南無煩悩大菩薩

今日是好日也

日和。

2006-03-24 | 日日是好日。

干し芋がムシロに並べられている。

干し柿の粉が陽光に輝いている。

生垣の影の用土の上の満ち足りた膨らみに光が筋をつける。

かまどで燃えるパチパチの木が、くゆらせたなびかせる層雲。

まるまった暖かい相貌を崩して、ばっさまが静かに笑っている。

木綿の縞が幾重にも重なって深い情愛の風景を纏っている。


そんな日和が確かにあった。

お袋にも、親父にも、じいさんにもない。

ばあさんの日和が。

近づくと、手に取ると、するりと零れるような日和。


なんでだろうか。

ばっさまが笑う。

どうやら心が弱っているらしい。

こんな日和に。



浮きことも。浮かざることも。過ぎざれば。ただ夢の如くある。


佳き哉。善き哉。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 誉。 | トップ | 南天。 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
「うすいのおばぁ」のこと (みゆき生け花教室)
2006-03-26 05:28:08
こんにちは~



ねえちゃん!かぁちゃ!、ばぁちゃん!・・なんて

温もりの有る優しい響きでしょう



「わしはよぉ、8歳で子守女中に出されて

よその子ォばっか100人くりゃぁ手ェかけたけんど、自分の子ォだけ手ェかけたれなんで、はよぉ死んで

まった。それから、わしは生涯一人だわな」



 わたくしが小学校3年生までお世話になりました

『うすいのおばぁ」は、104歳で往生しました。

最後まで頭もしっかりとして、100歳過ぎから

毎年お正月に市長さんが施設へお出で下さり

市報の表紙に飾って頂けることが、唯一の

喜びのようでした。



 一周忌の夜、わたくしは「うすいのおばぁ」が

お腹を空かして悲しんでいる夢を見ました。すぐに

市役所へ連絡し、市報の表紙のお写真を戴くことに

しました。



以来、息子と同じようにおやつを食べたり、

ジュースを飲んだりしてくれてます。



 先生の画のおばぁさまにどこか似ている不思議。

岸の向こうで、こんな笑顔をきっとしておられる

ことと、思えてなりません。



本日も、ありがとうございました
返信する
はい。 (無屋。)
2006-03-27 10:43:55
今日は快晴。良い天気であります。



ありがとうございます。
返信する

コメントを投稿

日日是好日。」カテゴリの最新記事