市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

病みぬいて面変はりする母ひとり異郷に老いを養ひたまふ

2021-09-15 21:43:00 | Weblog

 介護施設から、母の画像が送られてきた。

 コロナ禍で面会できない現況、心遣いがありがたい。流しそうめんを食べている写真だそうだ。あんぐりと口を開けてそうめんを啜りこむ母の顔は、悲哉、やはり変わった。
 母の老衰を、どう表現したらいいだろう。使い込んで角を失い、小さくなった石鹸みたいだ。
 車椅子移動、リハビリパンツ、オムツ、職員たちの目の届いた優しい完全介護の孤独。徐々に後退してゆく認知機能。
 それでも身体に痛みの少ない最晩年は、仕合せ、と思う。幸せではないにせよ。

 家族の愛に囲まれた自宅での別れは理想だが、そんな幸せは滅多に恵まれない。

 


 母の表情は平和で、まるで幼児のようだ。

 神に感謝。




 水彩、午後。F3号。





 
 
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アンドロギュノスの写真資料他盗難品

2021-09-15 10:15:00 | Weblog

 



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