン時には東北支援につながる記念品が全国の献血会場で提供されることもあり、献血者の方からも好評をいただいております。

企業様の献血活動においては、事業所単位でご協力いただく形が一般的ですが、全国の社員の方が各地の献血会場に足をお運びいただく形での献血協力や社内報での献血の普及啓発など、日清医療食品様の取り組みは非常に先進的であると感じています。

このように日清医療食品様が熱心に取り組まれているのは社員の方々が医療施設や福祉施設で働かれていて、献血された血液がどのように医療現場で使用されているかをイメージしやすい環境にあるということも理由のひとつだと思います。

また、献血された血液の多くは白血病・ガンなどの病気の治療に使用されていますが、社員の方が日頃の医療現場において、常に血液は必要とされているということを十分に理解されていることも熱心に取り組まれている理由のひとつだと思います。



そしてこの件を 広めている組織が フォレスト・サポーターズ です。http://mori-zukuri.jp/topics/2016/01/07/report?id=488

登録企業団体一覧の中に イトーキも入っていました。

この中には個人もNPOも企業もごちゃまぜに50音順で放りこまれており、膨大な数があってわかりにくいのですが、電力会社や原発メーカー子会社などの原子力企業なども入っています。


アースデー FOE JAPAN 朝日新聞 大分合同新聞 大阪ガス 関西電力 熊谷組 清水建設  経団連自然 保護協議会 産経新聞 三洋電機 積水ハウス 電通 博報堂 東芝 日本生命 日本ハム 日本野鳥の会

農林水産省林野庁  日立 富士通 前田建設 マツダ トヨタ キリンビール などなど


CSRでグリーンウオッシュするために名をつらねているのか何かわかりませんが、もう書ききれません。抜粋しておきました。

この中にはもちろん東北の林業に関する企業や組織も入っていますので、「東北の汚染木はやめよう」という主張などどこにもありません。

ちなみに折り紙の前のプレゼントは、お箸とひのき風呂でした  


「フォレスト・サポーターズ」に登録している団体

日本製紙連合会 日本生協連  日本鳥類保護連盟  日本特用林産振興会  連合  ふるさと回帰支援センター  ボーイスカウト日本連盟

都市農山漁村交流活性化機構  NPO法人森づくりフォーラム  森のようちえん全国ネットワーク 森を育む紙製飲料容器普及協議会


明らかに、森を壊している側の企業や団体が入っていることに頭を抱えます 。なんてでっかいグリーンウオッシュ! 

フォレスト・サポーターズに参加している著名人サポーターには坂本龍一や、ガチャピン・ムックまで 

美しい森林づくり全国推進会議 が中心になって運動をしているということです。

これじゃ、「木が放射能汚染されてるからやめましょう」なんて言うはずないですね。

かくして、被災地復興、献血、美しい森づくり運動、といった美しい看板で、東北の木の折り紙は鶴となって日本中に拡散されていきましたとさ。

赤十字に25円回るのが嫌な人はどうしたらいいのでしょうか。拒否したらどうでしょうか。献血はしても折り紙は要りませんと。

つまり 15000人が献血に行って全員が折り紙をプレゼントされたら 15000×25=375000円 が 赤十字に寄付されるということ。

 

 日本赤十字社は生活家電セット(6 点)を被災地に寄贈していましたが、原発メーカーでした。 http://www.shinsaihatsu.com/data/110311kasetsu.html

  • 洗濯機(全自動 7kg程度)
  • テレビ(32型程度 テレビ台を含む)
  • 冷蔵庫(290L程度)
  • 炊飯器(5.5合炊き程度)
  • 電子レンジ(500W程度)
  • 電気ポット(2L程度)
原発メーカー日立製の冷蔵庫 

 

生活家電セットはもう支給を終了していますが、日本赤十字はこういうことをする組織だということです。

日本赤十字社に寄付が回ることに納得がいかない市民もいます。同じ寄付するなら信頼できる人に直接託したい市民もいるのです。

今回のような複雑な運動は、何もわからない人は、いいこととしか思わないことでしょう。

 

 

 



チェルノブイリ原発立ち入り禁止ゾーンでまた森林火災。プルトニウムなど放射性PMが舞い上がる。

2015-07-02 | CLT バイオマス 木
チェルノブイリ原発立ち入り禁止ゾーンで火災
 
29日ウクライナのチェルノブィリ原発のすぐ近くで、乾燥した草が発火し危険な状況になっている。火事の面積はすでに130平方キロに及んだ。
現時点で、火事が食い止められているのは部分的に過ぎない。
放射線問題の専門家達は「森林火災が、深刻な脅威をもたらす可能性がある」と警告している。

 

 (管理人より) 

4月に続いてまた、チェルノブイリの立ち入り禁止ゾーンで森林火災が起こっています。
4月の火災の様子はこちら  このときも1992年に森林火災が発生して以来最大の規模で、広範囲にそして上空に高く煙が立ち上っていました。
周辺住民は、煙を吸い込むことで追加的に内部被曝をさせられるのです。
チェルノブイリ森林火災は、原発事故が決して終わりのないものだということを示しており、私たちは森林火災の危険性を強く認識すべきだと思います。☟
 
 
http://besobernow-yuima.blogspot.jp/2015/02/radioactive-fallout-it-really-doesnt-go.html  より転載

New Scientist

ウクライナの森林火災はチェルノブイリの放射能を拡散しかねない (Image: Reuters)

Rise in wildfires may resurrect Chernobyl's radiation (元記事)

