南無煩悩大菩薩

今日是好日也

一本の流木。

2014-07-31 | 世界の写窓から
(Gif/source)

先日40キロも海で遭難し漂流しながらも助かった人の話があったが、潮流等の天啓もさることながら浮かんでいるままであったことも大きな理由だということだ。

「日本古来の泳法には、抜手、平掻、水車、掻分、邯鄲などと呼ばれるものと共に、全身の力を抜き、一本の流木になったかのように仰向けに浮かぶ泳法がある、これを「流木(ながれぎ)」という」。

‘りゅうぼく’ではなく‘ながれぎ’となることを先の人も学んだのではないだろうか、そして還ってきた。

泳ぐ方法の立派なひとつであることが、理解できる。
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行進の前に、ガンジーダンス。

2014-07-30 | 世界の写窓から
(Gif/source)

何が起こるかわからないから、余裕がいる。

車のハンドルにも遊びがあるから多少の切り間違いを吸収してくれる。

自己認識が大事なのはそのためだ、自己認識の甘さは、結局、何をしてもストレスから逃れることができずに余裕を失い、差し迫ったことに追われるだけの毎日という状態を招いてしまう。

私自身のタスクについての本当の意味を探そうとするなら、まず余裕がいる。

起こり得るものは、日常生活の中に突然現れる何らかの新たなタスクであり、それをきちんと終わらせるためにも余裕はいる。

あの人のように、自分に厳しく他人に寛容だというのは、自己認識の為の要諦である。余裕はそういう人に産まれ、そういう人が成果を確かなものにするはずだ。

・・・と、反省しながら自分に言い聞かせている今日この頃です。
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そこに花があった。

2014-07-29 | 有屋無屋の遍路。

季節外れの芍薬壱輪、

私はこの花を見るという経験をしながらも、

しかしその表現の仕方に迷っている。

「わたしが、花を、見る」

「花が、わたしに、見える」

わたしは、主だろうか客だろうか。
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共感のボーダーライン。

2014-07-28 | 古今北東西南の切抜
(photo/At Crash Scene of Malaysia Airlines Flight 17)

分離独立や内戦で痛ましい事故の起きている所は、ほとんどが先の幾度かの大戦における戦勝諸国や大国同士の思惑によって、それまでの民族や文化などの系譜を無視し権益の都合を優先し勝手に国境線を引かれたところだ。

かってある宇宙飛行士は「私は宇宙から地球を見たが、国境などというものは見えなかった」と語った。

アフリカ大陸の地図を見て、「こんなにまっすぐにひける国境なんてあるはずがない」といった社会民族学者もいた。

分離主義者というが、そもそももともとを考えれば分離統合されてきたものの再統合を目指してもいるとも言えるわけで、事はそう簡単ではないと思える。

もちろん私に立ち入ったことなどわかるはずもないが、見たこともない遠い国の知らない人々が乗った飛行機が自分たち国情のせいで、多くの犠牲を伴って、無残に自分たちの土地に落ちてきた、そこに立ち入った老婆の心情には多少なりとも共感を示せそうなのである。
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フィロソフィひとつ。

2014-07-27 | 意匠芸術美術音楽
(image/Diogenes by Jules Bastien-Lepage)

進路について思春するみつおは、‘にんげんだもの’とは至らず寅さんに聞く

「おじさん、聞きたいことがあるんだ、人間は何のために生きるの?」

寅さんは真摯に考えながらこんなことをいう、

「生きてるとそのうちに、生きてて良かったななぁとおもうときがたまにあるだろ?そのためじゃないか、おまえにもそのうち来るさ」

寅さんはその後、香具師仲間にみつおと同じ質問をしてみたりする。

・・・

問:「哲学的なものを勉強して何の役に立つの?」

答:「そのまえに、‘役に立つ’ということについて考えてみようか」

私の好きなやりとりの一つである。

・・・

そんなことをつらつらしながら、Jules Bastien-Lepageのディオゲネスを鑑賞している。
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現実が虚構を突き崩す。

