アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

艶っぽい65PFの美しさに触れて

2017-10-30 20:30:00 | 鉄道写真(EL)

新鶴見区のEF65PFである2065号機が、国鉄色で出場しての初運用に立ち会えたので速報として掲載しておく。

整備を終えた2065号機は、生唾を飲み込むくらい美しく磨かれており、夜の帳の降りた御幸8番線に威風堂々停車、我々ファンの目をくぎ付けにした。長年身近に感じていた直流電機のEF65PFだが、今改めてその魅力を噛みしめているところ。今後も我々ファンの期待と夢に答えてほしい。末長い活躍を祈りたい。

2017-10-30       EF652065    新鶴見区


EF652065国鉄色へ

2017-10-29 19:00:00 | 鉄道写真(EL)

最近、JR貨物新鶴見区で新たな機関車の動きが見られる。

全検入場したEF652065号機が、何と国鉄色に復元されて帰ってきたのだ。同区では、すでにEF65PF型の最終機である2139号機が国鉄色に戻ってからは久しく時間が経った。このタイミングで新たなラインナップが加わることとなり、機関車ファンには、また新たなターゲットが増えたことだろう。かくいうアントンKも、2139号機よりは遥かに2065号機の方が好みの形態であり、撮影のチャンスを今から心待ちにしている。

掲載写真は、近年のものから同機のけん引した甲種回送を出しておく。

2012-09-04  甲9864ㇾ EF652065  E657系新製車回送


小泉和裕のフランクを聴く

2017-10-25 12:00:00 | 音楽/芸術

今日も友人のお誘いを受け都響の定演に出向いてきた。

今年9月まで改修工事で閉館していたサントリーホール。リニューアルして今回初めてだったが、特に大きく変わったことはない。ホール内の床や座席が補修されているようにも思うが、一目で変化がわかるのはお手洗いが増設されて広くなったことぐらいか。

さて今回のメインプロであるフランクの交響曲。アントンKは実演は大昔に聴いたきり恵まれていない。どちらかというと好みの楽曲ではないので、進んで足を向けなかったのだ。フランスの作曲家(出身はベルギーとのこと)で、ロマン派の作曲家にも関わらず、実際演奏に触れたのは、随分と後年になってから。チェリビダッケのレパートリーでもあったことから耳にするようになったが、その魅力を見出すには至らなかった。あまり心地の良くない転調が頻繁に現れ、どこか聴いていて道に迷ってしまった感覚になる。これは好みの問題だとは思うが、同じ転調でもブルックナーのようにどうしてならないのか?そこには人間界とはかけ離れた壮大な広がりを感じるではないか。

そんなイメージを持っていたフランクだが、この日の演奏は、全体を通して各声部が見通しが良く、オケも好演だったように感じている。テンポ感でいったら遅めで重厚な印象であり、メリハリが強く楽曲の頂点では、トゥッティの音圧が凄い。もちろんこれは、指揮者である小泉和裕が要求していることだろうが、それがどこか空虚な音なのである。綺麗にバランスされているのだが、FF(フォルテッシモ)では気持ちが乗っていない駄音に聞こえるのだ。総じて感じたことは、指揮者とオーケストラとの気持ちの上での距離を感じていた。淡々とした指揮振りにオケは無表情で就いていくといった感覚を覚えたのだ。そこには、意思の疎通があまり感じられず、温かみより冷たさを感じてしまったのだ。音楽が熱く大きくなってきても、淡泊でクールに演奏は進行する。オーケストラの音色から、指揮者の体温を感じないと言ったらわかりやすいか。数年前に、小泉氏のブルックナー演奏を聴き、やはり同じような感想を持ったが、このスタイルがおそらく彼の演奏スタイルなのだろう。いわゆるこれが小泉和裕の独自性ということになるのだろうが、残念ながらアントンKを熱くし独自の世界へ連れていくような演奏スタイルではなかった。昔カラヤンが来日しベルリン・フィルを振った時の印象である、独裁者的な凄みを今回の小泉和裕氏から感じたことも記しておく。

今回のオーケストラである都響は、技術的にも他の在京オケと同じく近年稀にみるレベル向上を確認できる。今やこの都響に限らず、どこのオケも朝比奈時代とは正直雲泥の差があり、我々ファンもその個性を見出すことが難しくなりつつある。こんな万能になったオーケストラも、指揮者によって大きく印象が変わってしまう訳で、ますますオーケストラと指揮者との相性が重要になることを再認識させられた。

2017-10-24  東京都交響楽団第841回定期演奏会B

バルトーク ヴァイオリン協奏曲第2番 Sz.112

フランク 交響曲 ニ短調

指揮 小泉和裕

コンマス 山本 友重 

アリーナ・イブラギモヴァ (vn)

サントリーホール

 

 


今年のヘッドマーク祭り

2017-10-24 14:30:52 | 鉄道写真(EL)