11:35 09 February 2015 by Debora MacKenzie

山火事が再び掻きたてるチェルノブイリの放射能  

世界最悪の核事故の放射能は、とにかく消えさることはない。ウクライナとベラルーシのチェルノブイリの深い森で山火事が発生すれば、土壌の上層部に閉じこめられた放射性物質が放出され、再び放射能の雲がヨーロッパに拡散するかもしれない。

その地の森林火災はすでに、放射性物質をヨーロッパに再拡散してきた。だが、気候変動、政治的不安定――および枯れ葉に対する放射能の特異な作用――によって、この状況をさらに悪化する条件が整っている。
チェルノブイリ原発の原子炉が1986年に爆発し、ウクライナおよび隣接するベラルーシの最もひどく汚染された4800平方キロメートルの地域の人びとは避難を余儀なくされた。この「立入禁止区域」は、野生生物の安息地になり、深い寒帯林に覆われることになった。
 
ノルウェー大気研究所(Norwegian Institute for Air Research)のニコラオス・エヴァンゲリオ(Nikolaos Evangeliou )らは、同地域の森林火災の影響を分析し、その将来の頻度と規模を計算した。そのために研究チームは、2002年、2008年の火災実態を示す衛星画像、およびその地域に堆積する放射性セシウム137の計測値を、大気運動と火災のモデルに入力した。
 
彼らは、チェルノブイリ事故によって8京5000兆ベクレルの放射性セシウムが放出され、立入禁止区域の土壌上層部にいまだ2000兆ないし8000兆ベクレルが潜在していると推計した。別の生態系であれば、侵食や植生の除去によって、この放射能値は徐々に落ちていくだろう。だが、これら放置された森林では、「樹木が放射性イオンを取り込み、枯れ葉がそれを土壌に返す」とエヴァンゲリオはいう。

 

放射性の煙

研究チームは、3度の火災によって、セシウムの2ないし8パーセント、約500兆ベクレルが煙とともに放出されたと計算する。これが東ヨーロッパに拡散し、南方遠くトルコで、また西方遠くイタリアとスカンジナビアで検出された。
 
英国政府の放射線リスク委員会の元委員長であり、チェルノブイリの健康への影響を研究したイアン·フェアリー(Ian Fairlie)は、「このシミュレーションは、おそらく潜在的なリスクを過小評価している」という。それは、研究チームが想定したセシウム137の半減期にもとづいて推測値が算出されているためであり、それより長いと信じている研究者もいると彼はいう。
 
研究チームが計算した放出量にもとづけば、近隣にあるウクライナの首都、キエフの住民は、放射線量を平均して10マイクロシーベルト――年間許容線量の1パーセント――を浴びたことになる。論文の共著者であり、コロンビア市サウスカロライナ大学のティム・ムソー(Tim Mousseau)は、「この被曝量は、とても小さい。だが、これらの火災は、汚染物質がどこに行くかを知らせる警告にはなります。もっと大規模な火災が発生すれば、人口集中地域にもっと重大な結果をもたらすでしょう」と言う。
 
また、平均線量が問題なのではない火災は、セシウムだけでなく、放射性のストロンチウム、プルトニウム、アメリシウムを不均等に撒き散らすし、たとえばマッシュルームがセシウムを取りこむように、食品のなかには、こうした重金属類を濃縮させるものがあるので、ずっと多くの放射線量被曝を被る人たちがいる。「摂食による内部線量が重大になりえます」と、ムソーはいう。結果として被る癌を、被曝量の少ない大勢の人々中から特定するのは困難である。「しかし、本人にとって、その癌は非常に重大なことになるでしょう」。
 
森林火災の発生頻度も、やはり増大しそうである。気候変動に関する政府間パネルによれば、当該の地域は乾燥化に向かうはずである。研究チームは、旱魃のために、森林火災が被災地域と規模の両面で悪化していることを明らかにしており、この傾向がなお悪くなると予測されている。
 
これは、森林管理の欠如など、一連の要因のためなのかもしれない。たいがいの森林は、枯れ木の除去、道路整備や防火帯伐採によって管理されているが、立入禁止区域の森林は管理されていない。しかも、火災の元凶である枯れ死した植生の堆積物が1986年以来で倍になる率で蓄積している、と研究チームはいう。
 
殺虫効果?

これは部分的には、放射線そのものが枯れ葉の腐食を妨げるためであり、おそらく放射線が主要な虫類や微生物を殺すせいだろう。「非汚染区域の枯れ葉を運び込んでみると、半分だけの速度で腐食することがわかった」と、エヴァンゲリオはいう。
 
モデルによれば、森林火災は2023年から2036年にかけて最盛期になる。2060年まで森林火災が発生しつづけるだろうが、そのときまでに放射性降下物の多くは減衰しているだろう。
 
情けないことだが、いざ火災が発生すると、この地域の消防隊は、1000ヘクタールあたりの隊員数と装備の規模がウクライナ全国の7分の1の貧弱さである――目下の紛争を考えれば、状況が改善するとは思えない。国連環境計画が火災監視ビデオ装置を設置しているが、道路封鎖のため、森林の多くは進入不能であるか、到達時間が遅くなる。「現地はまるでジャングルである」と、エヴァンゲリオはいう。
 
世界保健機関ヨーロッパ事務局放射線防護部の元部長であり、クオピオ市は東フィンランド大学のキース・バヴァーストック(Keith Baverstock)は、これは明白に重要な問題であり、かなり広大な森林地が汚染されているフクシマにも当てはまることですこれには非常に正統な論点があります。森林管理の欠如、放射線に被曝した植生の明らかに緩慢な腐食、渇水をもたらす気候変動、森林地の拡大、これらすべてが森林火災のリスク増大に寄与し、したがって半減期の長い放射性核種のさらなる拡散を促します」という。
 
