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私の愛聴盤(第181回)

2023-09-10 | 私の愛聴盤
私の愛聴盤の第181回は、ウォルフガング・ダウナーのミュージック・ザウンズです。
最初のアルバム「ジャズ・スタジオH.G.B.S. No.1」、そして「DREAM TALK」に続いて発売されたこの「MUSIC ZOUNDS」は、「DREAM TALK」と共にウォルフガング・ダウナーの代表作となるもので、MPSに録音した5枚の中の1枚です。

「MUSIC ZOUNDS」 MPS 15270
  
1. LEAP TICK
2. THE THINGS WE DID LAST SUMMER
3. DIATHYLAMINOATHYL
4. ES LAUFT
5. HEAR COME DE HONEY MAN
6. BLUE LIGHT
7. GOLDEN GREEN
WALFGANG DAUNER (p) EBERHARD WEBER (b)  ROLAND WITTICH (ds)
録音 1970年2月

「LEAP TICK」は、ロックンロール風なリズムを持った曲で、これに旨く乗って軽快なタッチのピアノ・プレイが楽しめる演奏となっており、ベーシストのエバーハルト・ウエバーは、ジャケットの裏面の写真にあるようにフェンダー・ベースで粋なサポートをしています。

「THE THINGS WE DID LAST SUMMER」は、エロール・ガーナー張りのカクテル・ピアノ風に演奏するチグハクさが一服の清涼剤となっています。
「DIATHYLAMINOATHYL」は、一部で鍵盤の響きを止めて、プリペイド・ピアノのようなサウンドを作りながらプレイが進行していきますが、高音部を中心にした部分などはクラシック曲のようでもあり面白い演奏です。
「ES LAUFT」は、時々声を張り上げたりもしながら、右手による早い運指で鍵盤上を行ったり来たりする変わった1曲です。

「 HEAR COME DE HONEY MAN」は、ヨーロッパの雰囲気を持った演奏で、ここでもフェンダー・ベースが旨く調和していて違和感は感じない内容となっています。
「BLUE LIGHT」は、トレモロを多用したイントロから、アドリブに入っては4ビートでオスカー・ピーターソン風に装飾音を多用した演奏に変わり、これをドラムスのブラシが4つをしっかり刻んで演奏を引き締めています。
「 GOLDEN GREEN」もヨーロッパの香りがする中で、シャープでスリリングな演奏で、ピアノの高音部を中心にしたテーマからスタートし、アドリブに入って力強さが増すもその傾向は変わらず、フェンダー・ベースによる伸びやかなソロを挟んでエンディングとなっています。

全体を通しての印象は、多くのミュージシャンの断片が聞こえたり、ピアノの機能を旨く使い様々なパフォーマンスが収録されていて、ダウナーがやりたかったことが詰まっているように思いました。
この録音の後は、ジャズとロックを融合したグループのリーダー的存在で活動していくこととなります。

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