市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

月光はてのひらに降る幼かりしコスモスの季(とき)はこの夜遠かり

2008-10-02 21:27:36 | Weblog


 月と秋桜。

 
 コスモス、この季節こころに残る花。


 風になびく花野。
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竜胆よ筆すずやかにひらかれて「夢」のひともじぱらりと舞ひぬ

2008-10-02 18:12:34 | Weblog


 午後から、お習字。


 闊達な先生は、お稽古のあいまにいろんなお話をなさる。耳学問。


 わたしは書の世界のくわしいこと、ほとんど知らないので、何を聴いても興味深い。
 
 昨日今日と、ちょっと疲れ気味なのだけれど、こういうときこそ、たった一本でもいいから、すこやかな線を書きたくて、がんばってお教室に行き、すこし書いた。

 先生は、ときどき「手をとってあげる」とおっしゃって、坐っているわたしのうしろにまわり、筆を握るわたしの手をつつむように「とって」、お手本をいっしょに書いてくださる。

 どぎまぎしてしまうが、うれしい。力を抜いて、先生の手の微妙な動きが、わたしの手にじかにつたわってくるのを、肌で感じる。

 手習い、という美しい古語が思い浮かぶ。

 書きあがった字は、先生の手の呼吸を映して、骨法ただしい。


 提出課題のなかに「一字書」というジャンルがあり、四つ切の紙に、ひともじを大きくたっぷりと、それぞれの創意工夫で、好きな字体で書く。

 しいんと坐って神妙に書くのではなく、立ったまま「スポーツみたいに」ほがらかに書く。すとれす解消になるとおっしゃる。

 わたしもすすめられた。

 こんな字、あんな字、といくつもお手本を書いてくださった。『五体字類』を参考にして、とおっしゃるが、初心者のわたしにできるかしら。

 書いてくださったなかで、「夢」の一字、すっきりと洗練され、そのまま帯のお太鼓模様にあしらいたいきれいさ。

 いつだったか、篠田桃紅さんが、岩下志麻さんの帯に書いた「さち」という文字を思い出した。そのすらりといさぎよい筆線に、あこがれた。


 さしつかえなければ、このブログに先生の書をアップしたいが、遠慮される。

 一字書みたいな、太筆を自在に使って線の展開を味わう書は、高齢者の方にもたのしいだろうな、と思った。

 聞き違いでなければ、先生のおかあさまが通われるデイサービスでは、案の定、そういう試みもされているそうだ。


 書の凛とした気品、気韻、なんとなく竜胆の静けさに通う気がする。

 そんなつぶやき。

 


 

 
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あけがらす眠る底よりぬばたまの夢屑揺する嗄(から)び声して

2008-10-02 08:28:15 | Weblog

 からすに。


 夜明けに鳴き声が聞こえた。









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アルファポリス