最近の火災で再拡散された放射能の実際の量は、1986年にヨーロッパに堆積した量の約10分の1であり、その健康に対する影響は、いまだ疫学者たちの論争の対象である。だが、半減期の長い放射線源は存続し、蓄積するので、いかなる線量も凶報である、とムソーはいう。「ますます大きく蓄積する情報によれば、それ以下では影響がなくなる閾値は存在しないという考え方が支持されています」。

(管理人より)↑ ※翻訳は管理人

英国の科学誌「ニュー・サイエンティスト」2015/2/9付の記事ですが、ぞっとする話です。チェルノブイリでは原発事故によって森林に撒き散らされた膨大な放射性物質を含む落ち葉の腐食が進まず、森林火災の原因となっているというのです。

森林火災によって、「セシウムだけでなく、放射性のストロンチウム、プルトニウム、アメリシウムを不均等に撒き散ら」されることになります。大気の流れによって、北半球に住む私たちのところにも流れてくることでしょう。
今後日本でも、福島での森林火災が同じように起こりうるということです。
実際には、今福島県では、再生可能エネルギーという大義名分で、人為的に「木質バイオマス」という形で汚染された木を燃やしています。木質バイオマス発電、火力発電での木質バイオマスと石炭との混焼など。

バグフィルターは放射性物質を通しますので、焼却行為は森林火災と変わりありません。当ブログでは連日、汚染された木質バイオマスを燃やすと危険だということを伝えているわけですが、
そもそも、ごみを燃やすという行為が危険だという認識が日本人にないため、なかなか伝わらないのが現状です。

 
ここにチェルノブイリでの森林火災について2009年に出された論文があります☟  ※翻訳は管理人

Vegetation Fires, Smoke Emissions, and Dispersion of Radionuclides in the Chernobyl Exclusion Zone
 

要約

1986年のチェルノブイリ原子力発電所の事故(ChNPP)は、おそらく過去30年間で最悪の環境災害でした。土壌中の放射性降下物や放射性核種の蓄積と植生は、環境に対して長期的な影響を与える可能性があります。大規模で壊滅的な植生火災の際に放出された放射性核種は、ヨーロッパ大陸、スカンジナビア、ロシアに拡散した可能性があります。チェルノブイリの立ち入り禁止区域(EZ)で発生した大規模な火災の可能性は、植生条件に基づいて評価されました。

私たちは、土壌における放射性核種の組成や植生、および火災によって放出された粒子状物質を再調査しました。最も高い大気中の放射性核種セシウム137のレベルは、春先や晩秋に発生しました。それは立ち入り禁止区域で最も激しく燃えた期間と一致しました。

立ち入り禁止区域と南ウクライナからの煙の雲が、活発な火災から数百キロメートル分散し、主要な大都市圏に到着したことは、衛星画像から明白です。

私たちは、リアルタイムで火災を検出するために衛星受信局を設置することを提案します。また公衆衛生を保護するため、破滅的な火事から放射能レベルを風下に予測するために、煙拡散と空気品質予測モデルを開発することが必須であります。

 

 
環境ジャーナリスト山本節子さんの講話冒頭に、この論文内容の紹介 があります。ぜひご覧ください。
 

 20121107「がれき焼却で、なにがおきるのか」講師 山本節子

 

 

 

 













【問い合わせ】南相馬市の原町火力発電所でも福島県内の木質バイオマスを年間6万トン燃やす事実

2015-07-02 | CLT バイオマス 木

 地図  より 原町火力発電所

 

 

(管理人より) 

CLTや木質バイオマスの危険性について直近で2つ記事にしましたが、ブログアクセス数がかなり伸びました。

福島県全域から汚染木材を集めて加工するCLT工場を、あの大熊町に建設。木の中心部分の汚染は2000bq/kg!

樹木における放射性セシウム汚染の現状を見ると、CLTやバイオマスは無理だとわかるのになぜ国策化?

 

それより少し前に、勿来発電所で福島県内の木の木質バイオマスを混焼するという絶望的な記事も書きましたが☟

いわき市の勿来発電所の発電燃料に福島県内産の木質バイオマス燃料が年間1000トン使われることに!

 

もっと、恐ろしいことが既に決まってはじまっていました☟ 

原町火力発電所における木質バイオマス燃料導入の試運用開始について

原町火力発電所における木質バイオマス燃料導入の試運用開始について プレスリリース

 

原町火力発電所への木質バイオマス燃料導入に関する概要(別紙)

 

 

 

 福島県産の木で出来た木質バイオマスを、南相馬市の原町火力発電所で 年間 6万トン燃やす

2010年より木質バイオマスの混焼を始めているようですが、混焼率を増加させていっています。 

その木質バイオマスの福島県内産(宮城県内産)を公表したのは、平成26年4月 。

そのための施設(保管庫)も新設しています。

☟写真奥には貯炭場が見えます。石炭に比べると木質チップの方が軽いので、燃料貯蔵場の面積・容積は、バイオマス専焼ならかなり大きなものが必要になるはずですが、混焼率が1%ならこの赤丸ぐらいなのでしょう。

木質チップを運ぶためのトラックなどの燃料なども考えると、仮にCO2温暖化説が正しいという前提でも合理性はないと思います。

 

 

 

 

原町火力発電所 

1号機 使用燃料:石炭(海外炭) 木質バイオマス

    ボイラー:三菱重工  

    タービン:東芝

2号機 使用燃料:石炭(海外炭) 木質バイオマス

    ボイラー:バブコック日立  

    タービン:日立製作所

 

原町火力発電所に問い合わせ(0244-24-1614)をしましたのでそのまま掲載します。

 

