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★隠れた百万石遺産~天徳院~

2009-05-08 09:56:22 | 日記・エッセイ・コラム

003_3 金沢を訪れる観光客が必ず訪れる名所と言えば、先ずは日本三名園の一つ兼六園。長町武家屋敷、東山茶屋街を回り、近江町市場で買い物をする。急ぎ足で回るツアーでも、この4か所だけは必見だ。

 しかし、兼六園からわずか1㎞ほどの距離にある「天徳院」を訪れる人は少ない。009三代藩主前田利常の正室 「珠姫」の菩提寺だが、外様大名が15代300年にわたって加賀百万石を維持出来たのも、珠姫との政略結婚抜きには考えられない。

珠姫は、徳川秀忠の二女で、前田利家の母「お松の方」(芳春院)と人質交換したもので、3歳で前田家に輿入れし14歳で結婚、8人の子を産み24歳の若さで亡くなった。創建当時は、4万坪の広大な敷地(兼六園3万坪)を誇ったが、焼失し、今は山門や庭園等に往時の面影を留めるのみだ。012

 大型連休中、天徳院を数年ぶりに訪れ、庭園を見ながら抹茶をいただいた。境内には観光客の姿も少なく、つつじと新緑が見事に調和し、静寂に包まれていた。金沢の歴史と文化のルーツは、天徳院抜きには語れないと思う。