ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

「グリーン・サンド」の主成分であるシリカと酸化マグネシウムの毒性などについて調べる。

2014-11-16 | フェロニッケルスラグ


(管理人より)日向製錬所のHPに商品として掲載されている「グリーン・サンド」の主成分は何か見ていくことにしました。

グリーン・サンド 

二酸化ケイ素 (SiO2)

粉体状のものを多量に吸入すると、塵肺の一種である珪肺の原因となる 


 珪肺                         

シリカ結晶は、国際がん研究機関によりグループ1の「ヒトに対する発癌性が認められる」物質に指定されている。

 

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部2006 の発表資料にもシリカの毒性について書かれています。

世界保健機関もその毒性を認めている物質ということです。↓PDF

IPCS UNEP//ILO//WHO 国際化学物質簡潔評価文書
Concise International Chemical Assessment Document No.24 Crystalline Silica、Quartz (2000)
結晶質シリカ、石英  世界保健機関 国際化学物質安全性計画
 

目次(クリックで拡大)

 

国際化学物質安全カード で検索します http://www.nihs.go.jp/ICSC/   このサイトは重要なデータベースなのでお気に入りに入れておくと重宝します。

 

 

 

酸化マグネシウムも検索してみました。


 

 

シリカというのは、太陽光パネルの原料ということでこのブログでも以前に取り上げました。↓

金属シリコン製造は膨大な電力を消費。太陽電池は中国の安い電力と人件費なしには作れない。珪肺とは?

シリコン太陽電池製造において使われる危険物質~労働者がシリコンダストに対する過度の曝露

ここでも珪肺についてあげときます。

 

 

たまあじさいの会より http://www011.upp.so-net.ne.jp/tamaaji/mechanism.html

風による粒子の動き

 風による場外飛散のメカニズム http://www011.upp.so-net.ne.jp/tamaaji/mechanism.html

 

 スラグを投棄すれば、細かい粒子は軽いので積み下ろしや移動などで周辺に飛ぶということです。そして周辺住民はそれを吸わされるということになります。

 

さらに、金属資源情報データベース を調べてみます。

 「ニッケル」 http://mric.jogmec.go.jp/public/report/2014-06/8.20140601_Ni.pdf  から抜粋 

ニッケルの最大の用途はステンレス鋼への添加材であり、フェロニッケルが主に用いられている。ステンレスの防錆効果はクロムが担うが、ニッケルは鋼材の組織を安定させ、結果として防錆効果を高める。
ニッケル地金は特殊鋼(LNGタンク用9%ニッケル鋼、構造用合金鋼の一部)、ガスタービン用ニッケル基耐熱合金、メッキ等で利用されている。
硫酸ニッケル、水酸化ニッケル、酸化ニッケル等のニッケル化合物は磁性材料(主にアルニコ磁石材料)、電池材料(ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、リチウムイオン電池正極材)、触媒材料として使用されている。

フェロニッケルの主要需要先は、ステンレス向けである。フェロニッケルの国内需給を表1-3、図1-4に示す。

 

2012年のフェロニッケルの供給量は、前年比112%の79.5千tであった。フェロニッケルの国内生産量が増加した一方で、輸入量は減少した。需要量は、前年比115%の 76.6 千t であった。国内消費量は減少した一方で、輸出量が増加した。図 1-4 に示すように、フェロニッケルの需給はニッケル系ステンレスの生産動向とほぼ連動している。
日本のフェロニッケルの主要生産企業は、大平洋金属、住友金属鉱山、日本冶金工業の3社であり、これらの企業は輸入したニッケル鉱石からフェロニッケル生産を行っている。なお、日本冶金工業は自社のステンレス用での生産のため、外販はしていない。
1990 年代は、国内のステンレス鋼生産では、ニッケル系ステンレス(代表鋼種は SUS304:Ni 含有量が 8~10%)の生産量が 7 割程度を占めていた。2007 年のニッケル価格の高騰や、自動車向けでのクロム系ステンレスの需要増によりニッケル離れが加速し、クロム系、省ニッケル系への転換が進んだ。現状はクロム系ステンレスの生産比率が高まり、ニッケル系ステンレスの生産量は 5 割程度になっている。そのほか、ニッケル系のステンレスでも、二相系ステンレス鋼(淡水化プロジェクト向け等で利用される Ni 含有量が 3~5%程度の製品)の生産量が増加しており、ニッケルの使用量が減少傾向にある。 ステンレス向けの国内ニッケル需要の減少に伴い、日本のフェロニッケルメーカーの輸出量が増加している。
日本では、国内での建設需要が減少しており、それに伴いステンレス需要も減少傾向にある。その他、汎用鋼種のSUS304では、海外(中国、台湾等の)品の日本への輸入量が増加している。国内生産量と国内消費量の乖離(生産量が消費量を上回る)が、今後更に広がっていくと推定される。

