南無煩悩大菩薩

今日是好日也

創造者

2018-11-28 | 古今北東西南の切抜
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宗教的、神秘的、超自然的なものを自然的なものに変えること。

これがアブラハム・マズローの成し遂げたことであった。すなわち、科学やビジネス、教会といった組織や制度に委ねられていた人間の潜在能力を、人間自身の手に取り戻したのである。
マズローはライナー・マリア・リルケの次のような言葉を引用している。

「毎日の生活が哀れむべきものに思えるとき、生活を責めてはいけない。自分自身を責めるのだ。生活の豊かさを引き出せるほどの詩人になっていないのだと、自らに告げるのだ。なぜなら、創造者には貧困も困窮もなく、無意味な場所などありえないからだ」

-ウォレン・ベニス

子供から大人へ

2018-11-24 | 世界の写窓から
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“子供とは何か、という質問に答えたある人の「人を傷つけたことに気付かず、人に許されていることに気付かない段階」という答えほど完璧なものはありませんでした”
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“昔、ひよこ売りのおじさんが言っていた。「世の中には2種類の大人がいる。きっちり責任をとる大人と、責任をとろうと頑張ってる大人だ」と。「責任をとらない大人もいるよね?」の問いに対する答は「そんなのは大人とは呼ばねえ、無駄に歳食っただけのただのクソガキだ」と。”
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見くびってはならない

2018-11-18 | 壹弍の賛詩悟録句樂帳。
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比較があればそこには当然評価が生まれます。

そこから劣等感や優越感という感情が生まれ、それが悩みのもとになるわけです。

他人による自分の評価に一喜一憂したり、自分で自分に良くない評価を下して落ち込んだりするのは、自分を見くびっている証拠です。

自分の中には自分ですらまだ知らない未知なる自分が、無尽蔵に眠っているということを知る必要があります。

-藤田一照禅師

因果が前だとはいえないし応報が後ろだともいえないようです。

A-TEAM

2018-11-16 | 世界の写窓から
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2004年、シリコンバレー中心部の高速道路101号線沿いに、誰かが「{自然対数の底eにおいて最初に出てくる連続した10桁の素数}.com」と書いた看板を立てた。

その答えは七四二七四六六三九一であるため、看板は7427466391.comへの誘導だった。

謎を解いてこのサイトを訪問した人々は、さらに別の方程式を解くように促された。

この課題に挑戦した一握りの人々のもとには、グーグルから「当社に履歴書を出しませんか」という誘いが届いたという。

そういえば以前、ある会社のメンバー募集に膝を打ったメッセージがあった。

「ウチに何が足りないか教えて欲しい。そしてそれを君が補ってくれ」。

勝った。負けた。のこと

2018-11-12 | 意匠芸術美術音楽
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勝ち戦の将軍がローマに凱旋して大衆の賞賛の嵐に迎えられるとき、将軍は背後に必ずこういう人を従えていたらしい。いわくその耳元で、

「どんな栄光もはかないもの」

とささやきつづける部下である。

人はものごとがうまくいったり、ほかの人への手助けがうまくいったりすると、結果を自分が左右していると思うようになりかねない。

また人はものごとがどうしようもなくなったり、ほかの人への手助けが失敗した場合も同じように自分の取り柄にしやすい。

ようするに人は自分だけがした努力や自分だけが犯した間違いを中心に考えやすい。でもそれは思いとは違(たがわず)も違(ちがう)ものである。

勝ち負けを決める人々は結果が良い時には称賛を、結果が悪い時には非難をし易く流れる存在にすぎない。

だから結果が良くても悪くても、賞賛も非難も受け入れすぎるのは避けるべきだ。なぜならそれは、

「思い上がり」

というものだからである。

Glenn Gould-J.S. Bach-The Art of Fugue (HD)

厭わない人

2018-11-09 | 酔唄抄。
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かって黄色の国の白いウィスキーをごっくり吞みこむ黒い人がいた。

「んんんん、うまい」

そう、その人も厭わない人であった。厭わない人との酒はうまい。

ああ、人のうまさ酒のうまさ。である。

Sammy Davis Jr. - Mr. Bojangles

往生のしくみ

2018-11-04 | 古今北東西南の切抜
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「平均寿命以上の高齢者については、その死亡の遠因はほとんど老衰とみていいでしょう」と指摘する医師は少なくない。

