気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

つれづれ

2005-11-24 21:01:38 | つれづれ
プチ・ショーズそのなつかしき友をおもふ風車をわたる松風のなか

(岡井隆 歌集未収録 『ぼくの交遊録』より)

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岡井隆の本を少し読み進む。フランスの旅中に旧制高校の友人たちをおもう・・・という章の最後に添えられた一首。ドーデーの『風車小屋だより』を読んだころの友人を思い出しての歌。エッセイのなかに何気ない歌が置かれていて、それを読むのも楽しい。

また自分の話になる。きょうはクロールのレッスンで「足にビート板をはさんでストロークだけで泳いでください」と言われて、相当ずっこけてしまった。
すんでのところで溺れるところだった。あまりの照れくささに「オバサンが泳げるまでというビデオを作ったら、これがハイライトシーンになって爆笑ものね」と言ってごまかす。まだクロールの息継ぎが会得できない。がんばると力が入って、体勢がくずれる。意識しないと形ができない。
とりあえず、「成長の過程を楽しむ」「すぐできるとコーチの出る幕がない」と言っておこう。

生徒らをおもひ通りに泳がせる廣瀬コーチは吾子より若し
(近藤かすみ)