今や夜行寝台列車と呼べる列車は、この「サンライズ瀬戸・出雲」しか走らなくなってしまった。もちろん定期列車での話。カシオペアは相変わらず団体列車として運行しているし、四季島やトワイライト瑞風、九州のななつ星も寝台列車だろうが、少しカテゴリーが異なる。夜行列車は客車で機関車けん引などという拘りは、過去のものなのだろう。仕方がないことだが、やはり寂しく感じてしまう。
先日、その現役夜行列車とも言えるサンライズを見たくなって東京駅のホームに立った。ゆっくりとホームに入る姿は、やはり日中の列車とは一線を画し、これから始まるであろう長い旅路、旅情を感じ取ることができた。屋根が目一杯高く、重厚な面持ちは583系に通じ、サイドに繋がる大きないくつもの窓は、寝台列車そのものだった。
最近では、列車にカメラを向ける向きが多く、この時もあちこちで目にしたが、こんな光景も昔では考えられなかったこと。
定刻22時、サンライズは静かにホームを離れて、テールライトが消えるまで見送ったが、今度は久々に寝台列車に乗って、旅に出たい誘惑にかられてしまった。
2018-06 5031M サンライズ瀬戸・出雲 東京駅にて