ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

花の命は

2012年10月29日 23時00分34秒 | 自然

「花の命は短くて
苦しきことのみ多かりき」

これはよく聞く言葉ですが
誰が言った言葉かご存知でしょうか。

ヒントは明治から昭和にかけて
活躍した女性作家です。

「与謝野晶子」

う~ん、惜しい。
ちょっと違います。
実は

林芙美子

なのです。

彼女は晩年、この言葉を
好んで色紙に書いたそうです。

意味はといいますと
女性にとって花と輝く時期は短くて、
後は苦しいことばかりのような
あまりうれしくない意味の言葉ですね。

彼女の代表的作品としては
「放浪記」が有名ですが
その作品とも相まって
少し暗いイメージのある女性作家です。
その彼女の作品には、ほかにも
「浮雲」というのがあります。

二葉亭四迷と同名の作品ですね。

この作品の中で最後に出てくる言葉が
この色紙の言葉の元になっているようです。
でもねえ、そこでは少し違った意味なんです。

その作品の最後の方では、
こんな風に書かれています。

「花の命は短くて
苦しきことのみ多かれど
風も吹くなり
雲も光るなり」

とね。

暗い言葉にさあ~っと
明るい光が注がれるような言葉ですね。

苦しいことは多くても
風が吹いたり、雲が光るような
素敵なこともあるんだと
彼女は言いたかったんでしょう。
作品後、うしろの二行を省いても
思いは表現できると彼女は思ったのでしょうかね。

というような、うんちく話はこれくらいにして

なぜ、急に「花の命は・・・」なのかというと
今朝、起きて外に新聞を
取りに行ったときに庭の景色を見てびっくりしました。
昨日まであんなに鮮やかに咲いて
芳香を放っていたキンモクセイが
昨日の天気で一斉に散ったのです。
庭の地面は鮮やかなオレンジ色に染まってました。
これ。



ついこの前に咲いたばかりなのに
もう散りました。
桜よりも短い「花の命」でした。

この景色を見て思い出したのが
前述の林さんの言葉でした。

そしてまたこんなことも
考えました。
キンモクセイの実て見たことがないけど
実はならないのかな?
もしそうだとしたら、なぜあんなにも
あでやかににおい、
鮮やかに咲き乱れるのでしょうね。

そして、そしてそのことを
さらに突き詰めて考えると
人間って何なのだろうって疑問に
つながっていきます。

自然は自然。すべてに
理由を求めなくてもいいやんと
結局は開き直ろうとする
doironなのでした。

で、キンモクセイですが
よくよく調べてみると
そもそもこの樹は雌雄異株で
日本には雄株しか入っていないので
結実しないんだそうです。

そうかあ、またしても目からうろこ
キンモクセイから花のうんちくでしょ。

キンモクセイの落下から
いろんなことを考え
いろんなことを学んだdoironでした。

風が吹く日
雲が光る日が
あなたにありますように。


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