特定の病名を死因としない、全身の細胞が加齢に伴い衰弱して生命が尽きるのが老衰死。多くの場合、食欲が薄れて食事量が減少し、睡眠時間が長くなり枯れるように亡くなる。

「生物が楽に死ぬことができる仕組みとして作られている」のが老衰とも指摘される。

というのも、低栄養で脱水症状により脳内モルヒネといわれるβエンドルフィンが湧き出てきて陶酔感や多幸感が起こり、ケトン体も増えて鎮静効果が発揮される。

これによって苦痛もなく穏やかに亡くなることができる。

これと対極を成すのが、栄養や酸素を人工的に送り込む延命治療を続けた上での死である。「死を一刻一秒でも遅らせるのが医療の役目」と医療教育で徹底的に教えこまれ、延命治療を当然の業務とする医師は多い。大病院、総合病院の医療者ほどその傾向が強いといわれる。

この2つの異なる死への考え方が対立しているのが日本の現状である。

延命治療への依存から抜け出すためには、医療界だけでなく国民意識の転換も必要だろう。医療技術の進展は近代科学のシンボルでもある。だが、命に限界があるのは自然の摂理。科学と自然のはざまにあるのが今の老衰問題ではないだろうか。その論議を深める第一歩が死亡統計である。「書き換え」をやめて、ありのままの姿を公表すべきだろう。

-切抜/浅川澄一「老衰死の実数は統計より多い、死亡診断書“書き換え”のトリック」より

Manu Chao - Clandestino (LIVE)

Mr.ShoeShine

2018-11-03 | 有屋無屋の遍路。
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その人にあうまで、

ぼくの靴はボロい、だから磨いても磨いても、きれいにならない、一緒じゃないか、それが悲しくてもう靴を磨くのは諦めかけていた。

そんな時ぼくはその人にあった。その人には、その人には足がなかったんだ。

ぼくは、また靴を磨き始めた。

Bob Dylan- Knockin' on Heaven's Door "Original"



「そこから何が出てくるか」という楽しみ

2018-11-02 | 古今北東西南の切抜
(gif/Billy Holiday)

独創的な組織論の第一人者として、リーダーシップと組織の両方を深く理解するうえで世の中に大きな影響を与えてきたカール・ワイクは、個人が互いに合図し、集団で行動するときの微妙な点に、特に興味を持っている。つまり、人間にも*変形菌の化学的信号に匹敵する何かがあるのではないかと探究しているわけだ。

ワイクは、「即興こそ命」のジャズ音楽に、大いにヒントを見出してきた。大きなジャズコンサートでは、予期せぬ出来事がお約束だ。だが、即興で演奏する能力は、音楽的なパターンの奥深い理解に加えて、集中して聴き、仲間のミュージシャンがしていることに反応する能力によって支えられている。

ジャズバンドの誰か一人がリードするのではなく、全員がリードするのだ。

ジャズは会話に似ている。あなたと私がジャズバンドで演奏しているとしよう。あなたは直前に演奏されたものに反応していく。楽器の演奏で言葉を返し、私は反応を返す必要がある。どうやって?私があなたの表現の何を繰り返し、私たちは何を一定に保つ必要があるのか?そこから何が出てくるのか?次のフレーズでは、変わらないものを含みながらも、何か小さな変化が生まれるかもしれない。そこから何が出てくるのか?

結局、ジャズでは、決まりごとに集中するだけでなく、新しい展開も必要とされるが、バンド演奏の場合は、集中して聴くこと、すなわち注意深さが必要になる。他者との会話に自己との会話も同時に存在していることが必須であり、少なくとも、途切れずに交互に繰り返されなければならない。

ジャズトランペット奏者のウィントン・マルサリスの観察によると、演奏でも、会話でも、最悪の話し相手、最悪の共演者とはこんな人だという。

「あなたがしゃべっているとき、あなたの話を聞くのではなく、次に何をしゃべろうか考えている人」。

-切抜/GETTING TO MAYBE「誰が世界を変えるのか」より

*変形菌の科学的信号:エサが豊富にある時は単細胞生物であり、エサが欠乏すると多細胞生物になる謎めいた変形菌(粘菌)は、多細胞の時は速く動いて場所を移動し、栄養源を探す。再びえさが豊富になってくると、分裂して、単細胞生物に戻る。ある細胞が局所的な環境で十分なエサを見つけられなくなると、フェロモンを放出する。ほかの細胞には、この物質の痕跡を追跡する能力がある。数個の細胞がフェロモンを放出すると、互いの痕跡を追跡することによって群れをつくり、生存のために自己利益と集団利益の両方を満たす。

Coleman Hawkins and Harry Edison