ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

鮫川村の試験焼却の排ガスNDは本当か?樗木博一氏「排ガス中の放射性セシウムの測定法」動画

2013-07-31 | PM2.5

 

 

http://shiteihaiki.env.go.jp/pdf/info_130719a.pdf  より抜粋転載

⑧は煙突じゃなくて「排突」 !!!何それ!(゜д゜lll) 煙という文字まで変えるなんて!煙出てないと言わんばかり!

 燃やしてるのが外から見えないように建物よりちっちゃい煙突を見えない位置に配置してますよね。どう見ても。イメージ図もいやらしいです。いかにも「排突」から水分と二酸化炭素しか出てない感じを演出中。

高濃度汚染された稲わらなどの廃棄物に含まれる放射性物質が焼却施設の煙突より排ガスともに大気中へ放出されることが懸念されている鮫川村。

その鮫川村での実験焼却炉の 試験焼却(7/16~7/18)の排ガスの結果は7/26にネット公開されました。

http://www.vill.samegawa.fukushima.jp/cms/data/doc/1374823913_doc_1_0.pdf  より

農林業系副産物等処理実証事業の確認運転結果(第一次報告)
平成25年7月26日環境省指定廃棄物対策チーム

  

 

HEPAフィルターがついているとは言え、果たして本当にNDなのか?

という疑問があります。私も素人ながら排ガス問題について、ネットで色々調べてきました。

【知らない市民を騙すな】下水処理場やごみ焼却場の排ガス検査の不検出は信用できません!【ND詐欺】

北九州市のごみ焼却工場の排ガスの検査に信頼性はあるのか?頻度・精度を検証する

が、ついに技術者の方が実験、検証してくださいました!ヽ(*´∀`)ノ

そこでこの動画をどうぞ↓ 

  

 

樗木博一氏

(九州大学大学院エネルギー変換工学専攻修士課程修了、工学修士、30年間電機メーカで技術者として勤務)

http://peacechildren.web.fc2.com/dl/memo1.pdf

焼却施設から空気中に放射性物質は放出されていないのか?
排ガス中の放射性物質の濃度は正しく測定されているのか?

平成24年10月11日 樗木博一
改定1 平成24年10月18日 樗木博一
改定2 平成24年10月19日 樗木博一

1.震災瓦礫焼却により霧状またはガス状の放射性セシウムが発生し、空気中に放出される可能性について

1)一般焼却施設の脱煙設備の構成例を以下に示します。
焼却炉(800℃)→冷却装置(800℃→200℃弱)→バグフィルター→触媒(NOx除去)→煙突

2)セシウムは反応性に富む元素なので、屋外で瓦礫と共に存在する段階では、化合物となって存在すると考えられます。例えば、福島第一原子力発電所の事故により発生した放射性セシウムが空気中の酸素、水分、二酸化炭素と化合すれば、それぞれ酸化セシウム、水酸化セシウム、炭酸セシウムとなり、また、海岸近くで塩分と化合すれば塩化セシウムとなることが考えられます。
Wikipedia によると、塩化セシウムCsCℓは、融点645℃ 、沸点1295℃であり、焼却炉(800℃)の中でも分解しません。酸化セシウムは、250 ℃で蒸発し、400 ℃で金属セシウムと過酸化物 に分解します。炭酸セシウムは610℃で分解します。

このように、セシウムの化合物は、焼却炉(800℃)の中で分解するものもあれば、しないものもあります。

焼却炉(800℃)の中で分解しないセシウム化合物だけが瓦礫の中に存在するとは思えません。焼却炉(800℃)の中で分解してセシウム(沸点671℃、融点28℃)を放出する化合物も瓦礫の中に存在する可能性があります。


3)一般焼却施設で震災瓦礫を焼却した場合、焼却炉(800℃)内で放出された放射性セシウム(沸点671℃、融点28℃)は気化し、冷却装置(800℃→200℃弱)で200℃弱に冷却されて、バグフィルターの前では

①放出されたセシウムはミスト=霧状(複数個のセシウム分子が結び付いた状態)、またはガス状(融点と沸点の間の温度でも蒸気圧があるので、一部は揮発している)で排ガス中に存在することが考えられる。
②他の元素と化合して固体となっている。
③ダストに付着している。

といったことが考えられます。

空気の78%が比較的不活性な窒素であることを考慮すると、冷却装置内で200℃弱に冷却されてからバグフィルターに入るまでの時間内に、ほとんど(実質的にすべて)のセシウムがバグフィルターに捕捉されるような大きさの化合物(固体)となっているという確証がありません。また、残りのすべてがダストに付着しているかということも確証がありません。

霧状またはガス状のセシウムが存在する可能性があります。
微小な霧状またはガス状のセシウムが存在すれば、バグフィルターを通り抜けてしまいます。

4)なお、塩化セシウムは、焼却炉(800℃)の中で蒸気圧の関係で気化しているものがあっても、冷却装置(800℃→200℃弱)で200℃弱(塩化セシウムの融点645℃と比べて極めて低い温度)に冷却されれば、確実に固体化するので、バグフィルターによりそのほとんどが捕捉される結果になると考えられます。

2.焼却施設の排ガス中における放射性物質濃度の測定方法について


1)放射性物質濃度の測定を目的とした、焼却施設の排ガス中における放射性セシウムを捕捉する規格はありません。

2)現在適用されている放射性セシウムを捕捉する規格は、ろ紙で分離できる粒子(ダスト)を測定対象として作成されたJIS Z 8808「排ガス中のダスト濃度の測定方法」です。
JIS Z 8808 では、ろ紙で分離できない極小の粒子、霧、気体は測定対象外です。

3)JIS Z 8808を用いた実際の測定においては、ろ紙に加えてガス状物質捕集用に2段の純水の捕集ビン+活性炭素といった構成で行われることが多いと思いますが、「2段の純水の捕集ビン+活性炭素」の構成は、原理的に微小な霧状またはガス状の放射性セシウムを
捕捉できるという構成ではないし、捕捉できることが検証された構成でもありません。

[説明]
a)純水の捕集ビン内に吸引された場合、微小な霧状またはガス状のセシウムは気泡中に存在するので、この気泡が捕集ビン(W20cm×D20cm×H30cm程度を想定)内の純水を通り抜ける短い時間内(捕集ビンの大きさから1秒程度と考える)に多くの霧状またはガス状のセシウムは純水と接触しないので、反応が起こらず、捕集ビン中に捕捉されません。2段の捕集ビンの構成でも同様です。

b)また、空気の熱伝導率は0.0241W/[m・K]と小さいので、高温の排ガス(一般焼却施設の排ガス温度から推定すると200℃弱)の気泡が捕集ビン内の純水を通り抜ける短い時間(捕集ビンの大きさから1秒程度と考える)に融点28℃未満の温度までは低下しないので、霧状またはガス状のセシウムが固体化せず、純水内に重力の作用により落下して捕捉されません。2段の捕集ビンの構成であれば、1段の場合と比べて排ガスの温度は低下しますが、融点28℃未満の温度までは低下しないと考えられます。

c)排ガス中に微小な霧状またはガス状のセシウムが存在した場合に活性炭で捕捉されることは確認されていません。

4)JIS Z 8808 を適用した測定でバグフィルターでの放射性物質の除去率が99.99%という結果になっています。また、煙突で微小な霧状またはガス状のセシウムは不検出となっています。

 


 

図1 JIS Z 8808「排ガス中のダスト濃度の測定方法」を適用した測定系のイメージ図


3.結論

JIS Z 8808 による排ガス中の放射性物質濃度の測定が正しくない場合、焼却施設から放射性物質を空気中に放出してしまい、土壌を汚染するばかりでなく、人々の内部被曝(気管支→肺→血液→全身)を引き起こしてしまいます。
微小な霧状またはガス状の放射性セシウムを確実に捕捉できることが検証された方法あるいは原理的に間違いなく捕捉できる方法で確認試験を実施して、本当に煙突から放出される。

4.補足

本資料は震災瓦礫焼却を対象として記述しましたが、放射性物質を閉じ込める仕組みをもっていない一般の焼却施設で放射性物質を含む物を焼却すれば同じ事象(空気中への放射性セシウムの放出)が発生すると考えられます。

以上 


 ということは鮫川村だけでなく、汚染地域の汚染物を燃やす、バイオマス発電所、火力発電所、一般ごみ焼却場、下水汚泥焼却場、セメント工場などの焼却施設の排ガスも当てはまるのではないでしょうか?

やっぱり、環境省は排ガスをごまかしたかったんだなとつくづく思います。

ちなみに、

焼却灰ばいじんの濃度は1520Bq/kg!

仮にフィルターで補足できていたとして、そのフィルターをどうするのでしょうか?

問題を先送りにしているに過ぎないと思います。 

 


7/30 米軍岩国基地にオスプレイが到着。日本の上空を事故率高いCV22が飛びまわることに!!

2013-07-30 | 平和・基地問題

2013 MV-22 Osprey Arrival at MCAS Iwakuni  より 

 http://mainichi.jp/select/news/20130730k0000e040165000c.html

 

 

 


 (管理人より)

山口県は本州の西の端。米軍基地や核関連施設など問題のある施設は大抵、端に持って行かれます。青森もそうです。基地、六カ所村。山口県も素晴らしい自然がある県なのに、岩国米軍基地があり、さらに上関原発を作ろうとしています。こういう国のあり方を心から残念に思います。市民の懸命な反対運動にもかかわらず、本州の端から配備が進められ、このままだと日本全体が沖縄のようになるかもしれないと思いました。日本中、原発を避けても基地がある、そんな悲惨な国になっていっています。日本という国はもう安心して子育てができる国ではないと思いました。

オスプレイ、横田基地への配備も含めて検討 米司令官が明らかに

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00250832.html

 

アメリカ空軍の垂直離着陸輸送機「CV-22 オスプレイ」について、アメリカ太平洋空軍の司令官は、横田基地への配備も含めて検討していることを明らかにした。実現すれば、本州への配備は初めてとなる。
アメリカ太平洋空軍のカーライル司令官は、アメリカ空軍の垂直離着陸輸送機「CV-22 オスプレイ」の太平洋地域への配備先として、「すでに海兵隊のオスプレイが配備されている沖縄県では、論争が起きている」として、東京・福生(ふっさ)市の横田基地を、候補地の1つとして、「議論している最中だ」と述べ、本州への配備も検討していることを明らかにした。
また、決定のタイミングとして、「配備先は年明けまでに決める」としている。


オスプレイの恐ろしさが上の画像だけではわからないと思いましたので、米国海兵隊の公式サイトからの画像をご覧下さい。

戦争に使うヘリコプターだとはっきりわかります。映画ではありません。これが日本列島上空を飛ぶわけです。

 

 

 

http://www.youtube.com/watch?v=18nb2bEU1xI オスプレイ騒音と風圧は危険。 必見。

 

 


いわき市からの避難者mikoさんのお話から「私のまわりでこんなに人が死ぬことは、311前はなかった」

2013-07-28 | 放射能汚染

(管理人より)

【報道と事実は違います】 いわき市からの避難者mikoさんのお話 【日本中のお母さんへ】  

でご紹介した、いわき市からの自主避難者mikoさんが、大切な方のことを、勇気を振り絞って書いてくださったことに感謝をいたします。本当にありがとうございます。どうかたくさんの方にシェアお願いします。ツイッター・フェイスブックなどできるだけ多くの方に・・ 日本中の人が知らなければ・・・


 

http://ameblo.jp/kitakyu-mamoru/entry-11581565098.html より転載します。

やっと、書く気になりました。書くのに半年以上かかりました。
この記事を書いて「放射脳」と言われる現実と向き合う勇気をやっと持つことができましたので。
一つの事実として、書いておきます。

去年の年末、いわき市に住む、私の従兄弟(40)が脳梗塞で亡くなりました。

新婚で、もうすぐ自分の子供が生まれる1か月前に死んでしまった。
小さいころ「お姉ちゃん、お姉ちゃん」と言って纏わり付いていた従兄弟のお葬式には行けなかった。
春休みに写真になった従兄弟にお線香をあげてきた。

生まれた子供が、従兄弟の赤ちゃんの頃にソックリで、生まれるまえに、お父さんがいないんだな~と思い、泣いた。

昨年末、従兄弟が亡くなった知らせを聞いた次の朝、いわきの友人からこんなメールを受け取りました。


@の父…仕事帰り急死しまして…喪中にて年初のご挨拶状控えさせて頂きます。

新たに試練が来たようです生きていく上で乗り越えなければならない事としては11歳に10月になったばかりの子供に余りにもかかりすぎて…

死ぬ3日前にクリスマスの約束していったので子供は私に『約束したし戻ってくるから大丈夫だよ』と言ってたのが最後…

遺体のそばから離れられずずっと触ったまま目を真っ赤にしてただ声も出さず泣くだけ『まだ父ちゃん居るんだから毎日そばにいる』朝から晩までいました…

火葬するまで続き、骨を拾いやっと帰らない事を子供なりに認識したような感じ…今、話さなくなり、食事も激減…学校も行きたくないと隠れます。この先を考えると言葉も出ず涙が勝手に出てとまりません。


ずっと休んでいたので、今日から仕事します。が…これからが問題だね…

職場でくも膜下出血でした。救急車到着時心肺停止だったそうです。

子供はあまり喋りません。ずっと不登校で…校長先生が何度も連絡下さりやっと今週月曜日から私も一緒に。時間をかけ子供なりに受理出来るまで待つ他なく、色んな試練が来て私も救急車乗車何度もした為、余計寂しい思いをさせてしまって…

miko達も充分体調気を付けて下さい。
いつもいわきから元気でいてほしいと願っています。自分を大事にしてくださいね。

約束ですよ。では~また


 

という、メールを受け取りました。

従兄弟と知り合い2日続けて死ぬなんて・・・暫く、何も考えられなくなりました。

普段は忘れている現実。考えないようにしている現実。

自分のこととして重ねて考え、何の涙かわからない涙が止まりませんでした。

いわき市は空間線量が福島県内でも低いほうで、今もたくさんの人達が「がんばっぺ いわき」とがんばって、普通に暮らしています。

他人からみれば、たまたま、2日続けて亡くなった知らせを聞いただけ・・

311後、親戚、知り合いのお葬式が多いです。40代、50代、60代のまだ逝くにははやい方々の死を見てきました。

放射能との関係性はフクイチの吉田所長ですら、認められなかったのですから・・

私たちが認められることはないでしょう。

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亡くなった方々の家族は、「決して放射能のせい」と言わないです。
これも、311事故後の現実。
報道とまわりの空気の勝利です。

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それでも、思うんです。

私のまわりでこんなに人が死ぬことは、311前はなかったと。

 

 

 


フクイチ3号機が不穏当な時ですら花火に浮かれる日本中の人々、まさにパラレルワールド!

