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ピート・マリンヴェルニの2枚

2014-10-21 | JAZZ
ピート・マリンヴェルニの2枚のピアノ・トリオ作品を取り上げてみました。

Pete Malinverni (1957年4月19日 - ) ニューヨーク州ナイアガラフォールズ生まれ

6歳でピアノを習い、25歳の時にマンハッタンに出て、レイ・ドラモンドやメジャー・ホリーといった著名なベーシスト達と共演しています。
また、80年代末には東京に長期滞在して演奏していました。
その他、メル・ルイスのオーケストラで活動したほか、ドン・ベンザやエド・シグペン等との演奏も残しています。

最初に取り上げたアルバムは彼のデビュー作品で、オーケストラ時代のメル・ルイスが参加しているのも興味深いです。
「DON’T BE SHY」 SEE BREEZE RECORD SB-2037
   
1. FOR HEAVEN’S SAKE
2. I FALL IN LOVE TOO EASILY
3. UGLY BEAUTY
4. DON’T BE SHY
5. NARDIS
6. STAR-CROSSED LOVERS
7. HESTER PRYNNE
8. WHO CARES
PETE MALINVERNI(p) DENNIS IRWIN(b) MEL LEWIS(ds)
録音 1987年4月

ピート・マリンヴェルニ、30歳にして自主制作盤のこのレコード、ピアノ・タッチがとても美しいです。
また、バックをサポートする2人との相性も良いです。
特にメル・ルイスのドラミングは控えめながら確実で、3人のバランスも申し分ありません。
彼はピアニストの中で、ビル・エヴァンス、バド・パウエル、アーマッド・ジャマルが好みだそうですが、タッチはエヴァンスに近く、音の陰影を付けるのが上手です。
3曲目のモンクの作品「UGLY BEAUTY」は、3拍子で軽やかに演奏され、エヴァンスの演奏でも有名な「NARDIS」ではオリジナリティを発揮し、これが最初のリーダー・アルバムとは思えない充実した内容となっています。


次は、上記のアルバムから凡そ9年後に録音されたCDです。
「THIS TIME」 RESERVOIR MUSIC RSR CD 147
  
1. A LINE FOR NICHOLS
2. PSALM 100
3. BEAUTIFUL LOVE
4. THIS TIME
5. THE SHADOW OF YOUR SMILE
6. HOW DEEP IS THE OCEAN
7. DEEP RIVER
8. GOOD QUESTION
PETE MALINVERNI(p) ENNIS IRWIN(b) LEROY WILLIAMS(ds)
録音 1996年6月3日

ピアノのタッチは相変わらず美しく、ヨーロッパ系のピアニストの様な錯覚に陥ります。
前作に比べ、高音のシングル・トーンをより多く使うようになっていて、ハンプトン・ホースのヨーロッパ録音盤の様な雰囲気を持ったアルバムです。
こちらでも、エバンスが得意としていた2曲(3、6)を取り上げていますが、いずれも名演です。
また、スタンダードの「いそしぎ」は3拍子で、「深い河」は一音一音を丁寧に選びながら弾いています。

この2枚、共に充実した内容であることに加え、いずれもルディ・ヴァンゲルダー(RVG)の録音であり、レコードとCDの音の違いも楽しむことが出来ます。

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