気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

向日葵

2005-11-08 21:35:26 | つれづれ
みづからに咲かせし花の重たさに向日葵が影うつむきてゐつ

秋の陽のなかやわらかに影揺れて柵のむかうにきりんの母子(おやこ)

とほざかる傘の紫紺は雨のなかそれより長く忘れ得ざりき

(春畑茜 中部短歌10月号)

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縁あって、贈っていただいた中部短歌で春畑茜さんの歌に出会う。
なんとなくの想像だが、ある情景を思って胸が締め付けられるように感じる。こういう歌の読み方は邪道なんだろうが・・・

今月も〆切に間に合うように、しかし粘って詠草を投函。原稿用紙に清書してコピーするのだがいつも途中で気に入らずに何度も書き直す。切手を貼ったか、様を書き落としていないか、何度も確認する。
郵便事故のないことを祈って・・・あとは知らない。

くれなゐのポストの口から異界へと行きて帰らぬわたくしの歌
(近藤かすみ)