2013-07-28 | PM2.5

 

  

 フクイチ3号機の不穏当が伝えられている中、私も出来るだけ情報を集めようとツイッターにかじりついていました。しかし地元でも東京でも大きな花火大会が開催されています。しかも東京は大雨でした。浴衣を着て、ずぶぬれになっています。大気中の放射性物質のちりを捕捉して雨粒が落ちてくるため、雨に濡れてはいけないことは、311以降は常識と思っていましたが、テレビを見るとまったく311前と変わらない番組作りで驚きました。誰も指摘せず、ずぶ濡れで進行している様子があります。そして雷、中止に。その日、立川でも花火大会が途中中止になってますので、おそらく100万人以上の人が、危険な雨に濡れたことになると思います。 

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2703D_X20C13A7CC1000/?dg=1 日本経済新聞 


 

独身の若い女性が、浴衣で雨に濡れて被曝して「いい思い出になるかも」・・・もはや言葉もありません。スマホも持ってるだろうし、その日の天候やフクイチ情報を得ようと思えば得られるはずなのに、彼女たちは、自分の生命を維持しようという危険センサーがなさすぎると私は思いました。被曝以前に悪天候の中、大の大人が、仕事でもないのに、わざわざ人ごみの中に出かけていくのも危機管理ができていないし、浴衣のおしゃれはしても、当然、雨具の準備もしてない。

さらに当日、同じ時間帯に、このような野外コンサートが行われていました。ジャニーズのコンサートです。来場者が救急搬送されています。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130727-OYT1T00871.htm

 

 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130727/k10013343121000.html

 

同じ時間帯の東京の空間線量グラフ。

台東区のそらまめ君 より

 SPEEDI環境放射線モニタリングポスト・原子力関連施設マップ(気象オーバーレイ版)

http://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/radiation/speedi/weather-map/  より

 

PM2.5は雨で捕捉されて落ちて線量が上がったことがわかります。この時の雨にどんな核種が含まれていたか、調べて欲しいと思いました。

そもそも、フクイチからの放射性降下物が多かった東日本に住み続け、さらにちりが舞うコンサートや屋外イベントに出かけるということ自体がリスクです。その上、雨に濡れるなどとは。これで公共の交通機関の車両の中などにも、放射性物質が移動したことでしょう。

私は何度もツイッターでしつこく言ってるのですが、東日本の汚染地域においては、311後はすべての行事やイベントを放射能防御の観点で見直すべきだと。何かを燃やすような行事は放射性PMを拡散するので、どんど焼きや花火などは諦めるべきだと。


花火についても調べてみました。花火の環境工学 より

重金属汚染

リチウム(赤色)、ナトリウム(黄色)、銅(青緑色)など、金属イオンと炎色反応の色の関係を、中学校の理科第1分野や高校の化学の授業で学んだ記憶があるだろう。花火の色は、この炎色反応を利用して表現されている。火薬の中に、色火剤と呼ばれる金属化合物が入っているのである。

では、色を出した後、それらの金属元素はどうなるのだろうか?

消えてなくなるわけがない。もし花火でそんな変化が起こっていたならば、ドルトン(Dalton John:原子説の提唱者。1766~1844)もびっくり。ノーベル賞どころの騒ぎではない。

入っていた金属元素は、何らかの化合物として空気中に飛散することになる。そして、いずれは降下し、地表面や水面に沈着する。あるいは、雨で洗い流されて地上に到達する。その中には、銅(青緑色)やストロンチウム(深赤色)といった重金属も含まれる。土壌や水系の重金属汚染が懸念される。

二酸化硫黄 

花火は酸化剤、可燃剤、そして前述の色火剤からなるが、このうち可燃剤には、硫黄が用いられることもある。硫黄が燃えれば、当然、二酸化硫黄が発生する。二酸化硫黄は無色で刺激性の強い気体であり、気管支炎や喘息を引き起こす。空気中の濃度が0.012%以上になると人体に害があるともいわれる。また、酸性雨の原因物質の一つとしても有名である。

そのため、二酸化硫黄の排出量は大気汚染防止法によって厳しく規制されている。施設ごとの量規制、工場全体での総量規制、あるいは燃料使用基準など、様々な規制が存在する。

しかし、花火は工場ではない。従って、規制は適用されない。どれだけ排出しても、大気汚染防止法には引っかからないのである。黒色火薬の場合、全重量の10数%は硫黄だというのに……。 

二酸化窒素

ものが空気中で燃えるときには、必ず、空気中の窒素と酸素が反応して、二酸化窒素が発生する。花火とて例外ではない。

二酸化窒素も刺激性の気体であり、鼻や喉を刺激するほか、呼吸器系統への慢性的な作用、気管支や肺機能への影響などが指摘されている。世界保健機関によれば、空気中の濃度がわずか0.5ppmでも、人体に対する強い影響があるとのことである。また、水に溶けると硝酸になるため、二酸化窒素は、酸性雨の原因物質でもある。

例えば自動車は、排気ガスを三元触媒と呼ばれる触媒に通すことによって、発生した二酸化窒素を分解している。だが、上空で炸裂した花火の排出ガスを、触媒に通せるはずがない。二酸化窒素は、そのまま空気中に放出されてしまう。

浮遊粒子状物質 

花火の後には、多量の煙が残る。煙は、ススなどの微粒子からなる。粒が小さいために風で巻き上げられやすく、空気中を長時間にわたって浮遊する。こういった粒子は呼吸器系に入り込みやすく、気道や肺胞への沈着を起こして、呼吸器疾患の原因となる。

大気汚染防止法は浮遊粒子状物質についても規制を定めているが、やはり花火には適用されない。


 

昨日、本州の西の端、山口県宇部市でも10000発の花火が上空で炸裂しました。みな外で、産地不明の魚のお寿司を食べてビールを飲んだりして見物していました。_| ̄|○

私は、フクイチ3号機からの空気の流れや、あるいは対岸の苅田町の三菱マテリアルの煙突から漏れ出る排ガス、そして花火大会のこの重金属のPM拡散を懸念せざるを得ません。

バンダジェフスキー博士も指摘した化学物質との複合汚染です。西日本でも用心にこしたことはありません。

がれきを焼却した北九州でも花火大会があります。花火大会というのは、年に一度、大金を使って重金属PMが撒き散らされるということでもあるのだなと思いました。

大気汚染防止法が花火には適応されないなんて、人間の社会はつくづくご都合主義に満ちています。いろんな利権が絡んでいるのでしょう。目先のエンタメのためなら、危険を隠蔽してなんでもする人間社会。 原発事故が起こるのも無理はありません。

同じ世界とは全く思えない、まさにパラレルワールドな1日でした。 

追加

宇部市の花火大会の近いところの測定局のSPM値。(SPM=大気中に長時間滞留し、肺や気管などに沈着して呼吸器に影響を及ぼす)

 参考 必見です↓ ずくなしの冷や水さんより    

2013/7/27雨に濡れた人は健康障害が出てくる恐れ 

よりもよって花火大会の日にミニプルーム

全国空間線量率 2013/7/5~


3号機から蒸気が出てる時に気づいた!スイスの放射能拡散予測日本語版と英語版が違う!

2013-07-25 | 放射能汚染

http://photo.tepco.co.jp/date/2013/201307-j/130718-01j.html

 

福島第一原子力発電所3号機原子炉建屋5階中央部近傍(機器貯蔵プール側)で湯気らしきものの確認について
・7月18日8:35から8:37の様子(2:00)

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130718_03-j.pdf  より

 


 

投票日の前からおかしかった3号機ですが、気になる「湯気らしきもの」です。私はすぐ「生蒸気」ではないかと思いました。

がれきが散乱するところの隙間から出ています。素人でもその下で何かが起きてると想像できます。 さすがに雨水ってことはないでしょう!!!今まで何回も雨降ってるでしょうに!


 

7/23 http://www.tepco.co.jp/cc/press/2013/1229161_5117.html

 最大で 2.1Sv/h。ということは、その場に4時間もいたら、致死レベルです。

 東海村JCO臨界事故の際は、6シーベルト/hの被曝で作業員の方が亡くなっています。とんでもないことが起こっている気がします。


 

7/24 http://www.nishinippon.co.jp/feature/earthquake/article/28600

福島原発、3号機建屋でまた湯気 同じ場所で3度目

西日本新聞 2013年07月24日(最終更新 2013年07月24日 10時32分)

 東京電力は24日、福島第1原発3号機の原子炉建屋5階部分で午前4時15分ごろ、湯気のようなものが再び出ているのを監視カメラで確認したと発表した。5階の中央付近で格納容器のほぼ真上に当たる。18、23両日に湯気が出た場所と同じで3度目。

 東電によると、3号機の原子炉への注水や使用済み核燃料プールの冷却は継続している。周辺のモニタリングポストで計測される放射線量に目立った変化はない。


 7/24 BBC News - New worries for Fukushima workers http://youtu.be/TKJTiuJ7S1o 

 


 http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130724_05-j.pdf

 

 

 

 


 シールドプラグという箇所の1m上の場所の線量を計測したのが表。蒸気が出ている②は562mSv/h。

中はどうなってるかはわかりません。誰も近づけないレベル。私は考察できませんので、

こちらを参考に( ^ω^)_凵 どうぞ

プールに気を取られて原子炉を忘れたから、今になって噴き出す蒸気! 

シールドプラグ汚染地図! 

3号機の蒸気と日本海側の空間線量率の上昇 


 念のためスイス放射能拡散予測をみていておかしなことに気づきました。

日本語版と英語版と違います。なぜなのかわかりません。

英語版 http://bit.ly/13cN7ki

日本語版 http://bit.ly/OoOSIF

 

日本語版をお気に入りに入れている人が、日本語版と英語版と違うということを知らずにチェックした場合、大丈夫と勘違いするのではないかと思いました。私は、この件も含めて、自分が入ってるメーリングリストや、ツイッター、ブログでもお知らせしました。

英語版の方は、フクイチからの放射能の流れがの西日本まで覆う勢いです。ネットで情報を取れない人は気づいてもなく、何か起こっても何の防御もできないでしょう。

あとは自己責任でご判断ください。

★山口のフォロワーさん用にモニタリングポスト情報

山口県は全部で6箇所⇒

中国地方一度に⇒

 

 追記 日本語版と英語版の基準日がズレているという指摘がありました。

よくわかりませんが、こんなに違う予想であれば、予防原則として悪い方に考えて行動するしかないのは当然だと思います。

 

追記 

日本語版 本州    http://www.meteocentrale.ch/index.php?id=2379&L=10

日本語版 日本全体   

http://www.meteocentrale.ch/ja/weather/weather-extra/weather-in-japan.html

 

日本語版も2つあって、これらは同じですね。いまは日曜日から始まってます。

紛らわしいので、曜日の横に日付を出して欲しいです。 

英語版は 更新されてません。(゜Д゜) 

つまり、現在 日本語版は更新されて、英語版は更新されていない状況ですね。 

花火で大雨が降った7/27の一番大事な土曜日の夜の拡散予測が、英語版で出てないので

ブログにキャプチャーしようにもできませんでした。 

日本語版だけ先に更新するなんて・・・・ なぜでしょうか?わかりません。

 

 


7/16 元双葉町長・井戸川克隆 さんの訴えより 「日本政府は3/3に地震津波があることを知っていた!?」

2013-07-22 | 放射能汚染

 

福島県双葉町の元町長・井戸川 克隆 さんの街頭演説
日時 : 2013年7月16日(火) 場所 : 新宿駅前(新宿区) 3:40~文字おこし 
 
今日はもう一つ、とんでもないことを喋らせていただきます... 
2011年、津波のあった年の3月3日に、地震・津波のあることを日本政府は知ってました。 
知ってたんですよ。 8日前に。
 
地震・津波の8日前に知ってました。 
しかしそれを止めたのは、政府と東京電力と東北電力と日本原電が発表を止めてしまったのです。 
こんなことって許されますか?みなさん。 
 
国民が知らなければならないのに、この電力会社によって、電力会社の都合によって津波・地震情報が止められたんです。 
恐らく、死ななくてもいい人がいっぱいいたんじゃないでしょうか。 
これは、青森から千葉県まで津波に遭って亡くなられた方のことを思うと、無念で無念でなりません。
 
もちろん、8日もあれば、東京電力は地震・津波への予防対策もできたんじゃないでしょうか。 
それもしないで、津波のせいにして、原発が壊れたのは津波のせいにしてしまったことは許せないんですよ。
  

https://twitter.com/idogawakatsutak/status/356378949032480768

 https://twitter.com/idogawakatsutak/status/356252690956824578

 

https://twitter.com/idogawakatsutak/status/356612239660294144

 

 

http://twitpic.com/d2oucc/full より

井戸川さんご自身も知っていたが言えなかったということです。7/15日南相馬市小池長沼仮設住宅で「震災8日前の3月3日には津波で原発に被害が及ぶことを知っていたが首長の立場で本当の事が言えなかった」と演説されたそうです。

これはあくまでどなたかの伝聞ですが、井戸川さんが首長として知らされていた情報をもっと具体的に知りたいと思います。

「3/11に地震が来ること」を知っていたのか、なぜ首長にだけ知らされていたのか、疑問は残ります。

井戸川さんの苦悩に満ちた表情を見るとき、行政の首長というのは市民が知りえない真実を知っていて、そしてそれを立場上、隠蔽する存在なのだと思わざるを得ません。

選挙は終わりましたが、私は井戸川さんの発信される情報を、国民全員が知る必要があると思います。動画の中に、井戸川さんの演説の横を素通りしていく、東京都民を見ることができます。嘘がはびこった世の中を変えるためにも311の真実が知りたいと思います。

井戸川かつたか公式チャンネル 動画 ⇒  https://www.youtube.com/user/idogawakatsutaka/videos

井戸川かつたか氏略歴
2005年~2013年福島県双葉町長を務める。
双葉地方町村会、双葉地方広域圏組合管理者など歴任
福島原発の重大事故を受け、福島県の首長の中でただ一人町民の県外避難を実現させた。
2012年10月と2013年5月にはジュネーブの国連人権理事会総会に赴き、原発事故後の福島の窮状を訴えた。

井戸川氏公式サイト http://www.idogawa-katsutaka.net/profile.html


 

 http://www.47news.jp/feature/kyodo/news05/2012/02/post-4867.html

 

 

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO41768550U2A520C1EA1000/

2012/5/24 日経社説◆大津波は想定外だったのか 

http://www.idogawa-katsutaka.net/pdf/tokyoshinbun.pdf (12/2/28、東京新聞)

 

井戸川氏公式サイト http://www.idogawa-katsutaka.net/profile.html

 

 


福島民友7/17お悔やみ欄に若い人が並ぶ。そんな福島鮫川村で放射性廃棄物実証実験焼却炉を建設!

