備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

火入れ

2008-04-09 02:49:53 | 陶芸
最後に起きたのは……、あぁ、丁度43時間前だ。ほぼ2日起きている。

突貫スケジュールの窯詰めから、そのまま鏡(正面焚口)を作って、未明に火入れ。予定から遅れること、5時間。
明るくなってから壁土を練って……。火の守りをしながら、窯の周辺の片付け。
その後、買出し、備品調達へ。

日付が変わる頃に窯焚きチェンジ。その後に風呂に入って、久しぶりの晩酌しつつPC前に今座っている。


窯詰め終了後の作業については、いつもの事なので、さほど頭を使わずに淡々とこなす。オートマチックに動いてしまう体を、若干離脱しかかった心が危険な動きが無いように必要最低限の修正をしているような身体感覚。


火が入ればコッチのもの。温度が低いうちに体調を回復させて、窯焚きフィニッシュに向けて鋭気を養う。窯焚きを豊富に経験させて頂いたからこそ、今となって言える事だけどね。


「仕事した~」という感慨は、兎も角として、良い焼けが出ますように…。

家族の皆、有難う。ご協力によりお蔭様で集中して仕事が出来たよ。

窯焚き手伝い

2008-04-01 22:15:06 | 陶芸
近所の窖窯(あながま)の窯焚き手伝い。

備前焼の窯は大きいので、一人で窯焚きは出来ない。特に横焚きには、同時に数人を必要とする。頼み易さと技術、人柄に信頼ある方々にお願いする。大体はコアな固定メンバーに、流動的メンバーが加わる事が多い。

固定メンバーは、窯焚きでの『手間返し』でお互いに引き受ける。窯の焚き合いっこ。それ以外の流動的メンバーは、陶工さん・お弟子さんなどが多い。こうやって、アッチコッチで窯焚きを経験する。小生もこうして学んだ。しかもギャラまで頂いて…。有り難いシステムです。


今回のこの窯は長さが13m程で、横焚きだけでも30時間近くかかる。前半組と後半組に分かれて横焚きをする。延べ人数にして、11人のヤキモノ屋。毎回これだけのメンバーを揃えられるのもオーナーの人柄の良さだな。11人のメンバーのうち、窖窯オーナーが8人。この比率も特徴的な事。

これで10回目の窯焚きになるとか。1年に1回の窯焚きペースなので、独立10年目という事。
何よりも今回は10回目の貫禄。落ち着いて窯焚きが進みました。『小割』が良かったという話もあるが…。


さて、次は……、小生の窯焚き。メンバーは揃っている。

皆様ヨロシクです。 m(_ _)m