雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

夕涼(ゆふすず)のそら満つ風のうつそみはまぼろし脱けて末摘アリス

2010-07-26 18:06:40 | Weblog


 たそがれに。



  なつかしき色ともなしに何にこの末摘花を……

  
 源氏物語から、だけれど、薄朱にきんいろが混じる空の明るみはきれいだ。

 末摘花いろ、かな……?




 どことなくおさなげないろどり。







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うつ伏して影煽らるる金属のドームみなぎるごとき熱帯

2010-07-26 13:43:44 | Weblog

 ひるにもどって。






 部屋中の窓をあけて風をいれる。




 外気と自分の体温との違和感が感じられないような真夏、まひるの。



 空調は苦手なので、なるべく使わないようにしている。





 熱のひく夕風が、いつも待ち遠しい。



 でも、この凄い真夏(朱夏、という言葉がぴったり)の熱風に煽られて、放心するのも、ときには悪くない。

 もちろん、ときには、だけれど。




 ケアひとつすませ、すこし横になって体を休ませる、ほんの30分くらいの仮眠を、なにか、夢うつつのもったりとした質量が、大気と同じ温度の脳みそを通り抜けてゆくようだ。


 眼が覚めても思い出せない。




 自分をおしつつむ世界の暑さは、今、金属の板みたいにぎらぎらしている感じ。








 水たまりのように、あちこちの軒で揺れている風鈴の音が、遠く、近く聞こえる。


 
 


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アルファポリス