南無煩悩大菩薩

今日是好日也

山中暦日なし。

2008-02-14 | 壹弍の賛詩悟録句樂帳。

山中に一人で暮らすと、時は自分と共にある。

まだこの歳であるとか、もうこの歳であるとか、遅れているとか、進んでいるとか、思い煩うことはない。

相対的に己を定義する必要がないのであります。

本来の面目、本来の自分の裁量そのモノで生きられるのであります。


山中(さんちゅう)とは、個人的本意を守るシェルターの暗喩でもありましょう。

暦日(れきじつ)とは、相対的な価値を刻むものの比喩とも見受けられます。


人に勝つことはなく、負けることも無い。

追い越されることも無く、追い抜くことはない。

叶うこともなく、叶わぬことは無い。



どうぞお先に。わたしにはわたしの暦日がある。

周りに翻弄されずに、己は己の寄る辺。

そんな気持ちで、社会に住んでみるのも悪くは無い。

そこに、どんな引換券が用意されているというのかはわからないが。



山中暦日なし。

そんな心境に遊ぶ。

自分の心の庵に一人座る。

たまにはそんな時も有ってしかるべき。

邪魔しないから、できれば邪魔しないで下さい。


わが迷いよ。わが惑いよ。わが友よ。


その日は、遠くも無ければ、近くも無い。

コメント (5)
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