アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

国鉄色と、青い空と、秋色と・・

2017-11-30 16:00:00 | 鉄道写真(EL)

今月もあっという間に駆け抜けていく。明日からもう師走。1年なんて一瞬の出来事のようだ。

今年を振り返るのには少し早い気がするが、これまでのところ、充実した趣味生活を過ごせていると言える。これには、アントンKの周りにいる多数の人達の協力があってのこと。それが原動力になっていることは、ここで正すまでもない。常に理想を思い、それを求めることの楽しさ、生きがいを教授されることの充実感は、何事にも代えがたいのである。カメラを持って線路端に立てる喜び、そして大いなる期待感と緊張感をもってコンサートホールへ向い、一期一会の音楽に接することのできる幸せ。その全てが生きる力となり、さらに自分を高みに向かわせてくれる。

春めいた陽気に誘われて、郊外までカメラハイク。黄色く色づいたイチョウと青空とのコントラストが美しく、見ているだけで心が落ち着いてしまう。のんびりとした和やかな空気の漂う中、爽快に貨物列車が駆け抜けた。それは今年の秋の印象そのものだった。

2017-11   JR東日本:武蔵野線にて

 

 

 


憧れだったキハ82系

2017-11-26 20:00:00 | 国鉄時代(カラー)

国鉄時代の特急、181系電車「とき」に続いて非電化区間の代表キハ82系気動車「くろしお」。

当時は、地方幹線も非電化区間が多数存在し、この「くろしお」をはじめ、山陰特急の「あさしお」「まつかぜ」「はまかぜ」などは、すべてこの82系が使用されていた。もちろん北海道の特急や、南九州にも活躍しており、このキハ82系にとって、最も華やかな時代だった。

アントンKにとっては、普段身近に接することのできないこのキハ82系だったから、いつかは乗車したり撮影したいと憧れを抱いていた車輛。それまでの写真で見ていた印象をはるかに上回り、重厚でかくしゃくとした姿に惚れ惚れとしたものだ。掲載写真は、初めて乗車した時のスナップで、串本駅の到着シーン。将来の電化工事がすでに始まっていたようだが、助役さんの手にはタブレットが・・・

名古屋発天王寺行き特急「くろしお1号」で、今にして思えば、紀伊半島をぐるっと廻って走る特急も国鉄時代ならではと言えるのではないか。

1977-01-02   1D  特急「くろしお1号」キハ8226   紀勢本線:串本にて


上越のクイーン181系「とき」

2017-11-25 20:00:00 | 鉄道写真(EC)

昔の画像から・・・

鉄道写真撮影のまだ駆け出しの頃、普通電車を乗り継いでよく上越国境を越えていた。その時代には、上野発水上行きは当たり前、長岡行きも毎日1往復設定があったと記憶している。まだ撮影を本格的に行っていない時代、115系に揺られて上越を目指した。窓を大きく開け、モーター音を感じながら何も考えずに列車で過ごす贅沢。当時はそれが当然だったから深く思わなかったが、こうして半世紀近く時間が経ってから思うとまるで別世界だった。高崎や水上で乗りついた70系電車も、今にして思えば超個性的であり、車内の床の油の匂いも妙に懐かしく思い出される。

そんな旅をしながら、どうしても行きたかった、越後中里の大カーブのたもとに立てた時は、とても嬉しかったもの。スケールの大きな撮影地で時間の許す限り撮影を楽しんだ事は、今でも忘れはしない。アントンKの原点が此処にある。写真は、何と言っても当時のスター181系「とき」。すでに後継183系1000番台が投入されて、181系は1日3往復体制だった。

1976-02-22   2009M  とき9号 Tc181-103  上越線:越後中里-土樽にて


渡良瀬の秋色を追って

2017-11-23 09:00:00 | 鉄道写真(DL)

今年も何とか時間を見つけて渡良瀬の秋を堪能してきた。

春は輝かしい草花が目を潤し、そして秋には燃える山々に自然の神秘を再確認する。このところ毎年訪れているが、いつもなぜか紅葉のピーク時期を外しての訪問だった。今年こそはとの想いもあり、好天のタイミングを見計らって出向いて来た。今年は運よくベストと思える風景が目の前に広がり、久々に心が洗われる思いがした。

掲載写真はその中から、最も美しかった沢入の錦秋風景を・・

昔のアントンKを知っているのなら、「どうしたの?」と言われそうな写真だが、これが撮影したくて出向いたと言ってもいい。まあ心境の変化と言えばそれまでだが、今後自分にどれだけ納得できる撮影が可能かチャレンジし、確かめたいという思いもある。こうして試行錯誤しながら、自分の世界を描ければ、こんな幸せなことはない。おそらくカメラを置く時まで発展途上だろう。でもそれでいい。

2017-11   8722レ トロッコ DE101735      わたらせ渓谷鐡道:沢入付近

 


インキネンのブルックナー第5

2017-11-19 09:00:00 | 音楽/芸術

連日となってしまったが、今回はブルックナーを聴きにサントリーホールへ。

現在の日本フィルの首席指揮者であるピエタリ・インキネンが1月の第8に続いて第5を振るというので、とりあえず出向いてきたわけだが、結論を先に言ってしまうと、第8の時の印象とそれほど変わらず、アントンKにとっては無難な演奏に終始した。「無難」な演奏と書けば、良く受け取られてしまうだろうが、それはアントンKには最も恐れているイメージなのだ。第8の時もそうだったが、全体的にみて実に整いスマートな印象。ポイント各所の主張は存在し、心が熱くなる箇所もあったが、それはおそらく楽曲の素晴らしさから来る印象で、演奏そのものは在り来たりの印象を拭えない。

今回の演奏会のチラシにあった「瑞々しくも懐かしいブルックナー・・」のクレジットとは、いったいどれを指して言っているのか。ブルックナーの第5だから、20世紀末の朝比奈が築いた愚直な演奏解釈なのか、はたまたもっと前の1950年代から60年代のクナッパーツブッシュやフルトヴェンフラー時代を指すのか興味は沸いていたことは事実だったが、実際にはノヴァーク版による今日通常聴かれる演奏に終わった。これでは、以前ジョナサン・ノットで聴いた第5と何ら変わらない。オケはそれぞれ優秀だから、平均以上の演奏は可能だが、アントンKの求めるブルックナー演奏からは、やはり遠いところにあった。これは自分自身の体験が年齢とともに増えて、聴く前からある程度の心持でホールに向かってしまうから感じなくなったのか。反省をしながら今自問自答しているところだ。

それにしても、今回は定期演奏会にも関わらず6割~7割程度の聴衆だった。昔はプログラムがブルックナーだったらほぼ埋まっていたのに寂しい現実だ。これがプログラムのせいだとは思いたくはないが、やはりブルックナーは生演奏に限ると改めて思った次第。

日本フィルハーモニー交響楽団 第695回 東京定期演奏会

ラウタヴァーラ  In the Beginninng

ブルックナー 交響曲第5番 変ロ長調

指揮 ピエタリ・インキネン

日本フィルハーモニー交響楽団

コンマス 扇谷 泰明

2017-11-17   サントリーホール