雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

夢の猫 古道具屋皆塵堂

2016-10-02 21:00:00 | 

輪渡颯介著"夢の猫 古道具屋皆塵堂"を読みました。
皆塵堂シリーズの七冊目です。
この本自体にこれでシリーズは終わりだと書かれていませんが、
紹介された物を読むと終わりだと言われています。
今まで皆塵堂で働いたことがある人たち、関わり合いがある
人たちがいっぱい出てきます。

おきみは両親を亡くして一人になってしまいました。
借金が残されました。
父親が根付を残していきました。
古道具屋に行く前に見る夢に黒くて後ろ足の先が白い子猫が
現れます。
おきみが最後に行ったのが皆塵堂です。
題名の夢の猫はこの猫です。

猫好きの魚屋の巳之助の長屋では猫たちが子を産みました。
すぐ側に住む太一郎の家の猫と合わせ12匹の子猫が生まれました。

皆塵堂の隣の米屋に奉公している円九郎は実家を勘当されています。
そろそろ戻りたいのですが一向に許しがでません。
蓮介と空家へ何が憑いているか調べるため泊まることになりました。
奉公先の主の子を宿し、産んだらすぐに子を殺された女が
憑いていました。

太一郎は猫が大嫌いなのに猫の方では好きでまとわりついてきます。
子猫たちから逃れるため旅にでました。
旅先で印籠を買ってくれという男に出会います。
この印籠に幽霊がついていました。
男に印籠を奪われた男です。
そしてもう一人女の幽霊が憑いていました。
太一郎の知り合いの庄三郎の母親です。
男は庄三郎の叔父で彼らをひどいめにあわせた人物です。

巳之助は12匹の子猫のもらわれ先を探して走りまわります。
知り合いを片っ端から訪ね強引に話をつけていきます。
そんな折に別の所に3匹の子猫が見つかります。
この中におきみの夢の中に出てくる子猫がいました。

皆塵堂にはたくさんの人が奉公にきたものですね。
幽霊の見える太一郎、猫好きの巳之助が印象に残っている
登場人物かな。
幽霊付の品物を扱う皆塵堂おもしろかったです。