ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

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モルディブのゴミ問題。魚の骨や椰子の殻だったらゴミの処分は簡単だったのに

2017-03-03 | プラスチック問題

'Toxic bomb' ticks on Maldives rubbish island

 

 

 

労働者がティラフシ(モルディヴ諸島のゴミだけの島)にあるくすぶったゴミの中で、金属スクラップを探しています。(写真:ハニ・アミル/Flickr)

Garbage in Paradise: Inside the Maldives’ Trash-Only Island
Thilafushi, the Maldives’ garbage dump, has been called a ‘toxic bomb in the ocean.’

MAY 27, 2012· 2 MIN READ A six-time grantee of the National Geographic Expeditions Council, Jon writes about all things ocean.

ナショナル・ジオグラフィック・エクスペディション・カウンシルの6回の受賞者であるJonは、海についてあらゆることを書いています。

パラダイスの中のゴミ:モルディブのゴミだけの島の内側
モルディブのゴミ捨て場であるティラフシは、”海の毒の爆弾”と呼ばれている

私たちが毎日生み出しているゴミに関しては、世界中、大概、大まかには「去る者は日々に疎し(目に見えないものは忘れられる)」であります。 私たちがリサイクルについてどんなに熱心であっても、常に各自1枚または2枚のゴミ袋を毎週いっぱいにしているという責任は重く、そしてそれは縁石の上に置くとパッと魔法のように消えるのです。

ティラフシは、旅行客の宿泊施設を提供する100の島々からのすべてのゴミを貯蔵する場所です。

アメリカ合衆国、カナダ、ロシアまたはドイツなどの超大国では、通常、ゴミの埋め立て地は視界から隠されます(目に見えないものは忘れられる)、しかしモルディヴのような小さな島嶼国では、島全体がゴミ捨て場に変わっていったのです。

モルディブのゴミ島の名前はティラフシです。 マレのある主要な島からちょうど4マイル離れたところにあり、一日中、そこから立ちのぼる濃い黒い煙が特徴となっています。ゴミだけの島に到着するには、刑務所島(悪党と常習的違反者の収容所)とアパート島(人口の拡大を続けるため)を通過します。

マレでは、最近、大統領クーデターによって10万人以上の人々が1平方マイル半の中に押し込まれて生活させられています。インド洋の中心にある島の窮屈なスペースにもかかわらず、彼らは自動車やスクーター、アパート、ショッピングモール、市場、官公庁など現代的な生活ぶりです。近くには空港島が小型船の浮かぶタクシーで結ばれています。

この生活全てがたくさんのゴミを生み出すのです。ゴミを海の底に沈めるのではなく(その習慣がそれほど昔のものではないと思いますが)現在では、すべてゴミはティラフシに船で運ばれます。そして今日、ティラフシは完全にゴミで覆い尽くされているのです。悲しいことに、ゴミ島とは別の1,200の素晴らしいモルディブの島々を、有毒な霧が覆っているのです。

しかし、これは国のごみを保管するために1992年に作られた偽の島です。 現在、毎日300〜400トンのゴミを受け入れています。地元住民にも当然責任がありますが、昨年訪れた旅行客数は85万人で、旅行客はそれぞれ1日に7ポンド以上のごみを生み出しているのです。(モルディブの人が生み出すゴミの5倍)。 リゾート島のいくつかは、リサイクルに重点を置いており、プラスチックの使用を減らし、廃棄物からエネルギーへの工場を建設していますが、それはほんの一握りです。

重大な懸念の1つは、水銀、鉛、またはアスベストなどの有害物質が海に漏れた場合、それが海洋環境に劇的な影響を及ぼし、最終的に食物連鎖に入ることです。 当初、ゴミは島に埋められました。現在、ゴミは燃やされています。 厄介な煙によって、特に西から風が吹いている場合、マレの住民は頭痛や咳が起こります。 ブルーピース(地元の問題の監視を30年続けている環境グループ)は、このゴミの島を「海の有毒な爆弾」と呼んでいます。

50年前、島で生み出されるゴミが魚の骨や椰子の殻だった時、ゴミを処分することは簡単でした。 ゴミを海に投げる。そのような日々は遠い昔。 私がモルディブで訪れたすべての島には、1つの海岸線または別の海岸線を覆っているゴミの堆積があります。これは私が初めて訪れた時ー2004年の津波の直後ーに最も顕著でしたーなぜなら島を洗い流した大きな波が至る所にゴミを運んでいたからです。

19世紀にモルディブの海面水位が8インチ上昇し、全国の土地の80%が海抜3フィート以下になったため、そこにゴミを置くというのは多くの問題の1つに過ぎません。

モルディブ当局は、ティラフシからの毒性を減らすために取り組んでいると述べています。 提案された法律は焼却されるゴミの種類を有機物のみに制限しています。 もう一つの解決策は、リサイクル可能な廃棄物、主に鉄とプラスチックを中国、マレーシア、近隣のインドに輸出することです。