2013-07-19 | PM2.5

 

福島民友 7/17 お悔やみ欄 

まず、人数の多さと年齢の低さに驚かされます。24歳、34歳、37歳、41歳、44歳、46歳、53歳、58歳・・60代も多いです。

死因が書いてありません。先日講演を聞きに行ったバンダジェフスキー博士の臓器に蓄積したセシウムの影響についての研究を思い出さずにはいられません。福島県には西日本と比べ猛烈に汚染された食材が存在しています。汚染されたものを摂取することによる体内被曝。それに加えて、空気中の微粒子を吸い込むことによる吸気被爆の二重の意味で、いま福島の人たちは生命の危機にさらされています。

昨日のジャーナリスト木下黄太さんのブログに、

「体内汚染の主な入口は呼吸器系であり、最も大きなリスクにさらされるは肺である。」

という記事がありました。これは放射性物質を排出するキレート剤 「ラディオガルダーゼ®カプセル500mg」の説明書に書かれています。

http://www.nmp.co.jp/member/list/82_01.html  より

このブログでは毎回この動画を出していますが、吸気被爆がよくわかるのでどうぞ。

 

 

さて今、いわき市の水源でもある福島県鮫川村では、周辺住民が吸気被曝を追加されてしまう、 むちゃくちゃな事業が環境省によって強引に進められています。

8000bq/kg以上の放射性廃棄物実証実験焼却炉を建設し稼働しようとしているのです。

毎日新聞 2013年07月14日 地方版 http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20130714ddlk07040069000c.html  より

 

 

8:10~文字おこし

焼却炉から2kmも離れていないところに、妊婦さんが1人、生まれたばかりの0歳の子どもが1人、2歳の子どもが2人います。

そこは塙町ということで、ここに焼却炉ができるという説明もなければ、挨拶もなければ、通達もありません。

それで一般公開をして中を見て安全性を示すと言ってるんですけども、その案内すらありません。環境省はホームページ上で受付をしてるというのですけれども、こちらの人たちはホームページを見なければわからない。ホームページにのってるということもわからない。全く秘密裏にやられてるということだと思います。

 http://www.minpo.jp/globalnews/detail/2013071801001022

環境省は18日、東京電力福島第1原発事故で出た放射性物質を含む稲わらなどを処理するため、福島県鮫川村に建設した仮設焼却施設の試験運転の様子を、報道各社に公開した。 環境省によると、汚染された村内の稲わらや腐葉土、除染で出た草木を「農林業系副産物」として、来年9月までに約600トンを処理する。敷地面積約1600平方メートルで、1時間当たり約200キロを燃やす施設や、焼却灰を固形化する設備を備えている。

(2013/07/18 12:43)

この福島民友の記事には、燃やす稲わらなどの放射能汚染の濃度が書いてありません。焼却炉メーカーは日立造船。それも書いてありません。不良記事だと思います。 


  【UPLAN現地報告】より
1日の処理量が200トンを超えると環境アセスメントの法規制にかかるため、能力19­9トン/日の、しかも国内での処理実績がほとんどないタイプの焼却炉の建設を、環境省­は放射能汚染の被害が比較的軽微だった福島県・鮫川村の一角で秘密裏にすすめている。
マスメディアが沈黙し、地域住民の反対運動も抑圧されるなか、放射性物質を含んだ廃棄­物の処理が国の意図するままに実行できてしまう体制がつくられ,その実施実績がここ鮫­川村で実証されようとしている。
もしこの事業の推進を阻止できないとすれば、6月の環境法改正と相まって、

環境省は全­国どこでも(おまけに南極でも)、自治体や住民の意見を聞くことなく、勝手気儘に放射­性廃棄物の焼却処理を推進することが簡単にできるようになってしまう。このことは日本­の未来にとって、とりかえしのつかない禍根を遺すことになるであろう。


 

管理人より

日本全国が選挙で忙しくしているあいだに、こっそりとこのような恐ろしいことが進められています。「西日本だから関係ない」ではありません!どうか知らない人に知らせてください。お願いします。m(_)m

塙町では木質バイオマス発電所も作られようとしています。なぜ近隣住民にこれだけ追加被爆を強制するのか。もはや狂気の沙汰です。

【がれきどころじゃない!】福島で除染廃棄物や間伐材を使ったバイオマス発電所が計画される

焼却炉の煙突が5.9m。通常より煙突が低いため、近くに排ガスが流れていきます。

標高は700m。山のてっぺんで風が舞う場所。いわき市の水源地もあります。

7/4 試験焼却 

7/14 毎日新聞報道   詳細は山本節子さんのブログ⇒ http://wonderful-ww.jugem.jp/?day=20130714 

7/18 非暴力の座り込み

・鮫川村長と井上環境副大臣の会見と、反対地権者の抗議文書提出
http://www.ustream.tv/recorded/36007031

・井上環境副大臣の現地視察と、視察後の記者会見
http://www.ustream.tv/recorded/36007701
 

 

 


http://wonderful-ww.jugem.jp/?eid=846 ジャーナリスト山本節子さんのブログより 

鮫川の指定廃棄物焼却炉問題で英文プレスリリースを作りました。

英語圏のお知り合いに流してください。環境省、日立造船、総理、鮫川村に抗議を。自民党への投票自粛を!! 山本

 

FOR IMMEDIATE RELEASE                                                                  JULY 18, 2013

 

MOE's Another Insane Cleaning Project is Going

Highly Contaminated Radio-waste Burning in Samegawa

Could Result Trans-ocean Contamination

Anti-Samegawa Incinertor Mothers

No Incinerator Citizens, Japan

Dear sirs;
 
Please be noted that we, residents of Fukushima Shirakawa district (southern part of Fukushima prefecture) would perform  action against Ministry of Environment's burning project of high contamminated radioactive waste (more than 8000 Bq/kg) on 18th July, here in Samegawa.

Fukushima Disaster is not over, but the Ministry of Environment ­(=MOE) is trying to bring another contamination plan all over the world. Last fall, MOE secretly ordered Hitachi Zosen to construct a controversial radiowaste incinerator in small village of Samegawa with only 4000 population. Construction has been completed late June, but there had been no prior information about the project, no such public consultation. Furthermore, last week, some landoweners spoke out they never admitted nor signed the contract, but the government mysteriously announced they had all landoweners consent to run the project.  


It is the world-first demonstration incinerator, with unproven technology, and even MOE admitted the tchnology is still its experimental stage, but MOE and Hitachi Zosen would not stop the experimental incineration. Rather they are quite hurry because until now no other municipalities accept such dangerous facility. They say radioacitive cesium could be caught by baghouse filtration, but it cannnot catch gaseus substances and small particles like PM2.5 or nano-sized particles. There is no way to stop radioactive cesium emitted from smokestack, it simply get into the atmosphere and travel the gobe.

 

The location of incinerator is amidst the pastureland, rich in groundwater and forestry. Ironically, the level of radioactive cesium is comparatively low compared to other parts of Fukushima prefecture, and people are still living here, children are living here, cattles are living here. At the same time, people are dying, children are dying, they are having cancers.

How can we tolerate the second contamination by our own government? How can we believe the project of IAEA and nuclear power plant manufacturer? We are so angry. We have right to protect ourseles, our children, our lives and our distrct. There is no legitimacy for polluting project.

We ask you sirs to come to Samegawa on 18th and see what is happening here and what will happen all over the world. Please report our situation to your country so that we can protect our earth together. We are preparig English signboards to tell the people all over the world!!

 

Contact:  Setuko Yamamoto; hanghau@hotmail.com

Contact in Fukushima :   Kikue Katsuta; tel. E-mail (Japanese only)

  


いわき市からの自主避難者のお母さんより https://twitter.com/135632281681872/status/356891075555758081

私達は法律の知識もなく、使い方もわからないから、国は私達を騙す。

報道は私達に事実を伝えるのではなく、私達を騙すためにある。

鮫川村実験焼却炉を稼動させたら、被害がでてもその声は間違いなく、消されます。

被害者の声はデマ扱いされ、事実を知らない人々は必ず嘘の方を信じるのです。

 


 

 

 


選挙に行かなかったら自民党が勝って国防軍が作られ、従わなければ死刑?!お願い歯止めをかけて!

2013-07-17 | 憲法

 

自民党の石破幹事長が憲法改正について語りました。 一部文字おこし 1:41~

石破:

憲法のほかの条項にですね、軍事裁判所的なものを創設する、という規定がございます。で、自衛隊が軍でない何よりの証拠は、軍法裁判所がないことである、という説があって、

それはですね、今の自衛隊員の方々が、
「私はそんな命令はききたくないのであります」「私は今日を限りに自衛隊をやめるのであります」と
言われたら、「ああそうですか」という話になるわけですよ。

「私はそのような命令には、とてもではないが従いたくないのであります」と言ったら、めいいっぱいいって、懲役7年なんですね。

あの、これは気をつけてものを言わなきゃいけないのだけど、人間ってやっぱり死にたくないし、けがもしたくないし、
「これは国家の独立を守るためだ!出動せよ」って言われたときに
行くと死ぬかしれない、行きたくないなって思う人はいないという保証はどこにもない。

だから、そのときに、「それに従え」、と。それに従わなければその国の最高刑である、
死刑がある国では死刑、無期懲役なら無期懲役、懲役300年なら300年



そんな目に合うぐらいだったらば、出動命令に従おうっていう、
「お前は人を信じないのか」って言われるけど、やっぱり人間性の本質ってのから目を背けちゃいけないと思うんですね。

今の自衛官たちは、服務の宣誓というのをして、
「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって職務の完遂に努め、もって国民の負託にこたえる」という誓いをして自衛官になっているわけですよ。
でも、彼らのその誓いだけがよすがなんですよ。本当にそれでいいですかっていうのは、問わねばならない。
で、軍事法廷というのは何なのかというと、すべて、「軍の規律を維持するためのもの」です。

司会: (自民の改憲案を見ながら)
国防軍に審判所を置く、とこうなってますね。この審判所というのがそれにあたるわけですね。 これはその、公開の法廷ではないんですね。

石破:
公開の法廷ではありません。

司会:
するとそれは秘密裏に行われていくということですね。

石破:
それは、最終的には、不服があれば、上告する、ということは可能だ、ということも理論的にはありえます。
そこはですね、なんでもそこで秘密でやってしまうということはいたしません。それは基本的人権に抵触するものですから。そういうことはいたしません。
しかしながら、その審判所の目的はただ一つ、「軍の規律を維持する」ということなのであって、そのことに広げることはしてはなりません。 

 

【参考】 石破茂、原発事故以降の発言集【娘が東電入社】 

東京電力株を持っている政治家ベスト10 

http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-933.html

1.石破茂   自民党 4813株 2009年資産等報告書
2.井上信治  自民党 3400株 2009年資産等報告書
3.鳩山邦夫  無所属 3044株 2009年資産等報告書
4.今村雅弘  自民党 1659株 2009年資産等報告書
5.塩崎恭久  自民党 1659株 2009年資産等報告書
6.小宮山洋子 民主党 1500株 2009年資産等報告書
7.小林正夫  民主党 1400株 2010年資産等報告書
8.下条みつ  民主党 1313株 2009年資産等報告書
9.田中真紀子 民主党 1277株 2009年資産等報告書
10.宮沢洋一  自民党  588株 2010年資産等報告書

若い頃の写真だと思われます。↓ 徴兵はされずにアイドルを追っかけて楽しんでおられたのでしょうか?


 東京新聞7/16


 (管理人より)

選挙の前なので、私が思う争点について書きます。 優先順位を書きました。 憲法≧TPP>原発≧被曝です。 憲法を変えられたら言論の自由がなくなり、戦争になり原発反対もできません。TPPに参加してしてしまったら最後、日本がアメリカの植民地になってしまい、やっぱり原発はなくせません。

私は戦争反対の政党で且つ原発即時撤廃の政党に入れようと思います。もちろん被曝はいやです。1年以上追加被曝を避けるため、がれきを含む放射性廃棄物拡散反対運動してきました。ですが、今、目の前に赤紙が迫っています。上の動画を見てもわかります。私は息子を戦場に送りたくありませんし、被曝もさせたくありません。

ブログ読者の方で、お母さん、投票前に、どうか戦争反対の視点を加えていただけたらと思います。戦争に向かう悪い法案が出されたとき、きっぱりと反対を貫ける政党に投票を。戦争・TPP・原発推進政党に選挙資金を出してもらったり、選挙協力してもらうと、立場が弱くなって反対が貫けないのではないかと私は思うのです。それが心配なのです。悪い法案に賛成してしまう政党や議員を選んではいけないのです。二枚舌の候補者や、公約破りの政党は信用できないのではないでしょうか? しょうがないでは済まされません。

ツイッターにあったイラストをご覧下さい。悪い政治家、候補者は、私たち市民の力で落とすことができるのです。

どうかあきらめないでください。

 

 

以下は、わかりやすい漫画です。まだ迷ってる方に印刷してどうぞ。http://nabeho.com/inomira/go_to_vote.html  より転載

★選挙に行かなきゃ大変だ!    http://nabeho.com/inomira/inomira_Go_to_vote.pdf

★ちゃんと知らなきゃ大変だっ!  http://nabeho.com/inomira/inomira_Have_to_knowA4.pdf

 


 判断材料 

脱原発を掲げる政党や候補者が本物かどうか、公約だけではわかりません。行動や協力関係、資金の流れも調べましょう。原発推進企業から政治献金をもらっている政党や候補者は偽物です。党首の考えも大事です。政党助成金をもらってるかどうかも大事。公約は破ることもありますので、今までどんな法案に賛成・反対してきたか?というのもポイントです。

白票や、棄権というのは選挙権のない人からすると許されないと思います。消去法でもいいので投票することが大事です。

このような人が首相の国です。私は当日熱が出ても選挙に行こうと思います。

 

 

●【重要】 生活の党の小沢党首は以下のような考え。↓ 

 http://web.archive.org/web/20130531070322/http://www.ozawa-ichiro.jp/policy/04.htm

第九条は修正すべきだ

国連常備軍を創設する

結論として言えば、国際の平和と安全の維持、回復のため我が国が積極的に貢献することは、憲法第九条に言う「国権の発動たる戦争」とは全く異質のものである。
 すなわち、我が国が世界の恒久平和のために、国連権章に基づき、兵力の提供を含むあらゆる手段を用いて貢献することこそが、結果として我が国自身の平和と安全を守ることである。

 

●【参考】あなたはこの、『焼き場に立つ少年』の写真を見てもまだ、戦争はしょうがないと思いますか?

