気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

蜜柑

2005-11-20 21:40:32 | おいしい歌
街をゆき子供の傍を通るとき蜜柑の香せり冬がまた来る
(木下利玄)

蜜柑(みつかん)のむきがはにささる吸殻のこころ荒(すさ)みにまた朝は来ぬ
(小池光)

胃のなかに蜜柑のランプを灯しつつ書いてる、出だしが決まれば速い
(吉川宏志)

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蜜柑は一年中手に入る果物になったが、やはりこの季節、こたつの上にみかんを置いて食べるのはうれしい。このごろのみかんは昔のように酸っぱくてたまらないものはない。でも甘いのに当たると得をした気分になる。

蜜柑の筋を丁寧にとる男だね 結婚前に祖母は言ひをり
(近藤かすみ)