毎年恒例となったJR貨物広島公開を告げるヘッドマーク取り付け。その公開日も終了し貨物列車も普段の光景に戻った。約1か月に渡り機関車に装着されるヘッドマークは、毎年種類が変わり、機関車に装着といっても片エンド側のみであるため、場合によっては前面にマークが出ないケースもあり、ことのほか煩わしい。

今ではインターネットの普及で、事前に情報がキャッチできてしまうから、少し調べればわかるようになったが、それでも煩雑に日本列島を駆け巡る機関車に目を光らせ、マーク装着列車を撮影することは、ある意味魅力的に映り、この時期の風物詩にもなっているのだ。

今年は同一のデザインマークが4台の機関車に装着されたが、時期同じくして新鶴見区のEF65にもJR30周年記念のマークが掲げられたため、いつにもまして機関車ファンの方々は盛り上がっていたようだった。アントンKもいつになく最初は張り切っていたつもりだが、今月の長雨で戦意喪失してしまい、大した写真は撮影できていない。そんな中から何とか今回掲載するのは、成田線に入った時のもの。EF65は更新色とはいっても、全検出場後間もない2063号機であり、機関区の職員の方が自らデザインしたマークは、この65PFの車体色によくマッチしていると思うので、ファインダーの中に現れた時は、いつになく気持ちが高ぶってしまった。アントンKの考えるベストな角度ではないが、山影に入る直前の夕日の中で捕らえることができたので満足の一コマとなった。

2017-09-29    1092ㇾ   EF652063


大田区アマオケの祭典2017

2017-10-22 20:00:00 | 音楽/芸術

団員である友人よりチケットを譲り受け、今回も大田フィルハーモニーの演奏会に行ってきた。

会場は本拠地である大田区民ホールだが、いつもの通りオーケストラを聴くにはあまりよろしくないホールに感じてしまう。それは今となっては、東京には響きの良いホールが五万とあり、普段そういったホールで鑑賞しているから、自分自身の耳が肥えてしまっていることもあると思う。やはりクラシック音楽、特にオーケストラを聴く場合は、残響のある、そして雰囲気の良いホールで聴きたいものだ。演奏者の方々も、アマチュアならなおさら良いホールで演奏すべきに思うが、それは言い過ぎか・・

さて今回のプログラムはチャイコフスキー中心の楽曲が並ぶが、その中でヴァイオリン協奏曲が演奏され、独奏者に木野雅之氏が招かれていた。アントンKにとっては大変懐かしく感じた名前だったが、かつて木野氏は、日本フィルでコンマスをされていた方らしい。どこかでお見受けしたお顔であると直感的にはわかったが、当時とはあまりに風貌が変わられていたため、思い出せずにいた訳だ。恩師であるルッジェーロ・リッチ先生の楽器で今回演奏したとコメントしていたが、なかなか情熱的な演奏を繰り広げており、これだけ聴けただけでも満足。逆に言えば、20人近くのVnパートの音の非力さを露呈してしまった形になってしまった。目の前の譜面に食い付き、必死に音符を追う姿は見ていてよくわかったが、そこから生まれる音楽は、残念ながらアントンKには語りかけてくれなかった。第2楽章の出の木管楽器のユニゾンで奏される部分は、あまりに機械的で気持ちの無い音色にがっかり来たが、それに続く木野氏の暖かいフレーズに救われていたように思う。

休憩後のメインプロである「くるみ割り人形」は、人気があり有名な楽曲であるが、実演はやはり難しい楽曲のようだ。細かなポイントをいちいち取り上げないが、全体として気になったのは、オーケストラの音のバランス感覚。全奏になると、弦楽器はほとんど聴こえなくなってしまうのだ。つまり管楽器や打楽器の音量がそういったポイントで凄まじくなるということだ。これでは、どこかの吹奏楽団と同じであり、管弦楽曲の基本に立ち返ればすぐにわかるはずだが、アントンKにはどうもそこが理解出来ないところだ。技術は未熟でも、音楽を愛する心はプロに負けないのがアマオケの魅力ではなかったか?自分の奏でている音楽が好きで好きでたまらないことが、演奏の色艶になって聴衆を包み込むはずではなかったのか。今回の演奏会では、そんなことを考えさせられてしまった。そんな想いの中、最後に唯一友人の奏するチェレスタの響きが素晴らしかったことは、ここに記しておきたい。それは終演後、指揮者がわざわざ友人を舞台前方まで招いて敬意を表したくらいなのだ。40年以上にも及ぶ彼との付き合いの中で、その生真面目で武骨な性格が、今回の演奏に現れていたような気がしている。拍子を身体で取りながら、リズミックに演奏する彼の姿を見て嬉しくなってしまったのだ。

大田区アマチェアオーケストラの祭典2017

大田フィルハーモニー管弦楽団演奏会

ブラームス 大学祝典序曲 OP80

チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲ニ長調 OP35

チャイコフスキー 「くるみ割り人形」より OP71

指揮 守谷 弘

Vn 木野 雅之