報道写真家 ジョー・オダネル撮影 「焼き場に立つ少年」 (1945年長崎の爆心地にて) 

今から63年前、長崎の火葬場で撮影された、ひとりの少年。
背負っているのは、原爆で死んだ弟です。
弟を焼く順番を待ちながら、悲しみに耐える少年。
歯を食いしばるその唇には、血がにじんでいたといいます。

 

いま、戦争をできる国にしようとしてる政治家は、自分が戦争に行ったことがない人間で、

年齢からいって、自分は実際に戦場に行くことがない人達。いつも犠牲になるのは子ども、若者です。


民主党はTPP推進 http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/news/20130523-OYT1T01175.htm 

●みんなの党はTPP推進  http://www.your-party.jp/file/agenda2013/taikai2013_seisaku.pdf

●自民党はTPP反対の公約破り http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013031802000113.html

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130527-00010000-kinyobi-pol

 

  


【選挙協力関係を見る】

●民主と社民、参院選に向け選挙協力で合意(2013.5.22)

 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130522/stt13052217380005-n1.htm

●生活の党、社民党、みどりの風、選挙協力へ(4月26日)

http://www.seikatsu1.jp/activity/party/act0000055.html

●緑の党および、緑の党と連携する地域組織の推薦・支持候補者リスト(日本未来の党・民主党と選挙協力)

http://greens.gr.jp/senkyo/4275/ 2012/12/03

●緑の党のHP  「みどりの風」とは「互いに尊重し合い、協力し合いたい」

http://greens.gr.jp/seimei/7586/

以上より、

社民・みどりの風・緑の党は、TPP推進派の民主党・党首が9条改悪の生活の党と選挙協力しています

社民・みどりの風・緑の党は、公約などには、憲法改悪反対・反TPPと書いてありますが、いざというとき、つまり戦争やTPPに関する悪い法案が出たときに、選挙協力などしていた場合、きっぱり反対を貫けるのでしょうか? 私は本当に心配です。


●原発に関する各党の姿勢

 

 


 ●ヨルダン原発輸出に賛成した政党や議員

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/vote/177/177-0331-v013.htm

第177回国会 2011年 3月 31日

原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とヨルダン・ハシェミット王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件

賛成⇒自民党 民主党 公明党 みんなの党 国民新党

個人で賛成した脱原発で有名な議員

大河原雅子 (無所属 元民主党)緑茶会 賛成

谷岡郁子(みどりの風 元民主党)   賛成

森ゆうこ(民主党)           賛成  

亀井亜紀子 (国民新党からみどりの風) 賛成

川田龍平  (みんなの党)          賛成

反対⇒共産党 社民党 糸数慶子

福島第一原発で3号機が爆発した映像を見たそれと同じ月に、外国へ原発を輸出する法案に賛成した政党がこんなにもあるということです。


●「がれき特措法」に賛成した政党や議員

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/vote/177/177-0826-v006.htm

第177回国会 2011年 8月 26日   

案件名:平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法案(衆議院提出)

★賛成⇒自民党 民主党 公明党 みんなの党 たちあがれ日本・新党改革 社会民主党・護憲連合 国民新党

脱原発議員として有名な議員(個人)も賛成していた。

大河原雅子 (東京選挙区 無所属)緑茶会  賛成

平山 誠   (現 みどりの風)         賛成

谷岡郁子  (現 みどりの風)          賛成

亀井亜紀子 (現 みどりの風)          賛成 

★反対⇒共産党

私たちが、がれきの反対運動をしなければならなくなったのは「がれき特措法」により、民主党が、震災がれき広域処理を広告代理店を使ってプロパガンダ、ごり押ししたせいです。国の基準以下の汚染レベルの低い廃棄物を一般廃棄物とみなし、地方自治体に処理させるという、この最悪な法案を通してしまったせいです。しかもいま、自治体ではなく環境省が権限を握り、放射性廃棄物を全国処理させる法案まで通過しています。

http://blog.goo.ne.jp/flyhigh_2012/e/5b265686606cf5f7491f249b9523dc19

【参考】「がれき特措法」は憲法違反 梶山正三 (弁護士、理学博士)

http://eritokyo.jp/independent/kajiyama-col0105...html 


●政党助成金について  (支持していない政党へも資金を提供することになる⇒政党の税金山分け)

参考】320億円!?世界一高額な政党交付金を出すニッポン

 


7/11北九州市がれき焼却後の周辺住民の体調異変記録・陳情書を市民グループが北九州市役所に提出!

2013-07-14 | PM2.5

 

 

北九州市震災がれき焼却後に、寄せられた周辺自治体の人たちの体調変化の記録、資料、陳情書を、2013年7/11に、北九の子供を守るネットワーク代表と北川医師が北九州市役所に提出されました。その後の記者会見は、当番の共同通信一社(新聞をもっていない)しか来なかったそうです。

上の3本の動画を見ると、北九州市の市民の声や実態を軽視し、無視するという、市やマスコミの姿勢が今もずっと続いているということがよくわかります。市民がアポをとって市役所を訪れても、立ってでしか対応しないという実態(環境局と秘書室)を、市民は知らなければいけないと思います。こうして市民がブログやツイッターで拡散しないことには、このような行政の実態は知らされません。 

PM2.5の日本の基準値は1年平均値 15μg/m3以下 かつ 1日平均値 70以下(今までは35だったが今年の2月に70へ変更 )

WHOの基準値は 1年平均 10μg  1日平均 25μg
日本の基準値はもともとWHO基準値の1.5倍でしたが、今年の2月からWHO基準値の約3倍に引き上げられています。


WHOの基準⇒http://whqlibdoc.who.int/hq/2006/WHO_SDE_PHE_OEH_06.02_eng.pdf#search='WHO+PM2.5'

日本の基準は⇒http://www.env.go.jp/air/osen/pm/info/attach/report20130227.pdf 


北九の子供を守るネットワークのブログ  より転載いたします。


2012年9月17日北九州市災害廃棄物本焼却開始以降に発生した市民の体調異変(PDF)

 

●全身症状・・・・悪寒、微熱、倦怠感、発熱、脱力感、リンパの腫れ、ガン、インフルエンザ、めまい、骨芽細胞腫、アナフィラキシーショック、白血球減少など

●皮膚・爪・毛髪・・・・全身発疹、かゆみ、脱毛、特発性血小板減少性紫斑病、紫斑病、水疱瘡、アトピー悪化、蕁麻疹、紫斑、できもの、ふけ症状など

●骨・関節・筋肉・・・骨折多発、肩こり、膝痛、、靭帯損傷、腰痛、全身痛、筋肉こわばり、関節痛、ぎっくり腰、背中の痛み、関節痛、すね痛、足のつり、こむら返り

●頭・・・・頭痛、集中力の減退、物忘れ、こめかみの傷み、めまい、ふらつき、ぼーっとする

●眼・・・・眼球の痛み、目の奥の痛み、目の周りの痛み、ちかちかする、ものもらい、出血性結膜炎、虹視症疑い、目のかゆみ、目脂、飛蚊症、充血、目のかすみ

●鼻・・・・鼻血多発、鼻腔の痛み、鼻づまり、鼻水、副鼻腔炎、鼻声、鼻の中のできもの、鼻炎

●口・・・口内炎、歯茎の腫れ、口内血腫、口唇ヘルペス、舌にできもの、舌のしびれ、歯茎の痛み、くしゃみ

●喉・気管支・・・喉の痛み、咳、痰、気管支炎、児童に咳多発、扁桃炎、喘息、喘息再発、喘息の悪化、喉のいがいが感

●胸部・心臓・肺・・・胸痛、心臓の痛み、動悸、肺炎、心筋梗塞、不整脈、心臓疾患で救急搬送、肺気腫、呼吸困難

●消化器・・・・・下痢、腹痛、嘔吐、吐き気、成人の嘔吐下痢多発、ノロウイルス、胃痛、食欲不振

●その他の状況

悪臭、児童の体調不良・早退多発、親族の相次ぐ死亡、突然死の多発、連続する白血病、染色体異常による新生児死亡、交通事故の多発、体調不良者の増加、救急搬送と交通事故の多発、持病の急激な悪化、特定の企業グループでの死亡増加、児童のウイルス性疾患多発、集中力欠如による怪我、高齢ではない層の死亡多発、交通事故の多発、病気の急激な進行、突然死、住民死亡の多発、生徒・児童の体調不良多発、腎臓付近の違和感や痛み、多くの生徒がマスク、野鳥の減少、救急車・ヘリの増加、中耳炎再発、おねしょ、手の震え

(北九の子供を守るネットワーク健康調査班  2013年7月4日 現在)

 

放射性物質の焼却による健康被害の窓口設置と放射性物質の焼却停止指導の陳情書(PDF)

 

 

  

 陳情書の参考の資料です。出典は、

『ゴミ焼却炉の健康に対する影響 イギリス環境医学学会 第4次報告書』2008年6月第二版  

The Health Effects of Waste Incinerators 4th Report of the British Society for Ecological Medicine 

Second Edition  June 2008

http://www.ecomed.org.uk/content/IncineratorReport_v3.pdf

監修 ジェレミー・トンプソン博士 オナー・アンソニー博士 Dr. Jeremy Thompson Dr. Honor Anthony

まえがき 省略(翻訳部分では省略) 

目次 

重要部分抜粋 

1.はじめに

2.焼却炉および燃焼源からの排出

  2.1 微粒子

  2.2 重金属

  2.3 酸化窒素

  2.4 有機汚染物質

3.汚染物質の健康に対する影響

  3.1 微粒子

  3.2 重金属

  3.3 酸化窒素とオゾン

  3.4 毒性有機物質

  3.5 遺伝子への影響

  3.6 免疫系への影響

  3.7 相乗効果

4.焼却炉近辺の疾病率と死亡率増加

  4.1 癌

  4.2 異常出産

  4.3 虚血性心疾患

  4.4 コメント

5.疾病発生率と汚染

  5.1 癌

  5.2 神経疾患

  5.3 精神疾患

  5.4 暴力と犯罪

6.ハイ リスク グループ

  6.1 胎児

  6.2 母乳授乳児

  6.3 子供

  6.4 化学物質過敏者

7.過去の失敗と予防原則

  7.1 予防原則

  7.2 過去の失敗に学ぶ

8.代替廃棄物処理技術

  8.1 リサイクル 再利用 堆肥化

  8.2 ゴミ減量

  8.3 ごみゼロ

  8.4 プラスチック問題

  8.5 有機物の嫌気的分解処理

  8.6 機械的生物処理 MBT

  8.7 高度熱処理技術(ATT)とガス化プラズマ

  8.8 温室効果ガス

9.焼却炉のコスト

  9.1 焼却炉のコスト

  9.2 焼却炉の健康コスト

  9.3 汚染減少による経済的利益

  9.4 汚染による健康被害に関するその他の研究

10.その他の重要事項に関する考察

 10.1 灰の問題

 10.2 焼却炉と放射能

 10.3 汚染物質拡散

 10.4 セメント窯

11.監視

12.リスク評価

13.公衆の権利と国際条約

14.まとめ

15.提案

参考文献 略(翻訳部分では省略)

重要事項まとめ

  • 自治体ごみ焼却場近隣における成人および小児のがん、異常出産発生率が高いことが大規模調査によってあきらかになった。結果は一貫して焼却炉との因果関係を示している。若干数の小規模な疫学調査もこの解釈を裏付けており、焼却炉により幅広い疾病が発生することを暗示している。
  • 微粒子、毒性金属、既知の発がん物質や変異原性物質、内分泌かく乱物質を含む200種を超える有機化学物質の主供給源は焼却炉排出物である。

ダイオキシン同様、ゴミ焼却炉排出物にはどのような被害を発生するかわからない未確認混合物が含まれている。ゴミの性質は変化し続けており、焼却炉からの排出物や健康への悪影響もまた変化し続けている。

  • 現在の安全評価は隣接地における急性毒性を避けるためのものであり、汚染物質が食物連鎖に入って生物蓄積し、長い間にはより広い地域で慢性病を引き起こすことを無視している。これまで排出物の長期的影響評価が公的に行なわれたことはない。
  • ゴミ焼却炉では焼却前のごみ(圧縮した場合)から体積比30-50%の底灰と飛灰が生じ、埋立地への移動が必要となる。最新焼却炉の汚染減少装置は単に毒物、特にダイオキシンや重金属を排気から飛灰へと移行させるだけである。この飛灰は軽く、風で運ばれやすく、多くは粒子径が小さい。これがかなりの、しかもほとんど知られていない健康被害を起こしている。
  • アメリカで行われた2つの大規模調査(他の要素を補正後)の結果、微小粒子(PM2,5)による大気汚染で、心臓血管系死亡率、肺がん死亡率、その他あらゆる死因による死亡率の増加がみられた。さらに最近行われた、閉経後女性の羅患率、死亡率調査もこの結果を裏付けており、より高濃度の微小粒子に暴露した女性の心血管系死亡率は76%増、脳血管系死亡率は83%増となっている。微小粒子は主に燃焼過程で発生し、ゴミ焼却炉から大量に排出される。
  • 高濃度の微小粒子は喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の羅患率上昇に関係している。
  • 毒性金属や有機毒(発がん物質を含む)が存在する焼却炉内で発生した微小粒子は、これらの汚染物質を吸着して人体の血流や細胞内に運び込む。
  • 体内に蓄積した毒性金属は子供の自閉症、言語障害、情緒不安定、注意欠陥多動性障害、学習困難、非行、成人における暴力、痴呆、鬱、パーキンソン病といった一連の問題行動に関係している。自閉症や学習困難発生率増加は水銀汚染地域周辺に顕著である。

例外なくゴミ焼却炉排気には毒性金属が含まれており、飛灰には毒性金属が高濃度に存在する。

  • 科学汚染物質への感受性は先天的、後天的要素で変わってくるが、胎児への影響が最大となる。深刻な曝露による感作で生涯にわたり化学物質過敏症となることもある。
  • 複合化学物質の毒性に関する研究はほとんど行われていない。研究結果がある場合、その多くで相乗効果が証明されている。相乗効果により排出汚染物質の毒性が大幅に増加するが、この危険性は評価されていない。
  • 工業化の進展に伴い癌と喘息は容赦なく増加してきた。癌発生率は毒性廃棄物処理施設や化学工業施設と地理的関連があり、住民の曝露減少が急がれる。
  • イギリスには放射能汚染物質も焼却するごみ焼却炉があり、放射性微粒子を排出している。呼吸により体内に入った放射性物質はα線及びβ線を放射することになる。体外から放射されるα線β線の危険性は低いが、体内からの放射は強力な破壊力を生じる。このような体内被曝の危険性に関する学術研究は行われていない。
  • 多環芳香族炭化水素のような化学汚染物質や重金属は遺伝子変異を起こすことがわかっている。これはつまり現在の世代のみならず、将来の世代にも危険を及ぼすということである。
  • 残念ながらゴミ焼却炉の精密な計測は出来ていない。計測はたまにしか行われず、計測する化合物の種類も限られており、計測水準は適切であるとみなされ、生物学的監視は行われていない。新たな設備の認可は、安全性の化学的計測方法であると推定される計測模擬データに依存してきた。この手法の汚染物質レベル予測精度はわずか30%であり、二次生成される微粒子や化学的相互作用の重要性を無視している。
  • 最新の汚染処理設備により、焼却炉からの排出物は安全であると言われてきたが、安全性の確立は不可能であり、模範的な処理条件における排出にしかそれは当てはまらない。