2014-07-26 | 世界の写窓から
(Quotes/Mike Tyson)

誰にでもプランはある、だがしかしそれも顔面に一撃を受けるまでの話だ。
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頑張ればうまくいくかも

2014-07-25 | 古今北東西南の切抜
((photo source/Antarctic Fur Seal (Arctocephalus gazella))

ナンキョクオットセイは、温度が急速に変化する地域に生息しているため気候変動に対して特に脆弱であり、また世代時間が比較的長いことで進化的適応能力が限られており、現在減少しつつあって、2003~2012年に雌の個体数が約30%減ったことが明らかになった。
しかし、こうした過酷な条件は一方で、雌の間で高い遺伝的ヘテロ接合性を選択していた。このこと自体は進化的応答ではないが、環境条件が悪化し続ける中、ヘテロ接合体という利点が遺伝的変動の維持を助け、ナンキョクオットセイが適応によって応答する時間を稼ぐことになるかもしれない。(記事抜粋/nature Japan)

ちなみにヘテロ接合体とはなんぞや?
「例えばヒトのABO式血液型ではAA、AB、AO、BB、BO、OOの6種類の遺伝子型があり、
同じ対立遺伝子を持つものをホモ接合体、違う対立遺伝子を持つものをヘテロ接合体という。ABO式ではAA、BBおよび OOの遺伝子型がホモであるが、AO、BOおよびABの遺伝子型がヘテロである」(参照

上の記事に戻って適当にいうと、遺伝は親の血を混ぜて子に伝え、遺伝子(形質)を変えることで環境に適応する可能性を探るようなことだと私は理解している。つまりナンキョクオットセイの雌はホモではなくヘテロを選択し始めたということだ。

これが何を意味するのかと言えば、自分の代に降りかかった災難を次世代では克服できるように身を賭して改造的な選択を行っているナンキョクオットセイに、つまり生物と言うものの遠大なる‘けなげさ’に私は感銘を受けるのである。
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固ゆでが好きな男達へ

2014-07-24 | 世界の写窓から
(photo/Burt Glinn 1957)

社会契約論のルソーは、懺悔録にこう書いている。
「私にはどうも女と言うものがいつも出来なかったが、これは女を愛することがあまりにも真面目過ぎたからだ」

オスカー・ワイルドは、ドリアン・グレイでこう書いている。
「男がもし一人の女を愛していなければ、どんな女とも幸福になれる」

出典は忘れたが、こんなものもある、
「女が本当の自分の年齢をいうものがあれば、用心しなさい。そんな女はなんでもかんでも秘密を漏らす女である」

有名どころで個人的に気に入っているのは、
「男はいつも女の初恋の相手になろうとするが、うぬぼれの愚である。女はこれに比べるともっと利巧である。女は喜んで男の最後の小説たらんとする」

せめて、ボイルド・エッグはハードでたのむ。
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歓喜のアルカイック・スマイル

2014-07-23 | 意匠芸術美術音楽
(画/村上華岳-太子樹下禅那之図)

「華岳の仏画は抹香臭くない」と評される。

この人が遺した文章をいくつか並べてみる。
「依頼画はなるべく受け付けぬこと。・・・なるべく人と面会せぬこと。なるべく手紙の返事を出さぬこと。・・・すべておのれの本性に合わず、また義とせぬことは無遠慮に謝絶すべきこと」

「仏教に対する疑問は近代文明と一致するものであるかどうかという問題である。言葉を変えれば近代の官能の目覚めを否定するものかどうかと思う」

展覧会への出品を断る - 「むしろ自分の勉強を害する方が多い。くだらぬ世評はうるさい。成功すればよけいにうるさい」

「自分は草庵に入り純一信仰によってのみ画くというより外、道はない。而して初めて私は制作歓喜を味わうことが出来る」

「艶々と渦巻けるその柔わ毛よ うつくしきたおや女の肌へもなんその感触に及ばず われ一枚のひつじの毛皮を肌へにつけて 今密やかに汝の香をかぐ かすかなる愛獣の匂ひをなつかしむ」