 

フェロニッケルの輸出入相手国を表3-5、図3-6、図3-7 に示す。
フェロニッケルの主な輸入相手国はニューカレドニアであり、輸入量の 81%を占めている。その他、コロンビアからも一部輸入がある。コロンビアには、世界最大のフェロニッケルメーカーである Cerro Matoso が存在しており、同社からの輸入品(ニッケル品位が 30%程度の製品)と見られる。
先述のとおり、2012 年のフェロニッケル輸出量は前年比 171%と大幅増であった。特に韓国向けの出荷が前年比196%と増加している。

 

 

 

今調べた中で、「グリーンサンド」に、「グリーン」的なところがあったのでしょうか? 

 

フェロニッケルスラグ(=グリーンサンド)の成分はシリカ。シリカは太陽光パネルの原料です。ニッケルは蓄電池の原料です。

再エネは電気・機械の工業製品。再エネが大量に普及すればフェロニッケルがもっと必要になってスラグもたくさん出るということです。

自動車、家電製品、電気・機械、電池他 を市民がたくさん買うとフェロニッケルスラグも増える。

そのスラグを製錬工場のある自治体の山に大量投棄し、できたフェロニッケルを外国にも輸出しています。

自分の国で使うならまだしも、輸出までして儲けているということです。

金属の製錬ではスラグ(=ゴミ)が発生し、それを捨てる時には毒性のある粉塵が舞い上がること。それを吸い込めば珪肺=病気になることもわかりました。

製錬会社が地元の環境を犠牲にして、製品輸出し巨大な利益を上げている構造に、市民が気づくことは大事だと私は思います。


さらに今世の中にある「グリーンなんちゃら」や「みどりのなんちゃら」というものを、本当にエコなのかどうか一度全部、市民みんなで検証したほうがいいと私は思います。

有名な環境NPOが調べてくれるだろうとかではなくて、自分でもパソコンで検索して調べることも大事です。

グリーンウオッシュじゃないかどうか調査しなければとんでもないことになると思います。

既に国費は自然エネに浪費され、国は借金だらけで、市民は増税・公害に苦しみ、「ああ、あの時ちゃんと調べておけば・・」と後悔することになるのではないでしょうか?


金属製錬所のごみ=鉱滓がどれだけ環境を汚染し、今も昔も人々を苦しめているかという公害の現実を知る。

2014-11-12 | フェロニッケルスラグ

(管理人より) 

ここで、金属の製錬がいかに環境を汚染するかという国の資料を見ていただきたいと思います。

ちなみにこれは私が作った資料ではありません。資源エネ庁の官僚が作ったものです。官僚も「公害問題の原点は鉱山」だとはっきり金属製錬の危険性を資料冒頭でみとめています。

環境管理から見た我が国の非鉄製錬産業の方向性  平成24年11月8日 資源エネルギー庁 鉱物資源課長 安永 裕幸  より

 

 

 


 資料には「 水質汚濁(鉱毒水) : 鉱山下流の河川水質汚染による農作物・健康被害」と書いてあります。

日向市の産廃公害問題、現地調査報告  より 

フェロニッケルスラグ(鉱滓)不法投棄で困っている場所から染み出した汚染水が流れ込む、現地の川です。この水は田んぼに入るそうです。

http://blogjima.blog.fc2.com/blog-entry-32.html  より

 


 資料に戻ります。宮崎県では土呂久鉱山ヒ素公害が発生しています。1920年代から亜ヒ酸を製造。 最終鉱業権者は住友金属鉱山=加害企業

環境NPOなどの市民学習会では公害問題は、さも、もう終わったことのように語られたり教えられたりすることがありますが、公害裁判というのは長期化し、健康被害や汚染された環境は現在も続く負の遺産です。

 

 

 