より重要なのは通常運転時以外の、焼却開始時や焼却終了時のように短時間に大量の汚染物質が排出される時である。大変有害な2排出物―微粒子と重金属はなかなか取り除けない。

  • 2-3年以内に胎児や幼児に対する有害作用の疑惑が、中立的な健康観察精密調査により見えてくる可能性はあるが、新規に設置するゴミ焼却炉の安全性を前もって立証することはできない。この種の調査は適切に実施されておらず、しかも個々の設備は短期的には統計上の有意に到達しない。その他の有害作用、成人癌などの発症には、少なくとも10-20年の時間差がある。だからこそ予防原則の適用が必要である。
  • ゴミ焼却場の健康被害を避け、より多くのエネルギー産出し、健康コストを考慮に入れればより安価な代替ゴミ処理方法が存在する。
  • 現在、ゴミ焼却炉は国連人権委員会における人権、ヨーロッパ人権委員会における人間の権利、またストックホルム会議、1990年の環境保護採決に違反している。ゴミ焼却炉の排出物リスクは胎児、幼児、子供で最も高く、彼らの人権は無視侵害されている。これはいずれの委員会においてもその趣旨に反している。またゴミ焼却炉を健康被害が最大となる貧困地域に配置するという現在の政策もそうである。
  • 第二版の参考文献を見直すと、前回の結論に対する確信が深まる。
  • 微粒子および超微粒子関連を含めた最近の研究によると、ゴミ焼却炉による損害は起動時や終了時と言った非通常運転時排出調査とともにゴミ焼却炉の危険性が以前考えられていた以上に大きいことが立証されている。ゴミ焼却炉の健康リスク証拠は蓄積されており、無視するにはあまりに顕著である。より良く安価で危険性の低いゴミ処理方法がある現在、ゴミ焼却炉の利用を正当化することはできず、今以上のゴミ焼却炉建設を認めることはできない。

1.はじめに

ゴミ量とゴミの潜在毒性は増加している。ごみ埋め立て地利用は限界に達しており、ゴミ焼却はゴミ問題解決方法としてますます脚光を浴びてきている。当報告書ではゴミ焼却炉関連文献を精査している。

 ゴミ焼却炉の汚染発生源は2つある。一つは大気中に排出される無数の汚染物質である。地元が被る急性毒性による影響を防ぐために、主要な排出化学物質の蓄積に関してはいくらか注意が向けられてきたが、これは問題の一部分にすぎない。これらの化学物質の多くには毒性があるとともに油断できない生物蓄積を起こすため、時間とともに体内に蓄積潜伏して非常に少量の暴露で多様な慢性被害を与える。これら汚染物質の危険性、とりわけ複合汚染に関してはわかっていない。おまけに焼却炉はごみを灰にするが、この灰の中にはダイオキシンや重金属など高濃度の毒性物質が含まれており、将来世代への深刻な汚染問題となりつつある。すでに汚染物質はごみ埋め立て地から染み出して水源汚染を引き起こしているのがわかっている。大量の焼却灰を発生するゴミ焼却は決して埋立地問題を解決できないことに留意しなければならない。

  ゴミ焼却炉排出物に曝露した人や職業的に曝露した人に関する研究はさほど多くない(4.を参照のこと)が、当該地域人口において予測される以上に高い癌や出産異常、虚血性心疾患の増加がゴミ焼却炉労働者に報告されている。これは気がかりな報告であるが、それだけでも二つの事実を除いて起こりうる危険性に対する警鐘を科学界に投げかけることとなる。第一にあらゆる種類の環境汚染曝露に関連する慢性影響の立証困難は衆知のことである。第二にゴミ焼却炉やその他の燃焼設備より排出されることがわかっている各燃焼産物による健康被害に関連する証拠の量である。

 当報告書の目的はあらゆる証拠を調べ、次世代ゴミ焼却炉に関連する将来的な危険を偏りなく考察することである。この調査企画には十分な理由がある。毒物への曝露による健康被害があきらかになるには数十年を要することが歴史的にわかっているが、後になって振り返ってみると、注意を払われないままだった初期徴候も多々存在していた。環境汚染曝露の影響をあらかじめ予測することは稀だからである。例えばイギリスの旧式ゴミ焼却炉が食糧の主要ダイオキシン汚染源になろうとは予想されていなかった。証拠の評価に当たっては、胎児の毒性物質曝露による損傷増加に関する研究や化学物質同士の相乗作用による危険性、化学物質過敏症の人がかかえる一般人より高い危険性、危険性影響評価の難しさ、監視に関する問題点、ゴミ焼却炉による健康被害等の関連性があると思われる他分野のデータを精査している。 

2.ゴミ焼却炉やその他の焼却源からの排出物 

ゴミ焼却炉排出物の正確な組成はどのようなゴミがいつ燃やされたか、焼却施設の能率、実施されている汚染防止処置によって変わってくる。公共のゴミ焼却炉は重金属や人工的な有機化学物質に汚染されたありとあらゆるゴミを取り込む。これらは焼却中、より毒性の強い物質を生じることがある。健康被害に関して言うならば、最も重要な三つの排出物は微粒子、重金属、人工化学物質の燃焼生成物である。サイズの小さな微粒子表面に重金属や人工科学物質の燃焼生成物が吸着されると、大変危険なことになる。化学物質のさまざまな燃焼生成物は二酸化硫黄、窒素酸化物、100種を超える揮発性有機化合物(VOC)、ダイオキシン、芳香族炭化水素(PAH)、ポリ塩化ビフェニール(PCB),フランである。 

2.1 微粒子

  微粒子は空気中の微小な粒子で、サイズによって分類される。PM10は直径10ミクロン以下、微細粒子PM2,5は直径2.5ミクロン以下、超微細粒子PM0.1は直径0.1ミクロン以下である。ゴミ焼却炉は膨大な量のPM2,5およびPM0.1を発生する。ゴミ焼却炉は排気1立方メートル当たり10mgまでの微粒子排出が許可されている。一般的に使用されているバグフィルターは篩のような役目を果たし、小さな粒子を効率的に通過させ、危険性の低い大きな粒子の通過を遮断する。このようなフィルターはPM2.5の5-30%をブロックするが、PM0.1はブロックされることなくフィルターを素通りする。事実、ゴミ焼却炉から排出される微粒子の大半は危険性の高い超微細粒子である。バグフィルターは微細粒子、特に直径0.2-0.3ミクロンのかなり健康被害を起こしやすい粒子除去には非効率的である。健康被害は粒子の重量ではなく、サイズと数によって確定する。粒子径の大きな微粒子重量のほうが重くなるため、重量による微粒子量測定では、安全性に関して間違った印象を与えることになる。窒素酸化物排出削減装置は、実際にはPM2.5の排出を増加する可能性がある。この過程で使用されるアンモニアと、煙突内を上昇する際に水蒸気と二酸化硫黄が結びついて発生した硫黄酸化物が反応して微粒子を二次生成する。これらの二次生成微粒子はフィルターの向こう側で発生し、そのまま排出されるため、総排出微粒子量は簡単に倍増することになる。現在の設計方法は二次生成微粒子を考慮していない。(12章を参照のこと)

  調査によると、毒性金属はより小さい微粒子表面に蓄積し、芳香族炭化水素(PAH)の95%は微細粒子(PM3より小さいもの)に蓄積する。PAHには毒性及び発がん性があり、肺がんリスクを7.8倍に高める。 

2.2 重金属

ゴミ焼却炉は排気1立方メートル当たり10mgの微粒子と1mgの金属排出を許可されている。この制限値はほとんど意味がない。たとえ制限値以下でも、焼却炉から毎秒ごとに排出される排気量は大きく異なるので、排出される微粒子と金属の総量もかなり異なることになる。さらに鉛は別として、重金属に関しては環境大気に関する法定基準がなく、大気中の重金属レベルは計測する必要が無いという懸念がある。 

車の排気ガスに比べると、ゴミ焼却炉からの排気は微粒子に対して非常に高い割合の金属が許可されている。高温のゴミ焼却炉内で金属ごみ、プラスチックゴミ、その他から金属が放出される。排出された重金属の多く、例えばカドミウムはとても低い濃度でも毒性がある。重金属はゴミ焼却炉から排出される最小の微粒子に選択的に結合することによって小さな微粒子の毒性を強める。この事実からして、ゴミ焼却炉から排出される微粒子は車や他の排出源から排出される微粒子より危険性が高い。

2.3 窒素酸化物

ゴミ焼却炉における酸化窒素除去率は約60%であり、酸化窒素は窒素酸化物へ変化してスモッグや酸性雨となる。一酸化二窒素と揮発性有機化合物(VOC)は太陽光線を浴びると別の汚染物質、オゾンを発生する。 

2.4 有機汚染物質

ゴミ焼却炉からは様々な有機汚染物質が排出される。これにはPAH(芳香族炭化水素)、PCB(ポリ塩化ビフェニール)、ダイオキシン、フラン、フタル酸エステル、ケトン、アルデヒド、有機酸、アルケンが含まれる。

過去に燃やされていたゴミとは異なり、現在燃やされているゴミには多量の重金属とプラスチックが含まれており、健康と環境への負荷が非常に高い。その一例が組成の90%以上が有機塩素から成るPVC(ポリ塩化ビニル)である。ドアや窓に幅広く使われており、40年の耐用年数を考えるとゴミへの流入量の増加が予測される。これによってゴミに含まれる有機塩素は軽く1%を超え、ゴミはヨーロッパ廃棄物指標(European Waste Directive)によると、危険とみなされることになる。

 複合物の多くには持続的な毒性、生物蓄積性があることがわかっている。その中には免疫系への影響や染色体との結合、ホルモン調節かく乱、発癌性、行動変化や知能低下を引き起こす物質の含有が報告されている。これらの物質の多くの毒性データは非常に限られており、懸念されるところである。ゴミの性質が変化し続けるということは、新たな物質が生み出され排出されるということである。例えばポリ臭化ジフェニルエーテルは電気製品に多用されており、ゴミ焼却炉への流入が増加し続けている。これらは脳の成長と甲状腺に影響し、動物の問題行動と学習困難を引き起すことがわかってきた。 

3.汚染物質の健康に対する影響

 3.1微小粒子

調査報告が増え続け、微小粒子の健康に対する危険性があきらかになってきた。さまざまな研究の結果、微小粒子のサイズが小さければ小さいほど健康に対して悪影響があることが明確になってきた。WHOのデータである下記のグラフによると、PM2.5はPM10sよりも一日当たり死亡率が高くなることを示している。

図1.PM濃度による一日当たり死亡者数増加 WHO Air quality guidelines 1999 chapter3より(原文11ページのグラフ参照のこと) 

 

小さな微粒子は鼻や細気管支で取り除かれず、その小ささゆえに呼吸により肺の奥深くに入ると、そのまま血流に入り込み長時間血中に存在し続ける。その後微粒子は細胞膜を通過して細胞核へ侵入し、DNAに作用する。WHOによるとPM2.5は驚くほど低濃度で健康被害を生じ、安全な敷居値は存在しない。最小の微粒子、特に超微粒子(PM0.1)はそのサイズの小ささと相対的な表面積の広さゆえ高い化学反応性を持っている。最小サイズ微粒子がより危険なのは、単位重量当たり何千倍もの数の微粒子が存在することである。ゴミ焼却炉内では重金属、ダイオキシン、その他化学物質が微粒子表面に付着して、毒性を増すことになる。人体には肺奥深くの汚れを効果的に取り除くメカニズムが備わっていない。このように小さな微粒子は自然界のほんの一部にしか存在しないからである。 

ゴミ焼却炉は微粒子の効率的な発生源であり、死亡率に対して大きな影響がある微小サイズの微粒子を主として生産する。ゴミ焼却炉には致死的な潜在能力が備わっているのは確かである。 

a)    微粒子汚染物質の疫学的研究

 微細粒子は呼吸器障害と心血管障害、肺がんと関連がある。

PM2.5汚染レベルの増加に伴い死亡率が上がることを、アメリカにおける2つの大規模調査が示している。1993年、6都市で8111人を14~16年間(1974-1991年)追跡調査した結果が発表されている。この調査にはのべ111076(人×年)がかかわっている。喫煙やその他の個人的要素を斟酌して大気汚染の影響を調べているが、予想通り最大のリスク要因は喫煙であった(調整死亡率は1.59)。しかし、個人的要素を斟酌すると、死亡率は都市部における微粒子、硫黄粒子レベルと非常に顕著な関連(p<0.005)があることがあきらかになった。最高汚染都市における全原因調整死亡率は最低汚染都市と比較した場合1.26になる。これはPM2.5、一立方メートル当たり18.6㎍の差である。心肺疾患による死亡率は37%増加し、肺がん死亡率も37%高くなる。 

アメリカ癌学会の1982年から1989年までの追跡調査によると、成人552,138人(癌予防第二次調査より引用)を調査し、1980年における硫酸化合物による大気汚染平均濃度と1979年から1983年にかけての微粒子濃度中央値に対する死亡を分析した。どちらの調査も患者の居住地域のEPA(米環境保護局)データを適用している。

やはり肺がんと喫煙の間には大きな関連があったが(修正死亡リスク率9.73)、硫酸化合物と微粒子はあらゆる種類の死亡率、心肺疾患による死亡率との関連が顕著だった。硫酸化合物は肺がんとの関連性もある。喫煙その他の変動要因を修正すると、

PM2,5が一立方メートル当たり24,5㎍高いと全原因死亡率が17%増加し、心肺疾患による死亡率は31%増加する。この結果は非常に重要な意味を持ち、EPAはPM2.5の規制制限値を提案、1997年には国家環境大気質基準(NAAQS)を制定した。これらの規制には産業界から異議申し立てがあったが、最終的には連邦最高裁判所によって支持された。広範囲な独立監査により、全研究データは厳格に精査され、オリジナルデータの再分析が行われた。 

死亡率、急性及び慢性的な健康への影響を基に、これら新たな規制の健康に対する寄与を計算すると、一年に320億ドルと見積もられる。入院や早まった死による労働日数の損失減少により、2003年9月、行政管理予算局は過去10年間の利益を1200億から1930億ドルと見積もったとホワイトハウスは報告している。(9.1を参照のこと)この調査はたった3個の健康指標しか考察していないので、本来の利益を過小評価していると思われる。

このデータからゴミ焼却炉及びPM2,5を発生する設備は莫大な健康被害と死亡率増加を生じていることがわかる。

(翻訳途中につき 概要です。ご了承ください) 


 

