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時悠人chosan流処世術

★北陸新幹線開業3カ月の功罪

2015-06-20 09:44:24 | 旅行記
 北陸新幹線が開業して3カ月。予想以上の経済効果に地元経済界は活気付いている。それに反して、市民生活に深刻な問題が起きているのは、世の常。

 金沢に30年前に来たことがあると言う横浜に住む女性は、駅頭のインタビューに応えて「以前は、もっと古びて静かな町だった」と、近代的なビルが立ち並び、整備された景観に失望の色を隠さなかった。

 とりわけ、近江町市場は、今や「市民の台所」ではなく、「観光客の土産処」と化した。大型の観光バスが駐車場を求めて渋滞し、日曜営業する店が増え、季節外れのカニや甘エビ、県外の魚介類を金沢の味だと勘違いして買い求める観光客。おのずと、価格が高騰し、もはや庶民の市場では無い。

 一方、富山県の漁業関係者からは、「白エビやのどぐろが金沢に大量に集荷されて、地元では品薄になり、高くなった」とぼやきの声が漏れる。地方都市間ですら、偏りが発生している。

 政府が国策として、大都市から地方都市へと「高齢者移住」を促進し、起業・雇用面での地方創生の核に据える動きがある。並行して、北陸三県では病床数が多いので、大幅に削減する方向性も出ている。

 政府が掲げる経済成長とか景気浮揚策は、行動範囲が狭くなり、アナログの不便さを楽しむ高齢者にとっては、矛盾に満ち、有難迷惑なものが多すぎる。