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プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★海外添乗員&長さんの目②ツアーの選び方

2009-07-20 09:24:01 | 日記・エッセイ・コラム

 添乗員とガイドの違いは、法的に明確だが、現実的には混同され易い。現地ガイドが、日本語を話せない場合、添乗員がサポートせざるを得ない。となると、コーディネート役の良否が旅の楽しさを左右することもある。

 同じようなコースの中から、どこの旅行会社にするかを検討する際のポイントは、何を重要視するかにかかっている。旅行代金や日程、或いは、宿泊ホテルやグレード、催行人員等々、ニーズには個人差があるので、自分の旅行目的に合わせて決めることが肝要だ。 

 その際、会社の規模やブランドではなく、ツアーの特徴も判断要素として大きい。会社によってヨーロッパに強い、或いはアメリカが得意という風に、得意な方面や国・地域が違うからだ。中小規模の会社の場合、全方位的にカバーする大手と勝負するため、ユニークさを前面に打ち出す。結果として、特定の分野では、大手よりも深みがあって質の濃い企画力を持つことになる。

 私がよく利用する旅行会社は、アメリカやアジアが不得手だが、ヨーロッパには滅法強い。また、添乗員の大半は、他エージェンシーからスカウトされた経験豊富な人ばかり。その分、平均年齢は高いが安定感がある。旅行とは、人と人の出会いの場だから、どのツアーを選ぶかも大切な要素だと思う。


★海外添乗員&長さんの目①旅行者の見識

2009-07-19 09:35:50 | 日記・エッセイ・コラム

 海外旅行をする際、欠かせない存在が添乗員。楽しい思い出をつくる演出家だが、その分、彼らのストレスは測り知れない。そんな添乗員が漏らした裏話と、長さんが垣間見たエピソードをご紹介する。

 最近、添乗員が会社から厳しく指示されるのは、「余計なことをするな」だそうだ。「アンケートにどれだけ苦情を書かれようが、構わないからスケジュール計画通りやってくれ」と。裁判を起こすお客が急増しているのがその理由と聞き、愕然とした。

 例えば、自由行動日に時間を持て余す客に、添乗員が親切で紹介したオプショナル・ツアーで事故が発生した場合。「自分は行きたくなかったのに、添乗員が勧めたから行った」として、会社の賠償責任を求めるのだ。「どこか美味しい食事が出来るレストランを教えて」と訊かれて、紹介したが「不味かったのはあんたの責任だ。金を払え」などは、笑うに笑えない。

 添乗員とツアーガイドは、違うことを理解していない人が意外と多い。添乗員は、旅程管理をする人であり、ガイドは現地に到着してから観光案内をする人だ。添乗員は、外国でガイドを出来ず、国によっては違法行為として逮捕される。団体旅行といえども、旅行者の自覚を忘れたくないものだ。


★外国人から見た不思議な日本④最終回

2009-07-18 08:49:45 | 日記・エッセイ・コラム

 ブダペストで、日本円を扱ってくれる店が無いと、添乗員に苦情を言う人がいた。ハンガリーは、2004年にEUに加盟したので、ユーロ圏だが、今なおフォリントでないと受け取らない店が多い。日本の小さなお店で、外国通貨を受け取る店が果たしてあるだろうか?

 以前、ハワイのABCストアで、「円が使えるのに、なんで日本語が通用せえへんの?」と、怒っているご婦人を見かけた。こういった輩は、国内にある外国のテーマパークへ行った方が良いと思う。

 外国人が日本に来て、行ってみたい所の一つにパチンコ屋がある。ガイドブックに必ず書いてあり、「トイレがきれい」で「無料の水」があるのが好評の因。いずれも、有料の国から来た人には驚きのようだ。ラスベガスのカジノでの苦い思い出が蘇る。

 外国人から見た日本の不思議はまだまだ尽きないが、逆も真。「郷に入りては郷に従え」で、その地の文化を受容したいものだし、それがまた、外国旅行の面白みでもある。


★外国人からみた日本の不思議③

2009-07-17 14:08:09 | 日記・エッセイ・コラム

 鉄道に関する話が続くが、食事は旅行の楽しみのひとつ。日本の場合、全国各地に”ご当地グルメ”なる「駅弁」がある。

 駅弁は、手頃で便利だが、観光旅行の場合、食堂車が付いていれば旅情はさらに高まる。1970年代までは、殆どの長距離列車には食堂車が設置されていたが、現在は、トワイライト・エクスプレスや北斗・カシオペア等の夜行列車に限られている。

 鉄道網が発達しているヨーロッパでも、減少・簡略化の傾向にあるが、ビュッフェ方式にしたり、座席に配膳する等の工夫をしている。逆に、積極的にテコ入れをしている国(イタリア・スイス・スペイン)もある。アメリカでは、中距離列車でもカフェ設備は必ず付いているし、アラスカ鉄道のように、車両単位で企業スポンサーを募集し、独自の食事サービスを提供するものもある。

 日本の場合、食堂車の代替としてキオスク等が充実しているので、不便を感じることはない。が、採算性や効率性を重視すれば、旅行者の楽しみは満たされない。スロヴァキアの現地ガイドのきつい一言。「日本のような金持ちの国が、どうして鉄道を持てないのか?」。「持たないのだ」と答えたが、彼は首をかしげた。

 ユニバーサル・サービスが徹底しているヨーロッパの常識は、「不採算事業をカバーするのが国」なので、経済大国ニッポンが何でも民間という発想は、「弱者切捨て」でしかなく、不思議なようだ。


★外国人からみた日本の不思議②

2009-07-16 09:06:22 | 日記・エッセイ・コラム

 入国審査が終わって、目的地に向かう際、外国人が一様に感じる違和感。それは、交通機関を利用する時、日本人が当たり前だと思っているサービスに対する不満だ。

 日本の鉄道等の運航時刻が正確なことは世界に類を見ない。が、外国人にはひっきりなしに入る車内放送が耳障りに。「お急ぎのところを申し訳ありませんが、列車は、只今、5分遅れています」。次の駅が近づくと、「2分遅れで到着の見込みです」。さらには、「次の停車駅は、●●駅です。トンネルを出るとすぐ駅ですので、お支度願います。」等々。

 外国の客人に、「日本人は、次の駅を教えて貰わないと自分で降りることが出来ないの?」と、皮肉を言われた。「乗り過ごせば、自己責任」だし、「時間が遅れても、安全優先」と割り切っている彼らには、日本人のサービス精神は、「小さな親切、大きなお世話」で、神経質かつ過剰すぎるようだ。

 致命的なのは、新幹線。これは、世界に誇れる日本の技術だ。ところが、外人には極めて乗り心地が悪いと評価が低い。理由は、車内にスーツケースを置く場所がないこと。また、外国では常識になっている「ポーター」が居ないこと。ポーターは、雇用確保策にもなるのだが。旅行客にとって、大きな荷物は常識だけに、「日本に来て下さい!」とアピールするにはお粗末だ。