ここで、黒木さんが調べた汚染データ。環境省が認める毒=重金属がこんなに水に含まれています。

フェロニッケルスラグ沈殿池水質検査結果 鉛210倍、ヒ素50倍、フッ素20倍、総水銀15倍、カドミウム3倍、セレン3倍検出  


資料に戻ります。

宮崎県 日向製錬所を赤で囲みました。 日本中にこんなにたくさん金属の製錬所があります。 原発と同じで、三菱三井住友・・・・

この周辺では、日向市と同じような公害が起きているかもしれません。

資源エネ庁の資料は結局は企業の目線でしかかかれないのだという箇所があります。↓抜粋

 操業停止を防止するための有効な微粉精鉱の酸化焙焼条件を求めるための研究を実施
 製錬残渣からの効率的な貴金属等の有用金属の回収技術の研究を実施

もう、被害者の視点はありません。完全に加害企業の視点になってます。問題解決のためと言い訳して技術開発費に税金をばらまく政策。↓

 

 

原子力ムラだけではありません。金属ムラですね。三井も入ってるので原子力ムラ=金属ムラですね。「民官一体」なんて、癒着してるってことが堂々と書かれています。

産官学の学のところはなんと宮崎大。企業城下町の大学はどこでも企業の味方。お墨付きを与えるのでしょう。

レアアース・レアメタル=再生可能エネルギーに不可欠な鉱物にも国策でじゃんじゃん税金がばらまかれていて、ここでも原子力ムラと同じ構図だということがこれを見てもわかりますね。


黒木さんのブログを見てみます。

http://blogjima.blog.fc2.com/blog-entry-71.html   より抜粋引用

宮崎県日向市のあちこちの山は、(株)日向製錬所の産業廃棄物が捨てられています。
2012年から今現在、西川内地区という地域で人が目の前に住んでるにもかかわらず、このゴミを捨てております。

風が吹くとゴミが降ってきて非常に困ります。2012年から責任の取れない工事は止めて下さい、と言ってますが、聞いて聞かぬ振り、この様にダンプがゴミを持って来てはひっくり返してます。

宮崎県警 生活環境課  「県が産業廃棄物と判断しないと、警察は動けません。」
地権者 「県や市が許可してるはずじゃ」
日向市役所 環境整備課  「市は許可してない、受理しただけだから、責任は地権者にある。」

県は、山に捨ててあるゴミを商品である。産業廃棄物とは判断しない、と回答がありました。
これのどこが商品なのですか?

 


日向製錬所が作るフェロニッケルでいろいろなものが作られて(不要な工業製品も含めて)、いま私たちの暮らしの中にあります。

私は、苦しんでいる市民の側から、市川定夫先生のこの本の一文を思い起こします。

 

市川定夫著 「新・環境学 現代の科学技術批判」より  抜粋引用

新・環境学 1―現代の科学技術批判 生物の進化と適応の過程を忘れた科学技術
市川定夫
藤原書店

 

「環境破壊」の根本にある科学技術の問題・・・

科学技術のもたらす利便性を「恩恵」として享受している私たちの価値観そのものが、今まさに問題となっている・・・

科学技術の産物の消費者である一般市民をも加害者に組み込むことによって、

間接的に現在の危機的な状況をもたらしている

現在の消費社会では、企業が売り出したものを使い、消費し、使い捨てることによって変異原やガン誘発原を発生させたり加えさせたりするなどして、

一般市民が加害者であり、かつ被害者でもあるという構造が作り出されているのである

 


 

【スラップ裁判】私も生きちょる人間です。こんな事されていい気せんです 宮崎フェロニッケルスラグ公害

日向精錬所がヒ素やフッ素を垂れ流していたことが2000年に発覚、2008年の報道から。「循環型社会」の公害。

(株)日向製錬所は昭和48年に公害防止協定を日向市と締結しているのに公害対策しない自治体。

金属製錬所のごみ=鉱滓がどれだけ環境を汚染し、今も昔も人々を苦しめているかという公害の現実を知る。


(株)日向製錬所は昭和48年に公害防止協定を日向市と締結しているのに公害対策しない自治体。

2014-11-04 | フェロニッケルスラグ

(管理人より)

これまでにフェロニッケルスラグ公害について2つの記事を書きました。 

さて日向市のHPの環境のところに 日向市の環境事情 平成24年度実績版 日向市 という環境政策課の作ったPDF資料がアップされています。誰でも見ることができるものです。

これを見ると、公害対策は日向市生活環境部環境整備課環境公害係の所掌事務(しょしょうじむ、主な仕事)ということがわかります。

 

