アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

蒸機列車の行方

2017-08-30 12:00:00 | 鉄道写真(SL)

長年鉄道撮影をしているアントンK。被写体は偏ることなく、気に入った車両たちや思い入れのある車両を撮影してきたつもりだが、あらためて振り返ってみると、どうしても身近に接することのできた車両達の撮影が多くなっていることに気づかされる。それは生まれ育った関東が主の撮影地となったが、残された写真は、いわゆる記録写真が多く、興味のある方々でないと、そこに写されている車両の価値、その写真の意図は理解出来ないものばかりが残されていると言っていい。それは趣味性が高いとも言えるが、一部の興味のある人たちにしか分かり合えない特殊なものとして扱われるだろう。まして家族に伝承していくことなど意味がなく、将来を思うと少し憂鬱になっている今日この頃なのだ。

「何をどう撮るか!」という写真の基本に立ち返ってみれば、少し視野を広げるだけで、随分とカメラワークが変わり新しい発見がファインダーの中に広がる。これこそ撮影の醍醐味だが、今後はこうした撮影を心がけて楽しみたいと思っている。そして被写体としてはやはり蒸機が主力になっていくだろうか。鉄道撮影として一番わかりやすいが一番の難物だと理解しているから、奥が深く手ごわいことだろう。そこに写っているものだけを感じるのではなく、人それぞれに持っている情のようなものが感じられる写真が理想。常に機会を狙っていきたい。

掲載写真は、バケペンで撮影した蒸機重連の試運転列車。現在とはかなりイメージが違うが、この時は夕日に照らされた蒸機が美しかったことを思い出す。

1994-12-29   試9736ㇾ C58363+D51498    JR東日本/上越線:八木原付近

 


Nikon ファン ミーティング2017

2017-08-28 20:00:00 | カメラ

写真家の阿部秀之氏が出演するというので、急遽予定を変更しニコンファンミーティングに出向いてきた。

ニコンは今年創立100周年。この記念すべき2017年にニコンファンに向けての初のミーティングが催されたのだ。開場までのロビーでは、心待ちにしているファンであふれ返っていたが、彼等への主催者側応対がとても献身的で心打たれる。受付で一人一人に対し目を合わせて記念品を差し渡し、そんなこと一つとっても気合いの入れようが伺えたのだ。

会場内は、毎年恒例のCPプラスの会場を少し広くしたようなイメージ。来場者で各部署が埋め尽くされ、思うように展示物は見られない。とにかく阿部氏の話を聞こうと一目散にイベントスペースへ向かい場所を確保しミーティングに加わることができた。相変わらずフランクな阿部氏のしゃべりは、親しみやすく楽しい。今回はニッコールレンズの話をじっくりレンズ設計者とともに話したが、とてもいつもは考えないようなレンズに対する思いが伝わり感動した。

このミーティングに合わせた形で発表されたD850という新しいカメラが、このミーティングのメインテーマなのだろうが、いろいろ話を聞いていると、一度使ってみたくなるから不思議なもの。現在のニコンの想い全部盛りのカメラだから、心動かされるというものだ。

親父のカメラをくすねて使って撮影したのがNikon Fフォトミック。そしてバイトをして買ったNikon F2やF3。FシリーズからDシリーズになり、あれから40年以上もの時間が経った。しかしここにはアントンKより遥かに愛着を持っているニコンファンたちが集まっていることだろう。そんなことを感じながら会場を後にしたが、一番感動したのは、我々ファンの気持ちを大切にしようとする主催者側の想いだったかもしれない。

2017-08    江東区 FTFホールにて

 


秋の気配~「あけぼの」回顧

2017-08-27 10:00:00 | 鉄道写真(EL)

早いもので、8月も過ぎようとしている。今月東京は天気に恵まれず、猛暑だったり秋のような気候が続いたりと目まぐるしかった。撮影意欲が減退するのも当然で計画は多々あったものの実行しなかった。また演奏会もこのシーズンはオフシーズンだから、イベント以外は食指をそそるものは無い。こんな時には、レコードを聴き現実逃避したいが、どこから聴いていいのか判らず集中できずに時間だけが過ぎていった。まさに今のアントンKの心中を示すような結果となり反省しているところ。そろそろ気持ちを切り替えていかねばならない。

「何をどう撮るか」という撮影基本姿勢は昔と変わらないでいるつもりだが、ここ数年で少し考え直したことは、どう撮るの部分の幅を拡張して、そこに残った画像から伝わるものを求めようとチャレンジしていくことだろうか。駄文のためかうまく文章にならないのが歯がゆいが、写真に記録性のみを求めるのではなく、もう少し幅を持たせていきたいと思い始めた。それは好きな被写体はもちろん、それに関わる人間や風土、季節や情を写真画像の中に写し止めることを目標に置くことで、カメラワークも変化していくはずであり、これを今後のアントンKの課題として趣味人生を楽しもうと考えている。

長年、アントンKの鉄道撮影人生の中では重要な列車の一つだった寝台特急「あけぼの」。もう廃止されて3年以上の歳月が流れた。廃止がささやかれ撮影者が増えだした頃、今までには絶対に撮影しないだろうという発想で列車にカメラを向けた。夕闇迫る津軽路を一路上野まで走破する特急「あけぼの」。もう少し日が長い時期なら列車にも日が入るポイントではあるが、日没後空が明るく明日に繋がっているように見えたので、津軽の空主体でパチリ!夜通し走る「あけぼの」は明日への架け橋のごとく通り過ぎて行った。それぞれの想いを乗せて・・

2010-05  JR東日本/奥羽本線:浪岡付近

 

 

 


EF64のカラシ

2017-08-26 12:00:00 | 鉄道写真(EL)

巷で人気の65PFカラシこと、EF652127号機。アントンKには未だにその人気の意味が解らないでいる。おそらくオンリーワンという希少性から来るものだとは思っているものの、いわゆる更新塗装として一括りで長年考えてきた者にとっては、どれも同じに見えてしまうというのが本音だ。決して原色が良くて更新が改悪だとは思わないが、機関車にも歴史を感じる年齢になるとなかなか素直に受け入れられない気がしてくる。

それはともかく今回は、EF64によるカラシ更新機。前面の貫通扉がカラシ色に塗られていることから、通称「カラシ」と呼ばれているが、このEF64が活躍していた時代には果たしてそんなあだ名があったかどうか定かではない。もともと広島工場入場車がこの奇抜な塗色になったが、何台この塗装機が出現したかは知る由もない。明るいブルーとホワイトとの組み合わせは、現在孤軍奮闘のEF652127号機と同一ではないだろうか。

中央西線もまだEF64の0番代の時代。たまたまやってきた広島更新機に落胆した思い出が蘇える。

2006-04-22   5883ㇾ EF6467+73     JR東海/中央西線:釜戸付近


EF641001国鉄色化!?

2017-08-23 10:00:00 | 鉄道写真(EL)

今月JR東日本高崎車両センターのEF641001号機が秋田へ送られた。むろん検査入場のためだが、今回の入場で茶色の外観塗装がデビュー時の原色に戻るとの噂があるそうだ。

このEF641001の茶色塗装もすでに20年以上も経過しているとのことだが、今後どのくらいこの機関車を使うのかしれないものの、いわゆる「国鉄色」になることは素直に喜ぶべきだろう。現状はSLとともにイベント用として地味に活躍しているが、綺麗になって今後どんなシーンを我々に見せてくれるのか楽しみだ。もっとも現状では、けん引する客車自体が消滅していて、新たな動きにも期待したいところ。今後も注視していきたい。

2016-10  上越線にて