ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

「八島はみな原発推進、不安を煽るな」と言う上関町民。皆同じ県民。他所者ではありません。

2015-10-28 | 上関原発

(管理人より)

上関町住民を名乗る匿名の人からツイッターでものを言われましたので紹介しておきます。これが地元の実態かもしれません。

 

このツイートは「八島住民はみな原発推進派だから、祝島と違ってみんなまとまっているので心配するな、よその人間は不安を煽るな迷惑だ。集落の場所は30km圏外、地元でない人間はわかっていない」

と言いたいのでしょう。知らないアカウントですが「上関」で検索して送りつけてきた模様。上関町長も原発推進派ですから、町民もほとんどはそうなのでしょう。

上関 看板 で画像検索すると これだけの画像が出てきます。☟賛成反対に揺れる町が一目瞭然。

「原電を妨害する人は上関町に来ないで!」の看板を見ると、心が荒みます。

 

 

 

昨日の夕方にアップされた記事

伊方原発、事故起きれば孤立の恐れ 不安募らせる住民

2015年10月27日16時06分 朝日新聞

地元同意の手続きが終わった四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)は、東西約50キロの佐田岬半島の付け根近くにある。再稼働が近づくなか、重大事故が起きれば陸路の避難が難しくなる半島の住民は不安を募らせる。海路で避難する大分県では、受け入れの不備を指摘する声が上がる。

原発事故を考えると、あきらめというか、自分たちではどうすることもできないのが現実だと思っている」。佐田岬半島を貫く国道197号。「横風注意」の標識を見ながら車で走ると原発の西側にある海沿いの集落に着く。そこに住む40代の女性はそう嘆く。

 港に通じる道路は急な山の斜面に沿う県道のみ。避難が必要となる過酷事故が原発で発生し、地震や津波があれば、道路が寸断されるかも知れない。国道が使えない場合、海路で避難することになる。避難の課題が残る中での再稼働同意に「町や県、国が、私たちの置かれた状況を理解しているとは思えない」

 伊方町から海路で最大5千人の避難者を受け入れることで愛媛県と合意している大分県では、困惑の声も上がる。

■整わぬ受け入れ態勢

 伊方町と大分市佐賀関を運航する「国道九四フェリー」(大分市)は、避難者の輸送を愛媛・大分両県から求められている。芦田幸人総務部長は「津波で船や港が被災し、船が使えない場合もあるのでは」と心配する。両県とは協力内容の詳細を協議中で、まだ協定を結んでいないという。「公共交通機関の使命は果たしたいが、具体的には何も決まっていない」

 佐賀関に上陸した避難者を、大分県は民間バスで内陸の避難所に運ぶことを想定している。だが、県バス協会も両県と協定を結んでいない。担当者は「ルールがなければ運転手も不安だ。協力を得られないこともある。責任の所在もあいまい」と不安を隠さない。

 大分県の受け入れ姿勢に対し、佐賀関半島の住民も疑問を抱く。幼い子どもを2人抱える主婦(28)は「被害があれば自分や家族のことを考えるのが優先。助けようとは思うけど、人のことを考える余裕はありません」と話す。

 漁師の紀野太亮さん(61)は、佐田岬と佐賀関の間の豊予海峡について「荒天の日は漁船では渡れない。原発事故と台風や津波が重なれば、フェリーで渡るのも難しいのでは。どうやって人を運ぶのか」と首をかしげる。

 そのうえで、「事故のときだけ避難者を受け入れて、と言われても困る。再稼働は愛媛県だけの話ではない。大分県には反対してもらいたい」と話す。

 半島近くの海域は国内有数の漁場だ。一本釣りのマアジとマサバはブランド魚「関あじ・関さば」として知られる。その海で30年以上、アジやサバ、ブリを釣ってきた。「何かあれば風評被害で買ってもらえず、生活が成り立たなくなる」(枝松佑樹、稲垣千駿、飯島健太)

■30キロ圏内の島、進む高齢化

 島の一部が九州・山口で唯一、伊方原発から30キロ圏に入る山口県上関町の八島。ここでは21世帯28人が暮らす。夫と2人で島に暮らす亀田スミ子さん(85)は「エネルギーがなければ人間は生きていけないので、再稼働が望ましい」と理解を示す。

 ただ、八島は高齢化と過疎化が進み、高齢化率は96・42%に上る。亀田さんは「自分たちも年をとっており、(港のある)浜まで行くのも楽ではない。避難に不安はある」とも話す。

 同県の村岡嗣政知事は26日、「避難計画作りや訓練をしっかりやって万全を期したい」と記者団に語った。(徳山徹)


