あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

私の愛聴盤(第162回)

2022-02-20 | 私の愛聴盤
第162回は、1977年5月に発売されたドナルド・スミスのリーダー・アルバムで、悠 雅彦さんのプロデュースによるホワイノット・レーベルからの1枚です。

「LUV」 WHYNOT PA-7154 
  
1. MYSTIC MAN
2. STILLENSS
3. NAMELESS
4. CALL OF LIBERATION
5. THE MAGNETIC “A”
6. TO YAISA AND WANDA WITH LUV
DONALD SMITH (p)  CECIL McBEE (b) JACK DeJOHNETTE (ds)
録音 1976年8月21日

この録音当時、32歳のドナルド・スミスが、セシル・マクビーとジャック・ディジョネットを従えてのピアノ・トリオで、演奏されている全6曲は、3人が各々2曲ずつ提供しており、ドナルド・スミスは「CALL OF LIBERATION」と「TO YAISA AND WANDA WITH LUV」を書いています。
その「CALL OF LIBERATION」は、セシル・テイラーの影響を感じさせる激しい演奏で、ベースとドラムスの融合もあり、一方の「TO YAISA AND WANDA WITH LUV」はピアノ・ソロで、トレモロやアルペジオを多用した精神性の強く出た演奏で、こちらも中間部ではセシル・テーラーが顔を出す展開となっています。

プロデューサーの悠さんは、以前からこのピアニストに注目していたようで、初リーダー・アルバムでありながら堂々としたプレイを展開している一方で、「 STILLENSS」は、メロディックで美しい響きを奏でていて、どこかポール・ブレイのタッチを彷彿とさせています。

このアルバムのライナー・ノーツは、今は亡き岩浪洋三さんが担当していて、岩浪さんもまたドナルド・スミスをスタンリー・カウエル、ジョー・ボナー、ジョージ・ケイブルス等と共に最も注目されるピアニストの一人として紹介していますが、彼だけはこのアルバム以外、リーダー・アルバムは見当たらずそれきりとなってしまったことからも貴重な1枚だと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする