雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官

2017-11-03 10:12:52 | 

川瀬七緒著"潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官"を
読みました。
最近はこういうの多いなぁ。
この話はシリアルキラー物って言っていいのかな。
感覚が普通の人間ではないです。
現実の世界で2ヶ月ほどの間に9人を殺してバラバラに
した男が捕まって騒ぎになっています。
本の中で語られてきたシリアルキラーの話が現実に
起きているのだとぞっとします。

法医昆虫学者の赤堀と、刑事の岩楯が登場するシリーズです。
伊豆諸島の中の神ノ出島で犬がミイラのようになった
女性の遺体を運んできたことから事件は始まります。
口などを多少虫にやられているだけで後は死体に生息
する虫がまったく見つかりません。
そのことがおかしな出来事だと赤堀は言います。

岩楯は新島に勤務する兵藤と今回は行動を共にします。
兵藤は極端な潔癖症であり、上に迎合して行動をしようと
します。
真剣に取り組もうとしているように見えません。

赤堀はいつものように虫を追って突っ走っていきます。
そして見つけたのがアカカミアリです。
獰猛な蟻で刺されると激しい痛さです。
集団で襲ってこられたら死にます。
こんな蟻ですからくい止めなければ生態系が脅かされて
しまいます。
蟻を追って赤堀はさらに5体のミイラ状の遺体を見つける
ことになります。

島は若者が中心となって観光客を呼び込もうとしており
それは成功しているようです。

最初に見つかった遺体は西峰果歩です。
勤め先ではいじめに会い、家庭もばらばらで辛い日々を
送っていました。

週刊誌記者の桃山が警察より先回りして関係者に接触
しています。

赤堀は虫を追っていって犯人に接触します。
あわや殺されそうな状況にまでなります。

アカカミアリがごっそりと現れる場面は読んでいても
ぞっとします。
最近はまったく相容れない別種の人類かと思うような
人たちが登場してきたような気がします。
捕まえてもおそらく改心することはないでしょう。
小説の中だけの話しではなくなってきていることが
怖いです。