朝日新聞は八島住民が 「再稼働に理解を示す」という表現です。「理解を示す」という表現は、まるで反対する人が悪いような印象操作。

3日前に出されていた朝日新聞 山口版の記事 ☟ 

山口)再稼働めざす伊方原発 30キロ圏の島を歩く

2015年10月24日03時00分 朝日新聞 山口版

 四国電力が再稼働をめざす伊方原子力発電所(愛媛県伊方町)について、伊方町長が再稼働に同意する意向を知事に伝えた。同原発から30キロ圏内の「緊急時防護措置準備区域(UPZ)」には上関町の離島、八島がある。

 20日、上関港から定期船で島へ向かった。約35分で着いた八島港の海は驚くほどの透明度で、メバルの群れがはっきりと見えた。

 港には3隻の漁船。うち1隻を所有する岡田雄一さん(63)と出会った。島の最年少者という。漁師でありながら、簡易水道の管理なども受け持つ。「集落の祭りなどでは雑用が真っ先に回ってくる。ほかに若い人がいないので仕方ない」

 港近くの傾斜地には住宅が立ち並ぶ。だが、路地を歩くと、空き家が目立った。「住宅は70棟ぐらいあると思いますが、半分は空き家で、さらにその半分は廃屋状態です」と町役場八島分室の担当者。無断で解体することもできず、手を焼いているという。

 八島は、過疎と高齢化が著しい。1960年に151世帯669人いた島民が、今年9月末現在で、21世帯28人。半世紀で4%に減った。高齢化率は96・42%に上る。

 伊方原発で事故が発生し、避難指示が出た場合、島民はいったん八島ふれあいセンターに集合することになっている。その後、定期船で町本土に避難する。心配されるのが、スムーズな移動だ。お年寄りの中には体が不自由な人もいる。

 「ここではみんなが助け合って暮らしている。元気な人が助けるようにしたい」。そう話すのは、区長の大田勝さん(77)だ。「今後のエネルギー需要や経済効果を考えると原発に反対はしない。島に直接的な雇用効果などはなくても、好影響が期待できる」と話す。

 八島ふれあいセンターは約30畳の部屋を備えた集会所。調理室があり、炊き出しもできる。清潔な環境が保たれていて、一時的な避難場所としては十分だ。たまたまセンターに来ていた田崎寿春(かずはる)さん(87)は「伊方原発までは距離があって正直言って実感がない。ただ、(事故が起きたら)どうなるのか、不安感はある」と話した。

 30キロ圏内に当たっている島の南側に人家はなく、大半は山林で、最も高い部分は標高約280メートルという。道を島民に尋ねると、「以前は農道から行けたが、今は荒れて通れない」。

 生い茂る植物をかき分けて登っていくと、地面を掘り返した跡があちこちにあった。島民によると、イノシシの仕業らしい。1時間ほどで尾根を越えたが、見えるのは生い茂る草木。木々の間からかろうじて、あの美しい海が見えた。(柳井支局長・徳山徹)

 

立派なふれあいセンターですが、核シェルターではありません。「一時的な避難場所としては十分」という表現で記事を書けば誤解を生むと思います。

朝日新聞の柳井支局長の認識に呆れました。


避難訓練の時に書かれた中國新聞の記事☟  

 

「超高齢」八島 迅速な避難課題 原発事故想定し初訓練 山口県・上関町

中國新聞 (2013年10月23日朝刊掲載) 

 山口県上関町の離島八島で行われた原子力災害の防災訓練。八島は同県で唯一、四国電力伊方原発の半径30キロ圏に一部が入るが、島に住んでいる28人中27人は65歳以上だ。自力ではスムーズな避難も難しい「超高齢化の島」の現実も浮き彫りとなった。 

 午前11時30分、伊方原発に異常が起きた想定で、避難指示する町の防災無線が響いた。だが、住民の大半はつえや手押し車を使うお年寄り。車の迎えや歩行の介助が必要な人もいて、訓練はてきぱきとは進まなかった。 

 「つえで坂を下るのに疲れた」と今西幸子さん(83)。福島第1原発事故後、光市に住む長男から同居を誘われている。「一人が楽。でも福島の事故をきっかけに原発を不安に思うようになった」。戸惑いを胸に、島での暮らしを続ける。 

 山口県最南端に位置する島から本土へは約12キロ。1日3便の定期船が結ぶだけだ。重大な災害の場合、住民は定期船もしくは漁船で本土に避難する計画だが、この日、島の住民全員がそろうまでに約30分かかった。 