モルディブの2大輸出品がじきに魚と・・そしてゴミになるということを意味します。 

 (翻訳は管理人)

  

(管理人より)

ナショジオ受賞者の書いたモルディブのゴミに関する論考ですが、重要な部分を黄色で強調しておきました。

50年前、島のゴミが魚の骨や椰子の殻だった時はゴミを海に投げればいいので簡単だったということです。島民は島の自給自足に近い暮らしの中で、ゴミを自然の循環の中で始末してきたわけですから。ところが、外から来た旅行客が出すゴミは雑多。自然の循環の中では始末できないゴミ、つまりペットボトルや電子廃棄物、プラスチック製品などを持ち込んでくる。それだけでなく、島民の暮らしもそういった様式に変えられていけば、ゴミはもう溢れるしかなくなります。

とくに、津波に関しては311を思い出さなければなりません。たくさんのものが津波で流されて「がれき」になりました。思い出の品物もゴミになってしまいました。

私たちは現在、たくさんのモノに囲まれて暮らしていますが、結局、津波が来て流されたら全部ゴミになってしまうのです。それが海を汚しているのです。

モルディブだけでなく、日本も海に囲まれた島国。津波が来れば流れてしまうということです。一度海に流れてしまえば、すべてを回収することは不可能です。マイクロプラスチックになって永遠に海流で海を回り続け、海の生物を殺す可能性があるのです。

そう考えると、プラスチックのない暮らしをするしかありません。プラスチック製品の不買。

それなのに、この上の論考は、最後にゴミを輸出することが、まるで解決策かのように書いてあり、実に対症療法的。ゴミをとりあえず他国に押し付けるというのは日本もやっています。倫理的な解決とは到底言えません。リサイクル自体が環境汚染するということも書いてありません。

海抜の問題に触れて、ゴミ問題を過小評価している感じもします。ナショジオ受賞者ですから温暖化論者かもしれません。「廃棄物からエネルギー」といったことも言っているので誘導もありますね。

「海のプラゴミを燃やしてエネルギーに変えろ」という論調を持ち出す人間が必ずいます。

プラゴミを燃やせば有害なPM2.5が発生しますので、結局、汚染する場所が「海」から「空」に変わったに過ぎません。

根本的な解決にはならないことは明らかです。工業的リサイクルは環境汚染です。

大量生産、大量消費、大量廃棄、大量リサイクル、なんてなんの解決にもなってません。おかしいと気づかないほうがおかしい。

技術で技術が生み出した問題を解決できてはいません。

 

プラスチックゴミ⇒マイクロプラスチック⇒海⇒食物連鎖へ、環境汚染

ペットボトル⇒フリース⇒マイクロプラスチック⇒海⇒食物連鎖へ、環境汚染

電子廃棄物⇒希少金属を取り出し⇒残りはどうしようもない廃物、環境汚染


もう事実上、詰んでるんです。

ゴミ出しのマナーの問題ではありません。メーカーが責任を取ろうとはしないということは原発事故の例でも明らかです。

私たちは、ペットボトルやプラスチック製品の不買をやり、メーカーを減らし、プラスチック製造の上流を止め、産業構造を市民の叡智で変えるしか助かる道はないのです。

この下の画像は全部日本です。欲望の残骸です。

お茶をやかんで沸かして水筒に入れる。それすらめんどうくさいと言ってやらない。遺伝子組み換えコーンシロップの入った飲み物を石油を浪費して作るペットボトルで飲むようにテレビCMで洗脳されている。だからこうなったんです。

ゴミ問題について考える力が弱かったり、意志が弱かったり、情報が足りなかったりする人ばかりだから、ペットボトルの消費が止まらない。本当はそんなものを開発したメーカー技術者や国に責任がある。つくらなければ、消費者は買えないのだから。それにつきる。

それで職を失う人は転職してください。エンジニアがメーカーにしがみついてゴミを作るからこうなったのです。環境を汚染しない仕事をしてください。さらなる環境汚染にならないような後始末を考え、作った人がしてください。

企業で働くエンジニアや定年退職者=企業OBは、工業生産や工業的リサイクルがエントロピーを増大させるということを知っていても、それを無知な市民に伝えることはありません。
守秘義務があるので黙っているのです。
自然科学全般、工業生産についての知識のない市民は、こういう自分の周りにいる「専門家」の言う「リサイクル=エコ」を丸呑みしています。

学校教育の中でも教えません。教員養成課程でも「工業的リサイクル自体が環境汚染」だということは習いませんので、教員も知りません。

このブログを読んでくださっている、少ない読者様、ひとりでもいいのでどうか伝えてください。

「目に見えないものは忘れられる」と自分の出したゴミを忘れたツケは、いずれ自分、次世代に返ってくることを。

 

 

 

 



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