昨年末に歩いた前回の熊野古道は
西御坊から上野王子まで歩きました。
したがって今回は上野王子から南下し、
切目までの約10キロを歩きます。
前回歩いた時は駐車場のおいやんから
「この寒いのによう歩くわあ」
と言われるほど冷たい天候でしたが、
今回はそれにもまして冷たく、
そして強風の吹き荒れる日でした。
幸いその南の方は雨はほとんど降りませんでしたが、
大阪ではとても冷たい雨が降っていたそうです。
出かけるにあたっては、
年明けから入院している
スーちゃんの容態をまず見計らわねばなりません。
前日の面会時に先生がお話をしてくれて、
炎症反応の数値もかなり下がっていること、
週明けから食事の経口摂取の
リハビリを始めるとの言葉を聞いていて、
順調に快方に向かっているようで
行くなら今だと判断したわけです。
ライター仕事も、出稿したばかりなのでひと段落。
それにクリエイター修行の方も、
ここ数日こもっていたので、
気分転換もせねばなるまいて
と思っていたところだったしね。
熊野古道を歩くときは、
いつも前日にしっかり準備をします。
コース中の見どころというか
見逃しちゃいけないところを
地図や資料でチェックし、
一覧表を作ります。
その一覧表にはさらに
利用するかもしれない時間帯の
バスの時刻も記入しておき、
さらに今回は電車から少し離れての歩行となるので、
もし万一急に帰宅しなければならなくなった時のために、
タクシー会社の連絡先もあわせて記載しておきました。
服装は、モンベルの汗取りシャツに
ユニクロの極暖を重ね着し、
その上にいつもの街道ブレーカー。
頭にはニットの帽子、
襟元はネックウォーマー、
下はスポーツタイツの上に
ジャージ生地のウォーキングパンツ。
これで完璧です。
ヒートテックもフリースもなかった
昔の旅人の苦労がしのばれます。
荷物の中には、ガスコンロ一式も入ってます
(今回はこれがちょっと問題を引き起こしました)。
コース上のコインパーキングが御坊にしかないので
そこまで車で行き、
バスで上野、そしてそこから
JR切目までの歩行です。
バスの時刻が早朝を避けると10時発となるので、
朝8時に家を出発。
途中、かなり雨も降りましたが、
めげずに向かいました。
これがこの日の御坊の駅。
バスの時間まで30分ほどあったので構内を探索です。
折しもその日は、大学入試のセンター試験の日でした。
駅校内には駅員一同のこんな張り紙が・・・
ここから試験に向かう人達への激励の言葉です。
doironの知り合いの息子さんも受けるそうですから
今日はコース沿いの神社仏閣にも祈願しておくことにしましょう。
あとこの地域の特産品の展示もされていました。
目をひいたのはこれ。
さすがに海に面した地域です。
かまぼこの会社もあるようで、
「じゃんぼこ」と名付けられた巨大かまぼこが迫力でしょ。
トイレも済ませてバスに乗車。
目的地の上野に到着したのが午前10時25分。
どんよりとした空ですが
雨が降らないことを祈って
さあ、歩行開始です。
ここが前回最後に訪ねた海辺を眺める上野王子。
コースに入って、未知の区間に入るときは
いつも止まっていた時計が
コチコチと動き始めるような気になります。
季節は厳寒の時ですが、
道路わきの斜面は水仙境状態。
そろそろ咲いているだろうと
予想していたハマダイコンの花も
強風に揺れておりました。
このハマダイコンは大根が野生化したものだそうです。
和歌山の海岸線沿いには
たくさん雑草のように生えています。
一般には食べられないとのことですが、
根っこの木質の部分を除いて
浅漬けにでもすれば食べられるそうです。
田辺まではほぼ海沿いをいくので、
これからも顔を見る機会は多いでしょう。
一度チャレンジしてみる価値はありそうやな
と舌なめずりしながら進んでいきます。
続く。