学問空間

『承久記』『五代帝王物語』『とはずがたり』『増鏡』『太平記』『梅松論』等を素材として中世史と中世文学を研究しています。

歴史学関係16団体の会員数(その4)

2015-05-28 | 歴史学研究会と歴史科学協議会
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2015年 5月28日(木)09時58分29秒

昨日は「一読して極めて奇妙なのは歴史科学協議会の構成団体である九州歴史科学研究会・東京歴史科学研究会・名古屋歴史科学研究会が独立に参加していること」と書きましたが、後三者はそれぞれ『九州歴史科学』(年1回)、『人民の歴史学』(年4回)、『歴史の理論と教育』(年3回?)という雑誌を出しているんですね。

九州歴史科学研究会
http://kyurekiken.hatenablog.com/
東京歴史科学研究会
http://www.torekiken.org/trk/blog/
名古屋歴史科学研究会
http://www.lit.nagoya-u.ac.jp/~nihonshi/rekikaken.html

歴史科学協議会は『歴史評論』という月刊誌を出していて、加盟組織の会員だと料金の割引はあるものの、加盟組織の会員=歴史科学協議会の会員という関係ではないんですね。

http://www.maroon.dti.ne.jp/rekikakyo/magazine/subscription.html

歴史学関係の多くの学会は、実態としては学術論文を発表する研究者の集まりとは言えず、特定の雑誌購読者の集合体であることが多いように感じるのですが、その点では九州歴史科学研究会・東京歴史科学研究会・名古屋歴史科学研究会も他の団体と差はなく、また、歴史科学協議会との独立性もあるんですね。
となると、昨日、私が「一団体を四団体であるかのように偽装している感じがしないでもありません」「人数を合計する際に歴史科学協議会以外に九州・東京・名古屋を加算していたら詐欺っぽい感じすら漂いますね」と書いたのはちょっとまずかったですね。
16団体の会員は多かれ少なかれ重複していますが、重複の程度の違いはあっても、歴史科学協議会とその加盟団体だけ質的に異なる訳でもなさそうですから、加算もありうる、というかたぶん当然のように加算しているんでしょうね。
また、昨日は「朝鮮史研究会幹事会」という表現に着目し、そもそも何で「幹事会」が他団体と同列に並べられているのか疑問だと書きましたが、他の団体も別に厳密に賛成するかどうか個別に会員に問うている訳ではなく、せいぜいあまり出席者のいない集会で決議するぐらいで、実態は「幹事会」一任でしょうから、むしろ「朝鮮史研究会幹事会」は良心的なだけ、とも言えそうですね。
ということで、「朝鮮史研究会幹事会」についても会員全員が加算されていると考えると、東京歴史科学研究会・朝鮮史研究会を加えて9884人ですね。
そして東京歴史科学研究会が408人だから九州と名古屋は各200人くらいでいいか、という適当な計算をして400人を加えると10284人で、やっと一万の大台を超えますね。
さて、ここで発想を変えて13800人から10284人を引き算し、3516人を残りの5団体(大阪歴史学会・専修大学歴史学会・東京学芸大学史学会・福島大学史学会・日本思想史研究会京都)に適当に配分してみようかな、という強引な方針で数字合わせを試みると、大阪歴史学会は一応全国団体なので800人、専修大学歴史学会・福島大学史学会は同窓会みたいなものだろうということで各500人、東京学芸大学史学会は人数がかなり多そうな小・中学校・高校の社会科等の教師の同窓会も兼ねて1000人、日本思想史研究会(京都)はよく分からないけど200人くらいでいいか、としてみたら3000人が埋まりますね。
3516人から3800人を引いた516人は、16団体全てについての時期等による誤差にしてしまいませう。
ということで、13800人は16団体全ての会員数を単純に合算したものという説明がつきそうですが、では6900人は何か、という最大の謎が残ります。
まあ、ヒントはこの数字が13800のちょうど半分ということだけなので、たぶんこれは重複加盟は一人平均2団体と強引に仮定した結果なんでしょうね。
歴研の久保亨委員長以下、今回の記者会見を主導した人たちによる鎌倉幕府二代将軍、源頼家並みの大英断の結果じゃないですかね。
違っていたらすみませぬ。

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