気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

BS列島縦断短歌スペシャル

2005-05-11 22:24:06 | NHKBS短歌スペシャル
親友が風邪で休んだ教室は青が見えない海に似ている
(長崎県 森琴樹)

義理チョコより友チョコだってさこれからは女がおんなにやさしくする世
(近藤かすみ)

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NHKBS列島縦断短歌スペシャル。
今日は時間の都合がついたので、じっくりと見る。
お題は「友」「生む」だった。「友」は題詠マラソンで作ったところだったのを、ちょっと変えて早速ファックスを送る。尾崎左永子氏に取り上げてもらう。いい気分。
途中、昼食をとりつつ、宇治川の歌会、ほかの方の作品をじっくり見る。
最後の50選では、穂村弘氏に選んでもらう。やった~~~!
穂村弘の特選は、十歳の森さんの歌だった。
電話でどきどきしているのがわかって、初々しく私までうれしくなった。


手紙

2005-05-11 19:35:19 | つれづれ
あかつきに恋せしのちにうつくしき夕ぐれと逢ふ やうな手紙だ

来るしかしよまないそして捨ててしまふくづかごのないときには床に

手紙といふ鋭利な刃もの東西はくらく南北は晴れねばならぬ

(岡井隆 馴鹿時代今か来向かふ)

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岡井隆の最新歌集を図書館で見つけて借りた。栞紐の入り方から察して、サラだった。
以前どこかで読んだ歌もあると思うが、歌集としてまとめて読むのがうれしい。

「手紙」という連作から心を惹かれた三首。手紙もメールも読まなくて捨てるのは、なんだかいやな感じがする。読めないものが届くというのは、こちらにも何か原因があるのだろうか。

ここで思い出したのが、小中英之の歌
「身辺をととのへゆかな春なれば手紙ひとたば草上に燃す」