南無煩悩大菩薩

今日是好日也

日和。

2006-03-24 | 日日是好日。

干し芋がムシロに並べられている。

干し柿の粉が陽光に輝いている。

生垣の影の用土の上の満ち足りた膨らみに光が筋をつける。

かまどで燃えるパチパチの木が、くゆらせたなびかせる層雲。

まるまった暖かい相貌を崩して、ばっさまが静かに笑っている。

木綿の縞が幾重にも重なって深い情愛の風景を纏っている。


そんな日和が確かにあった。

お袋にも、親父にも、じいさんにもない。

ばあさんの日和が。

近づくと、手に取ると、するりと零れるような日和。


なんでだろうか。

ばっさまが笑う。

どうやら心が弱っているらしい。

こんな日和に。



浮きことも。浮かざることも。過ぎざれば。ただ夢の如くある。


佳き哉。善き哉。

コメント (2)
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