アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

雪原をいくシュプールレインボー

2019-01-30 20:00:00 | 鉄道写真(EL)

1月も早終盤になり、立春が近くなった。年明け早々慌ただしく時間に追われているが、もう少し余裕をもって、先を見据えて日々暮らしていきたいもの。趣味活動も気持ちはあっても落ち着かず、大した報告も出来ずに今月が終わろうとしている。如何ともしがたいが、焦らず余力を保っておこうと思う。

かつて冬季臨には、全国で「シュプール」号というスキー専用列車の設定があり、良い撮影対象としてあちこち出向いたものだ。これらの列車達も、以前ここで書いたジョイフルトレインが華やかりし時代と同じ時期に設定されていた列車たちで、上信越線への列車が多かったように思う。決まってこの時期には上信越線に行っていたことが懐かしい。このシュプール号も、多種多彩な顔ぶれで、客車列車から、気動車、そして特急電車の併結運転まで、バラエティに富み飽きなかった。

ここでは、関東から信越線経由でやってきたEF62の牽く「シュプールレインボー信越」を掲載しておく。もっと線路に寄りたかったのが本音だが、雪が思いのほか深く、移動に時間がかかり思うところまでたどり着かなかった。機関車も客車も過去帳入りしてしまったが、こうして今改めると、そんな忘れかけていた悔しさも、懐かしさにいつの間にか変わっている。思うようにならずとも、こうして現場に行けて良かったと思えるのだ。

1997-02-25 回9219ㇾ  EF6254 14系レインボー編成 JR東日本/信越本線:高田付近


ゴーナナの異端児~EF571

2019-01-28 21:00:00 | 国鉄時代(カラー)

同一形式の機関車でも、量産される過程で細部に変化が見られ、それが特徴となるケースが多々ある。現役の電機で考えれば、EH500、DF200、EF210など、ほとんど全てが少なからず塗装を含めて変化している。

今回掲載したEF57は、現在のように試作機の称号901号機とはいかないまでも、トップナンバーである1号機は、その後の量産機とはスタイルがまるで違っていた。ゴーナナの最も特徴的な、パンタグラフが両端に突き出しているスタイルではなく、逆に車体中央に寄って設置されていて、まさにこのスタイルは、EF56の二次形そのものだった。当然ながらアントンKは、ゴーナナと言えば量産タイプの厳めしいスタイルが好みだが、この1号機も今となっては、質実剛健で好ましく見えてしまう。

変わり映えのしない写真でお恥ずかしいが、好ましい編成である急行「津軽2号」を牽くEF571を載せておく。マニ+スロ+オロネ+スハネと続く編成は、まさに模型チックにまとまっていて好きだった。

1976-04-25   404ㇾ  EF571 急行「津軽2号」  東北本線:西日暮里付近


思いもよらぬ列車に興奮~特急「北星」

2019-01-27 20:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

気象状況や突然の事故や災害等で、列車ダイヤが大幅に乱れ、通常では撮影できない列車を撮影できてしまうケースに案外遭遇する。それは現在でも変わらない事だが、昔に比較して危機管理体制が整っている現状では、かなりその頻度も減少しているかもしれない。

掲載写真は、大幅遅延で上ってきた特急「北星」。宇都宮区の大窓機EF5865号機が牽いている。当日は、そんな列車が来るとは思いもせず、ただ闇雲にEF57の走行写真を狙いにここ栗橋の大カーブに腰を据えていた。遠方の踏切が鳴り、ゴハチのあとに美しい20系客車が見えた時は、興奮を隠しきれなかった。一瞬何の列車か分からず、通過する列車を見送って初めて遅れの「北星」と理解した次第。今だったら事前に、いやもう前日から遅延情報を得ていて、それに備えて行動することが出来るのだろう。機関車の機番は全て把握して、自分の予定を決められる現状。とても時間を有効的に使うことができ、とても効率が良いが、この時のように、何も知らず、突然降りかかった幸運への感情と感謝の気持ちは忘れようもない。どこか懐かしくも感じてしまう想いでもある。昔は思いもしない収穫は、鉄チャンの醍醐味の一つだったのだ。

1976-08-17     遅32ㇾ  EF5865 特急「北星」    東北本線:栗橋-古河


冬の名残り日・・

2019-01-26 21:00:00 | 鉄道写真(EL)

一日中北風が強くとても寒かった関東地方。

冬型が強まっているのか、時より関東でも雪雲が青空になだれ込み、冬の日差しをさえぎった。

日没間近にして、冬の名残り日が差してきた。強風の中、定時で現れたロクヨンの鹿島貨物。ブロアを目一杯響かせ通過していったロクヨンセンは、いつもとは少し違った表情を見せていた。波打ったボディは、長年風雪に耐え歩んできた証。生まれ育った上越線は、今日も大雪になっただろうか・・

2019-01   1094ㇾ EF64    JR東日本/武蔵野線にて


レインボー専用機の思い出

2019-01-25 20:00:00 | 鉄道写真(EL)

国鉄が民営化されて間もない頃、いよいよ団体専用の特別仕立ての車両たちが次々とデビューすることになる。世の中の好景気に支えられ、全国各地にこの手の特別車両が姿を現したのだ。国鉄時代からの団体列車をさらに華やかにゴージャスにしたような車両たち。JRになって各社競うように我々の前に走り出した。

アントンKにとって一番印象に残っている車両は、全国でトップを切ってデビューを飾った、サロンエクスプレス東京という14系改造車のサロンカーだ。それまでにはない展望室が車両両端にあり、大きな窓からはソファが見えて、いかにもというたたずまいで我々ファンを魅了していた。関西のやはり14系改造の「なにわ」や、名古屋にお目見えした欧風客車の「ユーロライナー」など、今までにない見るからにスペシャルな車両たちが全国を走り回った時代がやってきた訳だ。見たこともない色使いやデザインは、当時とても斬新に思えたものの、いよいよ国鉄の本当の終焉を感じたもの。それまで全国どこでも当たり前だった規則正しい色使いやデザインは、バラバラになっていくと感じていた。その決定的な車両は、アントンKにとってスーパーエクスプレスレインボーの専用機に抜擢されたEF65PFだった。直流電機にド派手な真っ赤な塗装。サイドには斜めに大きく描かれた形式名。最初はとてもあり得ないと驚嘆したものだった。つい最近まで、このレインボー機の二代目に当たるEF651118号機が田端区に君臨していたのは、記憶に新しいところ。お若いファンの方々は、なぜこの65PFだけ赤く派手なのかご存知ない方もおられるのではないだろうか。晩年この専用機を見かけるたびに、専用客車を先に失ったカマとして見てしまい切なかった想いが湧いてきてしまう。

掲載写真は、まだデビュー間もない頃のレインボー編成の団体列車。初代のEF651019号機けん引。やはり個人的には、通風孔のある初期型EF65PFが好ましく見える。

1988-02-04  9712ㇾ EF651019 スーパーエクスプレスレインボー