 防災無線が聞こえにくい高齢者もいる。区長の大田勝さん(75)は「避難の際にけがをするかもしれない。いざというとき、全員が安全に集まれるだろうか」と不安を口にしていた。(井上龍太郎) 


八島住民の28人が仮に全員原発推進派だったとしても、伊方原発が福島レベルの大事故をおこせば、真っ先に被害にあうのです。

そして山口県、大分県、広島県、風向きによっては西日本全部が放射能汚染地域になります。

これは原発推進派も反対派も周知の事実。 30kmの地点に壁があるわけではありませんから、集落が「30kmの外」であっても同じこと。

放射性物質を含む放射能雲(プルーム)は簡単に到達します。

だから地元だけの問題じゃないのです。

原発推進派も反対派も原発過酷事故が起きたら、みんな大なり小なり被曝させられてしまうということがなぜわからないのでしょうか?

福島原発事故による除染重点地域が関東5県、51市町村も含まれてる事実を知ってて「心配するな」と言っているのでしょうか?

「国が責任取るって言ってるから心配しなくていい」という考え方は愚かです。 福島では何も責任とっていません。☟

私はアニメ「風が吹くとき」の主人公の老夫婦のことを思い出しました。

 

元原子力従事者の声 「黙っていたらみんな殺されてしまう」 

 

 

 

 

30km圏内いわき市からの原発事故避難者の声 「報道と事実は違います」





伊方原発30km圏内の上関町八島は全員が65歳以上の高齢者。伊方原発で事故があっても逃げられません

2015-10-27 | 上関原発

 

 

再稼働同意 県内の反応

NHK山口 10月26日 18時59分

上関町の離島・八島の一部が30キロ圏内に入る愛媛県の伊方原子力発電所3号機について愛媛県の中村知事は再稼働に同意することを四国電力に伝えました。県内の反応です。
村岡知事は「上関町の八島が半径30キロに入っており、災害の時の対応のために連携していきたい。
不安の声はあると思うが、万全な体制を確立していきたい」と述べ、愛媛県などと連携していく考えを示しました。

また、上関町の柏原町長は「地元の知事が判断されたことなので尊重せざるをえない。心配になるようなことが起きてはいけないので、電力会社にはきちんと対応してほしい。いろいろな訓練を通じて万が一に備えていきたい」と述べました。

さらに八島で区長を務める大田勝さん(77)は、原発の再稼働に賛成する考えを示した上で、「福島第1原発の事故でだれもが原発に不安を感じているし、八島はお年寄りばかりなので、もしものときに避難がスムーズにできるか心配だ。国や電力会社には、原発は安全安心に運転してほしいし、しっかりと情報を提供してもらいたい」と話していました。

10月26日 18時59分


ニュース動画と記事内容が異なるため下に文字起こししておきます☟ 太文字強調は管理人 

 


ニュース動画文字起こし 

 

伊方原発から30km圏内に島の一部が入る八島。

島の人口は今月1日現在で28人。

最年少の63歳を除いて全員が65歳以上です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福島第一原発の事故の後、国は原発事故に備えた防災対策を重点的に整備する地域を概ね30kmまで広げました。これを受け、上関町はおととし八島の住民の避難計画を策定。

状況に応じて、まずは自宅などの屋内への避難、次に一時的な避難所となる公共施設に移動、そして定期船や漁船などを使った本土への避難を定めました。

しかし、住民のほとんどが高齢者の上、天候や海の状況によっては島から出ることができない場合も考えられ、スムーズな避難ができるかが課題となっています。

 

そうした中、今日の再稼働容認について島の人は、

「ああいう事故があるけーね、不安に思うこともあるいね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「電気もなきゃいけんし、複雑な気持ちですけどね、お年寄りやらが多いし、いざなったときはまた困るんですよね、若い人がいないから心配は心配ですね」

八島で8年間区長をつとめる大田勝さんです。福島の事故で原発に不安を覚えたものの、日本のエネルギー事情などを踏まえると再稼働は必要だと考えています。一方迅速な避難のために国や四国電力にはあらゆる情報を隠さずに素早く伝えて欲しいと話しています。

「これからシケが多いからね、いまから冬になったらこういう島は季節風が強いんですよ。そういう時はやっぱり小さい船を出せるんじゃなし、それはちょいと課題にあるかなっていうような感じいね。再稼働いうことになれば、やっぱり安全第一に、それで、もしいう時には、必ずこういう動けん田舎とか、こういう島とかいうところを、頭にも入れてもらいたいいね」

