南無煩悩大菩薩

今日是好日也

黒い花。

2010-04-30 | つれづれの風景。

黒い花びら 静かに散った

あの人は 帰らぬ 遠い夢 

か。

黒い花びらとは、赤いバラかなにかのドライフラワーのことかいなと思っておりました。

ら、黒いチューリップがありました。

名前がございまして、ブラックヒーローというのだそうで。




黒い花びら 涙にうかべ

今はない あの人 ああ 初恋

か。


キッスは眼にして、という歌もございましたが。

ブラックヒーローとしては、

チュー リップ のほうが思い出深いのかも知れませんなぁ。


たけのこ。

2010-04-27 | つれづれの風景。

そこのけそこのけ 竹の子がはえる。

一日4センチもの猛スピードでぐんぐん伸びる。

地面を割り被皮をぬぎさり、めりめりはりはり、一心不乱に突き進む。

植物界のイノシシだ。

こんな獰猛な植物は、早めに食ったほうがいい。

食えるうちが旬、あくが出る前に。


人は、あくがないうちに掘り出そうとする、竹の子は、食われまいと一気に成長する。

人と竹の子の、あくなき挑戦は続くのであった。


ししおどし。

2010-04-26 | つれづれの風景。

メカニズムは、水がいっぱいになると、その重みで自らを捨てて空っぽにして、反動で心地よい音を出す。

からっぽん!と。

「ししおどし」とは総称で、これは「そうず(添水)」というらしい。

自助的にエターナルにその営みを続けるものには、入ったものは捨て去りまた入れるというメカニズムが必要だ。

すがすがしい静寂の中、絶妙の間合いで聞こえるからっぽんの粛々とした音色は、気持ちを落ち着かせ何かを取り去ってくれる。

それが、ししおどしのよきところだそうず。

改善しない思い違いの元。

2010-04-24 | 有屋無屋の遍路。

お。コーヒーの実じゃねえか。

と思ったがちょいと違うようで。

青木の実を見ての思い違い。

勘違い間違い思い違いなんてことはよくあることで、

このごろちょくちょくワインを飲むようにしてるんでございます。

なんでかってぇと、体によい「ボラギノール」という成分が豊富だそうで、

あたしの痔にもきくんじゃねぇかと思いましてね。

そしたら驚きました。そりゃあ「ヒノキキチオール」じゃあねぇかって人が教えてくれたんです。

殺菌剤か防腐剤か何かが体に良いってこともないだろうと思ってたら、なんとか「フェノール」てんだ、とまた誰かに教わりましてね、

調べてみたらあんた「フェノール」てぇのは石炭酸のことで体に毒じゃあございませんか。

てきとーな人の言うことをまともに聞いていたらえらいことになると思い、かくかくしかじかこう人に言われたと、その道の専門家に尋ねたら、それは「ポリですよポリ」と教えてもらいました。

それで初めて合点がいってそれ以来あたしは名前をちゃんと言えるようになったてぇわけで、


よろしいか、ワインには「ポリギノール」という痔によい成分が入ってるからって、人にも勧めております。


きのもの。

2010-04-23 | つれづれの風景。

この鳥、ジョウビタキというらしい。


寒かろや 今日もせっせと 常火焚き


ではなく、尉鶲、常鶲、などの字を当てる鳥のようだ。

自分で撮ったものを自分で調べて名前を覚えると、またひとつ賢くなった気がするから止められない。

気がするだけですけど。


男は黙って。

2010-04-22 | つれづれの風景。

重要なことほど安易に人に尋ねてはいけないものだと思っている。

もしそうなら、そんな大事なことはとっくに言っているはずだ。

もしそうでなかったら聞かれて傷つくかもしれない。

私の頭文字は、KYだが、

そういう趣味の悪さは、感度が鈍いと思われる恐れがあるから、よほどでないかぎり尋ねないよう努力することにしている。


本人の口の端に上るのを、男は黙ってまつぼっくり である。


ラッシュアワー。

2010-04-21 | つれづれの風景。

いくつかの選択肢のなかから、正確で間違いのない結果を選び出そうとすれば、悩ましい葛藤を引き起こします。

何が正解かわからないようなケースではより深い逡巡を引き起こすでしょう。


映画「守護神」のなかで、新米レスキューのアシュトン・カッチャーが伝説のレスキュースイマーを演じるケビンコスナーにそれを尋ねるシーンは印象的でした。

「あなたは、何人もの遭難者がいる現場に駆けつけた時に、助ける順番をどう選択しますか?」

「まず最初に、目に入った人間がいたらその人を、そうでなければ一番弱っている人を、あとは誰からでも、何人助けることができるかの勝負だ。」

やがて新米レスキュー隊員は、迷いを吹っ切り、優秀なレスキュースイマーへと成長していきます。


迷いと葛藤は、選択を遅らせるか、選択しないという結果をもたらします。

「選ぶ理由」で迷わないための準備は重要だと思う所以です。



交通渋滞にイライラするのは、交通渋滞といういつどこでも「ありえる」状態に対する心の準備不足から生じます。

ラッシュアワーの渋滞には寛容に対処できるように。


レスキュー隊員ではなくとも、「思ってもいなかった」選択に誰でも人は巻き込まれることが「ありえる」のです。

表示。

2010-04-20 | つれづれの風景。

You may leave your footprint , you may take your memory
「残してよいのは足跡のみ、持ち帰っていいのは思い出のみ」

