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アイク・ケベックの1962年の録音(1/2)

2024-01-14 | JAZZ
アイク・ケベックは1963年1月に44歳の若さで亡くなっていますが、彼が亡くなってから世に出た1962年の録音盤です。

「EASY LIVING」 BST 84103
  
1. SEE SEE RIDER (*)
2. CONGO LAMENT (*)
3. QUE'S PILL (*)
4. I'VE GOT A CRUSH ON YOU
5. NANCY
6. EASY LIVING
IKE QUEBEC (ts) STANLEY TURRENTINE (ts) (*) BENNIE GREEN (tb) (*)
SONNY CLARK (p) MILT HINTON (b) ART BLAKEY (ds)
録音 1962年1月20日

A面を占める3曲は、ソフトでウォームなアイク・ケベックと、男性的で豪快に吹きまくるスタンリー・タレンタインの2人のサックス奏者を含むセクステットによる演奏です。
ミディアム・スロー・テンポによる「SEE SEE RIDER」はゆったりしたテンポで演奏されますが、2本のサックスとトロンボーンの3人による重厚なサウンドで何処かエリントン・バンドを連想させますが、アイク・ケベックが先発で、続いてベニー・グリーン、スタンリー・タレンタインと続きます彼ら彼らのソロのバックでアクセントを付けるピアノまでがテーマ部の雰囲気を維持したまま演奏が進行していきます。
そして、続いてソロを取るソニー・クラークのツボを得たピアノ・ソロがまた絶妙で、アイク・ケベックのストップ・モーションによるソロを経てテーマに戻る展開となっていて、1曲目からA面のハイライトとなっています。
続く「CONGO LAMENT」は、トロンボーンのベニー・グリーンの作曲によるもので、彼自身が大きくフューチャーされますが、アート・ブレイキーのハイハットによる2拍目と4拍目を強調したビートとが相まって演奏が引き立っています。
テナー・サックスのソロは、アイク・ケベックが先発し、トロンボーンのソロを挟んでスタンリー・タレンタインが後発となっていて、最後はソニー・クラークのソロでテーマに返しています。
続く「QUE'S PILL」は、スタンリー・タレンタインの作曲によるブルースですが、テーマの後の先発はアイク・ケベックで、まるでタレンタイン顔負けのブローで迫る一面ものぞかせています。
ベニー・グリーンとソニー・クラークもソロを取りますが、当然のこととしてスタンリー・タレンタインのソロは、いつものことながら豪快です。

アイク・ケベックをたっぷり聴くならば、豪華なメンバーによるピアノ・トリオをバックに演奏するB面の「 I'VE GOT A CRUSH ON YOU」以下の3曲で、いずれもソニー・ラークがリーダーとなった「LEAPIN’ AND LOPIN'」の中の「DEEP IN A DREAM」の演奏を連想させます。
また、ミルト・ヒントンは、安定したビートで2つまたは4つを刻み、アート・ブレイキーは控えめ名サポートに徹して全曲に渡ってソロは取っていません。

このアルバムは、A面、B面共に素晴らしい演奏内容ですが、各々3曲づつでLP1枚分にならなかったからお蔵入りになったのでしょうか。

コメント (2)
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