読者から参加者を募って、
11月に晩秋の北丹波路に
登山とお寺見学と温泉をセットにしたツアーの
添乗員をすることになりました。
まあ、いわゆる旅ライターとしての仕事
ともいうべきものですね。
先日その下見に行ってきました。
一緒に行ったのはツアーを企画してくれている
神戸方面の会社の従業員さんです。
この従業員さんが、
33歳と若くしかもイケメン、
ただし2歳の子持ちというお兄さんでした。
大阪駅に迎えに来てもらい、
そこから目的地である但東町の山まで車で行きました。
大阪駅まではもちろん電車で行ったのですが、
平日だったため時間的に仕事に向かう通勤の人たちで
ギュウギュウの電車内では、
リュックを背負って半パンに登山チョッキと帽子は
かなり浮く格好でしたな。
そういう人達の白い目には
いやいやわしも仕事なんだと心の中で叫びつつ
通勤ラッシュを乗り切ったdoironなのでした。
但東町というのは、
毎年勤労感謝の日に大規模のマラソンが開催されることでおなじみ、
また最近は痛ましい花火事故があったことでも
記憶に新しい福知山の北の方にある自然豊かな町です。
この町の北の方の兵庫と京都の県境にそびえ、
山頂から日本海や丹後半島が見渡せる名山が
“高竜寺ヶ岳”です。
何でも京都のふるさと名山(名前は少し違うかも)の
50選にも名を連ねているそうです。
標高は約700mで、あまり人が入っていないけれども、
登山道や山頂施設がよく整備された山です。
その登山道入り口までの道中、
車の中ではイケメン君と
山登りスポーツの話で盛り上がりましたが、
さすがに彼はよく知ってましたね。あれが○×ヶ岳、
これが□☆山と、目に入ってくる小さな里山でさえ、
すらすらと名前が出てきて解説してくれます。
多分、これまでdoironが会った誰よりも、
山の名前と登山情報をよく知っている人でした。
また、doironがかつて登ったことのある山は
全て登っている感じでもありました。
そりゃ、プロやから当たり前ですかね。
約3時間かけて
”たんたんトンネル”
という変わった名前のトンネルを抜けたところに
登山口があります。
そこにようやく到着して広場に車を停め、
携帯のGPSアプリを起動して、
登り始めたのが午前10時30分でした。
さあ、ここからツアーでは一時間半をかけての
登行が始まります。
しかし、車の中での話から
イケると判断したんでしょう、
彼はかなりのスピードで歩き始めました。
小さな木橋を超えると
いきなり少しの区間の急登が始まるのですが、
もうそこですでに顎から汗がしたたり落ちる始末。
里山だからと舐めていたわけではありませんが、
まさかこんなペースで登るとは思っていなかったので、
リュックからタオルを出していなかったことを後悔しました。
そしてようやくこの“休み石”に到着して、
一瞬リュックを降ろしたので、
慌ててタオルを出して顔を拭いました。
帽子のつばも汗でぼとぼとでしたわ。
春ならイワカガミが咲くという山道を、
40分ほど歩いたでしょうか、
初めて北の方が開けて
日本海が目に飛び込んできました。
写真では見えていませんが
肉眼では海が見えてました。
天気が良ければ天橋立も見えるそうですが、
残念ながら小雨模様で曇っていたので、
かろうじて久美浜湾の小天橋が見えていましたね。
そんな素晴らしい景色も
山頂では一段と良く見えるということなので、
ここでもあまり休憩はとらず、
先を急ぎました。
しばらく行くと、こんな表示がありました。
おお~あと30分かあと思いつつ、
5、6歩歩くと数秒でまたこんな表示が・・・。
「ワープしたんか!」
まあ、看板はそれぞれ別の人が建てたのでしょうが、
それはないよなあって感じでしたね。
ちょっと看板への信頼に陰りを持ちましたね。
まあ、道はしっかりしており、
コースも間違いようがないんですけどね。
こんな看板にもがっくりしてはいけません。
ここからおよそ5分が正解でした。
最後の急登を登りきると、
山頂にポンと出ます。
さすがに地元では
“熊野富士”
などと呼ばれるだけあって、
山頂の出現は急でしたね。
但東町から見た高竜寺ヶ岳はなだらかなんですけどね
山頂広場にはあずまやもあり
芝も植わっていて好感度は抜群。
写真で二つくっついている石の
左側が標高696.7mの三角点です。
山頂の雰囲気は、春に上ったお菊山と似てましたね。
遠くには重く垂れこめた雲の下に、
日本海もくっきり見えていました。
ここまでに要した時間は1時間強。
ツアーでかける時間の3分の2で登ったことになります。
道理で背中も汗ボトの筈です。
なにはともあれ、
仕事なのでビールはありませんが
スポーツドリンクで乾杯し、
最高の眺めを見ながら、
あずまやで昼食を始めた二人なのでした。
次回に続く。
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