南無煩悩大菩薩

今日是好日也

蝉。

2004-10-31 | 日日是好日。
せみは 七年 
    地で寝る
地上では 七日
     生きに 生きる

と 思うのは人間だけ
せみは
  そんなことを想わない。

空蝉 の向こう 
山の あなたの 空遠く 幸い住むと ひとのいう。

美。

2004-10-30 | 日日是好日。
泥の中から出てきながら、蓮は美しい花を咲かせる。

美を何かに役立ててやろう。
などと、さもしい了見を持つものは、美の本当の理解者とはいえないだろう。

美しい人は、躾(しつけ)のたまもの。役立つのである。
きちゃないのは、さもしい了見のなせる業。

酒を何かに役立ててやろう。
などと、さもしい了見をもつものは、酒の本当の理解者とはいえない。

いざ、修行に参る。参らないよう気をつけて。

おおいなる夢。

2004-10-30 | 日日是好日。
一羽の鳥が 花の間で ひょいと 鳴く
その余韻に  ひたっていると
今鳴いたのか ずっとまえの鳴き声を 今思い出したのか さえも区別がつかなくなる
生きてきたし これからも生きていくであろう私
長い長い おおきなおおきな 夢のようでもあるまいか

完璧に解決することなどありえないのが 相対的なものの中で 生きている ことの必定。
時間は、同一性を 同時性を 許さない。

あなたは それが 解決だと 思っているのかね。
そんなもんじゃない。 それは ただ忘れただけ にすぎないのだよ。


一鳥花間鳴
処世如大夢

風の神。

2004-10-29 | 日日是好日。
梨花 一枝 春 雨を帯ぶ

天長 地久 時 有りて 尽きん

一五 夜中 満月の色

二千里 外 故人の心

独り 行き 独り 語り 独り 呑む

柿葉 紅なる時 

独り おのずから 来る


風神あるところ、波乱あり。 風神あるところ、変遷あり。
風神あるところ、向上あり。 風神あるところ、豊饒あり。

風の神。猫バスの風景。 とどけ 風に乗る。

あざなえる縄のごとし。

2004-10-28 | 日日是好日。
糾える。と書いて あざなえる。
禍福。と書いて かふく。
縄。と書いて ハエ とよんではいけません。
五月蝿 と書いて うるさい。

もとい。
わざわいと しあわせも あざなえた(交互に絡み合わすこと。強くなる。) 縄のようなもの。
成功する可能性があれば、同等に失敗する可能性も潜んでいる。
表裏一体。切り離しようがない。

何故かその様になっている。


衰勢も あざなえる 縄のようなもの。
酔醒も あざなえる 縄のようなもの。
ならば 今宵も あざないに いくべ。
とめてくれるな おっかさん。 

山高く。水深し。

2004-10-28 | 日日是好日。
ウェイトレスが、愛想良くテーブルに食事を運んでくれるのは、私が空腹だからではないだろう。ましてや、私に気があるなんてこともありえない。給料がかかっているから運んでくれる。

愛想がいい。気持ちのいい接客。は、その人間のパーソナリティとその店の管理力に掛かっていることで、給料というものが、その動機の最たるものであることに変わりはないだろう。
やりがい。はもちろん大事な要素ではあるけれど、それさえも形而変化をまぬがれないと思う。
つまり、やりがいは、目的を果たしたら、やりがいではなくなるから。

旧知の女性で、素晴らしく接客のうまい明るい女性がいた。常に職を変えるのだが、どの職場でも続けて欲しいと懇願される。しかし彼女は職を変える。

「私ね。お給料はどうでもいいの。食べていければいい。やりがいのある仕事をしたいの。」
といいながら。
最初に勤めたのは、カーディーラー。目標達成1番のインセンティブと社員価格を利用して、目当ての車を半額以下で手に入れた。転職した。
次の勤めは、歯医者さん。どういう手を使ったのか、見違えるような口元を手に入れたときには、既に、アパレルメーカーに勤めていた。かなりの衣装持ちになったはずだ。
その後は、事情に疎いが、銀行にだけは転職しないでほしいと願う。

彼女は、給料ではなくやりがいで働く人なのかいな?可否(かいな)。
ともかく、彼女なりの自己実現者であったことだけは確かだろう。
その努力は計り知れない。

食う為に働く。ということは、食えるだけで満足することではないようだ。
余計に給料が上がったら、余計に食わなければ済まなくなるらしい。
それも、片方の見方やなぁ。
とひとりごちながら、ウェイトレスを見送り、食い始めた。今日の昼食。

やまたかく。みずふかし。

リーダーシップ。

2004-10-27 | 日日是好日。
智・信・仁・勇・厳

家族でも、サークルでも、組織でも、リーダーは発生する。リーダーシップとは、自然発生的なものだ。なったからなれるというものではない。そこに集まりがあれば、総意と呼べる何かが生まれる。それがリーダー的であり、彼らはリーダー足りうる何かを持っている。それが、リーダーシップ。