北九州市が受け入れ焼却した震災がれきには、農薬、消毒薬、芳香剤、防腐剤がトン単位で散布されていました。

スミオチンはPRTR法で使用量の報告義務のある有害化学物質です。トン単位の放射性物質と一緒の焼却は世界初のことです。

 このスミチオンは有機リン酸系農薬の一種であり、薬剤そのものも、補助成分であるキシレンやエチルベンゼンも、PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)の対象となる化学物質(計462物質)のうち、「特定第一種指定化学物質」(15種、いずれも発がん性、生殖細胞変異原性及び生殖発生毒性が認められている)。以下に経済産業省のサイトから作成した、特定第一種指定化学物質のリストをあげる。「フェニトロチオン」が、スミチオンに相当する。

http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/law/prtr/pdf/sindai1.pdf より

 
揮発性炭化水素 ベンゼン、トルエン、キシレン等   
有機塩素系化合物 ダイオキシン類、トリクロロエチレン、塩化ビニル等   
農薬 臭化メチル、フェニトロチオン、クロルピリホス等   
金属化合物 鉛及びその化合物、ヒ素及びその無機化合物、ニッケル化合物、六価クロム化合物等   
オゾン層破壊物質 CFC(クロロフルオロカーボン)、HCFC等   
その他 石綿(アスベスト)等 

スミチオンは劇毒物には指定されていないが、農業生産者の間ではその毒性はよく知られており、吸入した場合、けいれん、ひきつけ、めまい、咳、頭痛、汗、荒い呼吸、吐き気、意識不明、瞳孔収縮、筋肉けいれんなどの中毒症状がおきることが報告されている。
 以下に、海外文献に論拠したスミチオンによる健康被害の例をあげる。

 ●吐き気、嘔吐、腹部けいれん、下痢、唾液と気道粘液過剰分泌(よだれ)
 ●鼻水、胸のしめつけ感
 ●頭痛、めまい、衰弱
 ●目がかすむ、薄暗さを感じる、縮瞳、涙が出る、毛様体筋けいれん
 ●全身の脱力感、筋肉が調節できない、会話不明瞭 
 ●眠けが強い、混迷、精神錯乱
 ●呼吸困難、口鼻の泡、チアノーゼ、気管支けいれん、頻呼吸
 ●失禁、痙攣、昏睡

 中毒症状が重くなると、徐脈、低血圧、胸痛、あるいはそれと反対の頻脈、高血圧、不正脈をおこし、やがて心筋炎、呼吸中枢不全、呼吸筋麻痺や気管支収縮へと至り、呼吸停止から死亡に至る。

しかも宮城県は、震災がれきの化学物質の検査はしていないということが、市民グループの文書開示請求によってわかりました。

http://ameblo.jp/kitakyu-mamoru/entry-11415777570.html  より

 

 


 さらに、2013年 7/12に行われた、バンダジェフスキー博士の福岡講演の質疑応答にて、化学物質とセシウム137の複合汚染について語られました 。

バンダジェフスキー博士の医師向けセミナーのテキストに、鉛を含むガソリンの排気、多数の工場から出る廃棄物の影響を受けた工業都市のゴメリ在住の子どもの血液データが掲載されています。

「鉛はセシウム137と共にエネルギー供給を阻害し、生命維持のために重要な臓器の細胞の壊死を促進する」

「体内に取り込んだセシウム137その他の放射性物質、鉛などの化学元素が長期にわたって作用した結果、子供の心内で発生した代謝障害と電気パルスの伝導障害の組み合わせは、将来死に至る病的機能障害の発生を促す好ましくない前駆症状である」

とあります。

北九州市が受け入れした震災がれきには放射性セシウムが降り注ぎ、さらに農薬がかけられていました。それを燃やされ、煙突から微粒子となって放出されました。そして、がれき焼却終了後は、新門司焼却場とほど近い、苅田町の三菱マテリアルで鉛汚染土が受け入れられセメント焼成されています。

そのことも含めて、健康調査PDFを、しっかりとご覧いただきたいと思います。

 


バンダジェフスキー「我が国の子供達がどんどん死んでいるんです!この事実を知らせることが一番大事」

2013-07-09 | 放射能汚染

20:12~ 文字おこし(バンダジェフスキー博士の部分のみ) 

バンダジェフスキー博士:いつ爆発するともしれない爆弾を抱えているようなものだ。全く予測不能な状況で、全く予測不能な時代に。

ナレーター:解剖病理学者のユーリー・バンダジェフスキーは、チェルノブイリの惨事によって汚染された地域で9年間研究を重ね、食べ物を介して体内に定量摂取されたセシウム137が、生命に必要な臓器を徐々に破壊していくことや臓器によって蓄積濃度が変わること、さらに一部の臓器に特に高い汚染が見られることなどを発見した。また、彼は小児科医で心臓専門医のガリーナ夫人とともに、セシウム心筋症という新しい病理の存在を明らかにした。一部の科学者はこの病気にバンダジェフスキーの名が付けられるだろうと考えている。セシウム汚染の量と期間がある限度を超えると、心不全が慢性化し、全快は不可能になる。あらゆる年齢層、子どもにおいても突然死が起こりうる。これらの発見を公表し、政府の不介入を告発した矢先、バンダジェフスキー教授は汚職の疑いで逮捕、拘留され、裁判までの間、自宅謹慎を言い渡された。 

ガリーナ夫人:心臓の状態悪化と放射性セシウム摂取の相関性を発見したときは、ひどい夫婦喧嘩をやってしまったの。私が心臓状態の悪化を認めなかったからだわ。これは発見だったのよ。私たちは以前は未知だった何か新しいものを発見した。ただこの発見を私は恐れていたのね。

取材者:でも科学者にとっては成功じゃないですか。

ガリーナ夫人:そうね、成功ね。でも、放射能の影響の話はこの国では避けるのよ。

バンダジェフスキー:相関関係が認められて初めて科学の話になる。要因がなんであれ論理を追う必要がある。 

取材者:原因の追求ですか? 

バンダジェフスキー博士:原因と結果の繋がり、これが問題なのです。いくつかの要因は既に知られていても、それらの組み合わせや相関関係の立証が必要。それが科学なのです。逮捕の日まで、私はその科学に生きていた。この発見を皆に知ってもらうこと。これは大変重要だった。誰が言ってもいい。バンダジェフスキー、バンダジェフスカヤ、シドロフ、ペトロフ、私たちの子どもが死んでいるんだ!

(中略) 46:18~

ナレーター:バンダジェフスキーは400以上の科学論文と8冊の本を発表し、7つの特許を持つ。5つの国際賞を受賞し、5つのアカデミーの会員でもある。しかし彼は2001年6月18日、ベラルーシ最高裁の軍事法廷で汚職のかどで8年の強制労働を言い渡された。1年間調査した後も、容疑に関する物的証拠は一切出てきてこなかった。 

テレビ報道画面;ヤンケレヴィッチ証人の供述はこうです。「私は研究所に学生2人を裏入学させるためにバンダジェフスキー教授に7000ドルを渡しました。」この供述が証拠でないと? 

ナレーター:法治国家において証明できない断言は誹謗中傷である。アムネスティインターナショナルは、バンダジェフスキーを良心の囚人とみなし、欧州議会は研究を継続できるよう、彼に自由のためのパスポートを発給した。欧州連合はベラルーシ刑法に照らして、この裁判には8つの違反があるとして再審をもとめた。 

テレビ報道画面;

(法廷)あなたは自分の罪を認めますか?

(バンダジェフスキー)いいえ!

(法廷)判決は正しいと思いますか?  

(バンダジェフスキー)いいえ!私は起訴内容を全面的に否定します!

掲載動画の文字おこし(バンダジェフスキー博士の部分)はここまで


 

「セシウムと心臓疾患の相関関係」ユーリー&ガリーナ・バンダジェフスキーへのインタビュー

http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/4c3524e9965d167666882ed2f63ea4a0  より転載させていただきました。

ゴメリ、2000年4月5日 Wladimir Tchertkoff によるインタビュー

インタビュアー: 当時の選択を後悔されていますか? 家族問題を引き起こしたようですが。

ガリーナ: どの問題のことですか? 私たちがここに移住して来た時のこと?

インタビュアー: いいえ、お二人が発見をされて、その発見にブレーキを掛けた時のことです。

ガリーナ: 私はブレーキなど掛けていません。一昼夜夫と話し合いをしてどうするかを決めたのです。長い議論でした。まずは家の中で。それから子供達の邪魔にならないように外に出ました。大声で議論しました。 

インタビュアー: 外で?

ガリーナ: ええ、外のベンチの上で。涙が出るまで。

ユーリー: 普段から私達が科学的な決定をくだすのには激しい議論が伴いました。もしかしたら女性の彼女は家族に面倒が降りかかることになるのを予感していたのかもしれません。

ガリーナ: 夫はテレビ番組に出演する決意をして、私に言ったのです。「どんな風に我々がこうした変容、放射能を原因とする心臓疾患を発見したか、すべてを語るつもりだ。」と。 それを聞いて私は家に入って泣きました。科学評議会に私達が初めてこの研究結果を提示すると、全員が「ユーリー・イワノヴィッチ、大成功だな!」と拍手をしました。なのに私は涙がこみあげてくるのを感じたのです。再び夫と激論しました。「番組放映後にきっとあなたは手錠をかけられるわ!」と私は言いました。「何を言ってるんだ!?」と夫。ちょうどその時に監督(スバと言う名です)から電話があったのです。「おめでとう、ガリーナ・セルゲイエヴナ、番組は大成功でしたよ。ユーリーはすべてをはっきり提示してみせた。この番組は国民からも大きな反応を得ること間違いなしだ!」「でも心配なのは...」と私が言うと「何かご不満でもあるのですか?」と聞くので「ええ、もし夫に手錠が掛けられたらガリーナ・セルゲイエヴナはこの世に独りぼっちになってしまいます」と答えました。すると「何をおっしゃるんです?我々は決してあなた方を見捨てませんよ! 第一そんなことは起こりっこありません。あなたは女性だからあれこれ想像しすぎるんです。」と言う返事でした。「時間が経てばわかるでしょう」と私は答えました。そして本当に恐れたことが真実となり、私は独り取り残されてしまいました。独りきり。私は独りぼっちで空っぽのアパートに帰り、どこから手を付けたらいいのか途方に暮れました。どこに行こう? 誰に会いに行こう? 最初に思いついたのは、何故かわかりませんが、厚生省に行くことでした。私達の大臣に会って、どうしたらいいか、助言をしてもらおうと。厚生省で言われたことは「時期尚早です。いったい何をおっしゃろうと言うのです?」 大臣の控え室で私は言いました「一つだけ言わせてください。バンダジェフスキーは白衣を泥で汚してなどいません。あまり早急に彼を断罪なさらないでください。きっと後悔されることになります。」答えは「そのことについて話すにはまだ早すぎます。あまりに早すぎます。」 その後スバ監督から電話がありました。「話を聞きました。あなたの電話は盗聴されていることがわかっています。私はいかなる方法でもあなたのお役に立つことはできません。」

インタビュアー: それだけ? あらゆるケースに備えて事前にそのように言ったのでしょうね。

ガリーナ: そうです。彼は私達の以前の会話を思い出したのです。それでこう言われました。「あなたの役に立つことはできませんが、よかったらロシアテレビの誰かに電話をすることは出来ます。そしてあなたの電話番号を伝えておきます。後はあなたの思うようになさってください。彼に言うことや、あなたの立場をどう説明するか考えておいてください。泣いて、何かを守ろうとしてもいいでしょう。ただ私はこの問題にはこれ以上関わりたくありません。」

インタビュアー: 空っぽの家に戻ってから、再び旦那様に会えるでまでどれくらいの時間が掛かりましたか?

ガリーナ: 最初に面会を許されたのは... 50日後でした。逮捕から50日後。大変公式なものでした。会った時、夫はすでに入院していました。逮捕から50日後、予審判事が公式に面会を許してくれたのです。

インタビュアー: ずいぶん沢山の門戸を叩かれたことでしょう。

ガリーナ: 数知れない住所を試しました。まず最初に試したのはゴメリのラジオ局です。そこで言われたのは「出来れば我々のところにはいらっしゃらない方が良いです。我々は何も知りたくありませんし、あなたの問題に巻き込まれたくありません。我々は皆仕事が必要ですからね。」次に私は厚生省に行きました。出来る限りの方法を試みました。

ユーリー: 彼女は考え得るすべての場所に行ったんだ。

ガリーナ: だけどどこも門戸を閉ざしたままでした。そして言われる言葉はひとつだけ「時間に任せなさい。」 (ネステレンコ博士を指しながら) この人物に深い感謝の意を表します。彼だけが初めて何者も恐れずに私に手を差し述べてくれたのです。本当は彼ほど私達の状況を恐れなければいけない人間はいないのに。終始私を支えてくれました。助言が必要な時にはミンスクの彼のもとを訪れました。彼は経済的にも助けてくれました。ポケットからお金を出して「どうかこれで何かを買ってください」と言うのでした。一方他の人々と言ったら...。「夫に荷物を送るために支援してもらえますか」なんて物質的な援助は頼む気にもなりませんでした。私が望んでいたのはただ一つ:みんなが夫を信じてくれること。夫が十年間に渡って家族を犠牲にしてまで続けた仕事の助手だった弟子達が彼を信じ続けること。

夫は十年間に渡って朝の七時から真夜中まで、膨大の量の仕事をこなしていました。祝日にも、私は「どこかに行きましょう」なんて提案出来ませんでした。祝日さえ、働き続けたのです。絶えず仕事、仕事、仕事。その仕事が導いた先がこれでした。

私達が、心臓発作と放射性セシウムの体内への蓄積との間に相関関係のあることを発見した時、家族争議になりました。激烈な争議でした。何故なら私はこの相関関係を認めたくなかったからです。これは発見でした。私達は何か新しいこと、今まで知られていなかったことを発見している真っ最中なのでした。そして夫は「これは事実なのだよ」と私に言い、「二人で一緒にこの相関関係について論文を書くのだ」と言うのでした。彼は論文審査官でしたから。

インタビュアー: 何故あなたは相関関係を認めたくなかったのですか?

ガリーナ: 私は違う考えだったのです。怖かったから。この発見が怖かった。

インタビュアー: どうして?

ガリーナ: 第一にたぶん、新しいことだったから。

インタビュアー: しかし科学的成功ではないですか?

ガリーナ: 成功ですけど... 私達の国では放射能についてこれほどの公表の行われたことはないのです。

ユーリー: 放射能について語られることはなかったんだ。

ガリーナ: そうなんです。幼児における放射能の影響について語られることはありませんでした。いろいろな国から委員会や検査官が小児科を訪問しに来て「放射能に由来する疾患は見られますか?」と質問するのですが、答えは決まって皆「甲状腺癌」の一辺倒。

インタビュアー: それだけ?