 フェロニッケル加工の(株)日向製錬所は、事業所として昭和48年5月11日に

公害防止協定を日向市と締結しています。 

 

 それなのに、日向市は、市民のの訴えを無視し続けています。

こういった自治体職員の行動は腐っているとしか言いようのないものです。

 

以下 ブログにあったタイトル 

「有害が出てるけど、そのままになります。」 日向市役所総務課 堀田浩一氏

(株)日向製錬所が排出するフェロニッケルスラグの鉄くずは、日向市の学校の運動場に敷き詰められてました。

臭いものにはふたをする日向市役所

有害なゴミを平然と使い続けるようです。「水道管埋め立てに使ってます。(株)日向製錬所が大丈夫だと言ってるから、大丈夫でしょう」 「西川内地区の埋め立てもそのままですわね」 日向市役所  №1

何度も何度も相談しましたが、ずーっと2年間ほったらかしで市民の問題も解決せず、市民の税金である退職金を貰って、黙って辞めてしまいました。 -日向市役所 環境整備課部長 野別さんー

 

http://www.city.hyuga.miyazaki.jp/display.php?clist=0401  ⇒ これらは守られていないようですね。

日向市行政組織規則 http://www.city.hyuga.miyazaki.jp/reiki/reiki_honbun/aq60710381.html  より

 

 

日向市環境基本条例 http://www.city.hyuga.miyazaki.jp/reiki/reiki_honbun/q6070826001.html

http://www.city.hyuga.miyazaki.jp/display.php?cont=140324094309  より


と決められているのに、日向市役所は市民に必要な情報の提供をしていないばかりか、全く逆のことをしています。自治体職員が条例に違反しているのではないでしょうか? 

黒木さんは2012年から市役所に、フェロニッケルスラグについて相談に行かれているにも関わらず、金属鉱業のところの苦情の件数がゼロになっているのは

市役所が苦情を隠蔽しているということではないでしょうか? 

 

苦情件数を見てみます。

毎日新聞、西日本新聞、宮崎日日新聞の3社が、日向精錬所工場跡地汚染の報道をした年は、苦情件数が一番多くなっています。

こうなったら対応が大変なので、報道させないように圧力をかけ、黒木さんの苦情を押しつぶした可能性があると思います。

 

 

日向市の環境事情 平成24年度実績版 日向市  より 日向市が有害物質と認めた物質

黒木さんが行った水質検査↓

https://twitter.com/mutsukuroki/status/523385969332850688

第一工区 地権者 鈴木要 フェロニッケルスラグ沈殿池水質検査結果

鉛210倍、 ヒ素50倍、フッ素20倍、総水銀15倍、カドミウム3倍、セレン3倍検出  

宮崎県環境科学協会⇒ http://www.miyazaki-kankyo.or.jp/index.html

 

 

 

 


日向精錬所がヒ素やフッ素を垂れ流していたことが2000年に発覚、2008年の報道から。「循環型社会」の公害。

2014-11-02 | フェロニッケルスラグ

 

土壌汚染:基準値超えるヒ素とフッ素検出−−日向精錬所細島工場跡 /宮崎(毎日新聞)2008年4月18日15時1分

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080418-00000150-mailo-l45

ステンレス鋼の原料を生産する日向精錬所(日向市船場町、平島悟社長)は16日、同市日知屋古田町にある旧細島工場跡地(6・6ヘクタール)の地下水から、土壌汚染対策法で定める基準値を超えるヒ素とフッ素が検出されたと発表した。

ヒ素(基準値1リットル中0・01ミリグラム)が最大で6・3倍、フッ素(同0・8ミリグラム)が2・25倍。00年の土壌検査で基準値を超えるヒ素などが検出されたため、03年から同社が定点検査(計5カ所)を実施してきた。

これを受け県、日向保健所は同跡地から約800メートルの範囲にある井戸10カ所の分析を進め、18日に調査結果を発表する。同跡地は00年から大型ショッピングセンター「ロックタウン日向」が営業しているが、地下水は利用していない。
 

ロックタウン日向の地下水に基準超えるヒ素

http://www.47news.jp/CI/200804/CI-20080416-00790.html

2008/04/16 19:56   【宮崎日日新聞】

日向製錬所(日向市船場町、平島悟社長)は16日、ショッピングセンターなどが入る同市日知屋のロックタウン日向の敷地内の地下水から環境基準を超えるヒ素とフッ素が検出された、と発表した。

