ぶんちゃん日記

最北の、何もない静かな山奥「ぶんちゃんの里」のオーナーの交流日記です!

「黙歩」その4

2023-02-21 11:13:22 | Weblog
 ときどき、昨日の出来事や突然に思い出したようにポツリと話す事はあっても、多くの歩く時間は「黙歩」だ。
気温が冷え込んだときの朝、風を正面から受けるときなど、下向きの目線になり、そんな時は幼い時の通学路が脳裏をかすめる。
昨日も鮮明に思い出す瞬時があつた。

 それは~~
 小学4年生のころだっただろうか。
1㌔先の隣の家の相棒とも別れ、ひとりぼっちでぷらぷら歩いていたとき「熊の通る道」を過ぎたあたりだった。
目線を正面に向けたとき、50メートルほど先の道端の笹の中に丸い「黒い物体」が・・・
ピタッと、止まった足。固まった体が3~4歩下がってジッと見つめる。すこしづつ前に出た。
動いた「黒い物体」。道端に完全でた「黒い物体」。
「なんだ~馬の顔だったのか~」と喜んだ。
瞬時の事が長い時間に感じた出来事。これまで何十回語り続けてきた、この思い出。
熊を意識しての通学路だったためだろうか~。黒い物を見るとすぐに想像してしまう。

 熊は開拓時代からの恐怖だったと先人から聞いていた。
牛舎の中にまで入ってきて牛も襲われたとか。
子ども達が怖がるから出来るだけ熊の話はひかえていたとも・・・。親心だつたのかも。
そんな怖さを身にひそませ歩き続けた道。
60数年前に捕獲した熊。牛を襲い続けたと言う。

                    

 こんな道を歩き続け通った4㌔先の小学校。
つっかい棒をした校舎だった。

                    

 以後、幾多の変遷をへて、2回の全面的な校舎改築が行われた。
3回目の校舎はおとぎ話に出てくるような校舎。
4㌔先にあることに変わりはなかったが、当たり前だが、私達はこの校舎に通う事はなかった。

  しかし、28年前の1995年から始めた山村留学制度で里親留学された児童を我が家では数名受け入れていた。
関東関西などからやって来た児童。当然4㌔の道を歩くことになった。
道こそ良くなっていたが「熊の通る道」だけは変わっていなかった。

 その学校も、13年前には廃校となった。
今では地域のコミュニティセンターと発展した。
その距離こそは変わらないが、所要時間は5分とかからない。

                          

 私達がここに住み続ける限り道は残る。
そして・・・健康を意識して歩き続けるかも知れない。
そんな時「黙歩」ではなく、話題を作って語りあいながら・・・
その為にも元気と黙歩にならない相手がいることが必要なんだ。
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