●混焼率は、0.2%から徐々に上げていっており、1%をめざす

●福島県内のチップの加工工場の段階で放射能濃度の検査(100bq/kg以下)をして、

さらに発電所にトラックで搬入の際、もう一度放射能濃度の検査(100bq/kg以下)をする。

●検査データはHPでは見ることはできない。

●燃やしたあとの石炭灰は、リサイクルが基本であるが埋め立てもある。

リサイクルは石膏やセメント材料になる。九州のセメント工場にも出荷している。企業名は言えない。

●木質バイオマス保管庫の建設費用は再生可能エネルギーの補助金など



福島県の火力発電所の職員の人に、危険性を伝えたところで、もう噛み合うはずもありませんので、状況のみ問い合わせてみました。

火発メーカーも原子力ムラです。そして、バイオマスの施設建設には再エネの補助金がジャブジャブ流れ込んでいます。


農山漁村における 再生可能エネルギー発電をめぐる情勢 平成27年4月 食料産業局 再生可能エネルギーグループ 農林水産省  より

 

木質チップを作る工場にも機械にも燃やす施設にも保管庫にも、バイオマス関連に膨大な税金がばらまかれています。

よく再エネ推進の市民や、市民派の地方議員などが、「原子力ムラがバイオマスを邪魔してる」などと陰謀論的に言いますが、バイオマスを通じて結局原子力ムラに利益をもたらすしくみになっています。

末端の利害関係者はだんまり。

そしてここが重要なのですが、末端のバイオマス利害関係者の中に、脱原発市民運動などの市民がいるということです。

私が関わった中でも実際2人いました。

ひとりは自身が被曝回避を訴えているのに、家族がバイオマス関連の仕事をしているために自家撞着となり悩み苦しみ、とうとう運動から去ってしまいました。

もうひとりは、体制、権威に擦り寄ることでバイオマスの問題を完全無視し、今でも、欺瞞的に再エネ推進と脱原発市民運動を同時に続けています。


バイオマスという再生可能エネルギーを推進することで、福島県内の木が燃やされ焼却灰になり、それが九州に運ばれセメントに加工されます。

つまり放射性物質は移動・拡散するということです。

移動すれば、そこに大なり小なり、労働者や周辺住民に被曝が追加されるということです。

いくら基準値を決めモニタリングをしているとは言え、放射能が移動することには変わりなく、東日本から九州へ運ぶ行為は、放射能汚染の高⇒低への拡散行為にほかなりません。


日本は「予防原則」という考え方を、もはや完全に失った国です。

これからどんな健康被害が起こっても不思議はないと私は思います。

震災がれき広域処理問題で声を上げた全国のたくさんの市民は、おしよせてくる戦争法案などの大きな問題の波に飲み込まれてしまい、目くらましされてしまったのか

バイオマス・セメントなどの、身近に放射性物質が拡散されてしまう「公害事業」に関してもう注目していないように思えます。

まったく絶望的なことですが、ブログ・ツイッター・フェイスブック・メーリングリストなどを使って、少しでも事実の共有をお願いします。

 

再エネ推進派が目の敵にする火力発電所も敷地内に太陽光発電所を新設しています。

原町太陽光発電所の概要

 

 

 


樹木における放射性セシウム汚染の現状を見ると、CLTやバイオマスは無理だとわかるのになぜ国策化?

2015-07-01 | CLT バイオマス 木

 

森林遺伝育種 第2巻(2013) 117 【話題】 樹木における放射性セシウム汚染の現状と課題  金指 努・杉浦佑樹・竹中千里 

はじめに

2011年3 月11日の東日本大震災によって引き起こされた東京電力福島第一原子力発電所事故は、大量の放射性物質を環境に放出し、現在も地域の農林水産業に深刻な被害をもたらしている。本稿では、 放射性セシウムによる林業への影響について、今後の対策を考えていく一助とするために、樹木の放射能汚染に関わる現状と課題についてまとめる。

樹木の放射能汚染問題

厚生労働省は、食品の安全性を確認するために、 事故直後の2011 年3 月16 日からさまざまな農産物 の放射能測定を行い、公表を続けている(厚労省)。 事故直後は、ホウレンソウを始めとする葉物野菜に おいて、食品の基準値(当時は 500 Bq/kg)(注 1) 以上の放射性セシウムを含む検体の存在が報告されており、5 月以降になると、茶、ユズなど木本の農産物で高濃度の放射性セシウムの存在が報告される ようになった(厚生労働省)。

さらに、福島県の特 産品であるモモにおいても、基準値以下ではあるものの、果実で放射性セシウムが検出された。モモは落葉樹であり事故直後の放射性物質が沈着した時点 で葉がなかったことから、樹体の地上部に沈着した 放射性セシウムが樹皮表面などから表面吸収されたと考えられ(Tanaka 2013)、除染のために樹皮の高 圧洗浄の処置がなされた。

事故後 2 年以上経過した 2013 年の春になると、ほとんどの栽培農産物で放射性セシウムが不検出であるのに対し、タラノメやコシアブラなどの樹木の新芽である山菜において、食品の新基準値(100 Bq/kg) を超える値が報告されていることは注目に値する (厚生労働省)。

林産物であるキノコ類は放射性セシウムの吸収能力が高いことが知られている(Byrne 1988)。事故直後の 4 月には、露地もののシイタケで 6,000 Bq/kg を超えるセシウム 137 の値が報告されている(厚生労働省)。

それを受けて林野庁は、2011 年 10 月に、 きのこ原木の当面の指標値を 50 Bq/kg(注2)と定めている(林野庁 2011a)。また、同年11 月には薪ストーブ用の薪についても、40 Bq/kg という厳しい 指標値が林野庁よりうちだされ(林野庁 2011b)、 きのこ原木や薪の主要な産地である福島県では、広葉樹林の放射能汚染が地元の産業に大きな影響を与 えている。