同社は2000年に汚染を把握。その後も独自に水質調査した際も検出していたが、行政機関や賃貸借関係を結んでいるロック開発株式会社(東京都、羽間和彦社長)には今月まで報告や相談はしていなかった。

 敷地はアスファルトで覆われ、地下水も店舗などで使用しておらず直接的な影響はないとみられるが、県環境管理課は「法的義務はないが報告してもらえば もっと早く周辺調査ができた」。ロック開発は「契約前に情報開示がなかったこと、その後も経過報告がなかったことについて強く遺憾の意を表明している」と している。

 

ヒ素、基準の6倍検出 日向市の旧工場跡地 県、周辺井戸水を調査

http://www.47news.jp/CI/200804/CI-20080417-00225.html

2008/04/17 04:08   【西日本新聞】

(管理人より) 驚きました。日向精錬所という会社は1956~69年の13年間にわたり、工場でフェロニッケルを作って敷地を汚染し、2000年には汚染を知りながら、2008年にその工場跡地をなんとショッピングセンターに貸して、コンクリートで覆うということで県に汚染を報告してなかったんですね。

毎日新聞、西日本新聞、宮崎日日新聞の3社が、2008年当時報道していました。(古い記事なので、ネット上のキャッシュのみ)しかも当時も続報がない。
 
ここで日本鉱業協会が出した、フェロニッケルスラグについてのパンフレット資料を見ていきます。https://www.pacific-metals.co.jp/file/news/20100409110217-1.pdf
 
「循環型社会に寄与する魅力ある資源」 とは! 毒物なのに?ゴミなのに?

いきなり表紙タイトルからしてこれですので中身は推して知るべし。いいことしか書いてありません。フェロニッケルの「安全性」 と書いてあるくらいですから。
製造工程図だけあげときます。

 
このパンフをいつ作ったかは書いてありませんが、上の一連の報道の後だとすると実に厚かましいことです。2000年には汚染がわかってたのですから。
ヒ素やフッ素といった毒物を撒き散らしておきながら「魅力ある資源」と言うなんて、さすが原子力ムラですね。
 
さて日向精錬所工場跡地の汚染は、報道によると2008年の段階で、ヒ素(基準値1リットル中0・01ミリグラム)が最大で6・3倍、フッ素(同0・8ミリグラム)が2・25倍、検出されてます。 

 

 
黒木さんの自宅近くのスラグの汚染はどうでしょうか。基準値のヒ素50倍、フッ素20倍です。

【スラップ裁判】私も生きちょる人間です。こんな事されていい気せんです 宮崎フェロニッケルスラグ公害  より

2008年に問題になった工場跡地よりもはるかに汚染しているということです。

なのに今回は新聞が報道しないのはなぜでしょうか?
毎日新聞、西日本新聞、宮崎日日新聞はなぜ報道しないのかわかりません。
メディアも信用できませんが、「循環型社会」という看板も、毒物を循環させることになってないか、細かい市民のチェックが必要です。

本当は土に還せない毒物を、「循環型社会」という美名で環境に拡散させている国と企業。
完全に「循環型社会」公害です。 
建前上「安全な商品」ということにして環境に垂れ流す、このパターンをやめなければまた水俣病のような公害が起きてしまいます。
 
 
 
 

宮崎フェロニッケルスラグ公害

2014-10-20 | フェロニッケルスラグ

もうもうと、重金属の有毒なホコリが舞い上がる!雨が降れば水源を汚染し、川に入る!

 

 

黒木睦子さんは、自宅の近くにフェロニッケルスラグという有害物質を産廃業者が捨てていくため、子どもに健康被害が出て大変苦しんでおられます。

 

 

子どもを守るために、空気だけでなく、産廃から染み出た有害物質により川の水や土も汚染されつつあることを個人で突き止めました。

http://blogjima.blog.fc2.com/blog-entry-81.html

 

 

黒木さんは議員や役場、警察あらゆるところに現状を訴え、毒物を捨てるのをやめてほしいと言いに行かれましたが、まったく聞いてもらえませんでした。

SNSを使って知事や議員など広く市民に現状を知らせていたところ、相手企業2社から訴えられました。まさに、弱者相手のスラップ裁判です。

私は市民の立場で今回のことを共有しなければならないと思いましたのでブログ記事にいたします。

公害は他人事ではありません。汚染物質が環境中に拡散すれば誰にでも、どこに住んでいても起こりうることです。 

 