また今回の再稼働容認について、上関町の柏原町長と村岡知事はそれぞれ次のように話しています。

「地元の県知事が判断されたことでありますので、私としてはそのことについては尊重せざるを得ないと。心配になるようなことが起こると絶対いけないんで、まあそのあたりは電力会社もちゃんとしてほしいと。いろんな訓練を通じて、万が一ということに備えていきたいと、そのように思ってますね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私としては中村知事の立地県の知事としての判断を尊重したいということを申し上げました。上関町の八島が30km圏内に入っておりますので、災害の時の対策というのが万全を期す必要があるわけでありますけれども、それについては、ぜひこれからもよく連携をして対応をお願いしたいということを申し上げました」










上関町の柏原重海町長と村岡知事はこのように述べ、いずれも地元の判断を尊重したいという考えを示しました。

 


 

 (管理人より)伊方原発の再稼働を愛媛県知事が容認したニュースを受けて、NHKが10/26報じた記事です。 NHK山口のローカル扱いなので地元以外の人は見ない可能性が高いわけです。

ニュース動画と記事がセットで配信されていますが、これが実にいやらしい。

動画はテレビニュースで流れた内容ですが、記事内容と違う! 大事なところを省いています。

タイトルに「県内の反応」とつけて、実際は首長、区長の声しか拾ってないのです。

なので、上に文字起こししておきました。

八島がどういう島なのか、そしてその住民はどう思っているか、日本中の人が知る必要があるのに、まったくNHKのやり方はいやらしい。

画像をご覧下さい。島民が公会堂らしきところに集まっていますが、高齢者ばかりなので杖をつく方、車椅子の方もおられます。

さらに公会堂でも足が痛くなるからでしょう、皆椅子に座っておられます。

デジタルテレビは設置されていることが確認できました。八島でネットが使える人がいるかどうか不明です。

インターネットを使って調べることができるスキルがある人は皆無の可能性が高いです。

福島原発事故によって30km圏内の人がどうなったのか、チェルノブイリ事故のその後のことを調べられる人がいないということです。

電気は足りているのに「電気もなきゃいけん」と脅され、騙されているのです。

原発推進派の区長、首長によって、住民の声は潰されていっていることがわかります。

腰の曲がったおばあちゃん、老人車を押して歩くおばあちゃんに、素早い避難など不可能です。走ることが出来る状態にはないということは画像からもわかります。

しかも島民がシケのときは「船が出せない」と言ってるのですから。

いくら区長が島の人を「頭にも入れてもらいたい」といっても、事実上、すべての首長は、八島の人を棄民したということです。残念ですが、そういうことです。

 

棄民した首長

愛媛県知事 中村時広は「三菱商事株式会社燃料部門」に6年間勤務していることは、愛媛県のHPに明記されています。 元三菱商事、原子力ムラ出身者ということです。 


 そして

上関町の柏原町長は、上関原子力発電所建設計画推進を公約した人物。 ⇒ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E9%96%A2%E7%94%BA


八島にはモニタリングポストが、原発事故後に設置されています。

八島(やしま) : 環境放射線モニタリングポスト

http://radioactivity.nsr.go.jp/map/ja/area2.html 文科省

 

この件で当ブログでは2つ記事を書いています。こちらをご覧ください☟

【いつのまにか!】山口県上関町八島に伊方原発事故対策用のモニタリングポスト設置 5/13よりデータ開示

 

八島MPは、県内のMPと違う。八島MPは原発事故対策用、防災用なので、気象計、高線量計、低線量計、自家発電装置などがついている。

八島MPは、山口県が2012年2月に放射線監視等交付金を申請し、放射線監視等交付事業として設置を行った。

 

上関八島モニタリングポストは放射線監視等交付金←電源開発促進税 2億円で作られた

山口県の資料☟

山口県緊急時モニタリング実施要領(資料編) (PDF : 2MB)

山口県緊急時モニタリング実施要領 (PDF : 527KB)

事故用のモニタリングポストとして八島に設置したことを 八島住民に知らせたのでしょうか?

福島原発事故後に、30km圏内で何が起きているか、八島のみなさんに知らせたのでしょうか?

避難できなかったらこうなるんです☟


福島第一原発が立地する福島県大熊町は二次被曝するほどの高い放射線量の遺体が見つかった場所。

ついに福島県の帰還困難区域で多数の死者が!「直ちに影響はない」はもう終わり。

 

住民にこういった全貌が、到底理解できないことを見越して、原発を推進する自治体の首長の罪深さ。 呆れます。 

八島の人たちも、私たち山口県民も、みな犠牲となります。