一方木材に関しては、2011年の調査結果 で得られた幹材での最大値 497 Bq/kg という値につ いて、林野庁は、人体への影響はほとんどないとい う見解を示している(林野庁 2012)。


樹木葉中の放射性セシウム

筆者らは 2011 年 5 月から、福島県内各地で樹木の当年葉の採取を行い、放射性セシウム濃度を測定している。5 月の調査において同一地点で採取した草本および落葉広葉樹の葉について、オートラジオグラフィーにより放射性物質の存在の有無を見た画像 が写真 1 である。このイメージングプレート画像に おいて、黒っぽく見える部分に放射性物質が含まれ ている。

春先の成長が著しい草本植物に放射性物質 が見られるのではないかという当初の予想とは異な り、草本植物で画像は得られず、クリやサクラといった落葉広葉樹の葉において、放射性物質の存在が認められた。γ 線スペクトロメトリにより、これら の試料ではセシウム134 とセシウム137 が検出された。

3 月の事故時点で着葉がなかったこれらの植物の葉に放射性セシウムが検出される理由として、一度周囲に沈着した放射性セシウムが再拡散して葉表面に付着した可能性と、事故時点で存在していた植 物体により吸収された可能性の二通りが考えられた。

しかしながら、同一地点で同時期に採取した草本植物では放射性物質の存在が認められなかったことから、写真−1 の広葉樹の葉で見られた放射性セシウム は、再拡散による付着ではなく、植物体によって吸収されたものであることが推察される。

 

 写真−1 オートラジオグラフィーによる放射性物質 の検出 −草本と落葉広葉樹の葉− 2011 年福島県伊達市にて採取。48 時間曝写。  

 

 一方常緑樹は、放射性物質が降下した時点で着葉 していたため、樹冠表面への沈着量が多い。2011 年 6 月から 8 月に実施された常緑針葉樹のスギ林と落葉広葉樹林における調査によれば、スギ林のほうが 林内の空間線量率および樹冠における放射性セシウ ム存在量が高かったことが報告されている(文部科 学省 2011)。 常緑広葉樹であるシラカシのオートラジオグラフィー画像(写真−2)では、事故当時に存在していた 葉には点状に放射性物質の存在が認められるのに対 し、事故後に展開した葉では薄く葉形の画像が見られる。

このことから、事故後に展開した葉は、落葉樹の葉と同様に植物体中に吸収され、新葉に移行していったものと考えられる。 放射性セシウムが植物体のどこから吸収されたのか、すなわち、経根吸収なのか表面吸収なのかという疑問に対しては、明確な解答は得られていない。

その理由のひとつとして、事故直後に沈着した放射性セシウムがどのような化学形態であったかが不明であることが挙げられる。おそらく、セシウムイオンとして降雨やエアロゾル中に存在したセシウムが吸収されたものと推測されるが、オートラジオグラフィーで認められる粒子状物質の正体が明らかになっていないため、沈着時の放射性セシウムの挙動についての議論は難しい。

さらに、地上部での表面吸 収を考える場合には、どのような部位で吸収効率が高いのか、また経根吸収においては、根の張り方や 地表面のリターの状態など、吸収に関わる因子が整理されていないことも、樹木における放射性セシウムの分布や動態の把握を困難にしているといえる。

 写真−2 オートラジオグラフィーによる放射性物質 の検出 −シラカシ(幼樹)の葉− 2012 年 3 月福島県福島市にて採取。90 時間曝写。

 

樹幹中の放射性セシウム

今回の事故において放射性セシウムにより材の内部がどの程度汚染されたのかは、今後の木材利用を考える上で、非常に重要な問題である。

Kuroda et al (2013)は、事故から 1 年半後に、福島県内 3 カ所 から採取したスギ、アカマツ、コナラの地上 0.5 m から 3 m の樹幹における樹皮、辺材、心材部中の放 射性セシウム濃度を測定している。その結果、いずれの樹種でも樹皮中の濃度が最も高く、さらに放射性セシウム沈着量が多い地点のスギについては、心材からも検出されたことを報告している。樹皮においては、葉と同様に、沈着した粒子状の放射性セシウムが付着したままの状態であることが、高濃度で検出される原因と考えられる(写真−3)。

一方、スギ立木の垂直分布を調べた報告によれば(小川 2013)、 樹高の高い位置(16.5 m)から採取した円盤では、 随心位置において周囲より高い放射性物質が検出されている。

同一地点の樹高 0.5 m から採取した円盤では樹皮側で高い放射性セシウムが検出されていることから、樹幹内の面分布は高さによって異なることが示された。

写真−3 オートラジオグラフィーによる放射性物質 の検出 −スギ樹皮− 2011 年 5 月福島県郡山市および名古屋市にて採取。 48 時間曝写。

 

材内部における放射性セシウムの分布に関しては、 チェルノブイリ事故後 10 年経過した Pinus sylvestrisBetula pendula について、Soukhova et al.(2003) が報告している。

年輪中では、事故が起こった1986年の年輪に多いわけではなく、樹種や生育地の環境によって分布が異なり、P. sylvestris では辺材部に、 B. pendula では条件によって年輪の中心方向に向かって放射性セシウムが多く存在することが示されている。

彼らは、この樹種による分布の違いは、材の放射組織の構造が異なるためと述べている。 葉と同様に、現在樹幹内に存在する放射性セシウムが、表面吸収によるものなのか、経根吸収によるものなのかは不明であり、樹幹内の分布が高さ方向 で異なったという結果も、吸収部位の影響による可能性が考えられる。表面吸収に由来する放射性セシウムが存在したとしても、いずれ時間経過とともに、 経根吸収を主とした放射性セシウムの樹体内の輸送や蓄積が、定常状態へと移行していくと考えられる。


