学問空間

『承久記』『五代帝王物語』『とはずがたり』『増鏡』『太平記』『梅松論』等を素材として中世史と中世文学を研究しています。

0095 歴史学研究会大会・日本中世史部会傍観(その3)

2024-06-01 | 鈴木小太郎チャンネル「学問空間」
第95回配信です。


一、前回配信の補足

もうひとつの歴史学研究会〔2015-05-18〕
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/639d34c0e29fd486368e88b3d931cda6
もうひとつの歴史学研究会(その2)〔2015-05-19〕
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/b435430b5c08d5d79fee60572529d549
「モスクワ横丁」こと駒場寮中寮二階〔2015-12-28〕
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/7864f25db25bc54b188200c10925ac6f

「歴史学研究会幕府」〔2014-04-26〕
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/42750aab1ea3f4ab74dcc230fe099987

「歴史学研究会幕府」はそれなりに良くできた冗談だと満足しているが、日本史研究会の位置づけは上手く行かず。

歴史学関係16団体の会員数(その1)~(その5)〔2015-05-27〕
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/df012b722d5f4ee66ab90321bcee794b
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/2e9a4003ebaa6f458652d405ffd28990
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/43990331db93d705a1e8dfeb6e5435e9
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/d511168f1d6bfe4d96c5503d84047dec
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/f1219c2c35c85e8f5ed46fc0e19a7220
「セックスワーク論」と「従軍慰安婦」問題〔2018-06-12〕
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/76e3a0ce16ab5bd887b2051835a6564f

歴史学研究会・会員向けクイズ(2014-07-01)
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/82dac9e1be4c6f96eebabf450b24ddc6
【昭和17年の悪党交名】早稲田関係者は冷淡〔2014-07-02〕
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/cf3fdd04fb0e68758aff1eb6392f4363
【昭和17年の悪党交名】 正解は秋山謙蔵〔2014-07-03〕
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/00ff0becf2866bdaf38d8e4595f71cd5

発足当初の歴史学研究会はサロン的な集まり。
戦後、「歴研クーデター」を契機に変化。

兵藤裕己・呉座勇一氏「歴史と物語の交点─『太平記』の射程」(その4)〔2020-10-05〕
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/bc1bfde6a6e1621b5924a3a068f5c86f

呉座勇一のブログ
https://ygoza.hatenablog.com/entry/2024/05/30/170000
陳述書p41
別紙1 原告が応募した公募一覧
呉座勇一vs.日本歴史学協会訴訟第一審判決(令和6年5月20日判決言渡)
http://www.mklo.org/mklo/wp-content/uploads/2024/05/60e679ff8a4b2a23f04d97cb21344e27.pdf

二、小池勝也氏の報告「中世東国武家政権と鎌倉顕密寺院」について

以下は「宗教的空白」がいつ頃生まれたのかという私の個人的な関心からの感想。

0025 群馬県の宗教風土(富山県との比較)〔2024-01-26〕
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/e1b30aee098ac45ae2cac3286df98943

「都道府県民の信仰」
東国(東北・関東地方)と西国では顕著な差がある。
富山・石川・福井と広島、かつての「真宗王国」は突出して宗教意識が高い。

今回の報告では権門体制論の是非は全く論ぜられず。(自明の前提)
顕密体制論の是非も同様。(自明の前提?)

平雅行氏『鎌倉時代の幕府と仏教』(塙書房、2024)
http://rr2.hanawashobo.co.jp/products/978-4-8273-1350-5

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p22
 現世の祈りにおいても、来世の祈りにおいても、顕密仏教は主導的役割を果たしていた。鎌倉幕府が朝廷とともに顕密仏教を必要とし、それを保護した理由はここにある。ただし、戦国時代に大規模開発が進められ軍事技術が飛躍的に発達してゆくと、祈祷・呪詛の効力に対する社会的信頼が毀損され、鎮護国家と五穀豊穣という仏教の現世的機能への信任が急速に低下してゆく。その結果、近世仏教は、国家仏教ではなく来世の祈りを基軸とするものに変容してゆくのである。
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コメント
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