ガリーナ: それだけです。私はゴメリに来てすぐに子供達、年齢の行った子供達の聴診を行いました。そしてすぐ、子供達の間で不整脈があまりに頻発することに衝撃を受けたのです。薬剤調整を施さなければならない子供もいるくらい強度の不整脈です。不整脈を矯正する治療を受けるためにミンスクまで行かなければならないケースもあります。これはかつては成人だけの問題だったのに、今では子供達がそうした治療を必要としていたのです。グロドノ市にいた頃に子供に不整脈が観察されたら、稀有な現象と捉えられたものでした。稀に見る深刻な事態で、即座に治療が必要とされました。ところがここゴメリでは、この稀に見る深刻な疾患が、どんどん頻発するようになっていたのです。

私はユーリーと仕事から帰って議論したものでした。ユーリーは「健康な子供達を調べてみよう。幼稚園に通っている子供達だ。」と提案しました。そこで私達はゴメリ保育園の乳幼児を診察しはじめ、彼らの心電図を記録しました。さらにはズロビン、スヴェトロゴルスク、そしてヴェトカ市の子供達を調べました。そうやって私達が発見したのは、健康な子供達の60パーセント以上の心電図に変容の見られることでした。 心電図は病理を記録します。

私達はこのデータの隣りに、子供達の器官から測定されたガンマ線の量(これはセシウム137によって放射されるものです)を書き込んで両者を比較してみたところ、明確な一貫性を確認することが出来たのです。不整脈は、セシウムの蓄積が高い子供に現われるのでした。(高いというのは20Bq/kg以上 を考えています。)この不整脈はブロックの形で現われます。ヒス束の右脚ブロックや房室ブロックです。刺激伝道系の障害と心筋の脱分極化障害とが組み合わさっている子供もいました。セシウムの蓄積量が多いほど、心電図に現われる異常は深刻だったり複雑だったりするのでした。

インタビュアー: そして あなたはそうした事実の解明が引き起こす政治的な危険を予測されたわけですね?

ガリーナ: そうなのです。まず私は怖くなりました。そう、家族のことを思って怖かったのです。自分自身の身が怖かったわけではありません。何故なら研究の指導教官は夫だったのですから。私は夫に「ねえ、もしかして急に何かが間違っているとしたら? 私達はどこかでミスをしているのかもしれないわ。世界に向けてこの発見を発表するのに...」 と言いました。彼の答えは「我々がミスをしていることなんて有り得ない。調査のベースになっている心電図の量は膨大だ。」と言うものでした。

ユーリー:  心臓について研究をしているのはガリーナ一人ではなかったことを付け加えておきましょう。私の学部には他の研究者による一連の論文や研究が存在するのでした。私が最新の著書の中で指摘したように病理解剖実験や動物実験も存在します。

インタビュアー:  ではあなたは確信を持ってらしたのですね?

ユーリー:  そうです。こうしたすべての研究に基づいた科学的確信です。しかし放射性セシウムの体内蓄積と心臓疾患の相関関係については、こうした子供達の調査結果をベースに彼女と初めて研究したのでした。例えば心電図の束を取り上げ、その一つ一つに心臓に蓄積した放射性物質の量を記入しました。[心配そうに] 呼び鈴が鳴った...

ガリーナ: 大丈夫、子供達よ。

ユーリー: こんな感じです。20Bq/kg とか 34Bq/kg ... それからパラメーターに即して分類しました。(グラフを見せながら)このような結果になりました。このグラフが現在の結果を表しているのです。これはベラルーシ全国から集めたデータをもとに実現させました。ゴメリやグロドノだけのデータではないのです。ミンスクや数多くの他の場所も含む膨大な量のサンプルです。私達の得た結果によると、キロあたり0~5ベクレル(測定器の誤差も考慮に入れて)前後の被曝量ならば、子供達の80% は心電図にいかなる異常も示しません。セシウムがまったく存在しない場合は、85%の子供達が多かれ少なかれ正常に成長することを保証できます。しかし体内のセシウム量が増加すると、健康な子供の割合は係数に従って減少していくのです。セシウムの量がキロあたり70ベクレルを越えた場合、健常と言える状態の心臓は10%足らずになってしまいます。

インタビュアー:  この相関関係は一貫しているのですか?

ユーリー:  そうです。あらゆるデータに基づいています。それも因果関係以上の、ほとんど科学的法則と呼んで良いくらいものです。因果関係と言うのは多くの傾向が類似する場合を言いいます。分量と変容との間の因果比率です。このことは以前にも示されていました。しかし現在わかったことは、私がいかなるデータを使用しようと、いかなるグループのデータを取り上げようと、この分量と変容との関係が係数に従って動いていることです。この相関関係の一貫性はすでにひとつの「法則」の要素です。さらに付け加えたいのは、心臓だけでなく脳やその他の器官もおいても、新陳代謝のシステムや酵素の活動の調査を行うと、同じ現象が観察されることです。しかし残念ながら、私には... 我々には今のところそれを証明するための資金がありません。

インタビュアー: 他の器官でもですか?

ユーリー: そうなんです! ところが我々に十分な調査用の器具がないのです。これを調べるには膨大な労力が必要です。私達はまだ発見の扉口に立っているのに過ぎない。ここに私の弟子達の調査の成果が山とあるのにも関わらず。これで全部ではないですが、大部分がここに含まれます。心臓についてそしてその他の内臓についてのデータがここにあるのです。

ガリーナ: セシウムとの関係を表すデータです。

ユーリー: この数年間我々が実現し得たことがこれらの論文の中にあります。私にとっては大変な価値です。本以上の価値です。何故なら論文というものはそれぞれきちんと検証された具体的な一次資料に基づいて書かれるものだからです。非常にレベルが高いものです。

インタビュアー: つまり他の器官についても研究することが出来たのですね?

ユーリー: そうなんです!

インタビュアー: 今心臓の話をしていただきました。そして「残念ながら」とおっしゃるのは...?

ユーリー: 我々は研究が続行できないのです。 大変費用の掛かる研究だからです。例えば免疫システムの研究には非常に高価な特殊な器具が必要です。それから酵素の研究、内部分泌システムや肝臓や腎臓の酵素を研究するには生検も必要です。そして何よりも中枢神経。

インタビュアー: そうした研究はすべてやりかけなのですか?

ユーリー: その通り。 どれ一つ取っても世界中に情報を提供できる重大な研究の糸口なのに。科学研究は無限です。我々があらゆることを発見したなどと言うにはまだ程遠い状況なのです。こうした研究は人々に限りない助けをもたらすはずです。心臓に関して言えば、心臓疾患による死亡者は大変多く、実際に起こっていることが我々にもわかっています。

インタビュアー: (ガリーナに)あたなは科学的真実を拒絶しようとしていたことをご自分でわかっていらっしゃいましたか?

ガリーナ: はい。 

インタビュアー: 発見しなかった方が良いと思われたのですか?

ガリーナ: ええ... そうです...

インタビュアー: ある意味でご自分を守るために?

ユーリー: 彼女はそれを感じていたんだ。

インタビュアー: どのうに決着がついたのでしょうか? 

ガリーナ: 私は彼に「このことは全部忘れてしまいましょう」と提案したのです。そしたら彼に「それでは君は医者として失格だね。医者として失格だと自覚できるなら学位証書を返却して、中庭の掃除でもすればいいさ」と言われました。この言葉には大変傷つきました。私は医者になることをずっと夢見てきたのです。医学部に登録できるまで3年も掛かりました。難関でしたから。ですから彼にそう言われて「いけない」と思いました。「それなら何かしなければ」と。そうやって、この研究が私の博士論文になったのです。すると次の問題が発生しました。私は論文をほぼ書き終え、製本をしてベラルーシの科学者達に紹介し始めたのです。グロドノの博士論文審査委員やミンスクにも委員会があります。そこで何と言われたかわかりますか? 「悪くない研究ですね...。しかしタイトルを少し変える必要があるでしょう。”放射性セシウムとの関係”と言う表現はまずい。”放射能汚染地域に生きる児童における心臓血管システムの機能状態”に書き換えなさい。」ですって。

ユーリー: 被曝量も書いてはいけないと言われた。

ガリーナ: そう、被曝量も消しなさいといわれました。ただ子供達に異常が見られるとだけ書くように。現在のままの形ではあなたが論文審査に合格できる保証は出来ませんと。

インタビュアー: 何の説明もないまま? 

ガリーナ: ええ、何の説明もないままです。 

ユーリー: 真実を明かしたくないために我が国ではこう言う行為が起こるのです。近年、医学生物学に関する研究著作は数多く執筆されていますが、まさに今、この問題に関する真実を知られたくないのです。この論文が国の外に出ては困るのです。私は事実を列挙するだけのテクストには反対です。事実を列挙することは科学ではありません。単なるジャーナリストの統計と同じです。科学とは、パラメーターが何であろうと相関関係を証明することです。一貫した論理をたどるものです。

インタビュアー: 原因を解明することですね? 

ユーリー: その通り、原因と結果との間の関係を解明することです。それが発見です。パラメーターを調査することも出来ますが、その組み合わせと相関関係を証明することこそが科学です。そして相関関係が多いだけに科学の価値もいっそう大きいのです。

インタビュアー: 彼らはチェルノブイリを隠蔽したいのですね?

ユーリー: おそらくそうだと思います。 

ガリーナ: 私は自分の国を思って悲しくなりました。この研究を発表した時、日本人が参加する学会で発表を行ったのです。彼らは即座に私の研究に興味を示して、ユーリーに会いに来ました。「5分ほど質問に答えていただけますか? 論文のグラフも見せていただきたいのですが。」と。そしてとても興味深い質問がなされました。「あなた方は心電図に異常が発生し、実験においては心臓細胞が破壊されることも観察されました。さらに先まで研究は進んでいるのですか? 細胞はどのレベルで変容を起こすのでしょうか? ミトコンドリアのレベルですか?」 等々です。恐らく日本人達も研究を進めているところで、仮説を想定していたのだと思います。私達の研究は彼らの仮説を推し進める刺激になったのでしょう。とにかく私達の研究は日本の科学者達の間にとても大きな波紋を投げかけました。

ユーリー: 彼らは録画も行った。

インタビュアー: インタビューと録画を行ったわけですね? 

ユーリーとガリーナ: そうです。

インタビュアー: 資料も見せたのですか? 

ユーリー: 彼らは我々、ガリーナと一緒に大学で二日間仕事を行いました。休みなしにぶっ続けで。

インタビュアー: 正確にはどんな仕事をしたのですか? 

ユーリー: 絶え間なくカメラを回していました。実験の展開とその論理について、くまなく録画していました。当時はもちろん今ほどまだ結果がありませんでした。お陰様でそれ以来研究はさらに進んでいます。しかしこの論理については、彼らはくまなく録画して行きました。日本の主要な科学系テレビ局の一つでした。チェルノブイリについての番組で、ゴールデンアワーに放映が予告されていました。 

インタビュアー: それで放映されたのですか?

ユーリー: 知りません。

インタビュアー: ビデオを送る約束はしてくれましたか?

ユーリー: 誰も何も約束しませんでした。

インタビュアー: 頼まなかったのですか? 

ユーリー: 私はただ「許可はあるのですか?」と彼らに聞いただけです。録画許可は得ているという返事でした。 

インタビュアー: 地方当局による許可ですね。

ユーリー: そう。

インタビュアー: それで、あなた個人は? あなたの発見を彼らに明かしたわけではないですか。 

ユーリー: 頼んだのですが、ダメだという答えでした。 

インタビュアー: 何が?

ユーリー: その場では録画したものを私達に渡すことは出来ないけれど、後で送ると言われたのです。

ガリーナ: まだ編集が出来てないからと... 

インタビュアー: いつのことですか? 

ユーリーとガリーナ: 1996年です。 

ネストレンコ: 編集はまだ続いてるんだ。 

インタビュアー: 四年も前! あなた方は騙されたのではないですか!

ユーリー: わかってください。当時、逮捕されるその日まで、私にとっては人々にこの事実を知らせることが一番大事だったのです。誰がそれを世に出すのかは問題でなかった。バンダジェヴスキーだろうがバンダジェヴスカヤだろうか、シドロフあるいはペトロフだろうが。我が国の子供達がどんどん死んでいるんです!

 統計やデータを収集し、後年その分析をすることだって出来ました。過去のどこかで起こった事に関する研究として。「いつか役に立つだろう」と言うことで。しかし今現在私達が研究を進めることはずっと重要なのです。この研究によって、どうやって今日生き続けたらいいのかが示されるのですから。今日この日から。これは今日、今現在のための研究なのです。そしてもしかしたら明日は、多くの別の国民のための... 私は駆け引きなんてしたくなかった。私は彼らが正直だと信じることにしたのです。どのような形で公表されるかなど、私にはまるで興味はありませんでした。それで朝から晩まで二日間ぶっ続けで彼らと仕事をしたのです。

ガリーナ: 彼らに私達の発見をプレゼントしたようなものです。

ユーリー: 発見だろうとなかろうと関係なかった。

ガリーナ: あなたが日本人に見せたものはまったく新しいことだったわ。

インタビュアー: 筆記資料もすべて渡したのですか?

ガリーナ: いいえ。彼らはユーリーの見せたことをすべて録画していきました。 

インタビュアー: つまり筆記された資料は持っていかなかったのですね? 

ガリーナ: いいえ、写真に撮影して行きました。

ユーリー: 写真も見せました。当時は今のような写真はなかった。この写真は国会のシンポジウムで既に見せましたが、とても興味深いものです。腎臓組織の中の空洞、”解けた氷” だ。[訳注:バンダジェフスキー博士は、腎臓の重要な構成要素であるネフロンがセシウムによって破壊されることを発見し、セシウムの毒性に接したネフロンが氷のように解け、腎臓組織が穴だらけになる様子を”解けた氷”と表現した。ソース] 正常なネフロンの構造がすでに変容しはじめているのがわかる。これはネズミを使って行った実験です。こちらは人間の組織が初期の萎縮を起こしている様子です。これは大きな空洞の出来た子供の心臓です。

ガリーナ: 死んだ子供ね...

ユーリー: そう、死んだ子供の心臓だ。同じような間質液出血が成人の筋肉内空間で見られる。

インタビュアー: この枝のようなものはあってはならないのですね? 