スギ枝における放射性セシウムの分布と輸送

スギ人工林は福島県の森林面積の 54%を占めてお り、放射性物質の林業への影響を評価するためには、 スギにおける放射性物質の動態を追跡することは必 須である。常緑針葉樹のスギは、当年に伸長した葉 の先端から翌年の葉が伸長する。そして古い葉は枝 化していく。早い場合は 3 年生の葉で枝化が始まる 場合もある。

スギ葉の寿命は一律ではなく、小林・ 田代(2003)は 3 年から 4 年、宮浦ほか(1995)では 5 年から 6 年と報告している。スギ葉は枯死すると枝ごと落下するが、そのまま数年樹上にとどまる場合も多い(Yoshida and Hijii 2006)。このように葉の伸長、落葉方式が他樹種と異なるスギにおいては、 放射性セシウムの動態も特徴的であることが推察される。 

2012年12月に福島県内で採取したスギ葉におけ る放射性物質の分布を、オートラジオグラフィーに より確認した(写真−4)。事故前に伸長し現時点でも 緑葉として樹冠に存在している部分からスポット状 に強い放射性物質が検出されたため、スギにおいても事故直後に沈着した放射性物質が表面に残存していることが確認された。

また、2011 年、2012 年に伸長した部分には粒子状物質は見られず、針葉の形に 放射性物質が認められたことから、放射性セシウムがスギ樹体内に取り込まれて輸送されたものと推察された。

 

 

 写真−4 オートラジオグラフィーによる放射性物質 の検出 −スギ枝と雄花− 2012 年 12 月福島県富岡町にて採取。60 時間曝写。

写真−4 で明らかなように、新しく伸長した針葉に 輸送された放射性セシウムは、葉の先端部位(雄花 部分)に濃縮されている。雄花中の花粉にも放射性 セシウムが移行していることは、すでに報告されて いる(竹中・清野 2012)。花粉に移行した放射性セ シウムは、飛散して雄花から放出されるが、雄花の付け根部分は、次の新葉の基部となる場合があり、 さらに新葉へ輸送されることが予想される。

しかし ながら、旧葉から新葉への輸送における量的な関係 についてはまだ不明である。なぜならば、事故から 2 年程度しか経っていない現在の状況では、葉齢による放射性セシウム濃度の分布に一定の法則性が見出されておらず、樹体における放射性セシウム輸送が定常状態になっているとは言えないからである。

Rantavaara et al. (2012) は、スウェーデンにおける Picea abiesPinus sylvestris について、葉齢による 放射性セシウム濃度の変化を報告している。1994、 1995、1996 年に伸長した葉に含まれる、チェルノブ イリ原子力発電所事故由来のセシウム 137 濃度の測定結果では、両樹種ともに、最も新しい 1996 年の葉において濃度が高く、1995 年、1994 年と葉齢が高く なるにつれて減少している。

この研究ではチェルノ ブイリ原子力発電所事故から 10 年経過した 1996 年 に試料採取がおこなわれており、葉へ直接沈着した 放射性セシウムの影響はなくなっていることが推測 されるため、樹体におけるセシウムの吸収・輸送は定常状態になっているものと判断される。スギにおいても、今後、放射性セシウムの輸送が定常状態になったのち、新葉部において放射性セシウム濃度が高くなることは大いに考えられる。 

 

おわりに

以上述べてきたように、樹木における放射性セシウムの動態については未解明な部分が多く、ましてや森林生態系での動きについてはさらに複雑であり、 チェルノブイリ事故以降にヨーロッパを中心に行わ れた研究では得られていない知見が多々あるものと 推察される。特に、土壌中での放射性セシウムの分布や形態、微生物と樹木の相互作用においては、暖温帯である日本の環境条件下で起こっている特徴的な事象として解明すべき点が多いと思われる。

事故後2年経過した現時点でも、樹体に直接付着した状 態の放射性セシウムの影響が強く残っており、森林 生態系内における放射性セシウムの循環が定常状態に達しているとはいえない。しかし、森林の除染をどうするのか、木材利用をどうするのか、といった住民の切実な問題については、定常状態に達するのを待つのではなく、現時点で得られている情報に基づいて、迅速に対応策を考えていく必要があるのではないだろうか。 

注 1:食品に含まれる放射能の測定値は生重ベース。

注 2:きのこ原木、薪に含まれる放射能の測定値は 乾重ベース。 

 


 

(管理人より) 2013年に発表された名古屋大学大学院生命農学研究科の論文を全文転載しました。

これを見ると、放射性セシウムは移動し、その動態は未解明、葉も幹も汚染されているということがわかります。

つまり、放射能汚染が明らかな地域で木を伐採して、ペレットや材木に加工した場合、どこにどんな汚染があるかわからないということを意味しています。

上の論文には 「木材に関しては、2011年の調査結果 で得られた幹材での最大値 497 Bq/kg という値につ いて、林野庁は、人体への影響はほとんどないという見解を示している(林野庁 2012)」

と書いてあります。

約500ベクレル/kgを問題ないとする林野庁の見解です。 

これを適応されたらどうなるか考えてみます。

デビル-カベリンG他.農業における対策:チェルノブイリ事故後15年における効率の評価。その教訓。(2001年キエフ国際会議のプロシーディング)
国連人道問題調整部、ニューヨーク(2001)118-128
翻訳責任 国際医療福祉大学 鈴木元

この中に 「地表のみの汚染時の放射線の飛跡図」というイメージ図があります。

もし、高濃度に汚染された木でCLTを作り、それで住宅を建てた場合、天井や壁や床などCLTですべて囲まれるわけですから、CLT中の放射性物質から放射線が飛び出す生活空間の中で暮らすことになるのではないでしょうか?

