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私の愛聴盤 (第100回)

2016-11-27 | 私の愛聴盤
第100回はセシル・テイラーのカフェ・モンマルトルからの2枚です。
このコーナーも100回目ということで、常に先端を走ってきたセシル・テイラーを取りあげてみました。
今となっては、数ある彼の音源の中で最も耳になじみやすいアルバムの一つです。

「AT THE CAFE MONTMARTRE」 FONTANA SFJL 928
  
1. TRANCE
2. CALL
3. LENA
4. D TRAD, THAT′S WHAT

「NEFERTITI, The besutiful one has come」 FONTANA SFJL 926
  
1. WHAT′S NEW
2. NEFELTITI, THE BEAUTIFUL ONE HAS COME(1st variation)
3. Lena(2nd variation)
4. NEFELTITI, THE BEAUTIFUL ONE HAS COME(2nd variation)
CECIL TAYLOR(p) JIMMY LYONS(as) ARTHUR MURRAY(ds)
録音 1962年11月23日 

セシル・テイラーは、ピアノという楽器を通して「音」を解体・構築し、常に前衛の旗頭として君主してきました。
後年はピアノとヴォイスに加え、時にはアクションのパフォーマンスで自らを表現してきましたが、これは初期の傑作集であると同時に、歴史的価値を持つアルバムです。
ここでのセシル・テイラーは、打楽器的アクセントを打つ左手と、凄い速さで鍵盤上を往来する右手が調和し、曲がグイグイ進行するかと思えば、時折奏でるメロディックな旋律の中ではセロニアス・モンクも顔を出します。

そして、このユニットに参加したばかりの2人について、
ジミー・ライオンズのアルト・サックスは艶があり美しく、1枚目の「コール」や2枚目の「ホワッツ・ニュー」のようなスロー・テンポの曲において顕著です。
また、若干25歳のサニー・マレーは、ここに参加するまではハード・バップ系ドラマーであったことが信じがたく、ここでは随所で激しいパルスを叩き出し、リーダーと堂々と渡り合っています。
3人というシンプルな構成の中で、各人が自己主張をする痛快さが最初から最後まで2枚のアルバムを通して伝わってきます。

このレコードを聴く度に、ある評論家が「音楽の3要素はリズム、メロディー、ハーモニーであるが、ジャズはリズム、メロディー、サウンドだ」と言った言葉を思い出します。

この2枚、オリジナル盤はデンマーク・デビュー盤(DEB-138, -148)で、過去に何回も再発されています。
最近では2010年に、国内のMUZAC, INCより発売されたオリジナル形式のCDがあります。
 

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