お父ちゃんが、濡れ落ち葉といわれず、親父くさいノネナールと虐げられず、パンツを一緒に洗濯機に入れてもらえるための要件も、多分同じ事である。

そのヒントが ち・しん・じん・ゆう・げん。

智。臨機応変、対応力をもって 災いを福に転じさせる。危機への対応がうまい。

信。信賞必罰をもって、対応し、良きは褒め。たしなめは的を得る。

仁。心広く。礼を知る。一緒に楽しみ。一緒に苦しむ。共に何事も分かち合う。

勇。かっこをつけない。はずかしがらない。率先して見せる。嫌がることをやる。

厳。強い責任感をもつ。あきらめや、なさけなさを見せない。泣き言は言わない。

智者。信者。仁者。勇者。厳者。だれでもどれかどこかで 近いものを 感じているはずである。

発揮できるかどうかは、
ちょっとした考え方や、捉え方の違いだけなのではないかと思う。

親になる。と 親となる。
は、大いに違うし、
リーダーになる。と リーダーとなる。
も、大いに違う。

ちなみに。
「 いや!よして 」
と、
「 いやよ!して 」
も、その後の展開に大きく影響する。

風が吹けば桶やが儲かる。

2004-10-26 | 日日是好日。
風が吹くと。
地埃が舞う。
すると、地埃が道行く人の目に入る。
埃が目に入ると、失明する人が増える。
失明する人が増えると、働ける事が少なくなるから、三味線を習う人が増えてくる。
すると三味線の需要が増えるので、原料の皮が足りなくなり、猫を捕って売る人が増える。
猫が捕られて少なくなると、天敵のいないネズミが増える。
ネズミが増えると、桶をかじられる被害が増える。
かじられた桶は、直さなければいけないから、みんなが桶屋に持ち込む。
だから、風が吹くと桶屋が儲かる。

むちゃくちゃな論旨ながら、ほぉー。とつい思ってしまう愚を冒す事は、日常にしばしば見られる。一理あるやないかいと・・。

こういうことをいうのは、相対的なお偉方に多い。公権力の界隈の住人や、何か理由がおありでその地位を守ろうとする人々。ペテン師や詐欺師はもうちょっとうまいことを言うだろう。

考えさえすれば、どう考えてもおかしいやろう。ということはよくあることで、先入観やしきたり、自分へのへんな自信、逆の劣等感などから、思考を停止してしまうことが、人間にはあるらしい。

だから、税金をこう使う。だから、制度はこうする。だから、必要なんだ。だから、仕方なかった。だから、もうそのことは済んだこと。などなど・・。

そうか・・。とおもったらあきまへんで。
ちょっと自分の頭で、考えてみること。

風が吹くと、脇を占めて、腰をかがめて、飛ばされないように、反応するでしょ。
それで進みましょう。その先には自分自身の凱旋門が待っているはずです。

たんりょく。

2004-10-25 | 日日是好日。
こりゃ もっと はらに力入れんかい われぇ!
なにやとんじゃおまえ。どないもこないもあるかい!
いてこましたるぞ しゃんとせんかい このぼけ! かす! どあほ!

このように、かわちのおっさんが。もの申すときは、力がありながら出し切れない、有望で親愛なる弟子や後輩へのエールである。

おへその奥の中央下部あたりに「丹田」という胆力の源があるらしい。
ここに力を蓄えられる人間は、大成するという。
男であれば、緊張したり恐怖を味わっているときに、金の袋 が縮んでなければよしとする。
(*個人差があるのでこの大きさ具合は注意が必要)


胆力。
 たんりょくがなければ
       智謀や才知も
          しょせんは
            猿芝居にすぎない。

南無観自在。

2004-10-25 | 日日是好日。
心眼を磨かなければいけない。なむかんじざい。
さまざま。おりおり。こもごも。の人間と接する機会の多い人は、磨かなければいけないし。磨かれる。何か事が起こる度に表出される森羅万象。

常にいい人はいない。立場、状況、背景、遺伝子や生い立ち、などなどにより、人は嘘もつくし、逃げもする。
心根を見抜く眼力がいる。
腹黒いおとなしさ。下心ある謙虚さ。臆病さを隠す勇気。忠誠心のない見せ掛けの懸命。
わたしにも、あなたにもどこかに内包されている。問題は、陽にでるか、陰にでるかである。

心眼を磨くためには、自らも律しないとうまくない。かんちがい。まちがい。きちがい。のえらいことになる。  
これを  ちがい法権 という。

(*一部不適切な表現がありましたことお許し下さい。)


自分の大切な部分を守りぬく。完全主義を目指さない。沈黙の大切さ。自己抑制の美しさ。相反する考えをあわせもつバランス感覚。
攻めてはならない。軽んじてはならない。傲慢になってはならない。威張り散らしてはならない。見通しがなくてはならない。独占してはならない。
というような、教えを重んじようとする態度が、まちがいを防ぐだろう。

自由自在に物事を観じるためには、基本中の基本がある。
「だいたいやねぇ。自分のお頭でやな。理解でけへんようなもんにやね。近づかんちゅうことですわな。」

近づくのは 近づくべくして 近づくのである。

天災でもない限り、それは一人一人にかかっているのである。
だから天災は痛ましい。

南無観自在。たれ。

動中静あり。

2004-10-24 | 日日是好日。
一葉 落ちて 天下の秋を知る


どんなふうに きぶんは かわるもので ありましょうか

静謐ななかにも 煮えたぎる おもいというのは あるものでございます

動乱 狂騒 のなかにも 湖面に映る月のごとき 心境を得ることが ございます

のっぺらぼう にならないように わたしどもは そのようにできているので ございましょう

忙中に閑。閑中の忙。
動中に静あり。静中に動あり。