映画「おくりびと」をみる。

映画「おくりびと」を見た。納棺師の話であるが、関西では、あまりみかけない。また、あからさまな、差別意識を俳優に喋らせ、表現しているので、そこには、違和感を覚えたが、他にどういうやり方があるかといえば、やはり、言葉しかないのであって、はっきりと表現して正解なのだろうと思う。

また、いい映画をみせてもらった。

人と人が、生きていく。いろんな思いを抱えて生きている。まさに、自分を捨てて家を出た父親が、「イシブミ」を持っていたところなど、揺さぶられる。随所に、「思い」が出てくる。

普通に喋っていて、途中で感極まるといったシーン、情景には、不意をつかれて、引きこまれ、思わずウットくる。

キャスト、配役陣が、すばらしい、よくできていて、自然である。海外で賞を受けたとあった。日本の文化、感性が理解できるだろうか、と家内が言う。理解したから、賞を受けたのだろうと返したが、家内は、もうチョット奥のことをいっていたのかな、と今思う。

所作が、大げさすぎるとか、ワザとすぎる感じもあるのだが、それネライなのだろう。それが、娯楽性を醸し出す。

音楽が、良く、山形の山々、川、土手、チェロの響き、方言。そして食べ物の魅力。生と死・・・イシブミ。孤独死と生への激しい意欲・・・そして、新しい生命の誕生へ。豊富な、材料が仕込まれている。


京都へ行こうか、などといっていたのが、朝になって家内の変心、変更の映画見物であったが、結果的には、これも良かった。

なんとなく、すべてに、萎えかけていた気持ちを、元気にしてくれた。