さて、 黒木さんを提訴した(株)日向製錬所という会社は、住友金属鉱山の子会社です。東海村JCO臨界事故を起こした JCOも住友金属鉱山の子会社です。完全に原子力ムラですね。

株主比率 住友金属鉱山60%、新日鉄住金ステンレス25%、三井物産15%

赤文字の企業がどんなことをしているのか、よく見ることが重要です。

フェロニッケルスラグとは、ステンレス鋼などの原料になるフェロニッケルを製錬する際に発生する副産物です。

つまり、私たちが生活で使うステンレスのお鍋などを作るために出てきた金属のゴミなのです。

黒木さんのことは私には関係のないことと思ってる人は、それは間違いです。直接でなくとも、どこかでつながっている。そう、レアアースと太陽光パネルの関係と同じなのです。

以下ご参考に↓

 

中国レアアース「環境問題として有害物質による大気汚染、強酸性の排水、放射性物質など」

市川定夫教授「マハティール氏が三菱系から沢山の選挙資金をもらってたから三菱化成を認めてしまった」

採掘・製錬時に放射性物質を撒き散らすレアメタル・レアアースは自然エネルギーにも使われている事実

マレーシアのレアアース抽出工場~ブキメラ放射能汚染「私たちは、涙がかれる程たくさん泣きました」

 

 工業製品は、必ず金属の製錬という工程が存在します。そこで必ず有害物質のごみが出るのです。

 鉱物を採掘製錬で環境が汚染され周辺住民が苦しむのは、ウラン鉱山の健康被害も同じですね。 ↓

オーストラリア・ウラン鉱山で放射性汚染水大量流出。関電、九電、四電、伊藤忠商事の出資の日本企業

 

 

商品名 グリーンサンドと呼ばれる フェロニッケルスラグ。


国は最初から、グリーンサンドをJIS製品だと認めていません。ところが、日向市役所 環境整備課は「グリーンサンドは、検査しなくとも無害だ」と言いはり、住友金属鉱山 広報IR部は、グリーンサンドを肥料といい、その肥料で作った野菜を食べた社員はいないということです。 

https://twitter.com/mutsukuroki/status/522946010897584128

製品なのに会社は値段も教えないそうです。金属ですから小さい粒子でもトゲトゲしています。目に入ったり、肺に吸い込んだりしたら大変なことです。

そんなグリーンサンドを自宅の近くに投棄されているのです。風で粒子は舞い上がっています。

金属の製錬は労働災害や公害を引き起こします。↓

金属シリコン製造は膨大な電力を消費。太陽電池は中国の安い電力と人件費なしには作れない。珪肺とは?

 

黒木さんは「子どもは 目を離した隙に どこに行くか分かりません 知らずに山に登ったり つかんで投げたり 口の中に入れてみたり」しますと言っています

私はオーストラリアのアスベスト公害のことを思い出しました。↓

【30年後】子どもに曝露後何年もたってから大きな被害をもたらすアスベスト~原因は強力α線被ばく【死亡】

 

金属の精錬を大量に必要とする工業製品。

工業製品を大量生産、大量消費、大量廃棄するような今の私たちの暮らしや社会を改めなければ、このような公害はなくなりません。

土に還せない廃棄物を、「リサイクル」という言葉でごまかしているのが、政府が言う「循環型社会」です。

毒物、有害物質をリサイクルの名のもとに環境中に拡散させないような法律を作らなければ、公害は増え、食べ物は汚染され、あっという間に人間の住めない島国になってしまうことでしょう。

工業製品製造が、このような公害を作り出すという事は、日本のメーカーにとって市民に最も知られたくない「不都合な事実」です。なのでスラップ裁判で全力で押しつぶそうとしてくるのです。

私たち市民にできることは、この情報を共有し、市民の立場で公害NO!の世論を大きくすること。企業の横暴を許さないことだと私は思います。


 



 

【スラップ裁判】私も生きちょる人間です。こんな事されていい気せんです 宮崎フェロニッケルスラグ公害

日向精錬所がヒ素やフッ素を垂れ流していたことが2000年に発覚、2008年の報道から。「循環型社会」の公害。

(株)日向製錬所は昭和48年に公害防止協定を日向市と締結しているのに公害対策しない自治体。

金属製錬所のごみ=鉱滓がどれだけ環境を汚染し、今も昔も人々を苦しめているかという公害の現実を知る。