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私の愛聴盤(第149回)

2020-12-27 | 私の愛聴盤
ゲイリー・ピーコックの最後は、愛聴盤(第149回)として、多くの彼のアルバムの中から「ヴォイス・フロム・ザ・パースト」を選びました。
「VOICE FROM THE PAST」 ECM 1210
  
1. VOICE FROM THE PAST
2. LEGENDS
3. MOOR
4. ALLEGORY
5. PARADIGM
6. ODE FOR TOMTEN
GARY PEACOCK (b) JAN GARBAREK (ts, ss) 
TOMASZ STANKO (tp) JACK DeJOHNETTE (ds)
録音 1981年8月

ゲイリー・ピーコックは、ピアノ・トリオでのアルバムが多い中で、管が入った演奏において彼がどのようなアプローチを聴かせるのかも興味ある1枚です。
ベース・ソロから始まる「VOICE FROM THE PAST」で、このアルバムのイメージが作られており、続くヤン・ガルバレクのアルト・サックスが澄み切った空へ向かって放出する音と、トーマス・スタンコのダーテイなラッパ音が対照的で、正に北欧の風を感じるいかにもECMのサウンドとなっています。
2曲目の「LEGENDS」は、トーマス・スタンコとヤン・ガルバレクが大きくフューチャーされていて、後半はゲイリー・ピーコックとジャック・ディジョネットのデュオも登場します。
続いて演奏される「MOOR」は、ジャズのスタンダードとも言えるお馴染みの曲ですが、スタンコとガルバレク(ss)のソロが、何時ものピアノ・トリオと違った形で料理されているところも聴きどころです。
B面の「ALLEGORY」は、いかにもECMサウンドの演奏で、ゆったりした演奏の中で、管の2人がタンギングを有効に使っています。
「PARADIGM」は、サックスもラッパも短音を発しながらの演奏からアップテンポへと変わり、最終曲の「ODE FOR TOMTEN」は、ロングトーンも使った演奏となります。
また、ピアノレスの演奏であるからして、各人がより自由な発想のもとにプレイが展開され、2管によるカラフルで変化のあるサウンドを重視したアルバム作りがなされています。

こうしてみると、ゲイリー・ピーコックは、キース・ジャレットとの「スタンダーズ」は元より、このECMレーベルに多くの録音を残していることを改めて感じています。

コメント
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