 

 

PET検査前のトイレは管理区域の中に作るべき?  

より 図は、床を汚染した100個のF-18が崩壊した際の放射線の飛跡(汚染面積は900cm2)(青は陽電子、赤は電子、黒は光子の飛跡を示す)

 

こういう図を見ると放射線が突き刺さる感じがよくわかります。外部被曝でDNA二本鎖切断が起こり、修復する暇がないのではないかと懸念します。

 

 

 東日本に大量に降り注いだのはセシウムだけではありません。

ペレットや薪にして、ストーブで燃やせばどうなるか、チェルノブイリの教訓は忘れたのでしょうか?

微粒子を体に取り込んで、体内でこうなります。

 

燃やしたあとの灰はどうするんでしょうか?西日本でセメントにするのかもしれません。

 

 参考

福島県全域から汚染木材を集めて加工するCLT工場を、あの大熊町に建設。木の中心部分の汚染は2000bq/kg!

汚染状況重点調査地域でCLTの実証事業。福島産の木材が岡山県の工場でCLTに加工される!

 

 


福島県全域から汚染木材を集めて加工するCLT工場を、あの大熊町に建設。木の中心部分の汚染は2000bq/kg!

2015-06-29 | CLT バイオマス 木

 CLTとはCross Laminated Timberの略称で、ひき板を並べた層を、板の方向が層ごとに直交するように重ねて接着した大判のパネルを示す用語。

日本では2013年12月にJAS(日本農林規格)が制定されました。JASでのCLTの名称は、「直交集成板」となっています。

CLT生産拠点 県来年度にも着工 大熊が有力 

福島民報 2015/06/20 09:24 

 県は東京電力福島第一原発事故に伴う避難区域に、国内最大規模となる建築用のCLT(直交集成板)生産工場を整備する。被災地の産業振興と県内全域の林業再生を目指した取り組みで、東京五輪・パラリンピックの関連施設で製品が活用されるよう国と調整する。大熊町が復興拠点に位置付ける同町大川原地区が工場の設置場所として有力視されており、平成28年度にも着工する。 

■東京五輪活用目指す
 19日に開かれた6月定例県議会本会議の代表質問で、柳沼純子議員(自民党、郡山市)の質問に小野和彦県農林水産部長が答えた。 
 東日本で初のCLT生産工場となり、国内最大級の年間5万立方メートルの出荷を目指す。 
 県は7月中に産学官による検討会を設け構想を具体化する。県内の建設業者などでつくる県CLT推進協議会、原発事故に伴い避難区域が設定された12市町村、復興庁、木材を扱う民間企業などが参加する予定で、27年度は工場の設置・運営主体を決め、設置場所を選ぶ。国内外で需要調査に取り組む。 
 設置場所として浮上している大熊町大川原地区居住制限区域だが、30年度に開設予定の常磐自動車道大熊インターチェンジ(仮称)に近く、高速道路を使い県内全域からCLTの原料となる木材を集めやすいというメリットがある。 
 早ければ29年度内の完成を目指す。東京五輪・パラリンピック選手村の宿舎などに活用するよう政府に求める。災害公営住宅での導入も検討する。 
 県は原発事故に伴う県産材への風評対策として、生産工場に木材のモニタリング設備を設ける方針だ。 
 国内林業の成長産業化を目指す国土交通省と林野庁は昨年11月、CLT普及のロードマップを発表。36年度までに、CLTの国内年間生産量を現在の1万立方メートルから50万立方メートルまで増やす方針を掲げている。 
 県CLT推進協議会は今年2月、湯川村に東日本初となるCLT共同住宅を建設した。竹下亘復興相や今井敏林野庁長官らが相次いで視察し、本県での取り組みを支援する考えを示した。 
 県林業振興課は「CLT産業の先進地を目指し、林業再生につなげたい」としている。 
 国内では岡山など西日本の3県でCLT生産工場が稼働している。 


(管理人より) 以前にCLT(直交集成板)の記事を書きました。

汚染状況重点調査地域でCLTの実証事業。福島産の木材が岡山県の工場でCLTに加工される! 

↑記事を読んでいただいたら今回のCLT工場の件がよくわかるかと思います。

ついに、福島県全域の木材を使うと堂々と宣言し、福島県産木材の放射能汚染を懸念する声が上がることに対して「風評」と福島民報は報じました。

何度も言っていますが、設置場所として浮上している大熊町大川原地区は高濃度放射能汚染地で居住制限区域。そのようなところで更に福島県全域の木を集めてCLTを生産しようというのです。残渣はペレットなどに加工されるでしょう。

ここで 森敏 東京大学農学部名誉教授の6/3付のブログ記事をご覧下さい。☟全文転載

    

スギの心材の中央部分に放射能が集積しつつある、というデータが出始めた。

以下の1,2の二つの報告は福島のスギの心材の中心部分の放射性セシウム濃度が高くなっているという検査結果で一致している。この放射能が、樹皮や維管束部分から中心軸に向かって、集積しているのか、それとも、根から移行してきているのかが、興味あるところである。心材の中心部分を縦に切って、放射能の立体分布を示す必要が出てきたと思う。そういう研究は森林総研が明日にでも、じゅうたん爆撃的にできることだと思うのだが。それともすでに農水省からの公式のデータがあるのだろうか?(小生が見過ごしているのかもしれないが)


1.(飯舘村/福島再生支援東海ネットワーク事務局 からの転載)

スギの芯部からセシウムが検出される!

広島大が蕨平のスギを伐倒後輪切りにしたものを計測したところ、中心部からセシウム合計1,279 ベクレル/kg(134 が293、137 が986)を検出したとのことであった。

ちなみにこのスギの樹皮部はセシウム合計2,915 ベクレル/kg、そのすぐ内側の篩部では同2,493、1〜3 年層で479、4 年以内層で320

これで見ると中心部の方が樹皮、篩部を除く外側より濃度が高いということになってくる。

これを紹介して頂いた飯舘村のI さんによれば、中心部のカリウム40 の濃度も高い(樹皮30 に対して77)ことから、経時変化でカリウム同様セシウムを中心部に集めてくる性質があるのでは…と。

同じサンプルを頂いて、こちらでの計測もすることとし、改めて秋口でのサンプル採取の必要を確認(2011 年冬のサンプリングでは中心部は全く検出されず)。

それにしてもこれが事実とすれば、将来の福島産木材は全く利用不可ということになってしまう。極めて深刻な事態と言わねばならないだろう。



 
2.(「ふくしま再生の会」のホームページからの転載)   

ふくしま再生の会では、多くの樹木の断面の放射性セシウム測定データを持っており、杉に関しては原発事故3年半後にして、心材の中心部分が放射能が高くなってきていることには再現性があるとのことである。以下に一例を示した。この図は輪切りの断面を、中心線に沿って一定幅で切り取ったものを、周辺から順次測定している。図の縦軸の9,10番目当たりが中心部分にあたる。



(森敏)

追記:われわれは2012年にすでに、スギではないが、ウルシの樹液の中でCs-134,Cs-137が体内をめぐっていることを以下の論文にしている。カリウム(K-40で測定)と動態は異なっていた。最初に樹皮に付着した放射性セシウム(2011年3月15日に最初にプルームが通過した時には落葉樹であるウルシの樹は全く葉が無かったので)と、根から吸収されたり体内にすでに蓄積しているカリウムとは、体内での動きが異なるのである。この論文はgoogle scholarから入って無料でダウンロードできます。 

Satoshi Mori , Akira Hirato , Keitaro Tanoi , Kouki Takeda , Takashi Yamakawa and Hiromi Nakanishi (2012) Radioactive cesium flow inRhus vernicifera.  Soil Science and Plant Nutrition. 58, 611-617.

 

 森敏 東京大学農学部名誉教授は、福島県内のデータをもとに、福島の木の心材の中心部分の放射性セシウム濃度が高くなっていることを指摘しています。セシウムがどのように移行してきたのかは不明ですが、経年で放射性物質が中心部に移動したことは明らかです。

さらに、森教授がグラフを引用していたサイト、「ふくしま再生の会」を見て驚いたのでデータを転載します。

 

 

 

原発事故直後は樹皮の汚染だけだったのが、時間が経って、木の内部にまで汚染が入り込んでいることがわかりますね。中心部で最大2000ベクレル/kgもあります。

私は木が汚染された水を吸い上げるからではないかと考えました。つまり、放射性プルームによるフォールアウトが土壌を汚染し、地下水を汚染し、その水を地中から吸い上げた木が内側から汚染されていく。どんなに表面の樹皮を剥いても、中の木の部分も汚染されてしまっている木。

そのように汚染された木をCLTに加工してもいけないし、燃やすことが前提のペレットなどの木質バイオマスのチップにしてもいけないと思います。モニタリングをすればいいというものではありません。

食べて応援と同じように「測って安心」にしようという意図でしょうが、基準値を高くして少ないサンプリング検査、セシウムのみの検査、さらにインチキの排ガス検査などモニタリングに信頼など置けません。

もうすでに、上のようなデータが出ているわけですからこのような事業を進めることは本来おかしいはずです。

汚染木の木材加工品を全国に流通させるということは、汚染高⇒汚染低 といった放射性物質の移動を意味します。

「復興」「再生」という看板を掲げることで、事業に対して文句を言わせない仕組みにされているのです。2000ベクレル/kgの木をペレットにして燃やしていいはずがありません。

放射性物質は集中管理が基本であるにも関わらず、放射性物質を移動・拡散することになります。震災がれき広域処理の時と同じです。

放射能汚染が明白な福島県で、木材加工の工場を建てるなどという、こんな間違った政策を進めているのが、やはりこのプロジェクトです。

 

 農林水産分野イノベーション・プロジェクト 第1次とりまとめ 平成27年6月1日 農林水産分野検討分科会


 

 

ここでも、「木質バイオマス発電」、「植栽ロボット」といった文言が出てきています。発電施設の建設も導入されることが書かれていますので、

「再生可能エネルギー」や「ロボット」開発関連の補助金が使われるということです。

再エネメーカー=原発メーカー=原子力ムラ

 

大熊町などの汚染地域に再エネ関連施設の建設を公共工事として行うことは、原子力ムラ企業にとって、放射能汚染を隠蔽できる、再エネやロボットで儲ける、再エネで原発を温存できるといった点で何重にもおいしい事業なのです。

しかし市民にとっては公害事業。

●放射能廃棄物(汚染木質バイオマス)を燃やされて、被曝を追加される

●膨大な税金が再エネに流れて、避難と真逆の方向になる

●結果的に住民を汚染地域におしとどめることになる

 

被曝回避を言う脱原発市民、脱原発有名人、脱原発有名ブロガーが、このようなCLT工場の間違いを指摘しないのはなぜでしょうか?

 

福島県だけの問題ではないということが浮かび上がります。

被曝回避、震災がれき広域処理反対派市民は、このCLT問題になぜ口を閉ざしているのでしょうか?

被曝と再エネがつながっていることに目をつぶっては何も解決しないと思います。