南無煩悩大菩薩

今日是好日也

火の用心。

2007-04-30 | なんとなく落書。

黄金週間なものですから、家を留守にするお宅も多うございましょ。

どうか、火の始末にお気をつけなすってお出かけください。

泥棒なんてものは、たいしたものを盗っちゃあいきませんが、火は灰になるまで色気をだしますんで、へぇ。



江戸の町火消しってぇのは、ずいぶんと格好がよかったようで、特に纏い持ちというのは、華稼業でございまして、若い、背が高い、男前が、条件だったようです。

天下御免の纏い持ち。男としてはあこがれであります。

勇気も抜群で、「ここまでで食い止めてやる。」と言う場所に立つんですな。そこで組仲間は、そこまで火が回らないよう必死で消火活動をするわけであります。

強い組織ですなぁ。



それぞれ町ごとには、いろは別の組織名がついており、め組というのは特に有名でございます。


一番乗りをどの組も狙うのですが、地元の組が早いのは当たり前でございまして、よそから来た組に1番纏いは譲るのが慣わしだったようです。

こういう敬意の払い方も、意気じゃあございませんか。



・・・しかし。

へ組。というのはいただけませんなぁ。なんだか力が入りません。

「おう!おぅ!おう! そこどきやがれ、火事だってんだ。へ組が通るぜ!」

・・・なんとなく燃え広がりそうでございます。

火の用心が、への用心ということにもなって都合が悪うございましょう。

大変なときに罹災者の感情も害します。

語呂がなんともいかんしがたい。


・・・。


実際は、へ。ら。ひ。ん。などという組はさすがになかったようでございます。

子供組なんてものがあって、ん組の子の組を呼ぶのは、やはりいかんでしょう。

やる気がうせてしまいます。



馬鹿噺はこれぐらいで、火の用心。




火のときは 金銀などに目をかけて
大事の命 捨てぬ用心。



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修行。

2007-04-29 | 酔唄抄。

世の中は 色と酒とが敵なりぞ

どうか敵に めぐりあいたい。




般若修行をしなければいけない。

修行あるのみである。

修行の大事は、続けること。徐々にレベルを上げること。

敵に勝つには、逃げずに挑む以外には無い。

よし。がんばるぞ。


みていてくれよ。おっかさん。
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自画自賛。

2007-04-28 | 酔唄抄。

その人。

いつもよっぱらい。

もうひとり。いつもさめている。

さめたひとくるしみおおく。

酔うた人よろこびおおい。




勝手に落ちて。勝手にくるしむ。

自分で画いて。自分で賛(挿入言葉)をつける。

自画自賛という。




覚めている人をやってるのもそろそろ飽きたから。

よろこび。してみましょ。


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権右衛門。

2007-04-26 | なんとなく落書。



諸君。間違わないで欲しい。

闘いは終わったのではなく 今から始まるのだ。

-フィデル・カストロ-









しばらくも 名残りとてふりかえる

顔に雪ふる わかれかな。

-三代目中村歌右衛門-










秋思の詩篇 独り腸(はらわた)を断つ

恩賜の御衣 今ここに在り。

-管家後集-











時を隔て、人を越え、立場を異にしても、変わらぬ珠玉がある。

人生一魂。


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お珠。

2007-04-24 | なんとなく落書。



「考えというのは誰のものでもないんだからね。」
と彼は言った。

彼は、空中に人差し指で連続した円を何度も描きつづけて言った。

「そこらじゅうを飛び回っているんだ。天使のようにね。」

-ガルシア・マルケス-









およそ世間にせつないものは

惚れた三字に義理の二字。

-お珠-










人皆生を楽しまざるは 死を恐れざる故なり。

死を恐れざるにはあらず 死の近きことを忘るるなり。

-徒然草九十三段-









時を隔て、人を越え、立場を異にしても、変わらぬ珠玉がある。

人生一途。

 
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一首。

2007-04-23 | つれづれの風景。




ねてさめて みなもにうつる やえざくら

かげはながれぬ みずはたゆまぬ。
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透。

2007-04-22 | 有屋無屋の遍路。

自然は「じねん」とよぶほうがよい。

濃密に滋養をおのずから湛える芋が、自然薯(じねんじょ)である。


芋の気持ちで息を丹田に集める。

自然(じねん)に座り。

自然(じねん)の耳鼻舌心意を解放する心持に勉めてみる。

透明な意志。

が浮かび上がって、然るべきところに落ち着く。


透。

迷いに効くようである。


萬里無雲孤月山。


自然(じねん)の力である。

自然(じねん)の力でしかない。
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海坊主と海座頭。

2007-04-21 | なんとなく落書。

どちらも海に住んでいます。

海坊主は、誰にでも「おまえは、なにがおそろしいか。」と問います。

怖がって問に答えず、逃げれば幾らでも追ってきて問うのです。

海坊主を見ても、怖がらず相手をすれば、とたんに海坊主は消えてしまいます。

そんな人いますよね。


海座頭は、別に海にいなくてもよいのですが、海辺によく出没します。

