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アレッサンドロ・ガラティ・トリオを聴く

2022-07-13 | JAZZ

これは、今年の1月に録音された伊のピアニストであるアレッサンドロ・ガラティの新譜ですが、録音エンジニアとして定評のあるステファーノ・アメリオのクレジットがあったことから早速聴いてみました。

「EUROPEAN WALKABOUT」 TYLP-1100
  
1. LOVE IN PORTOFINO
2. VERDE LUNA
3. DEAR OLD STOCKHOLM
4. ALMENO TU NELL’UNIVERSO
5. LAST NIGHT A BRAW WOOER
6. DANNY BOY
7. CANCAO DO MAR
8. THE WATER IS WIDE
9. LITEN VISA TILL KARIN
10. PARLAMI D’AMORE MARIU
ALESSANDRO GALATI (p) GUIDO ZORN (b) ANDREA BENINATI (ds)
録音 2022年1月18日

アルバムは、イタリアを始めヨーロッパ各国のトラディショナルな曲を集めた演奏集で、アレッサンドロ・ガラティのピアノ・タッチは、明快でありながら、陰影に富んだ表現力が素晴らしく、ここでもそれが強く出ています。
その中で、「CANCAO DO MAR(海の歌)」はポルトガルの歌謡曲だそうですが、3人がインタープレイを展開する幻想的な演奏となっていて、ベースとドラムスも大きくフューチャーされており、特に印象深い1曲となっています。
また、ジャズのスタンダードとも言える「DEAR OLD STOCKHOLM」と「DANNY BOY」の2曲は、プロデューサーの意向による選曲と思われますが、この2曲は曲の配列にも関連して他の曲と上手く交わっています。
そして、邦題として訳されている4曲目の「宇宙の中にあなただけ」や、8曲目の「広い河の岸辺」も良い曲です。
それから、最終曲の「マウリ愛の言葉を」は、全曲の中で最もリズミックな演奏で、ベースのソロも大きくフューチャーされていますが、1932年にイタリアの2つの戦争の間に書かれた曲と知って、今ウクライナで起こっている紛争の早い終結を願わずにはいられませんでした。

このレコードは、ピアノの音が非常にクリアで、またドラムスのタムタムやスネアがピアノに絡むように響きますが、レコード材質(塩ビ)が何時も聴いているものより柔らかいように感じ、これも音に影響があるのかと思いました。

なお、2007年4月には来日公演も果たしているガラティですが、過去に購入した彼のCDを探してみたところ3枚が出てきました。
左から1996年録音のサックス、クラリネットを入れたカルテット、2005年録音のトリオ、2015年録音のトリオで、こちらの3枚もこれを機会に改めて聴き直してみましたが、発売当時、日本では余り知られていなかった「JASON SALAD」は、米国のミュージシャンを加えたカルテット演奏と言うことから最も勢いがあり、他の2枚のピアノ・トリオは上記のレコードと同じ雰囲気を持っていました。



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