海外の遊園地には、こんな立て札があった。

つまりは、「ごみを捨てるな」「園内を荒らすな」ということだ。


日本でも洒落た便所には、「便器を汚すな」の代わりに「勇気を出してもう一歩前へ」の張り紙があったり、

「立ちションするな」の代わりにミニチュアの鳥居を置く町家があったりする。


直接的な表示よりも、洒落た意思表示で分かり合えるほうが、たぶん喜ばしい。

無粋でない一工夫で、表示することの効果もまた違ったものになるだろう。

そうじゃない数え歌。

2010-04-19 | つれづれの風景。

一月はいく
二月はにげる
三月はさる

といわれる。

月日のたつのは早い。

もう四月も半ば過ぎ。

四月はしかけたが
五月はごかいされて
六月はろくなことにならず
七月はしちめんどくさくなり
八月はやつあたりする
九月はくじうんをたより
十月はとうとうあとがない
十一月はといちのかねにてをだして
十二月はじゅうにぶんにゆきだるま

そして

一月はいく
二月はにげる
三月はさる。

・・・サクラ散る。


そんなのは、
やっぱりいやだ。

散りそで散らないサクラもあるさ、じっくりいきましょ。



カキツバタ。

2010-04-17 | 壹弍の賛詩悟録句樂帳。

むらさきの 色より深き世の中の

よくには恥を かきつばたかな

-世中百首-


高貴な色むらさき。
それより深い自分の知らない世界にあって、
つまらない欲で恥をかくようなことは慎みなさい。

そんな感じであろうか否や。


カキツバタは燕子花とも書く。
燕(ツバメ)が子育てをする頃に咲くからだろうか。


アヤメとカキツバタと花ショウブは、見分けが難しい。

私は以前、

花の名しょうぶ あやめて見立て 恥かきつばた

の経験がある。


転じる機会。

2010-04-15 | つれづれの風景。

クライシス(危機)の語源は、ギリシャ語で「転じる」という意味だそうだ。

転じるということは、もはや不要なものは手放し、本質の保持を最優先するという姿勢でもある。

転じるということは、再生ということでもある。


再生という復元力、その潜在能力を再び目覚めさすためには、転じる機会がなければいけない。

去るに任せて同時にしがみつくという、ちょっとみには矛盾にさえ思える葛藤の機会だ。


危機(わざわい)は、転じることで福となり得る。

危機に出会い、転じることで、復元力は目覚め、耐性は成長する。

やろうやろうと思っていても、そんな機会がなければ、やれないことは多い。


どのような機会であれ、福と成すためには、絶対的にポジティブで明るい考え方を持っていなければいけない。

危機というのは、暗い死す なのであるからして。

モデル。

2010-04-14 | つれづれの風景。

お。ヘリコプターやないか。

プラモデルみたいや。


このごろプラモデルで遊んでる子見かけんなぁ。

ファッションモデルは、人がやる。

プラモデルは、プラスティックがやる。

ビジネスモデルはみんなでやる。


遅かれ早かれモデルは、変わりますわな。

基となるもんの移り変わりに添わな、モデルとは呼べんもんね。


お。ヘリコプターやないか。

って、はなたらして喜ぶ子供も少のうなったんやろうなぁ。


名シェフ。

2010-04-13 | つれづれの風景。

A BIRD IN THE HAND IS WORTH TWO IN THE BUSH 

という諺がある。

繁みの中の2羽より、今手中にある一羽。

つまり、明日の百より今日の五十。

2兎追うもの1兎も得ず。

他人の持ってるものや、手に入るかどうかわからないものを、羨んだり欲したりするよりも、今もっているものを上手に活かす。

あるものでうまいものを作る。名シェフとはそういう人だ。


守と破と離の関係。

2010-04-12 | つれづれの風景。

黄色身というものは、大切で未熟なもの、柔らかさや可能性といった意味合いも持つ。

一方白身は、全ての光を跳ね返す白色で、善、純、清、おおらかさ等のイメージを持つ。

黄色身と白身の関係が、そこはかとなくも無常の心持を抱かせる。

白い花弁が黄色い花芯を守りながら開き破れ、黄身はやがて離れ行く。

卵の組み合わせも白身と黄身だ。


わたしとあなたは 卵の仲よ わたしゃしろみで きみを抱く。
-詠み人知らず-