・・・・・。

私も以前この画を観に行ったことがある。
人は、これだ!というものに出会った時、よだれを垂らす。

(おまけ)

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‘鴉見て 水飲んで 去る’

2014-07-22 | 有屋無屋の遍路。

行くに疲れて独り座れば鴉来る。

そういえば、‘咳をしてもひとり’と放哉の句

対して、‘鴉来てわたしもひとり’と山頭火。
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飲み過ぎ。

2014-07-19 | 閑話休題
(photo/source)

いけねぇいけねぇ、ついつい飲み過ぎると子供に帰っちまう。
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腑に落ちない。

2014-07-18 | 古今北東西南の切抜
source)

Roux-en-Y gastric bypass(ルーワイ胃バイパス術)なる手術方法があるらしい。

肥満対策で胃をショートカットして直ぐに満腹感を覚えたり栄養吸収の程度を抑えたりする、つまり減量対策手術でもあるようだ。

効果は間違いなさそうだが副作用も色々ありそうで、米国では費用が$25,000程らしい。

バイパスには腸を使うようだが、これだけのお金をかけて断腸の思いまでして食物を胃の腑に落とさないようにする。

私にはどうも腑に落ちないのである。
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ペンギン紳士。

2014-07-17 | 世界の写窓から
(photo/King penguins in South Georgia by Andy Rouse)

厳格で賢明な生き方を選んだかの16代ローマ皇帝のアウレリウスもゆうておる。

敵への最高の復讐とは敵と同じ真似をしないことなのだ。
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第一、第二の幻想。

2014-07-16 | 世界の写窓から
(Gif/source)

現実に餓えて死にそうなときにはとにかく食べられるものが重要で、バイブルを貰っても仕方がない。

「スパー・マネージャー」の著者でもあるロバート・ヘラーさんは、
「マネジメントに関する第一の幻想は、マネジメントなるものが存在するということだ。第二の幻想は、成功がそのまま手腕を意味するという事である」。と言っている。

このセンテンスを
「○○に関する第一の幻想は、○○なるものが存在するということだ。第二の幻想は、○○がそのまま○○を意味するということである」
と置き換えることで、現実には実現しそうもない帰結、つまりそれは幻想ではないかと疑ってみる場合に重宝するのではないかと思う。
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格差の繕い方。

2014-07-15 | 古今北東西南の切抜
(’Recovery Plan’ from artist Mr Brainwash.)

『・・・国家間のものであれ国内的なものであれ、不平等が許容範囲を超えるのは、成功した個々人がさらなる前進を求めて、そして他人をより不利な状態にするために、自分の力を利用する場合である。

ビジネスマンや法律家、実業家、医師といった成功者がみずからの成功を利用して、政治家への働きかけや資金提供を通じて自分に有利なようにルールを変える。

この場合、いくら成功したからといってもその成功はもはや称賛には値しない。

例えば、富裕層は公的医療や公教育をほとんど必要としない。しかし成功者がみずからにとって重要だと思うことを要求すると、他の人が頼っている公共財の提供が害されることになる。

富を持たない人の本格的な社会参加を成功者が邪魔すると、民主的なプロセスが弱体化する。

・・・不平等の中にも「よい」不平等があるのは理解できるものの、我々はそれが非常にやっかいだと感じている。

自分一人だけ貧困から逃れようとする人がいてもかまわない。しかし、逃れたものが新たに手にした自由を利用して、自分自身で活路を開こうとしている人の行く手を阻んではならない。』

-抜粋/アンガス・ディートン「民主主義は経済格差を解消できるか」より-
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