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私の愛聴盤(第146回)

2020-09-27 | 私の愛聴盤
第146回は、チェット・ベイカーの「シングス」です。
「CHET BAKER SINGS」 RIVERSIDE RLP 12 - 278
  
 1. DO IT THE HARD WAY
 2. I'M OLD FASHIONED
 3. YOU'RE DRIVING ME CRAZY
 4. IT COULD HAPPEN TO YOU
 5. MY HEART STOOD STILL
 6. THE MORE I SEE YOU
 7. EVERYTHING HAPPENS TO ME
 8. DANCING ON THE CEILING
 9. HOW LONG HAS THIS BEEN GOING ON
10. OLD DEVIL MOON
CHET BAKER(tp, vo) KENNY DREW(p) GEORGE MORROW(b)
SAM JONES(b) PHILLY JOE JONES(ds) DANNY RICHMOND(ds)
録音 1958年8月

「チェット・ベイカー・シングス」というタイトルのアルバムは、1954年2月から56年7月に掛けて西海岸のメンバーを中心に録音されたパシフィック・ジャス・レーベルのものが有名ですが、こちらはその2年後に、東海岸のメンバーを中心にリバーサイド・レーベルに吹き込んだ同タイトルの1枚です。
そして、前述のアルバムに比較し、トランペット演奏を極力抑えて、歌を中心とした作品作りがなされています。
1曲目の「DO IT THE HARD WAY」や、4曲目の「「IT COULD HAPPEN TO YOU」では、トランペット演奏を封印し、2コーラス目をトランペットに替わってスキャットでアドリブを行いスインギーに歌っています。(全10曲中5曲が、トランペットを封印し、歌だけで勝負しています)
また、2曲目の「 I′ M OLD FASHIONED」は、非常にゆったりとしたテンポでしっとりと歌い、ケニードリューのピアノ伴奏も秀悦です。
3曲目の「YOU′RE DRIVING ME CRAZY」もスインギーな曲で、ここで初めてトランペット演奏が登場し、中間部で1コーラスが披露されます。

全10曲の中で、歌とミュート・トランペットを併用し、最もスインギーに歌うのは、「MY HEART STOOD STILL」、「 THE MORE I SEE YOU」の2曲で、ドラマーのブラシ(おそらくフィリー・ジョー・ジョーンズ)、チェットのミュートを付けたトランペットが秀悦で、同じく中間部でミュート・トランペットを吹く「EVERYTHING HAPPENS TO ME」は、名唱、名演の1曲のように思います。

これは弱冠29歳のチェット・ベイカーが、東海岸のそうそうたるメンバーを従え歌うことに注力しており、彼の歌をじっくり聴くには格好のアルバムです。

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