アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

上州を走るスカ色70系電車

2018-06-20 16:00:00 | 国鉄時代(カラー)

自動車運転もまだできず、始発で自宅を飛び出し各地に遠征していた時代。栃木や群馬を目指して115系電車に揺られた。東北線なら良い時間に客車列車があり(121ㇾ)、これによく乗ったが、高崎線の客車列車は、上野発が遅くて乗車の機会は無かったと思う。今でこそ都心で乗車すれば、乗り換えなしに目的地まで行けるから、その点便利にはなったと感じるが、何度も乗り換えをして目的地まで向かうスケジュールもそれはそれで楽しい思い出となっている。

よく乗った115系電車もすでにこの地では消えてしまったが、早朝乗車すると、MM'ユニットのシートを陣取り、夏なら窓を大きく開けて走行音を楽しんだもの。テレコを持ち込んで録音した時は、周りから奇異に映ったことだろうと今さらながら思い返している。この頃は、まだ115系の非冷房車がほとんどだから、窓を開ける行為は不思議ではなかったが、空調の行き届いた最近で見られないのは当たり前の話。窓からダイレクトに風を感じ、田舎の匂いを感じ、トンネル直後の冷えた湿った空気は、これから線路端に立とうとするアントンKの五感を刺激したものだ。

高崎まで115系で来て、ここからいよいよ70系電車で吾妻線を目指す。その前身である41系電車にも撮影の際乗車しているが、この時はすでにあったかどうかはわからない。まだまだ旧型電車の宝庫だった上州地区。その基地は新前橋電車区だが、現在もその姿を残しているのだろうか。考えてみれば、信越線には、湘南色の80系がいたし、両毛線と共通だった吾妻ローカル電車も晩年は70系電車で趣があった。

掲載写真は、ここにしか配属されていなかったTc77という先頭車。確か80系中間車を先頭車改造した車輛と記憶しているが定かではない。101・103系のような顔立ちで、いかにも武骨な印象。でもこれが旧型電車の魅力だと思っている。

1978-03-15    528M  吾妻ローカル Tc77002   吾妻線:中之条にて