話好きで、琵琶をつむいでは、百鬼物を語ります。

耳を傾けてやらなければ、いつまでも追ってきて聞かそうとします。

観念して聞こうとすれば、自分の言いたいことだけ言ってさっさと消えてしまいます。

こんな人もいますよね。



両方とも寂しがりやで、同じ海に住んでいながら、相手にならないのです。

話を聞いてしまったら勝手にとっとと消える妖怪と、話をしてしまったら、勝手にとっとと消える妖怪ですから。


こんな関係ありますよね。



「おまえは、なにがおそろしいか。」

「あいてをすれば、消えること。」
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道歌。

2007-04-20 | 日日是好日。

掘ってない井戸の

溜まってない水に波が立っている。

その水を 影も形も無い人が 汲んでいる。


何をやっているのだ。


地に足をつけ世の道歌。

入り組んだ世の中でこの傾向はいっそう強い。


亡者となるなかれの、道歌。


掘らぬ井のたまらぬ水に浪たちて
影も形もなき人そ汲む。


何をやっているのやら。

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消す。

2007-04-19 | 酔唄抄。

挑火消せ 夕日の名残り 路の花。
-内藤露沾-



路の花が、夕日の下で燃え上がっていた。

もう一度あの美しさを想いたい。

燈火の下に、あの美しさは出まい。

消してみたら、想い出せそうだ。


ともよめる。



燈火の明かりが邪魔をする。蝋燭でもだめだ。明かりがあってはいけない。

その一時いっときの夕日、そしてそこにそのことに咲く路の花。

その妙はその一時刹那のもの。作りようは無い。

点けてはなるまい。

消すことだ。

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百薬の長。

2007-04-18 | 酔唄抄。

やめる日は はかりなくやは 酒のまむ

ものの薬の 長と聞きしを。

-地黄坊樽次-



たいがの病は酒で治るもんだと信じて生きてまいりました。

なんたって百薬の長でござんす。


だいたい病になると、周りこぞって、酒はいかん。ほれ安静じゃ、安静じゃ、安静じゃ。と自由を奪う牢屋のごとく窘められます。

これがほんとうの、あんせいのたいごく。


飲むな。といわれたら余計に飲みたさ募るのも人情でございます。


百薬の長と聞くからには、そのうち試さずにおくべきはございますまい。

ここだけのはなし。
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阿国。

2007-04-17 | なんとなく落書。

歌舞伎踊りの創設者。出雲の阿国。

アバンギャルドである。


阿国の出生は出雲だろう。

古代、出雲王権は、大和王権との争いに敗れ、以来監視下におかれた経緯を持つ。

出雲への渡来人は新羅系であり、舞や芸ごとへの文化は深かったであろう。

一方大和は、百済系であり、算用や職人芸に秀でていたといえまいか。

また、出雲系を長頭族、大和系を短頭族とする分類研究もあるようである。



出雲の阿国。

と聞いて、時代の先端を走る女性の、反骨と創造の源に思いをはせる。

その為に、この名前には何か神秘的な匂いがするのである。


女性が創設の、この歌舞伎が、やがて女人は演じることを禁止される。

男による、女形。という独特の芸術形態を産む。



阿国はこのことを、どう思っているのだろうか。


私にはこう聞こえた。


「前衛とはそういうもんなんだよ。」

といって、まったく意に介していないのである。

また、こうも言った。

「あのね、いつの時代も、抜本的なブレイク・スルーを行えるのは、女なんだ。」


いやはや。出雲の阿国である。



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光明。

2007-04-16 | つれづれの風景。

一縷のこうみょう。

さしたる望み。

透明の愛。

訥々の歩。

粛々の生。

是々非々。

光明一縷。
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慕い慕われ。

2007-04-15 | 日日是好日。

「あれ。月様、雨が。」

「春雨じゃ。濡れてまいろう。」

月様は、武市半平太。土佐勤皇党のトップと京の芸妓の一幕。




「面白き、ことのなき世を 面白く。」

「住みなすものは、心なりけり。」

長州の風雲児。高杉晋作の心意気に答える望東尼との一幕。
何度詠んでも良き対句であります。




「君にかくあひ見ることの嬉しさもまだ覚めやらぬ夢かとぞおもう。」

「夢の世にかつまどろみて夢をまたかたるもゆめもそれがまにまに。」

貞心尼30歳、良寛和尚70の、初めての出会いの手紙の中の一幕。



「ちょいと。いって来らあ。」

「あいよ。あんた。」

船乗りと陸のご両人の一幕。



慕い慕われる風景は美しい。

艶なんていうものさえ、浮き上がる。


一人でできることは、たかが知れている。


「やっときましたぜ。」

「おお。すまないなぁ。」


なんていう間柄があって、人は力を発揮するものだろう。

男女に限らずである。
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酒蛙。

2007-04-14 | 酔唄抄。

夢に出てくる。

美味そうに飲んでおる。

酔っ払ってないぞ。と出てくる。

飲んでないケロ。と出てくる。

ひとが控えているときに、よくもぬけしゃあしゃあと。

この酒蛙め。


酒蛙酒蛙。

と書いて。

しゃあしゃあ。

と読みます。
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