ユーリー: もちろん!これは欠陥です。これは出血症の様子です。止血障害です。子供の骨髄内出血、副腎皮質出血です。他の写真も同じようなものです。これもまた”解けた氷”。別のケースです。すべて私達が撮影し、大学で大きな看板に張り出しました。学生達が見て知ることができるように、すべて図画化もされてます。

インタビュアー:  撤去されたのですか? 大学の指導部が変わりましたが。

ユーリー: 指導部は変わりましたがすべて撤去はされていません。すべて壊されたわけではありません。指令は下ったのですが...。

ガリーナ: 指導部と言えば、ユーリーがすでに監獄に入れられた後ですが、ゴメリ大学で大々的な検査が行われました。すべての学部が検査されました。もちろん科学部もです。そして委員によって最初に下された結論は「現在実施されているプログラムは高等教育機関にふさわしいものではない」と言うものでした。そしてプログラムの変更が余儀無くされたのです。

インタビュアー: そのプログラムとは十年間あなた方が行ってきたものではないのですか?

ユーリー: もちろん。

ガリーナ: でも彼らは大学ではまるで科学的な教育が行われてこなかったと結論したのです。
そのことが強調されました。高等教育機関にふさわしい基礎となる方向性のはっきりしたグローバルなテーマが欠けているといわれ、もちろん誰も抵抗はしませんでした。そこで私は立ち上がって同僚達に言い渡しました。「ここに大勢お集まりのみなさん、みなさんは全員この土地にお住まいです。ここに住み、子供を持ち、子供を育てていらっしゃいます。やがて孫も生まれてくるでしょう。大学の私達の研究テーマは現状の中でどのように生き延びていったらいいのかを調べ、示すものだったのに、大学にふさわしいものではなかったと仰るのですか?」彼らは「ガリーナ・エルゲイエヴナ、あなたはたぶん誤解されてるのです。テーマが満足なものでなかったということについて。ただ、新たな学長の意見は、もっと広範で柔軟なアプローチが必要だと言うものです。今までのテーマは幅が狭すぎ、高等教育機関のレベルには達していないと言うことなのです。」と答えたのです。それが彼らの弁明でした。「それと子供や孫達に関するあなたの非難は口外されないことを忠告します」と。

インタビュアー: ”非難”と彼らは受け取ったのですか?

ガリーナ: 私は言いました。「私が子供に目を向けるのは小児科医だからかもしれません。私はまず第一に子供達、子供とこの国の未来に関することを守りたいのです。私達がまず心配しなければならないのは子供達に何を残すかということです。」と。けれども、ここでは別の考え方がなされているのです。一番研究費の潤沢なテーマこそ、私達の研究テーマには資金は提供されていなかったのですが...

インタビュアー: 資金と言えば、どうされていたのですか?

ガリーナ: どうしたと思われますか? 私達は”私腹を肥やしていた”... と警察は信じさせようとしています。

ユーリー: その話はしてはいけない。

ガリーナ: 私の責任にしておいて。私達はゴメリで私腹を肥やしていたことにされているのです。いったいどうやって? 汚染されていない地域からやってきたから? ここに家族を連れてきたから? それとも国家からこのなんとか用を足しているアパートを与えられたから? どこに私達の財産があると言うのでしょう? 私達が慢性の病気に苦しんでいるから? 甲状腺の手術をしました。

インタビュアー: あなた御自身が?

ガリーナ: ええ。それに腫瘍のせいで別の婦人科の手術も受けました。この十年間で私達が蓄えたものなんてそれだけです! 他の人々はこう言っていました。「良い奨学金を手に入れて、意味がなくても自然と資金が集まるようなテーマを選ぼう。たとえひどいテーマでも資金が潤沢に出ればそれを研究しよう。」と。目下、私達の大学が目指しているのはそれです:潤沢な研究費用。新しい学長の悪口を言いたくはありませんし、立派な人なのかもしれませんが、彼が言うのはこんなことです。「私達がこれからなすべきことはサービスバンク、データバンクの作成だ。それをコンピューターに取り込んで、誰かの役に立てるようにするのだ。」私が「どういうことですか?」と聞くと「ガリーナ、子供達のグループを調査してきなさい」と言います。「喜んで。ヴェトカ地方が私達に割り当てられています。そこに行ってきますが、調査のための器具をください。私は器具もコンピューターも持っていません。心電図の用紙さえないんです。」と言うと「それならば出資者を探しなさい。それがダメならば耳だけで調査すればいいのです。子供達を聴診して来なさい。」ここでの研究はまさにそうやって行われるのです。仕事に使えるものと言ったら自分の手と聴診器しかないんです。

ネストレンコ教授と同じ厳重なコントロール下にある地方の調査に私達が赴いた時、打ち合わせをしていたわけではありません。教授はスヴェティロヴィッチ学校にセシウムを計測に、私達は子供達の聴診を行いに来ていました。心電図の用紙が不足していたので、私達は子供達を選別しました。聴診器を当て、心臓が悪い、雑音のある子供をメモしました。まあまあ正常の場合はメモをしませんでした。そうやって出来た書類にネストレンコ教授の放射線量を合わせてみたところ、選抜された子供達は被曝量の非常に高い子達だったことがわかりました。被曝量の低い子達は私達の選択から外れていたのです。そして心電図に高い被曝量が記入されました。30の心電図を記録しました。今はこの子供達を医療検査のために招集しています。心臓疾患は、繰り返しますが、臨床表の過半数を占めています。子供達の心臓は病んでいるのです。鼓動の音がせず、脈がはっきりしません。聞こえるのは雑音です。心臓が変容していくのです。私達に出来ることはなんでしょうか? それを確認し、診断を下すことです。機能的心臓疾患と。私達はこうした変容をまだ機能障害と定義していますが、それが器官の異常に発展しないためにはどうやって子供達を助けたらいいのでしょうか? この問題を気に掛けてくれる人間は誰一人いないのです。


特命報道記者X 2011ベラルーシ国家ぐるみの情報統制~バンダジェフスキー博士取材【文字おこし】

2013-07-06 | 世界の放射能汚染

 

 

『特命報道記者X 2011』
12月18日(日)午後4時~5時25分放送
http://www.fujitv.co.jp/tokumeiX/


◆ウクライナ・ベラルーシ/チェルノブイリ「食と健康」
 原発への道すがら、「赤い森」と呼ばれる高レベル汚染地域に立ち寄ると、事故から25年経ても空間線量で100μSを超えている。
原発内には、未だ3500人が働き、使用済み燃料の管理などに勤しんでいる。
 ベラルーシの汚染地域の畜産農家は、未だに汚染された牛乳の対応に追われていた。また、この一家の大好物である乾燥キノコも、取材班が検査場に持ち込むと、基準を9倍上回る汚染が判明。 こうした汚染による内部被曝の影響を調べるため、ベラルーシ政府が
手配する病院に向かうが、全員が徹底して「今はもう健康に影響しない」と答える。そこで監視の目を盗んで市内の病院を取材すると、健康被害に関して隠されてきた実態を知ることに・・・。国家ぐるみの、原子力にまつわる情報統制を目の当たりにする。
 ウクライナでは、汚染地出身の孤児が受ける、困難な心臓の手術に密着する。

ここでも見れます↓

http://www.dailymotion.com/video/xn31k4_%E5%8E%9F%E7%99%BA%E4%BA%8B%E6%95%85-25%E5%B9%B4%E7%9B%AE%E3%81%AE%E7%8F%BE%E5%AE%9F-2011-12-18_news#.UdaoD_lA1ic


【上段動画12:30から  文字おこし】

ナレーター:病院を取材したいと言うと、ベラルーシ政府はある病院を手配してくれた。その名も「全国放射線医学人間環境科学実用センター」とものものしい。迎えてくれた医師は、不思議な言葉を口にした。

医師:「この全国放射線医学人間環境科学実用センターは、2002年に新しく建てられました。みな、大統領のおかげです。」

ナレーター:汚染地に住むという患者に話を聞いた。

患者:「私は事故直後の1986年に現場の近くで働いていました。住民が避難した場所で水や植物にどれだけ放射性物質が入っているかチェックしていたんです。」

取材班:具体的にはどこが辛い状況ですか?

患者:「虚血性の心臓疾患と血圧も高く、そして非常に足が痛いんです。」

しかし、医師は

医師:「それらの病気は放射線とは関係ありません。事故の後、彼らにかかった大きなストレスが原因でしょう。」

ナレーター:意外なことに案内してくれる患者のどの症状も放射線とは関係ないという。別の医師に聞いても、

取材班:「ここは放射線病院って看板にも書いてありましたけど、今、放射線とは関係のない病気の人たちばかりなんですね」

医師:「はい、放射線に直接関係はありません。普通の病院と一緒です。」

ナレーター:それは、もはやこの国に、放射線による健康被害はないということなのか。私たちはベラルーシで放射線が体に与える影響について論文(チェルノブイリの子供の食物摂取におけるセシウム137と心臓血管疾患の関係性)を書いている女性医師に聞いてみることにした。

ウクライナ人のコーディネーターに電話をしてもらうと、

女性医師(電話):「事故の後、心臓障害は2倍から2.5倍に増えました。考えられる原因は結局食べ物に含まれるセシウム137のせいなんです。月曜日は午後の勤務なので午前中ならあなたに会えます。ぜひあなたに会って本当のことをお話したい。」

ナレーター:病院で聞いた話とは正反対だった。この女性医師と会い、詳しい話を聞く必要がある。しかし、この時私たちは大きなミスを犯していた。先ほどの電話を、ベラルーシ政府の職員である彼(アンドレイ氏)に聞かれていたのだ。翌朝、再び女性医師に連絡を取ると、

女性医師(電話):「取材は受けられません。」

ナレーター:この国で何が起きているのか。

コーディネーター(電話):「会えないんですか?」

女性医師(電話):「理解できないかもしれないけど、あなたは取材して帰るだけ、私はここで生活しなければ・・・。その代わりウクライナにいる私の夫バンダジェフスキーに聞いてください。夫なら真実を話せます。」

ナレーター:私は無理だが、夫なら会えると告げ、電話は切れた。何かがおかしい。私たちは監視役の運転手をホテルに残したまま、ゴメリ市内の産科病院に飛び込んだ。すると、

セルゲイ医師:「病院を案内します。ここには赤ちゃんの集中治療用の保育器が9個あるんです。」

ナレーター:このセルゲイという医師が案内してくれるという。9つの保育器は全身を管につながれた赤ちゃんでいっぱいだった。

セルゲイ医師:「ここには州全体から先天性障害のある新生児が送られてきます。つまり、このような重病の赤ちゃんが一番多いんです。この子は重大な先天性肺炎と肺出血があります。この子は溶血病があります。」

ナレーター:電話の女性医師は心臓障害が増えていると言っていたが・・

セルゲイ医師:「いますよ、あちらです。」

ナレーター:別室に案内された。

セルゲイ医師:「この子は心房中隔欠損です。今すぐ手術の必要はありませんが心臓の音が異常です。」

ナレーター:先天的に右心房と左心房の間の壁がない重い心臓の病。取材班のコーディネーターが、心臓の音を聞いた。

セルゲイ医師:「心臓がシキシキと打っているのが聞こえるでしょう?そういう欠陥なんです。」

取材班:「どうだった?」

コーディネーター:「変な音がしました。ドキドキと打ってますが、はっきりしていない感じ」

ナレーター:それでも懸命に鼓動を打ち続ける小さな命。

取材班:「多いんですか?こういう人は?」

セルゲイ医師:この病院だけで1年に5人から10人。うち2~3人が手術を受けます。」

女性医師(上司)「そんなの、世界平均と変わらないでしょう!」

ナレーター:突然口をはさんだのは、セルゲイ医師の上司と思しき女性。

女性医師(上司)「最近は新しい機械が導入され妊婦の検査も詳しく行われるようになったので、事故前より多くの病気が見つかるだけで、別に放射線は関係ないんですよ。」

ナレーター:放射線は関係ない。そう繰り返す女性医師の言葉に、たまりかねたようにセルゲイ医師は、

セルゲイ医師:「この病院には州全体の危険な患者たちが集中するとはいえ、正常な赤ちゃんは全体の2%しか生まれません。」

ナレーター:正常な赤ちゃんが2%しか生まれない。危険な母子が集まる病院だとしても日本では考えられない数字だ。つまりそれが放射線の影響ということなのか。

セルゲイ医師:「私の主観では、放射線はもちろん子どもたちに大きな影響を与えています。放射線を浴びれば免疫は弱くなるんだ。

ナレーター:それが、この国で数え切れない赤ちゃんを取り上げてきた医師の実感なのか。

セルゲイ医師:私たちは女性の子宮内に蓄積したセシウムの量を測ったことがあります。日本の信州大学との協力でした。もちろん通常よりも多いセシウムが発見されており、これから胎児への影響を詳しく調べます。」

ナレーター:セルゲイ医師が言うプロジェクトに医師として参加した長野県松本市の菅谷市長。取材した映像を見てもらうと、

菅谷市長:「あ、彼ね。よく、この先生言ってくれたなあ・・・」

ナレーター:菅谷氏がセルゲイ医師を心配するにはわけがある。

菅谷市長:「ベラルーシで原発を作るんですね。ルカシェンコ大統領は原発を作るのであれば、できるだけ原発の悪口を言わないようにと箝口令を敷いて・・」

ナレーター:確かに独裁者と言われるルカシェンコ大統領は原発の建設を急いでいた。セルゲイ医師は、そんな中、危険をおして語ってくれたのか。

取材班:「何で皆、ベラルーシで障害があることを隠そうとしている?」

セルゲイ医師:「それがこの国のシステムだからさ。僕には聞かないで欲しい。」

ナレーター:帰り際、一人の(同病院の)女性医師がこんな言葉をかけてくれた。

(同病院の)女性医師:「バンダジェフスキー氏を訪ねて下さい。彼なら真実を話してくれます。」

ナレーター:バンダジェフスキー。その名前には聞き覚えがある。突然電話で取材拒否を告げた女性医師が「彼なら話せる」といった夫の名だ。急遽私たちはウクライナ、キエフにもどった。この街に目指す人物がいる。

(イヴァンキヴ病院)

ユーリー・バンダジェフスキー博士。かつてゴメリ医科大学の学長をつとめた程の人物だが、

バンダジェフスキー博士:「今の私は国外追放の身です。」

ナレーター:彼は1999年汚職容疑で逮捕された。政治的、意図的な冤罪だとして海外の人権団体が猛烈に抗議、5年の服役の後、海外で研究活動を続けている。

その逮捕の直前に発表されたのが、汚染地で亡くなった人の臓器を取り出し、セシウムの量を調べた、世界でも唯一のこのデータだ。

黒は大人、灰色は子ども。様々な臓器に溜まったセシウムの量の中で、注目は1番の心臓。特に子供から600bqを超える高濃度のセシウムが検出されている。

さらにこのグラフは

臓器にセシウムの量が多ければおおいほど、心電図が正常な子が少なくなるのを示している。

臓器が74Bqから100Bq汚染されると、心電図が正常な子どもは1割程度しかいない。

バンダジェフスキー博士:「驚かせたくはないのですが、すでに日本の子どもの心臓から、20~30Bq見つかっています。これからも、まだまだ増えるでしょう。」

 

 【下段動画 11:46まで】